fx-9750GIII の概要

 
初版: 2020/05/24
更新: 2020/05/31
OS3.40 へのアップデート:2020/10/18
OS3.50 へのアップデート:2021/12/30


Casio fx-9750GIII POWER GRAPHIC 3 

2020年4月、北米(アメリカとカナダ)限定で fx-9750GIII が発売されました。
2020年3月にヨーロッパ限定で発売された fx-9860GIII とは色が違うだけで機能はほぼ同じ製品です。
北米とヨーロッパで販売されている fx-9750GII の後継機であり、さらに fx-9860GII の後継機とも言えます。


fx-9750GIII_large   fx9860GIII
  fx-9750GIII     fx-9860GIII

2020年5月24日現在、Amazon USA での fx-9750GIII の価格は $51.34、一方 Amazon France での fx-9860GIII の価格は €123.77 で、日本への送料がそれぞれ掛かります。fx-9750GIII が半額近く安い設定になっています。 fx-9750GIII は、機能と価格の点で、最も推奨するモノクロ液晶グラフ関数電卓です。2020/05/31 時点で7千円台で入手できます。

ヨーロッパ向けグラフ関数電卓の紹介ページ
 - CASIO EUROPE のグラフ関数電卓のページ
 - CASIO WORLDWIDW EDUCATION WEBSITE のヨーロッパ向けグラフ関数電卓のページ

北米 (アメリカとカナダ) 向けグラフ関数電卓の紹介ページ
 - CASIO USA のグラフ関数電卓のページ
 - CASIO WORLDWIDE EDUCATION WEBSITE の北米向けグラフ関数電卓のページ

 CASIO INTERNATIONAL のグラフ関数電卓のページ

現在のところ最も安く入手する方法は Amazon USA からの購入で、この状況は続くと思われます。管理人が購入した時は COVID-19 によるロックダウンの影響でアメリカから日本への配送が止まっていたので、セカイモンで購入しました。購入時に支払った総額は ¥7,651 でしたが、Amazon USA から購入すれば 本体 $51.34 + 国際輸送料 $18.48、為替レートが 1ドル = 108円とすれば、¥7,541、1ドル = 109円としても ¥7,610 となり、セカイモン価格以下になる可能性が高いと思います。為替レートと本体価格は随時変化するので、購入検討時に両者を比較することをお勧めします。

なお、日本国内市場ではモノクロ液晶のグラフ関数電卓 fx-9860GII は既に販売していないので、国内販売の後継機種がどうなるのか気になるところです。

fx-9860GIIfx-9860GIII は、モデル名の末尾の I が1つ違うだけなので分かりにくいです。

▶ [2021/12/30 追記] OS3.50へのアップデート
2021/09/08 に欧米では OS2.50 へのアップデートファイルの提供が始まりました。
今回のアップデートで Casio Basic も Pythonモードも 変更が見られません。
fx-9750GIII のアップデートファイルは fx-9860GIII 用と同じものが適用できます。
Download Resources のページ
で[ACCEPT]をクリックして fx-9860GIII Series の OS Update for 3.50 アップデートファイルをダウンロードして利用します。但しその後アップデートファイルをダウンロードできるページにアクセスすると、地域を選択するページにリダイレクトされ、ダウンロドページにアクセスできない状況になっています。
現状では以下のページからダウンロードできます;
- OS update for International Baccalaureate® (IB) users
さらに、e-Gadget の以下からダウンロードできるようにしました。
OS Update ファイル
Hardware Manual
Software Manual

▶ [2020/10/18 追記] OS3.40 へのアップデート
2020/10/15 に OS3.40 へのアップデートファイルの提供が始まりました。
Download Resources のページ[Accept] をクリックして、fx-9860GIII Series の OS Update for 3.40 をクリック、続いて Handledl OS Update をクリックし、*Version 3.40 (for Windows) をクリックして、OSアップデートファイル (zipファイル) をダウンロード。

ダウンロードした zip ファイルを解凍して得られる exe ファイルを実行します。fx-9750GIII の電源を切り、PCと接続しない状態にしておき、画面の指示に従って、電卓とPCをUSBケーブルで接続し、OS更新作業を進めます。
試験モードの追加と Python モードへの casioplot モジュール追加が主な更新ポイントです。

OSアップデートすると fx-9860GIII になるわけではなく、fx-9750GIII にしか無い機能が正しく継承されていることを確認しました。OSアップデートファイルは機種判定を行い、fx-9860GIIIfx-9750GIIIGRAPH35+ E II の3機種で共用しているようです。

アップデートしたソフトウェアマニュアルも同じところからダウンロードできます。


はじめに

Casio Basic の機能に着目すると、以下に列挙したモデルが同じカテゴリに含まれます。

 - 2006年発売 fx-5800P 
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII (国内販売中止)
 - 2011年発売 fx-CG10 PRIZM (北米のみ)
 - 2012年発売 fx-CG20 (fx-CG10 PRIZM の約1年後)
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50 (欧米先行、2017/10/20国内発売)
 - 2020年発売 fx-9860GIII (ヨーロッパ限定発売)
 - 2020年発売 fx-9750GIII (北米限定発売)

fx-9860GIIIと fx-9860GIII / fx-9860GII との比較
 fx-9750GIIIfx-9860GIIIfx-9860GII
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4
 電池寿命 (メーカー測定基準) 230 時間 230 時間 200 時間
 サイズ (mm) 18.7 x 83.5 x 175.5 18.7 x 83.5 x 175.5 21.2 x 91.5 x 184
 重さ (g) 190 190 225
 液晶ディスプレイ
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 ・バックライト
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
・あり
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量最大 ~62 KB 最大 ~62 KB 最大 ~62 KB
 メインメモリ (利用可能) 62 KB ROM ~62 KB ROM ~64 KB ROM
 ストレージメモリ  ~3 MB SDRAM ~3 MB SDRAM ~1.5 MB SRAM
 プログラムファイル名 最大8文字 最大8文字 最大8文字
 CPU SH4A (SH7305) SH4A (SH7305) SH4A (SH7305)
  クロック ~59 MHz ~59 MHz ~29 MHz
 - FLL:  14.75 MHz x900 14.75 MHz x900 14.75 MHz x900
 - PLL:  FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz
 - IFC: CPUコアクロック 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz
 - SFC: SuperHywayバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz
 - BFC: メモリバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz
 - PFC: I/Oクロック 1/16, 14.74 MHz 1/16, 14.74 MHz 1/16, 14.75 MHz
 PCリンク Screen Receiver  Screen Receiver  FA-124
 OSバージョン 3.21  3.21  2.09
 Casio Basic あり あり あり
 Python あり あり なし

fx-9750GIII は色以外は fx-9860GIII とほぼ同じだと分かります。

fx-9860GII からの主な変化を列挙します;
CPUクロックは、fx-9860GIII と同様に fx-9860GII の倍になりました。
ストレージメモリは、fx-9860GIII と同様に fx-9860GII の倍になりました。
PCリンクが fx-CGシリーズと同様にUSBマスストレージになり、PCリンクがとても楽です。
 fx-9860GIII と同様に Pythonが追加されています。
サイズが小さく、薄くなり、軽くなりました。

以下は、改悪と思われる変化です; 
液晶のバックライトが無くなりました。
液晶サイズが小さくなりました。
液晶画面は、fx-9860GIII と同様に fx-9860GII より視認性が低下、応答性も悪化しました。

個人的には、十分に明るい場所で使う限り液晶画面の視認性は気にならず、黒い筐体は白よりも気に入っています(汚れが芽出しにくい)。液晶の問題を除けば fx-9750GIII は良いモデルだと思います。特に小型・薄型になったことで、1万円未満で国内販売されれば、fx-5800P の代わりに使えるモデルになるかも知れません。
 

 
目 次

1. 到着したパッケージ

2. 外 観

3. ソフトウェアダウンロード
 3.1 OSアップデート
 3.2 取扱説明書
 3.3 アドインプログラム
 3.4 サポートソフトウェア

4. データ転送
 4.1 PCとのリンク
 4.2. 電卓同士のデータ転送

5. バックアップ

6. ハードウェア
 6.1 液晶画面の応答性悪い NEW!

7. 関数電卓としての機能 [2020/05/31 追記]

8. Casio Basic の互換性

9. カタログ機能

10. プログラムリスト

11. Casio Bsic の処理速度
 11.1 計算主体のプログラム
 11.2 動きのあるテキスト出力プログラム
 11.3 動きのあるグラフィック出力プログラム

12. さらなる高速化
 12.1 オーバークロック
 12.2 アドイン版Casio Basic (C.Basic)
 

 
到着したパッケージ

fx9750GIII_Package_1 fx9750GIII_Package_2 
分厚いプラスチックがガッチリと融着されているものではなく、楽に開けらます。
TI-84 Plus が想定ライバル機のようです。

fx9750GIII_Delivered 
パッケージを開けると、fx-9750GIII 本体、英語版 Quick Start Guide、単四アルカリ電池4本 (試供品)、英語版保証書、英語版注意書きが入っています。PCリンク用のUSBケーブル、電卓同士を接続する3Pinケーブル、CDは同梱されていません。

 
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外 観

fx-9750GIII_large   fx9860GIIIfx991es_2
  fx-9750GIII     fx-9860GIII    fx-991ES PLUS
                          2nd edition


fx-9750GIII (写真左) と fx-9860GIII (写真中央) は、色以外は全く同じデザインです。
ところで、スタンダート関数電卓 - ESシリーズ 2nd edition - 例えば fx-991ES PLUS 2nd edition (写真右) とデザインがよく似ており、カシオの最新モデルの共通コンセプトのようです。また、このスタンダート関数電卓のサイズと大きく変わらず、小型化が進んでいることが分かると思います。

9750GIII_Backside 9750GIII_Cover 
fx-9750GIII のケース裏側のデザインは、凝った美しい凹凸模様が入っています (fx-9860GIII と同様)。模様の中心にリスタートボタンがあります。ハードカバーは CASIO の刻印が入っているだけのシンプルなデザインになっています。

なお、ケース裏側をよく見ると MADE IN THAILAND とあるので、カシオもいよいよ脱中国に動いているのかも知れません。

 
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ソフトウェア ダウンロード

 
OSアップデート 
fx-9750GIII 本体で、[MENU] - [System] - [F4] (Version) で確認すると、OSバージョンは 03.21.0200 となっていました。
その後の OSアップデートについては、上記の [追記] を参照してください。

 
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取扱説明書 
日本語取扱説明書はまだ公開されていません。

英語版は、Casio World Education Website の Download Resources のページからダウンロードできます。
- fx-9750GIII のマニュアル
 
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アドインプログラム
グラフ関数電卓のDownload Resourcesのページで、SOFTWARE LICENSE AGREEMENT に [Accept] クリックすると、OS、マニュアルと各種アドインプログラムをダウンロードできます。アドインの中で、購入した fx-9750GIII にインストールされているのは Geometry のみです。

なお、ここで OS アップデートファイルもダウンロードできますが、購入した製品にインストールされている Ver 3.21 よりも古いものなので、今はダウンロードの意味がありません。
 
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サポートソフトウェア
Screen Receiver - 電卓画面をPCで表示するソフト
Screen Receiver はPC画面に電卓の画面を表示するだけでなく、画面イメージを画像ファイルで保存できます。fx-9750GIIIDownload Resources のページで、Support Software をクリックし、Screen Receiver がダウンロードできます。バージョンは 3.02 で、fx-9860GIIIfx-CG20 /10 用と同じバージョンで、共通して使えます。

  
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データ転送
 
PCとのリンク


標準添付の USBケーブルを使います。
USBケーブルで fx-9750GIII と PC を繋ぐと、fx-9750GIII の液晶での表示が接続モード (Connection Mode) になります。
ここで、[F1] (USB Flash :[F1]) を押すと、ポップアップウィンドウで Preparing USB と表示され、少し待つと接続完了です。

後は、エクスプローラで fx-9750GIII がドライブとして表示されるので、PC上と同じ操作でファイルのやりとりができます。 

Calc_Drive 
fx-9750GIII 内のフォルダ / ファイル はこのように表示されます。上の画像は、Ftune3C.Basic がインストールされた状態のものです。

(参考)
 - Ftune3チューンアップ(オーバークロック)ツール
 - C.Basicアドイン版Casio Basic (上位互換、高速、高機能 Casio Basic)

fx-9750GIII を接続した時のドライブには最初は名前が無いので、FX-9860GIII と名前を付けました。ドライブを右クリックしてプロパティを選び、そこでドライブの名前を入力できます。

E_Drive_9750GIII 

アドインプログラムのインストールは、ドライブのルートにアドインファイルをコピーします。リンクを終了するには、Windows PCの通知領域 (タスクトレイ) で「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」で [DEVICE の取り出し] をクリックします。外付け USBハードディスクや USBメモリの取り出しと同じ操作です。

 
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電卓同士のデータ転送

3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って2つの電卓を繋ぎ、接続する両方の電卓で CABLE (ケーブルの選定) で [F2] (F2:3Pin cable) を設定後、一方で TRANSMIT (送信)、他方で RECV (受信) に設定すれば、データのやりとりができます。

プログラムを含むデータのやりとりができる他のモデルは、fx-9850Gシリーズ、fx-9860Gシリーズ、fx-9860GIIシリーズ、fx-9860GIIIfx-9750GIII、そして fx-CGシリーズで、Menu に Link 項目があって、3Pin コネクタが付いている機種です。なお、fx-5800P との間でのデータ転送はできません。

詳しくは、Sofware Manual に書かれているので確認できますが、使ってみれば分かると思います。

fx-CGシリーズ から fx-9750GIII へ転送すると、ファイル形式は g3m から g1m へ自動変換され、カラーや細線設定など、fx-9750GII で未対応のコマンドは @ に自動的に置き換えられます。

 
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バックアップ

万一に備えて、電卓内部のデータをバックアップしておくことを勧めます。PCに保存フォルダを作り、PCとのリンク機能を使って電卓内のデータをPCの保存フォルダに丸ごとコピーしておきます。
Backup_Factory_State 
上は、購入時のバックアップです。そして適宜バックアップをすると良いと思います。特にチューンアップツールでオーバークロックを行う場合は、エラー発生時に電卓のリセットが必要になりプログラム、データやプログラムが失われることもあるので、バックアップしてあればこれらを簡単に戻せます。

 
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ハードウェア
 
 
液晶画面の応答性が悪い NEW!
fx-9750GIIIfx-9860GIII のモノクロ液晶の応答性が悪いと感じています。

GIII_GII_G 
左から、fx-9750GIIIfx-9860GIIfx-9860G の液晶画面

fx-9750GIII の液晶画面は、少し見づらい感じがしています。せめてバックライトがあれば視認性が向上する筈ですが、何故かバックライトの採用が見送られていて、非常に残念です。

これらのモデルでは、実験の結果から実際に液晶画面の応答性が悪いことが分かりました。
sentaro様が作成された C.Basic for FX で動作するプログラムを走らせると分かります。
※ プログラムのダウンロード:
  https://egadget2.web.fc2.com/archives/fx-9860GII/C.Basic/LCD_Test.html

  3つのプログラムを同梱しています;
  ・LCDBALL.g1m
  ・LCDGRAY.g1m
  ・LCDSCRL.g1m

LCDBALLの実行結果
  ボールが跳ね回るテストプログラム、64fps固定。


グラフィックス描画の見え方の比較です。右が一番古い fx-9860G、中央が fx-9860GII、左が一番新しい fx-9750GIII です。一番左の fx-9750GIII が最も残像が多くボールの移動が長く尾を曳くように見えます。そして一番右の fx-9860G が最も残像が少ないことが分かります。fx-9860GIIIfx-9750GIII とほぼ同様の結果になります。つまりモデルが新しくなるにつれて、液晶の応答性が悪くなっています。プログラムは 64fps で表示していますが、YouTubeにアップした動画は 30fpsなので実際の見え方を正しく再現してません。それでも残像の違いは顕著に分かります。

LCDSCRLの実行結果
 縦横スクロールで文字の見え方テストプログラム。
 一番速いのから順に128fps、64fps、32fps、16fpsとなってる。  


文字の見え方の比較です。Youtubeにアップした動画は 30fps なので、実際とはかなり違って見え、縦横スクロールでの文字の見え方の違いはとても顕著です。fx-9750GIII は残像が激しく文字が殆ど認識できない一方、fx-9860G は格段に文字を認識できます。

LCDGRAY
  4階調表示をしてみるテストプログラム。128 fps固定です。


YouTubeには 30fps でアップしているので、この画像では動きが殆ど見えません。実際は fx-9860G では動きが見えることから、一番古いモデル fx-9860G の応答性が最も高く、見やすいことが分かります。fx-9750GIII は残像が激しく、実際はちらつくだけに見えます。

撮影に用いたカメラが 30fps までなので、うまく動画をアップできませんでした。これらの古いモデルをお持ちの場合は、是非実際に試して頂きたいと思います。

fx-9750GIIIfx-9860GIII の液晶画面は、過去のモノクロモデルに比べて応答性が悪く、視野角を変えた時のコントラストの変化が大きく少し見づらいのにも関わらず、バックライトが無いという残念な仕様になっています。

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関数電卓としての機能

fx-9750GIII のハードウェアは fx-9860GIII とほぼ同じで、関数電卓としての機能も同じです。
fx-9860GIII の関数電卓としての機能 参照

[2020/05/31 追記]
fx-9750GIII には、これまでのグラフ関数電卓にない新しい機能が追加されています。
乗算記号を省略したときの優先度の扱いは、日本とアメリカや他の国では異なって教えられているようです。日本では省略した場合の優先度が高いのですが、アメリカでは省略しても × と同等の優先度だと教えていたようです。例えば、

6÷2(1+2)

は、日本では 6÷(2×(1+2)) = 1、アメリカでは 6÷2×(1+2) = 9 が正しいとされます。

これについては、面白い記事を紹介します ⇒ 関数電卓マニア - 関数電卓コラム 6÷2(1+2)?
この記事によれば、この優先度については、すでに決着がついているとのことです。しかし慣れ親しんだ優先順位は簡単に変えづらいのでしょう。アメリカ仕様の電卓を使うと、期待した計算結果にならないわけです。ならば切り替えられると良いわけです。

これまでの電卓では、乗算機能省略時の優先度はどちらかで決まっており、選択できませんでした。fx-9750GIII で初めてこの仕様を切り替えられるようになりました。

[SHIFT]-[MENU] (SETUP) で現れる設定画面の一番下の項目で、乗算記号省略時に優先度を上げる(On) か上げない(Off) かを設定できます。
Menu_Imp_Multi 

工場出荷時は、乗算省略時の優先度を高くする設定(On) になっています。
この設定の時、RUN・MAT モード(関数電卓の計算モード) で、6÷(1+2)を入力して [EXE] を押すと、括弧 ( ) が自動的に追加されて、計算結果が 1 となります。
equation  9750GIII_Result_1

Imp Multi を off にし、同じ計算をすると、括弧の自動追加は行われずに、結果が 9 になります。
Menu_Imp_Multi_off Result9 

この設定は、Casio Basic プログラムにも反映されます。この新機能に対応して、省略された乗算記号に優先度を On / Off する新たなコマンドも追加されています。
ImpMultiOn
ImpMultiOff 
但し、現在の設定値を返すコマンドは無いので、例えば以下のようなコードで On か Off かを判定する方法が考えられます。

4÷2(2)-4⇒"ImpMulti On":"ImpMulti Off"

If 4÷2(2)-4
Then "On"
Else "Off"
IfEnd

 
ちなみに、ヨーロッパ専用の fx-9860GIII は、6÷2(1+2) = 1 となります。他の fx-9860Gシリーズ、fx-CGシリーズ、fx-5800P も計算結果は 1 になります。

どちらにも解釈できる式を使わず、括弧 ( ) を使った表記にすれば問題はありません。
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Casio Basic の互換性

fx-9750GIII に搭載されている Casio Basic は、2006年に海外で発売された fx-9860G とそれ以降に発売されたグラフ関数電卓、そして fx-5800P に搭載さているものと同じカテゴリに属します。これらの Casio Basic は、構造化風コーディングができて意外に高機能です。当ブログでは、このカテゴリを新世代 Casio Basic と呼んでいます。

< 新世代Casio Basic搭載機 >
 - 2005年発売 fx-9860G (生産中止)
 - 2006年発売 fx-5800P
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2010年発売 PRIZM fx-CG10 (北米のみ)、fx-CG20と同じ
 - 2012年発売 fx-CG20
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50
 - 2020年発売 fx-9860GIII
 - 2020年発売 fx-9750GIII

新世代 Casio Basic については、Casio Basic の勧め を参考にしてください。

fx-9750GIII 搭載の Casio Basic は、fx-9860GIII と異なる点が見つからず、さらに fx-9860GII 搭載の Casio Basic とも完全互換と言って良いと思います。

 ⇒ fx-9860GII への移植 - 厄介な旧来の命令
 ⇒ Casio Basic 機種間の互換性

当ブログで公開している Casio Basic入門逆引きCasio BasicCasio Basicコマンドリファレンスプログラムライブラリ は、fx-5800Pfx-9860GII の違いを理解しておけば、そのまま fx-9750GIII に適用できます。
 
 
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カタログ機能

[SHIFT] [4] (GATALOG) を押すと、カタログ画面が現れます。

fx-9750GIII OS3.21fx-9860GIII OS3.21 では違いが認められません。
fx-9860GIII のカタログ機能 参照


プログラムリスト

ProgMenu 

fx-9750GIII のプログラムリストは、fx-9860GIII と変わっていません。fx-CGシリーズのように、アルファベットキーを押した時にそのアルファベットで始まるプログラム名にジャンプする機能は無く、fx-9860GII から進化していません。


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Casio Basic の処理速度

fx-9860G シリーズ用に作成したプログラムが そのまま fx-9750GIII で動作します。そこで、いくつかのプログラムの処理速度を fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG50 と比較してみます。fx-9750GIII は g1m ファイルが動作します。

fx-9750GIII のCasio Basic 処理速度は fx-9860GIII とよりも速いという意外な結果が得られました。


 計算主体のプログラム

PRIME - 素因数分解

ダウンロード
- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GIII / fx-9860GII 用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - 素因数分解 参照

プログラムを起動すると...

Prime_1  
数値を入力して [EXE] で素因数分解を始め、[EXE] を押しながら結果を1行ずつ表示させる。
このプログラムの実行中は、ビジーマーカー以外に表示の更新が無いので、計算速度の比較に向いています。今回は、以下の10桁の数の素因数分解の計算時間を比較します。

計算する数値: 7,849,516,203 = 32 x 9811 x 88897

fx-CG50 の画面は以下のようになります。

   Prime_2 Prime_3 

機種別処理時間の比較
fx-CG50fx-9750GIIIfx-9860GIIIfx-9860GIIfx-5800P
118 MHz59 MHz59 MHz29 MHz---
46秒61秒69秒89秒444秒
11.351.501.939.65
0.7411.111.447.16
0.670.9011.297.05
0.520.700.7818.73

fx-9750GIII の計算処理は、fx-9860GIII より 10% 程度速くなっています。
fx-9750GIII と fx-9860GIII で使っていた乾電池を交換しても、fx-9750GIII が速く、同じ結果になったので、速度の違いは電源電圧の盛況ではないことは確認しています。また、メインメモリの空き領域は双方とも 20,000バイト程度なので、メモリの影響も考得られません。上記の積分計算速度は差が無かったので、関数の処理速度に大きな差はありません。

OSバージョンは双方とも 3.21 と同じなので、fx-97500GIII が速い理由がよく分からないのが正直なところです。
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動きのあるテキスト出力プログラム

PYTHA - ピタゴラス数探索

ダウンロード

- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - ピタゴラス数 を参照。

このプログラムを起動すると1つめのピタゴラス数を表示して一旦停止します 。
 [EXE] キーを長押しすると、連続的に次々とピタゴラス数が表示し続けます。
そして、500個のピタゴラス数を探索して表示するまでの時間を計って比較します。
    Pytha_1

このピタゴラス数探索プログラムは、テキスト表示が常に更新し続けます。
500個のピタゴラス数が見つかるまでの時間を、機種別に比較してみました。

機種別処理時間の比較
fx-CG50
fx-9750GIII
fx-9860GIII
fx-9860GII
fx-5800P
87秒
56.0秒57.2秒93秒
441秒
10.640.661.075.07
1.5511.021.667.88
1.520.9811.637.71
0.940.600.6214.74

fx-9750GIII は、fx-9860GIII より2%ほど速いことが分かりました。両方のモデルを並べて同時にプログラムを実行させると、何度やっても fx-9750GIII が速い結果になりますので、僅かではありますが処理速度の差はあります。
fx-9750GIII が速い原因がよく分かりません。
 
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動きのあるグラフィック出力プログラム

MONTECAR - モンテカルロ法による円周率計算

ダウンロード
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII グラフィックス - モンテカルロ法 を参照。この記事では、実際の画面の変化を動画で見られます。

 GIII_Monteca_1 GIII_Monteca_2

[EXE]
キーを押すと、ランダムに点を打ち始め、それが円内にある割合から円周率を求める、モンテカルロシミュレーションプログラムです。このプログラムは、グラフィックスの Textコマンドと Plotコマンドによる表示更新を頻繁に行うものです。そこで、Text と Plot を500回繰り返す時間を、機種別に調べて比較してみました。
機種別処理時間の比較 
fx-CG50
fx-9750GIII
fx-9860GIII
fx-9860GII
174秒87.3秒
87.5秒
135秒
10.500.500.78
1.9911.001.55
2.001.0011.54
1.20.650.651

fx-9750GIII は、fx-9860GIII より若干速いですが、ほぼ同じ結果になりました。双方を並べて同時にプログラムを実行すると、何度やっても fx-9750GIII が必ず速いことが分かりました。
fx-9750GIII が僅かでも速い理由がよく分かっていません。

 
<目次に戻る>
さらなる高速化

fx-9750GIII は、Casio Basicによる内部演算速度が速く、テキストならびにグラフィックス出力処理速度も少し速いことが分かりました。

プログラムをより高速化するには、現在のところ2つの方法があります。1つはチューンアップ (オーバークロック)ツール による高速化、もう一つはアドイン版 Casio Basic - C.Basic の利用です。

チューンアップ
これまで、fx-9860Gfx-9860GIIfx-9860GIII そして fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 そして fx-CG50 に対応したオーバークロックツールが、sentaro様により提供されています。いずれも比較的安全性が確保されており、私も愛用しています。但しオーバークロックは、最悪ROM に記録されている内容が損傷をうけて電卓が起動できなくなってもメーカー保証を受けられないので、自己責任で利用しましょう。

fx-9750GIIIfx-9860GIII には、Ftune3 が提供されています。
 Casio グラフ関数電卓を限界までチューンアップ

当ブログでは、作者の sentaro様から直接サポートを受けられるように、以下の以下のエントリーを用意していて、そこでは Ftune3 のダウンロードと質問ができます。
グラフ関数電卓のオーバークロック - Ftune / Ptune -

安全に使う第一歩は、デフォルトの[F5]での設定を使うことです。

なお、チューンアップは、CPUコアクロックだけでなく、メモリバスクロック、I/Oバスクロック、ウェイトなどを機種に応じて調整します。
 
アドイン版 Casio Basic (C.Basic)
C.Basic は、fx-9750GIII や fx-9860GIII に加えて fx-9860Gシリーズ、そして fx-CGシリーズに対応しています。開発者はチューンアップツールと同じ sentaro様です。

C.Basic は、純正Casio Basic のソースをほぼそのまま実行可能で、特にグラフィック描画の高速化は目を見張るものがあります。
どのくらい速いかは、ここ にある動画を見れば一目瞭然です。開発開始以来、現在でも国内外のユーザーの要望に応えつつ、デバッグや機能追加によるバージョンアップが継続しています。

fx-9860G シリーズ用の C.Basic for FXfx-CGシリーズ用の C.Basic for CG が公開されており、fx-9750GIII には C.Basic for FX が対応しています。

C.Basic のトップページ

 




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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-9750GIII

テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

fx-9860GIII の概要

 
初版: 2020/04/05
周期関数の積分について訂正 2020/05/23
OS3.40へのアプデート 2020/10/18
OS3.50へのアップデート 2021/12/30


Casio fx-9869GIII POWER GRAPHIC 3

fx-9860GIII USB POWER GRAPHIC 32020年3月上旬、ヨーロッパ限定で fx-9860GIII が発売されました。明らかに fx-9860GII の後継機種で、既にフランス限定版として販売されている GRAPH 35+EII のインターナショナル版の位置づけです。この記事を書いている時点では、アメリカや日本では未発売です。

このデザインは GRAPH 35+EII とほぼ同じで、さらに最近の関数電卓の模倣品対策用の新デザインと極めて類似しています。

管理人は、Amazon France で購入しましたが、現在は日本への出荷を行わないと表記されています。eBayセカイモンで入手可能です。




fx-9860GIII の製品紹介は、CASIO INTERNATIONAL のページ や CASIO WORLDWIDE EDUCATION WEBSTITE のページで確認できます。

日本国内では、モノクロ液晶のグラフ関数電卓 fx-9860GII は既に販売していません。fx-9860GIII のヨーロッパ限定で発売後、北米限定で ほぼ同一機能の fx-9750GIII が発売されたので、これらのどちらかの国内発売が期待されます。

▶ [2021/12/30 追記] OS3.50へのアップデート
2021/09/08 に欧米では OS2.50 へのアップデートファイルの提供が始まりました。
今回のアップデートで Casio Basic も Pythonモードも 変更が見られません。
Download Resources のページ で[ACCEPT]をクリックして fx-9860GIII Series の OS Update for 3.50 アップデートファイルをダウンロードできます。但しアップデートファイルをダウンロードできるページにアクセスしようとすると、地域選択のページにリダイレウトされてダウンロードページにアクセスできない状況があります。
そこで、以下のページからダウンロードできます;
- OS update for Internaitonal CaccalaureateⓇ (IB) users
さらに、e-Gadget の以下からダウンロードできるようにしました。
OS Update ファイル
Hardware Manual
Software Manual

[2020/10/18 追記] OS3.40 へのアップデート
2020/10/15 に OS3.40 へのアップデートファイルの提供が始まりました。
Download Resources のページ で [ACCEPT] をクリックして、fx-9860GIII SeriesOS Update for 3.40 をクリック、続いて Handledl OS Update をクリックし、*Version 3.40 (for Windows) をクリックして、OSアップデートファイル (zipファイル) をダウンロード。

ダウンロードした zip ファイルを解凍して得られる exe ファイルを実行します。fx-9860GIII の電源を切り、PCと接続しない状態にしておき、画面の指示に従って、電卓とPCをUSBケーブルで接続し、OS更新作業を進めます。
試験モードの追加と Python モードへの casioplot モジュール追加が主な更新ポイントです。

アップデートしたソフトウェアマニュアルも同じところからダウンロードできます。


はじめに

Casio Basic の機能に着目すると、以下に列挙した機種が同じカテゴリに含まれるプログラム電卓です。

 - 2006年発売 fx-5800P 
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII (国内販売中止)
 - 2011年発売 fx-CG10 PRIZM (北米のみ)
 - 2012年発売 fx-CG20 (fx-CG10 PRIZM の約1年後)
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50 (欧米先行、2017/10/20国内発売)
 - 2020年発売 fx-9860GIII (ヨーロッパ限定発売)
 - 2020年発売 fx-9750GIII (北米限定発売)

fx-9860GIIIと fx-9860GII / fx-CG50 との比較
 fx-9860GIIIfx-9860GIIfx-CG50
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4
 電池寿命 (メーカー測定基準) 230 時間 200 時間 170時間
 サイズ (mm) 18.7 x 83.5 x 175.5 21.2 x 91.5 x 184 18.6 x 89.0 x 188.5
 重さ (g) 190 225 230
 液晶ディスプレイ
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 ・バックライト
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
・あり
 216 x 384 pixel
・187 x 379 dot
・7 x 21 文字
・あり
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量 最大 ~62 KB 最大 ~62 KB 最大 ~61 KB
 メインメモリ (利用可能) ~62 KB ROM ~64 KB ROM ~61 KB ROM
 ストレージメモリ  ~3 MB SDRAM ~1.5 MB SRAM ~1.6 KB SDRAM
 プログラムファイル名 最大8文字 最大8文字 最大8文字
 CPU SH4A (SH7305) SH4A (SH7305) SH4A (SH7305)
  クロック ~59 MHz ~29 MHz ~118 MHz
 - FLL:  14.75 MHz x900 14.75 MHz x900 14.75 MHz x900
 - PLL:  FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz
 - IFC: CPUコアクロック 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/2 PLL, 117.96 MHz
 - SFC: SuperHywayバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz
 - BFC: メモリバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz
 - PFC: I/Oクロック 1/16, 14.74 MHz 1/16, 14.75 MHz 1/8, 29.49 MHz
 PCリンク Screen Receiver  FA-124 Screen Receiver
 OSバージョン 3.21  2.09 3.30
 Casio Basic あり あり あり
 Python あり なし あり

fx-9860GIII での fx-9860GII からの主な変化を列挙します;
CPUクロックが倍になった
PCリンクが fx-CGシリーズと同様に楽になった - 電卓をPCの外部ドライブとして認識
Pythonが追加された
サイズが小さくなった
  GIII_GII_CG50 
液晶のバックライトが無くなった (個人的には不便を感じる)
液晶サイズが小さくなった (個人的には不便を感じる)
 

 
目 次

1. 海外から直接購入


2. 到着したパッケージ

3. 外 観

4. ソフトウェアダウンロード
 4.1 OSアップデート
 4.2 取扱説明書
 4.3 アドインプログラム
 4.4 サポートソフトウェア

5. データ転送
 5.1 PCとのリンク
 5.2. 電卓同士のデータ転送

6. バックアップ

7. ハードウェア
 7.1 ゴム足が取れやすい

8. 関数電卓としての機能
 8.1 ユーザデータのバックアップ機能
 8.2 3桁区切り表示
 8.3 複素指数関数
 8.4 積分関数の処理速度
 8.5 周期関数の積分 [2020/05/23 修正]

9. Casio Basic の互換性

10. カタログ機能

11. プログラムリスト

12. Casio Bsic の処理速度
 12.1 計算主体のプログラム
 12.2 動きのあるテキスト出力プログラム
 12.3 動きのあるグラフィック出力プログラム

13. さらなる高速化
 13.1 オーバークロック
 13.2 アドイン版Casio Basic (C.Basic)
 

 
海外から直接購入

fx-9860GIII はヨーロッパ限定で発売されたので、現時点では日本や北米では販売されておらず、Amazon France、e-Bayで直接購入するか、e-Bayと提携しているセカイモンから購入できます。

そこで、管理人は送料を含めて最も安い価格が提示されていた Amazon France から購入した(詳しくはこちらを参照)。但し購入直後 "このセラーは日本へ出荷できません" と表示された。従って Amazon France で別のセラーが出品するか、Amazon USA や Amazon Japanでの並行輸入品で出品されるのを期待します。 

[2020/04/28 追記]
COVID-19パンデミックの影響で、海外のeBayやAmazon France から日本への発送を行うセラーが無い状況です。但し日本語で購入できるセカイモンなら入手可能。
セカイモンでのfx-9860GIII 
4/28時点で、¥16,493 で購入できます。
 
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到着したパッケージ

fx9860GIII_Package  fx9860GIII_Package_Backside 

ブリスタパッケージのような分厚いプラスチックがガッチリと融着されているものではなく、楽に開けられます。

GIII_Contents2 

fx-9860GIII 本体、Quick Start Guide、単四アルカリ電池4本 (試供品)、PCリンク用のUSBケーブル、電卓同士を接続する3Pinケーブル、廃棄処理の注意書き、保証書が入っています。CDは同梱されていません
 
 
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外 観

 9860GIII_991MS2ndEdition   Back_Desig 

(写真左) サイズと色合いは異なりますが、関数電卓 fx-991MS 2nd edition (右) とデザインが同じです。白い筐体への印字はとても見やすくなっています。

(写真右) 本体裏には、微妙な凹凸で形成された放射状の綺麗な模様があり、電池蓋を含めた広い領域に及んでいます。放射模様の中心にRESTARTボタンが配置されています。これは摸倣防止対策の1つなのかも知れません。
 
 
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ソフトウェア ダウンロード

 
OSアップデート 
fx-9860GIII 本体で、[MENU] - [System] - [F4] (Version) で確認すると、OSバージョンは 03.21.0200 となっていました。
その後 OS3.40 へのアップデートファイルが公開されました。
 
 
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取扱説明書 
日本語取扱説明書はまだ公開されていません。

英語版は、Casio World Education Website の Download Resources のページからダウンロードできます。
 
 
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アドインプログラム
グラフ関数電卓のDownload Resourcesのページで、SOFTWARE LICENSE AGREEMENT に [Accept] クリックすると、OS、マニュアルと各種アドインプログラムをダウンロードできます。ここでダウンロードできるOSは、製品にインストールされている Ver 3.21 よりも古いものなので、ここからOSとマニュアルのダウンロードは意味がありません。アドインの中で、購入した fx-9860GIII にインストールされているのは、Geometry のみです。
 
 
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サポートソフトウェア
Screen Receiver - 電卓画面をPCで表示するソフト
Screen Receiver はPC画面に電卓の画面を表示するだけでなく、画面イメージを画像ファイルで保存できます。fx-9860GIII の Download Resources のページで、Support Software をクリックし、Screen Receiver がダウンロードできます。バージョンは 3.02 で、fx-CG20 /10 用と同じバージョンで、共通して使えます。
 
  
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データ転送
 
PCとのリンク


標準添付の USBケーブルを使います。
USBケーブルで fx-9860GIII と PC を繋ぐと、fx-9860GIII の液晶での表示が接続モード (Connection Mode) になります。
ここで、[F1] (USB Flash :[F1]) を押すと、ポップアップウィンドウで Preparing USB と表示され、少し待つと接続完了です。

後は、エクスプローラで fx-9860GIII がドライブとして表示されるので、PC上と同じ操作でファイルのやりとりができます。 

Calc_Drive 
fx-9860GIII 内のフォルダ / ファイル はこのように表示されます。

fx-9860GIII を接続した時のドライブには最初は名前が無いので、FX-9860GIII と名前を付けました。ドライブを右クリックしてプロパティを選び、そこで名前を入力できます。

Calc_Drive_Named 

アドインプログラムのインストールは、ドライブのルートにアドインファイルをコピーします。リンクを終了するには、Windows PCの通知領域 (タスクトレイ) で「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」で [DEVICE の取り出し] をクリックします。外付け USBハードディスクや USBメモリの取り出しと同じ操作です。
 
 
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電卓同士のデータ転送

3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って2つの電卓を繋ぎ、接続する両方の電卓で CABLE (ケーブルの選定) で [F2] (F2:3Pin cable) を設定後、一方で TRANSMIT (送信)、他方で RECV (受信) に設定すれば、データのやりとりができます。

プログラムを含むデータのやりとりができるのは、fx-9850Gシリーズ、fx-9860Gシリーズ、fx-9860GIIシリーズ、fx-9750GIII、fx-CGシリーズ、そして fx-9860GIII で、Menu に Link 項目があって、3Pin コネクタが付いている機種です。なお、fx-5800P と グラフ関数電卓とのデータ転送はできません。

詳しくは、Sofware Manual に書かれているので確認できますが、使ってみれば分かると思います。

fx-CGシリーズ から fx-9860GIII へ転送すると、ファイル形式は g3m から g1m へ自動変換され、カラーや細線設定など、fx-9860GII で未対応のコマンドは @ に自動的に置き換えられます。
 
 
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バックアップ

万一に備えて、電卓内部のデータをバックアップしておくことを勧めます。PCに保存フォルダを作り、PCとのリンク機能を使って電卓内のデータをPCの保存フォルダに丸ごとコピーしておきます。
Backup_Factory_State 
上は、購入時のバックアップです。そして適宜バックアップをすると良いと思います。特にチューンアップツールでオーバークロックを行う場合は、エラー発生時に電卓のリセットが必要になりプログラム、データやプログラムが失われることもあるので、バックアップしてあればこれらを簡単に戻せます。
 
 
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ハードウェア
 
 
ゴム足が取れやすい
管理人が購入したものは、ハードカバーのゴム足が最初から1つ欠損していました。工程で取れたままを見逃し、パッケージに入れられたようです。本プログの読者の sentaro様が保有している GRAPH35+EII のゴム足も取れやすいとのこと。つまり GRAPH35+EIIfx-9860GIII は本質的にゴム足の接着工程に問題がありそうです。
  
 
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関数電卓としての機能

fx-9860GIII のキーの種類と数、および配置は、[SHIFT] - [OPTN] のバックライト 機能以外は、fx-9860GII と同じです。関数機能も同じです。計算の内部桁が15桁と同じで、各関数の精度範囲も同じなので、fx-9860GIII の関数電卓としての使い勝手は fx-9860GII と同じです。
 
 
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ユーザーデータのバックアップ機能
カシオのスタンダード関数電卓は電源をオフにすると、作業内容やユーザーデータが消えますが、fx-9860GIII は各モードでのユーザーデータは一旦電源を切ってもバックアップされます。このバックアップ機能は、他のプログラム電卓 fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG20/50 とも同じです。
 
 
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3桁区切り表示
カシオの最新のスタンダード関数電卓 fx-JP900 / 700 / 500 では、関数電卓として3桁区切りが登場しました。一般電卓には3桁区切りは普通に搭載されている使い勝手の良い機能なので、登場が遅すぎるようにも思います。

これまでのプログラム電卓には3桁区切り機能は有りません。fx-9860GIII も残念ながら3桁区切り機能には対応していません。

Casio Basic での出力コマンドにも3桁区切り機能がありません。しかし、作ったプログラムに3桁区切り出力機能を付加することは出来ます。
Casio Basic入門59, Chapter 10-5:3桁区切りサブルーチン グラフ関数電卓版
 
 
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複素指数関数
複素数を表示するように設定して、計算させてみると、fx-5800P はエラー、fx-9860GII と fx-CG20 は正しく計算結果を表示します。fx-CG50 でも同様に複素指数関数を正しく計算します。

Complex_1  Complex_2 
※ Screen Receiver で取得した画面イメージ 
 
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積分関数の処理速度
 
積分計算速度の比較をしてみます (Rad モード)。
機種積分1積分2
fx-JP9005.5秒48.7秒
fx-5800P10.1秒56.7秒
fx-9860GII (SH4A)1.5秒8.4秒
fx-CG201.0秒5.8秒
fx-CG500.7秒3.2秒
fx-9860GIII1.1秒5.8秒
 積分の詳細はこちら



積分計算は fx-9860GIII よりは高速化していますが、fx-CG20 とほぼ同じ、fx-CG50 よりは遅くなります。
 
 
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周期関数の積分 [2020/05/23 修正]
積分計算にガウス・クロンロッド法が使われていることから、このアルゴリズムが苦手な多項式で表せない関数の代表選手として周期関数の積分を行って、タイムアウトする限界を比較してみます (Rad モード)。

積分3
機種計算できる nタイムアウトする n
fx-JP900
fx-5800P
fx-9860GIIn ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-CG20n ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-CG50n ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-9860GIIIn ≦ 60 Or (n = 64,128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
 積分の詳細はこちら



fx-9860GIII での結果は、fx-CGシリーズや fx-9860GII と同じで、積分計算の内部ロジックは変更が無いと思われます。
 
 
<目次に戻る>
Casio Basic の互換性

Casio Basic について、少し詳しく調べます。

fx-9860GIII に搭載されている Casio Basic は、2006年に海外で発売された fx-9860G とそれ以降に発売されたグラフ関数電卓、そして fx-5800P に搭載さているものと同じカテゴリに属します。これらの Casio Basic は、構造化風コーディングができて意外に高機能です。当ブログでは、このカテゴリを新世代 Casio Basic と呼んでいます。

< 新世代Casio Basic搭載機 >
 - 2005年発売 fx-9860G (生産中止)
 - 2006年発売 fx-5800P
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2010年発売 PRIZM fx-CG10 (北米のみ)、fx-CG20と同じ
 - 2012年発売 fx-CG20
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50
 - 2020年発売 fx-9860GIII

新世代 Casio Basic については、Casio Basic の勧め を参考にしてください。

fx-9860GIII 搭載の Casio Basic は、fx-9860GII と異なる点が見つからず、完全互換と言って良いと思います。

 ⇒ fx-9860GII への移植 - 厄介な旧来の命令
 ⇒ Casio Basic 機種間の互換性

当ブログで公開している Casio Basic入門逆引きCasio BasicCasio Basicコマンドリファレンスプログラムライブラリ は、fx-5800Pfx-9860GII の違いを理解しておけば、そのまま fx-9860GIII に適用できます。
 
 
<目次に戻る>
カタログ機能

fx-9860GIII には、fx-9860GII と同様にコマンドの一覧を検索して入力できるカタログ機能が備わっていて、
[SHIFT] [4] (GATALOG) を押すと、カタログ画面が現れます。

Cat_GII  Cat_GIII_1 
左が fx-9860GII で、右が fx-9860GIII です。

左の fx-9860GII に比べて右の fx-9860GIII では機能が増えています。1つは HIST メニュー(履歴メニュー)の追加で、もう一つは一番上の行の "Catalog" の右に検索入力欄が追加されています。過去に検索して入力したコマンドを再入力するためには HIST メニューは大変便利です。 検索入力に1文字入れると絞り込み検索が行われるので、コマンドがうろ覚えの時に便利です。

CTGYメニューを選ぶとジャンル別一覧が現れます。

Cat_GIII_2  

履歴メニューは、fx-CG20 で追加され fx-CG50 でさらに改善されていますが、fx-9860GIII には fx-CG50 の機能が引き継がれています。 
 
<目次に戻る>
プログラムリスト [2020/04/07 追記]

ProgMenu 

fx-9860GIII のプログラムリストは、fx-9860GII と変わっていません。fx-CGシリーズのように、アルファベットキーを押した時にそのアルファベットで始まるプログラム名にジャンプする機能は無く、この点でも fx-9860GII と変わりません。


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Casio Basic の処理速度

fx-9860GII シリーズ用に作成したプログラムが そのまま fx-9860GIII で動作します。そこで、いくつかのプログラムの処理速度を fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG50 と比較してみます。fx-9860GIII は g1m ファイルが動作します。

 計算主体のプログラム

PRIME - 素因数分解

ダウンロード
- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GIII / fx-9860GII 用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - 素因数分解 参照

プログラムを起動すると...

Prime_1  
数値を入力して [EXE] で素因数分解を始め、[EXE] を押しながら結果を1行ずつ表示させる。
このプログラムの実行中は、ビジーマーカー以外に表示の更新が無いので、計算速度の比較に向いています。今回は、以下の10桁の数の素因数分解の計算時間を比較します。

計算する数値: 7,849,516,203 = 32 x 9811 x 88897

fx-CG50 の画面は以下のようになります。

   Prime_2 Prime_3 

機種別処理時間の比較
fx-CG50fx-9860GIIIfx-9860GIIfx-5800P
118 MHz59 MHz29 MHz---
46秒69秒89秒444秒
11.51.939.65
0.6711.297.05
0.520.7818.73

fx-9860GIII の計算処理は、fx-9860GII より 30% 程度速くなっていますが、fx-CG50 よりも33%遅くなっています。

計算速度の違いは、クロック数の違いと相関していることが分かります。

  
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動きのあるテキスト出力プログラム

PYTHA - ピタゴラス数探索

ダウンロード

- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - ピタゴラス数 を参照。

このプログラムを起動すると1つめのピタゴラス数を表示して一旦停止します 。
 [EXE] キーを長押しすると、連続的に次々とピタゴラス数が表示し続けます。
そして、500個のピタゴラス数を探索して表示するまでの時間を計って比較します。
    Pytha_1

このピタゴラス数探索プログラムは、テキスト表示が常に更新し続けます。
500個のピタゴラス数が見つかるまでの時間を、機種別に比較してみました。

機種別処理時間の比較
fx-CG50
fx-9860GIII
fx-9860GII
fx-5800P
87秒
57.2秒93秒
441秒
10.661.075.07
1.5211.6324,0
0.940.6214.74

fx-9860GIII は、fx-9860GII の1.6倍弱の処理速度、fx-CG50 の1.5倍程度の処理速度になりました。
fx-9860GIII は、Locateコマンドによるテキスト更新速度が大きく向上しています。
 fx-9860GIIILocateコマンドによるテキスト更新速度は、fx-9860G以降の新世代Casio Basic搭載機で最速です。

 
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動きのあるグラフィック出力プログラム

MONTECAR - モンテカルロ法による円周率計算

ダウンロード
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII グラフィックス - モンテカルロ法 を参照。この記事では、実際の画面の変化を動画で見られます。

 GIII_Monteca_1 GIII_Monteca_2

[EXE]
キーを押すと、ランダムに点を打ち始め、それが円内にある割合から円周率を求める、モンテカルロシミュレーションプログラムです。このプログラムは、グラフィックスの Textコマンドと Plotコマンドによる表示更新を頻繁に行うものです。そこで、Text と Plot を500回繰り返す時間を、機種別に調べて比較してみました。
機種別処理時間の比較 
fx-CG50
fx-9860GIII
fx-9860GII
174秒
87.5秒
135秒
10.500.78
2.0011.54
1.20.651

fx-9860GIII は、fx-9860GII の 1.5倍の処理速度を達成。しかも fx-CG50 の 2倍の処理速度になりました。
fx-9860GIII は、TextコマンドとPlotコマンドによるグラフィックス更新速度が大幅に向上しています。

fx-9860GIIITextPlot コマンドによるグラフィックス更新速度は、fx-9860G 以降の新生代Casio Basic搭載機で最速です。

 
<目次に戻る>
さらなる高速化

fx-9860GIII は、Casio Basicによるテキストならびにグラフィックス出力処理速度が大幅に向上していることが分かったのですが、それでもゲームなどのピクセル単位での描画が多いプログラムには全く不十分です。プログラムをより高速化するには、現在のところ2つの方法があります。1つはチューンアップ (オーバークロック)ツール による高速化、もう一つはアドイン版 Casio Basic - C.Basic の利用です。

チューンアップ
これまで、fx-9860Gfx-9860GII そして fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 そして fx-CG50 に対応したオーバークロックツールが、sentaro様により提供されています。いずれも比較的安全性が確保されており、私も愛用しています。但しオーバークロックは、最悪ROM に記録されている内容が損傷をうけて電卓が起動できなくなってもメーカー保証を受けられないので、自己責任で利用しましょう。

 Casio グラフ関数電卓を限界までチューンアップ

fx-9860GIII 向けには、チューンアップツール - Ftune3 が提供されています。 


本ブログでは、作者の sentaro様から直接サポートを受けられるように、以下の以下のエントリーを用意していて、そこでは Ftune3 のダウンロードと質問ができます。

グラフ関数電卓のオーバークロック - Ftune / Ptune -

安全に使う第一歩は、デフォルトの[F5]での設定を使うことです。


なお、チューンアップは、CPUコアクロックだけでなく、メモリバスクロック、I/Oバスクロック、ウェイトなどを機種に応じて調整します。

 
アドイン版 Casio Basic (C.Basic)
C.Basic は、fx-9860GII を含む fx-9860Gシリーズ、そして fx-CGシリーズに対応しています。開発者はチューンアップツールと同じ sentaro様です。

C.Basic は、純正Casio Basic のソースをほぼそのまま実行可能で、特にグラフィック描画の高速化は目を見張るものがあります。
どのくらい速いかは、ここ にある動画を見れば一目瞭然です。開発開始以来、現在でも国内外のユーザーの要望に応えつつ、デバッグや機能追加によるバージョンアップが継続しています。

現在では、fx-9860G シリーズ用の C.Basic for FXfx-CGシリーズ用の C.Basic for CG が公開されており、fx-9860GIII には C.Basic for FX が対応しています。

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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-9860GIII


テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

Casio fx-CG50 の概要

 
初版: 2017/07/23
追記 2018/08/09
追記 2018/12/26
日本語化に関する追記 2019/05/09
追記 2019/09/18
周期関数の積分について追記修正 2020/05/23
OS3.40へのアップデート 2020/06/06
Casio Ptyhon新連載に伴う追記 2020/06/09
OS3.50へのアップデート 2020/10/17
OS3.60へのアップデート 2021/12/19

Casio fx-CG50

fx-CG50 noce photofx-CG50 が欧米で発売されたので、国内発売前に入手して調べてみました。本気で欲しいと思える製品です。

fx-JP900 のデザインを踏襲しています。角に丸みのある四角い形状と高級感のあるフロントパネル、黒・白・シルバーを基調とした色使い。カシオの新しい形。所有する喜びを感じるデザインではないでしょうか?

fx-CG50 は、fx-CG10 PRIZM (北米モデル) や fx-CG2 の後継機で、欧米で 2017年3月末に発売されました。ほぼ7年ぶりの後継機種投入です。

fx-CG50 紹介 (英語のサイト)

日本未発売前に、eBay USA で購入しました。この記事を書いている時点では、eBay USA での実売価格は、新品で100ドルを下回る程度です。国際輸送費を考えてもアメリカからの入手は現実的だと思います。但し配送に時間がかかります(最低でも2週間程度)。

[2021/12/19 追記] OS3.60 にアップデート
2021/12/06 に OS3.60 へのアップデートファイルが日本で公開された。欧米では 2021/09/08 に公開されていた。
このアップデートでは確率分布アプリが追加され、具体的には MENU画面で Distribution モードが追加された。
なお、Python  モードや Casio Basic には変更がない。

[2020/10/17 追記] OS3.50 にアップデート
2020/10/15 に OS3.50 へのアップデートファイルが欧米と日本同時に公開された。
Pythonアプリ描画機能改善、NL試験モードとTexas(US)試験モードの搭載がアップデートの内容。Pythonについては改善点がスグには判らないので、いずれ調べようと思っている。
OS3.50へのアップデートファイルのダウンロード
日本語マニュアルのダウンロード

[2020/06/09 追記] Casio Pythonの新連載開始
Casio Python が爆速 (純正Casio Basicに比べて) なので、Casio Python 使いこなしの新連載を始めた。

[2020/06/06 追記] OS3.40 にアップデート
欧米では 2020/04/07 に、日本国内では 2020/06/01 にアップデートモジュール配布開始
内蔵の Micro Python に casioplot モジュールが追加され、点を打てるようになった。
OSアップデートファイル
 ・WEWからのダウンロードはこちら
 ・国内サイトからのダウンロードはこちら
日本語マニュアルはこちら

[2019/09/18 追記] OS3.30 にアップデート
主に Pythonの改善と試験モードの使用追加
・WEWからのダウンロードはこちら
・国内サイトからのダウンロードはこちら

[2019/05/09 追記] ユーザーによる日本語化計画
fx-CG50 には、簡体字コード GB2123 を少し変更したグリフ (文字) が搭載されており、それを読み出す方法が見つかった(当ブログ読者の Colon様による)。簡体字は日本語の文字と異なるものが少なくないが、それでも英語よりはましだ。ひらがなも含まれている。Colon様により日本語化ファイルが提供されており、これを fx-CG50 にコピーするだけで、日本語風表記で使えるようになる。
fx-CG20 / CG50 日本語化計画
さらに、fx-CG50で使えるアドインプログラム - C.Basic for CG が当ブログの読者である sentaro様を中心にして現在も開発が進んでいる。C.Basic for CG は純正Casio Basicの上位互換の BASIC開発環境だ。これを使えば作成するプログラムで日本語風の表記が可能になる。
プログラムライブラリ - 日本語版 西暦-和暦 換算プログラム
 
[2018/12/26 追記] ついに Python搭載!
OSが 3.20 にアップデートされ、プログラミング言語 Python が追加され、選択言語にイタリア語が追加された。
Worldwide Education Website (WEW: 海外のカシオサイト)では2018年8月には公開されていたが、日本のサイトでは 2018年12月に公開された。
- WEWからのダウンロードはこちら
- 国内サイトのダウンロードはこちら

[2017/10/20 追記] ついに 2017年10月20日に fx-CG50 が国内発売!
カラーグラフ関数電卓 fx-CG50 
fx-CG50

既にカシオの国内サイトでは fx-CG50 (OS 3.10) の日本語マニュアルが公開されていることから、国内販売は現行の Ver 3.00 でなくて、Ver 3.10 になると思われる。
 
[2017/09/23 追記] fx-CG50 日本語マニュアル
fx-CG50 の日本語マニュアルがカシオ日本語サイトの 取扱説明書ダウンロードサイト からダウンロードできるようになった。ハードウェアマニュアルとソフトウェアマニュアルの両方の日本語アニュアルだ。ソフトウェアマニュアルが OS Ver 3.10 用になっている。国内販売前のバーションは 3.00 だ。現時点では OS アップデートファイルはまだ公開さないが、国内おカシオサイトや Casio World Education Website で近々ダウンロード可能になると思われる。恐らく同時に fx-CG20 を OS 3.10 にアップデートできるようになるようだ (OS 3.10 ソフトウェアマニュアルは fx-CCG20 OS 3.10 と共用のため)。
[2018/08/09 追記]
ソフトウェアマニュアル日本語版が Ver 3.11 にアップデートされていて、カシオの日本語サイトからダウンロードできる。アメリカ市場において2018年3月以降製造のfx-CG50には OS 3.11 がインストールされており、国内販売品もいずれ OS 3.11 がインストールされるようになるかも知れない。

[2018/08/09 追記・修正] OS 3.11 へのアップデートファイル公開
Casio World Education Website のサポートページ ([Accept] をクリックして先に進む) から OS3.11 へのアップデート用アプリとアップデート方法の説明書 (PDF) をダウンロードし、説明書に従って作業を進める。アップデートアプリの指示があるまで電卓とPCを接続してはダメと書かれているので要注意。

[2018/08/09 追記・修正] OS 3.11 へのアップデート
ダウンロードしたアップデート用アプリ (fx-CG50 Sries OS Ver.3.11 Update.exe) をPCで実行すると、私の場合は 日本語 Windows 10 Home だが、自動的に日本語表示でアプリが起動。注意深く表示に従って作業を行うと、アドイン 3D-Grph もアップデートするように聞いてくるので一緒にアップデート。 [MENU] - System - [F4] (Version) で確認すると OS は 3.11.0202 に、3D Graph は 01.02 になる。


なお、fx-CG50 は言語を選択できますが、OSアップデートしても日本語は選べません。言語の選択肢に中文も含まれているので日本語対応も容易だと思います。スタンダード関数電卓 fx-JP900 は表示が日本語化されているので、このデザインコンセプトを引き継いだ fx-CG50 もいずれ日本語表示に対応することを期待します。

 
はじめに

Casio Basic の機能に着目すると、以下に列挙した機種が同じカテゴリに含まれるプログラム電卓です。

 - 2006年発売 fx-5800P 
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2011年発売 fx-CG10 PRIZM (北米のみ)、fx-CG20とほぼ同じ
 - 2012年発売 fx-CG20 (fx-CG10 PRIZM の約1年後)
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50 (欧米先行、2017/10/20国内発売)

fx-CG50 は fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 の後継機種です。1つ前に発売されている fx-FD10 Pro は、fx-9860GII のハードウェアを利用しながらアドインが使えず Casio Basic 専用機である点で異質な存在です。
 
 
fx-CG50 の位置づけ [2017/08/07 更新]
Casio Basic に着目すると、fx-CG50 の位置づけが明確に見えてきます。
  • fx-9860GII:モノクロ液晶搭載の最上位機。
  • fx-CG10 PRIZM / fx-CG20:fx-9860GII のディスプレイを高精細&カラー化したもの。しかし Casio Basic では テキスト、グラフィックずれも画面出力処理が極めて遅く、fx-9860GII の方が遙かに速い。カラーだが出力が遅い fx-CG10 / CG20 が良いのか、モノクロだが出力が速い fx-9860GII が良いのか、2機種の甲乙を付けられない状況だった。言い換えれば、fx-CG10 / 20 は必ずしも fx-9860GII の後継機種とは言えないのだ。
  • fx-CG50:高精細カラー液晶へ出力が大幅に高速化したのが最大の改善点で、fx-9860GII と同レベルになった。
fx-CG50 の Casio Basic は、カラーと高精細に関係するコマンドを除けば fx-9860GII と互換です。fx-9860GII で作った Casio Basic は、fx-CG50 でほぼ同じ出力速度で動作します。

互換性の無いコマンド:
※ パラメータ見直しが必要なコマンド:PxlOn、PxlOff、PxlChg、PxlTest(
※ 転送時に自動的にパラメータが変更されるコマンド: Text

fx-CG50 は、fx-9860GII をカラー化した後継機種、現時点での最上位機と位置づけられます。
 
 
ハードウェア機能
fx-CG50 は、fx-CG20 から内部のハードウェアが変更されています。CPU は同じものを使いながら、処理速度を向上させ、一方で消費電力が抑えられ、バッテリー駆動時間が延びました。RAM (ストレージメモリ) は、fx-CG20 の SRAM から fx-CG50 では SDRAM に変更されています。

fx-CG50 の省電力化 (fx-CG20 との比較) ※2
動作モードfx-CG50fx-CG20省電力化の傾向 ※3
電源OFF 0.1 mA 以下 0.1 mA 以下---
電源ON
 RUN-MAT待機状態、輝度1※1 2.5 mA (10.0 mA) 3.0 mA (14.3 mA)16.7% (30.0%)
 RUN-MAT待機状態、輝度3 ※1 5.5 mA (13.0 mA) 8.3 mA (21.0 mA)33.7% (38.1%)
 RUN-MAT待機状態、輝度5 ※1 9.5 mA (18.0 mA) 16.4 mA (30.8 mA)42.1% (41.6%)
 Casio Basic実行、輝度1 ※1 21.1 mA (22.2 mA) 23 mA (30.3 mA)8.3% (26.7%)
 アドイン実行、輝度1 ※1 39.8 mA (40.4 mA) 38.0 mA (50.0 mA)-4.7% (19.2%)
※1: カッコ内は USB接続状態、※2: sentaro様ご提供の測定値 を使用
※3: 省電力化の傾向 (%) = ( CG20の値 - CG50の値 ) / G20の値 × 100

同じ CPU を使っているので、電流値の変化が消費電力の変化と見なします。
処理速度については、関数や Casio Basic の処理内容に応じた比較測定の結果を以下で紹介します。
 
 
ソフトウェア
 fx-CG50 のソフトウェアは、ハードウェアの違いを吸収する OS が Ver 3 にバージョンアップしています。表に出てくる関数機能や Casio Basic の機能面では違いが見られません。アドインについては、ROM や RAMに直接アクセスしたり、SRAM からSDRAM に変更された RAM の違いの影響が現れるようなコードが使われていない場合は、fx-CG20 と fx-CG50 では同じアドインプログラムが動作します。fx-CG50 になってもアドインの拡張子が g3a と変わっていないことも互換性の高さを裏付けています。

fx-9860G と fx-9860GII にはアドイン作成用のカシオ公式SDKが公開されていますが、fx-CG20 以降は公式なSDKがありません。従って、カシオ純正あるいは公認の アドイン (g3a) ファイルなら fx-CG20 と fx-CG50 での互換性は保たれると考えても良さそうですが、サードパーティや個人が作成したアドイン (g3a) ファイルは、使用に際して fx-CG50 での動作確認がされているかに注意が必要です。 

さて Casio Basic については、fx-CG20 とfx-CG50 は完全互換です。違いを探していますが、未だに見つかっていません。プログラムファイルの拡張子も同じで g3m のままです。
 
 
キー入力の問題
CG50 Ten Keys 

写真に写っている大きなキートップのテンキーなどは、キーの右側を軽く押すときに入力を受け付けないことがあります。キーの左側を押す時は問題ありません。他の所有者の fx-CG50 でも同じ問題があることが分かりました。

慣れれば問題ないかも知れません。しかしチャッチャッとキーを速く軽く叩く使い方は特殊でないでしょうし、そのような使い方では入力を受け付けないことが確実にあります。もぐら叩きゲームのようなテンキーの早押しが必要な場合は、慣れの問題ではなくて避けられない問題となるかも知れません。そこで特に必要性は無いけれど面白そうなので、もぐら叩きゲーム fx-5800P 版を移植して fx-CG50 版を作り 遊んでみました。急いでキーを叩く際、どうしてもキー入力の不備からゲーム進行が不利になります。

この不具合は、キーのバネ機構と接点パネルに関する設計や組み付け工程の問題、或いはこれらの複合的問題によると推察しています。この不具合をカシオが認識して、国内発売までに改善するのかどうかに興味があります。

fx-5800P のカバーヒンジの問題、fx-JP900 のハードカバーの問題 (問題は既に指摘、整形の問題のないロットの存在については今後記事にするかも...) に続いて、今回 fx-CG50 テンキー問題も出てきました。とても残念です。
 

 
目 次

1. 海外から直接購入


2. 到着したパッケージ

3. 外 観

4. 他機種との比較
 4.1 地味な改善 - バーコード & シリアルのラベル

5. ダウンロード
 5.1 OSアップデート
 5.2 取扱説明書
 5.3 アドインプログラム
 5.4 サポートソフトウェア

6. データ転送
 6.1 PCとのリンク
 6.2. 電卓同士のデータ転送

7. バックアップ

8. ハードウェア
 8.1 キー入力
 8.2 液晶表示

9. 関数電卓としての機能
 9.1 ユーザデータのバックアップ機能
 9.2 3桁区切り表示
 9.3 複素指数関数
 9.4 積分関数の処理速度
 9.5 周期関数の積分

10. Casio Basic の互換性

11. カタログ機能

12. Casio Bsic の処理速度
 12.1 計算主体
 12.2 動きのあるテキスト出力
 12.3 動きのあるグラフィック出力

13. さらなる高速化
 13.1 オーバークロック
 13.2 アドイン版Casio Basic (C.Basic)
 

 
海外から直接購入

[2017/07/28 追記]
Amazon USA で日本への輸出が可能な fx-CG50 の取り扱いが始まっています。sentaro様が ここから購入したところ、驚くほど短時間で入手したとの情報がありました。Amazon USA での購入が、推奨可能な候補として浮かび上がりました。注文から配達までの概要は以下の通り(この場合は僅か3日で配達!);
場所日付・現地時間状況
某所2017/07/27配達完了
大阪2017/07/26 20:20最終配達の手配

2017/07/26 11:10輸入通関

2017/07/26 10:19空港到着
アンカレッジ、アラスカ州2017/07/25 9:05空港出発

2017/07/25 7:03輸出通関

2017/07/25 5:55空港到着

2017/07/25 2:16空港出発
オンタリオ、カリフォルニア州2017/07/24 22:47空港到着
シアトル、ワシントン州2017/07/24 20:18空港出発
ケント、ワシントン州2017/07/24 15:19現地営業所スキャン
セラー (出荷)2017/07/24 18:31 (ET)UPSへの引き渡し

※ これはかなり理想的なケースだと思われ、Amazon USA で購入しても必ずこんなに速く配達されるわけでは無さそうです。というのも、Amazon USA でポチッとしたのが月曜(平日)で、即日セラーから出荷されたこと、東海岸のセラーから日本向け飛行機が飛ぶ西海岸までの輸送が陸送でなく航空便が使われたこと、さらにアメリカの東海岸から西海岸までの3時間の時差に助けられて見かけ上時間が短縮されていること、そして日本向け飛行機での配送が即日行われたこと(一旦貨物が集まるまで滞留させなかったこと)、日本到着時が平日で即日通関されたこと、など全ての良い要因が重なっているからです。
  • 概要: 国内のショッピングサイトでは fx-CG50 の並行輸入品の扱いが見つからなかったので、今回はアメリカの eBay で直接購入しました。海外品を買うには、セカイモンeBay などで購入して国際貨物で送って貰うことになります。このような個人輸入の場合、国際貨物の扱いや輸入手続きは業者が全てやってくれるので、個人輸入という実感はあまりありません。セカイモンは手数料を取って国際貨物や輸入通関まで全て面倒をみてくれ、さらに日本語で注文できるので、かなり楽です。eBay の場合は国際配送を引き受けるセラー(Seller、業者)が出品している場合は購入者は何もしなくて良いのですが、国際配送をやっていないセラーから買う場合は、国際配送業者を別途利用する必要があります。
  • eBay での商品選び: eBay の場合は、実績と評判のあるセラーから購入した方が良いと思います。Top-rated Seller (高評価のセラー) といった表示があるので、そのセラーのページで確認して自分なりに納得してから決められます。新品 (new in box) といった表示で新品が確認できない時は中古の可能性もあるので、確認しましょう。fx-CG50 の場合でも、安いものの中には注意深くみてゆかないと中古品だと気づかない紛らわしいケースがあります。新品が欲しい場合は要注意です。
私の場合は、fx-CG50 新品の本体価格が¥10,915、輸送費が ¥2,316 でした。輸送費用の傾向として、ヨーロッパの方が北米よりもかなり高いので、北米のセラーから購入する方がお得になることが多いです。
  • セカイモンと eBay のコストの違い: セカイモンは、 eBayと提携しているので eBay と同じセラーからの同じ商品が同じ本体価格で購入できます。違いは、ページでの提示期間と配送手数料です。セカイモンの方が早く締め切る傾向があり、購入する場合は即決に近い判断が必要なケースが多いようです。日本語で買える安心感、国際配送と通関手続きがお任せのセカイモンは、その分手数料が高いと思います。英語でも良いなら eBay の方が商品提示期間が長く多少でも余計な手数料を取られず、お得です。
  • セカイモンと eBay の配送期間の違い: いずれにしても配送時間は最低2週間と普通の国際便よりは時間を要します。今回 eBay USA を初めて使って、とにかく時間がかかることがよく分かりました。アメリカ国内のセラーから国際発送を行うセンターまで陸送で一旦貨物が集められ(カリフォルニアから日本とは逆方向のケンタッキー)、そこでスグ日本へ送ることはなく、1週間程度滞留させるので、ここで余計な時間がかかります。国際便のコストを下げるためにある程度貨物をまとめる必要があるのだと理解しています。ポチッとしてから手元に届くまでの時間については、セラーの場所と国際配送センターの場所に依存するようで、どちらが速いかについては、なんとも言えないと思います。アメリカと日本の祝祭日の影響もありますので、ポチッとした日にも依存します。国際配送センターで多くの日本向け貨物がまとまれば滞留日数が短くなる可能性もあるでしょう。
私の場合は、
- 7/2 (日): ポチッとし決済
- 7/3 - 7/4 (月~火): 7/4が独立記念日で 7/3 も休みで連休、セラーはお休み
- 7/5 (水):セラーが出荷、UPS サンフランシスコセンターが受け取る
- 7/6 (木):UPS コネチカットセンターを通過 (アメリカ国内はトラック輸送と思われる)
- 7/7 (金):ケンタッキー州アーランガーにある国際配送センターに到着
- 7/13 (木):国際配送の FedEx に引き渡し。センターに6日も滞留していた
      ※ eBayに問い合わせたら、通常センターに1週間は留め置くと回答あり
- 7/14 (金):一旦テネシー州のメンフィスに寄り道 (おそらくここまでは陸送と思われる)
- 7/15 (土):メンフィスで輸出通関
- 7/16 (日):成田到着
- 7/17 (月):輸入通関、FedEx横浜営業所に到着
- 7/18 (火):横浜営業所で、何故だか丸一日滞留
- 7/19 (水):配達完了

  • 決済について:セカイモンは eBay と提携しており、eBay と PayPal は同じ傘下の会社なので、セカイモンでも eBay でも PayPal での決済ができます。PayPal での決済は、事前登録が必要ですが、決済手続きは日本語で可能、決済の記録も日本語で確認できるのが利点です。私は eBay で商品を探して、そのまま PayPal で決済しました。
  • eBay USA のカスタマーサポート:7/2に決済が済んでいるのに 3日たってもトラッキングの状況に変化がないことの問い合わせ、それから国際配送センターからの配送が6日間も留め置かれている状況の問い合わせを行いました。eBayのページからフォームを使って質問を送ったところ、いずれも12時間以内に返信があり、考えられる次の問い合わせを行うための細かい案内もありました。。
 
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到着したパッケージ

fx-CG50 Package 1  fx-CG50 Package 2 

ブリスタパッケージは、分厚いプラスチックがガッチリと融着されているので、楽には開けられません。厚いプラスチックをナイフで切るのは危険だから、しっかりしたハサミで周囲をカット。

items inside package 

fx-CG50 本体、Quick Start Guide、単四アルカリ電池4本 (試供品)、PCリンク用のUSBケーブル、ダウンロードや登録(アメリカのみ) の説明、保証書が入っています。CD や 3Pinケーブルは同梱されていません
 
 
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外 観

CG50 & JP900 1  

fx-JP900 (右) とそっくりです。
四角いオーソドックスな形状は落ち着きを与え、長く使っても飽きが来ない感じで、好きなデザインです。

キーの上の印刷された文字ですが、老眼の始まった私には、fx-JP900 の印刷はとても見づらいのですが、fx-CG50 ではフォントが大きく色のコントラストも向上して、見やすくなっています。

CG50 & JP900 2 

fx-CG50 に fx-JP900 を重ねてみます。fx-CG50 の大きさを感じます。

CG50 & JP900 3  CG50 & JP900 4 

fx-CG50 と fx-JP900 をカバー付き (左) とカバー無し (右) で重ねてみたところ。厚みが3倍くらい違うことが分かります。

写真では分かりにくいですが、筐体やカバーの表面は、fx-JP900 はツルツルのテカテカですが、一方 fx-CG50 は細かい凹凸があります。使っているウチに表目に細かい擦り傷が付いても、あまり目立たないのではないかと思います。

液晶部が一段低くなっていますが、保護ウィンドウが傷つきにくい感じなのは良いです。
というのも、fx-CG20 の透明な上部パネルは、まともに表面処理をしておらず簡単に傷つきます。私の fx-CG20 は新品購入時に既に細かい傷が多く付いていましたが、不良とは認めて貰えず製造上に発生するもので、こういうものだとの説明でした。この点が改善されたと思います。

foot  rubber foot 
fx-JP900 は成形で作った出っ張りで4カ所の足にしています。一方、fx-CG50 はゴム足です。但し fx-9860GII や fx-CG20 の黒いゴム足ではなくて、半透明になっています。黒いゴム足は、使い込んでくるとテーブルやノートにくっついて、黒い跡が残ることがあるのですが、その問題が無くなりそうです。

所有したくなるデザインの電卓だと思います。
 
 
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他機種との比較

Graphing Calcs 
左から、fx-CG50、fx-CG20、fx-9860GII、fx-5800P

 fx-CG50fx-CG20fx-9860GIIfx-5800P
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4  単四 x 1
 電池寿命 (メーカー測定基準) 170 時間 140 時間 200 時間 1年
 サイズ (cm) 18.6x89.0x188.5 20.6x89.5x188.521.2x91.5x184 15x82x163
 重さ (g) 230 230 225 150
 液晶ディスプレイ解像度
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 216 x 384 pixel
・187 x 379 dot
・7 x 21 文字
 216 x 384 pixel
・187 x 379 dot
・7 x 21 文字
64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
 96 x 31 pixel
・---
・4 x 16 文字
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量 最大 ~61 KB 最大 ~61 KB 最大 ~62 KB 最大 ~28.5 KB
 メインメモリ (利用可能) ~61 KB ROM ~61KB ROM ~64 KB ROM ~26.5 KB
 ストレージメモリ  ~1.6 MB SDRAM ~1.6 MB SRAM ~1.5 MB SRAM ---
 プログラムファイル名 最大8文字 最大 8文字 最大 8文字 最大 12文字
 CPU SH4A (SH7305) SH4A (SH7305) SH4A (SH7305)
  クロック ~118 MHz ~59 MHz ~29 MHz ? MHz
 - FLL:  14,75 MHz x900 14.75 MHz x900 14.75 MHz x900 ---
 - PLL:  FLLx16, 235.93MHz FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz ---
 - IFC: CPUコアクロック 1/2 PLL, 117.96MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz ---
 - SFC: SuperHywayバスクロック 1/4 PLL, 58.98MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz ---
 - BFC: メモリバスクロック 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/18 PLL, 29.49 MHz
 - PFC: I/Oクロック 1/8, 29.49MHz 1/16, 14.75 MHz 1/16, 14.75 MHz ---
sentaro様作成の カシオグラフ関数電卓用チューンアップツールを使用した結果、マニュアル記載の内容によります。


地味な改善 - バーコード &  シリアル のラベル [2017/08/06 追記]
fx-9860GII や fx-CG20 は、電卓裏側に バーコードとシリアルのラベルが貼り付けられています。当然ながら長らく使っているとラベルの印刷が摺り切れて読めなくなります。fx-CG50 では電池ケースの内部にラベルを貼っているので、摺り切れることはありません。地味だが大切な改善だと思います。

fx-9860GII Barcode & Serial Label fx-CG50 Barcode & Serial Label 
左の fx-9860GII のラベルは印刷が見えなくなっている。右の fx-CG50 のラベルは電池ケースの中に貼ってある。
 
 
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ソフトウェア ダウンロード

PCリンクソフト、出荷時に無いアドインは、CASIO Worldwide Education Website (WEW) からダウンロードできます。このページから
  • 上のメニューで Support をクリック、
  • 言語として English を選び (日本語が無い)、
  • Graphic Model を選び、
  • SOFTWARE LICENSE AGREEMENT で Accept をクリックする
これで、fx-CG50 Series のリソースダウンロードのページに行けます。
 
 
OSアップデート [2017/09/26 更新]
fx-CG50 本体で、[MENU] - [System] - [F4] (Version) で確認すると、OSバージョンは 03.00.0202 となっていました。
fx-CG50 のOS が 3.10 にアップデートできます。Casio World Education Website の Download Resoureces のページからダウンロードアプリと作業説明(PDF) がダウンロードできます。
 
 
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取扱説明書 [2018/09/23 更新]
日本語取扱説明書は、カシオ取扱説明書ダウンロードのページ から入手できます。

英語等多国語版は、Casio World Education Website の Download Resources のページから、User's Guide for fx-CG Series Handheld をクリックすると、各国語のハードウェアマニュアルとソフトウェアマニュアルがあるので、そこから入手できます。日本語版取扱説明書がまだ無かった時は、English 版をダウンロードしました。
- [PDF File] User's Guide Version 3.0 -Hardware- (English)
- [PDF File] User's Guide Version 3.0 -Software- (English)
 
 
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アドインプログラム
fx-CG50 のリソースダウンロードのページで、Add-in Software をクリックし、各種アドインプログラムをダウンロードできます。ダウンロードできるアドインの中で、私の fx-CG50 に購入時にインストールされていなかったのは、Probability Simulation だけです。
アドインのインストールマニュアル - 日本語版
Add-in Software の下の User's Guide for fx-CG Sries Handheld のさらに下に  [PDF File] Installation Guide をダウンロードしてみると、各国語別のガイドがありますが、ナント日本語版が含まれていました。
 
 
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サポートソフトウェア
Screen Receiver - 電卓画面をPCで表示するソフト
fx-CG50 のリソースダウンロードのページで、Support Software をクリックし、Screen Receiver がダウンロードできます。バージョンは 3.02 で、fx-CG20 /10 用と同じバージョンで、共通して使えます。
 
  
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データ転送
 
PCとのリンク


標準添付の USBケーブルを使います。
USBケーブルで fx-CG50 と PC を繋ぐと、fx-CG50 の液晶での表示が接続モード (Connection Mode) になります。
ここで、[F1] (USB Flash :[F1]) を押すと、ポップアップウィンドウで Preparing USB と表示され、少し待つと接続完了です。

後は、エクスプローラで fx-CG50 がドライブとして表示されるので、PC上と同じ操作でファイルのやりとりができます。 

PCLink_PCDisp 
fx-CG50 内のフォルダ / ファイル はこのように表示されます。ここで、System Volume Information フォルダがありますが、fx-CG50 ドライブに名前を付けたことで作成されたものです (日付けを見れば後から作成されたことが分かりますね)。

fx-CG50 を接続した時のドライブには最初は名前が無いので、FX-CG50 と名前を付けました。ドライブを右クリックしてプロパティを選び、そこで名前を入力できます。

CG50 PCLink Drive Name 

さてPCと接続中の fx-CG50 の液晶画面には、fx-CG20 には無かった新しい === Caution === 画面 が Tips 画面 (fx-CG20と同じ) と交互に表示されます。ここでは、「ケーブルを抜く前にPCのUSB接続を終わらせてください」と書かれています。Windows PCの通知領域 (タスクトレイ) で「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」で [CASIO MassStrage Device の取り出し] をクリックします。外付け USBハードディスクや USBメモリの取り出しと同じ操作です。
 
 
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電卓同士のデータ転送

3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って2つの電卓を繋ぎ、接続する両方の電卓で CABLE (ケーブルの選定) で [F2] (F2:3Pin cable) を設定後、一方で TRANSMIT (送信)、他方で RECV (受信) に設定すれば、データのやりとりができます。このケーブルは、fx-9860GII には標準添付されていましたが、fx-5800P、fx-CG20 そして fx-CG50 には標準添付されていません。以前 SB-62 のみを購入した時は ¥2,700 でした。

プログラムを含むデータのやりとりができるのは、fx-9860G、fx-9860GII、fx-CG20/10、fx-CG50 (および fx-9860G あたり以降のグラフ関数電卓) で、Menu に Link 項目があって、3Pin コネクタが付いている機種です。なお、fx-5800P 同士なら、このケーブルを使ってデータ転送可能ですが、fx-5800P と グラフ関数電卓とのデータ転送はできません。

詳しくは、Sofware Manual に書かれているので確認できますが、使ってみれば分かると思います。

[2017/07/28 追記]
fx-CG50 から fx-9860GII へ転送すると、ファイル形式は g3m から g1m へ自動変換され、カラーや細線設定など、fx-9860GII で未対応のコマンドは @ に自動的に置き換えられます。
 
 
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バックアップ

万一に備えて、電卓内部のデータをバックアップしておくことを勧めます。PCに保存フォルダを作り、PCとのリンク機能を使って電卓内のデータをPCの保存フォルダに丸ごとコピーしておきます。
PCLink_PCDisp 
購入時のバックアップ、そして適宜バックアップをすると良いと思います。特にオーバークロックを行う場合は、エラー発生時に電卓のリセットが必要になりプログラム、データやプログラムが失われることもあるので、バックアップしてあればこれらを簡単に戻せます。
 
 
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ハードウェア

CG50 & CG20 
主に fx-CG50 と fx--CG20 を比較します。
 
 
キー入力
キー配置や各キーに割り当てられている機能は、fx-CG20 と全く同じ。
 
 
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液晶表示
液晶のサイズや精細度も fx-CG20 と同じ。
手持ちの fx-CG20 と fx-CG50 を比べる限りでは、明るさや色合いが少し異なっています。

LCD CG50 & CG20 
左が fx-CG20、右が fx-CG50

同じ明るさ設定で比較して気がつくのは、右の fx-CG50 は黄色みがかって少し暗く見えます。fx-CG50 で明るさ設定を 3/5 から 4/5 に変えると明るさは同等になりますが、それでも黄色みがかっています。消費電力低減への寄与もありそうです。

[2017/07/23 追記]
このカラー液晶の輝度と色については、バラツキがあるようです。sentaro様所有の個体は逆の傾向だとコメントを頂きました。
 
 
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関数電卓としての機能

fx-CG50 のキーの種類と数、および配置は、fx-CG20 と同一です。fx-9860GII には [SHIFT] [5] (FORMAT) が有りませんが、それ以外は同じです。関数機能も同じです。計算の内部桁が15桁と同じで、各関数の精度範囲も同じなので、fx-CG50 の関数電卓としての使い勝手は fx-CG20 や fx-9860GII と同じです。
 
 
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ユーザーデータのバックアップ機能
カシオのスタンダード関数電卓は電源をオフにすると、作業内容やユーザーデータが消えますが、fx-CG50 は各モードでのユーザーデータは一旦電源を切ってもバックアップされます。他のプログラム電卓 fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG20 もバックアップされます。

資格試験で使えると称しているスタンダード関数電卓は、数式などが保存できると都合が悪いからバックアップできない仕様になっていると思われます。バックアップ機能だけでも、プログラム電卓を関数電卓として使う価値があると思って、私は日常的にプログラム電卓を関数電卓として使っています。
 
 
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3桁区切り表示
カシオの最新のスタンダード関数電卓 fx-JP900 / 700 / 500 では、関数電卓として3桁区切りが登場しました。一般電卓には3桁区切りは普通に搭載されている使い勝手の良い機能なので、登場が遅すぎるようにも思います。

これまでのプログラム電卓には3桁区切り機能は無く、fx-CG50 に3桁区切り機能の登場を期待しましたが、残念ながら対応していません。fx-CG50 のソフトウェアが fx-CG20 から殆ど変わっていない結果とも言えます。デザインは fx-JP500/700/900 を踏襲したので、3桁区切りについても踏襲して欲しいわけで、OSアップデートによる追加対応という現実的な方法もあります。カシオには是非対応して頂きたいと思います。

[2017/11/08 追記]
Casio Basic での出力コマンドにも3桁区切り機能がありません。しかし、作ったプログラムに3桁区切り出力機能を付加することは出来ます。
Casio Basic入門59, Chapter 10-5:3桁区切りサブルーチン グラフ関数電卓版
 
 
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複素指数関数
複素数を表示するように設定して、計算させてみると、fx-5800P はエラー、fx-9860GII と fx-CG20 は正しく計算結果を表示します。fx-CG50 でも同様に複素指数関数を正しく計算します。

 CompCalc1 CompCalc2 
 
 
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積分関数の処理速度
 
積分計算速度の比較をしてみます (Rad モード)。
機種積分1積分2
fx-JP9005.5秒48.7秒
fx-5800P10.1秒56.7秒
fx-9860GII (SH4A)1.5秒8.4秒
fx-CG201.0秒5.8秒
fx-CG500.7秒3.2秒
積分の詳細はこちら



積分計算は fx-CG50 で高速化しています。三角関数の計算が特に高速化していることが分かります。
 
 
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周期関数の積分 [2020/05/23 修正]
積分計算にガウス・クロンロッド法が使われていることから、このアルゴリズムが苦手な多項式で表せない関数の代表選手として周期関数の積分を行って、タイムアウトする限界を比較してみます (Rad モード)。

積分3
機種計算できる nタイムアウトする n
fx-JP900n ≦8n > 9
fx-5800Pn ≦ 8n > 9
fx-9860GIIn ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-CG20n ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-CG50n ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
 積分の詳細はこちら



fx-CG50 は、fx-CG20 や fx-9860GII と同じなので、積分計算の内部ロジックは変わっていないようです。
 
 
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Casio Basic の互換性

当ブログは Casio Basic がメインテーマなので、少し詳しく解説します。

fx-CG50 に搭載されている Casio Basic は、2006年に発売された fx-5800P とそれ以降に発売されたグラフ関数電卓が同じカテゴリに属します。これらに搭載された Casio Basic は、構造化プログラミング可能で意外に高機能です。当ブログでは、このカテゴリを新世代 Casio Basic と呼んでいます。

< 新世代Casio Basic搭載機 >
 - 2006年発売 fx-5800P
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2010年発売 PRIZM fx-CG10 (北米のみ)、fx-CG20と同じ
 - 2012年発売 fx-CG20
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50

新世代 Casio Basic については、Casio Basic の勧め を参考にしてください。

fx-CG50 搭載の Casio Basic は、機能面で fx-CG20 と異なる点が見つかりません。現時点では完全互換と言って良いと思います。そこで、fx-CG20 について、fx-9860GII や fx-5800P との比較を行った記事がそのまま fx-CG50 に該当します。

 ⇒ fx-CG20 の概要
 ⇒ fx-9860GII への移植 - 厄介な旧来の命令

当ブログで公開している Casio Basic入門逆引きCasio BasicCasio Basicコマンドリファレンスプログラムライブラリ は、fx-CG20 に関するものは、そのまま fx-CG50 に適用できます。
 
 
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カタログ機能

fx-CG50 には fx-CG20 と同様に使えるコマンドの一覧を検索して入力できるカタログ機能が備わっています。コマンド入力ができるモードで [SHIFT] [4] (GATALOG) を押すと、カタログ画面が現れます。

Catalog 1 CG20 Catalog 1 

左が fx-CG50 で、右が fx-CG20 です。

左の画面には、HISTORY というメニューと 表記 "Catalog" の右に検索入力欄が増えています。過去に検索して入力したコマンドを再入力するためには HISTORY 機能は大変便利です。 検索入力に1文字入れると絞り込み検索が行われるので、コマンドがうろ覚えの時に便利です。

CATメニューを選ぶとジャンル別一覧が現れます。

atalog Graph 1 

例えば 4: Graph でジャンルを選ぶと以下の画面になりますが、ここで fx-CG50 と fx-CG20 で違いがあります。

Catalog Graph 2 CG20 Catalog Graph 2 

左が fx-CG50、右が fx-CG20 です。

右の fx-CG20 では、コマンドのリストが表示されます。
左の fx-CG50 で表示されるリストは、コマンドではなくて説明です。この下のレベルでさらに説明のリストが現れることもあります。かなり分かり易く改善されています。

なお、CAT メニューから 1:All を選ぶと、全てのコマンドがアルファベット順に表示されます。このリストを fx-CG50 と fx-CG20 で比較した結果、同一でした。Casio Basic 使えるコマンドの種類が全く同じだと分かります。 
 
 
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Casio Basic の処理速度

fx-CG20 向けの作成したプログラムが そのまま fx-CG50 で動作するのは、ユーザーとしては助かります。fx-CG50 では処理速度の向上が見らるので、具体的に調べてみます。

 計算主体

PRIME - 素因数分解

ダウンロード
- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - 素因数分解 参照

プログラムを起動すると...

Prime1 
数値を入力して [EXE] で素因数分解を始め、[EXE] を押しながら結果を1行ずつ表示させる。

Prime2 Prime3 
表示が出たら、最後の行を示すので、これで素因数分解の全結果となります。

このプログラムの実行中は、ビジーマーカー以外に表示の更新が無いので、計算速度の比較に向いています。今回は、以下の10桁の数の素因数分解の計算時間を比較します。

計算する数値: 7,849,516,203 = 32 x 9811 x 88897

fx-CG50 の画面は以下のようになります。

   Prime4 Prime5 

機種別処理時間の比較
fx-CG50fx-CG20fx-9860GIIfx-5800P
46秒63秒89秒444秒
11.361.939.65
0.7312.677.05
0.520.7118.73

fx-CG50 の計算処理は、fx-CG20 より 30% 程度速くなっています。
  
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動きのあるテキスト出力

PYTHA - ピタゴラス数探索

ダウンロード

- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - ピタゴラス数 を参照。

このプログラムを起動すると1つめのピタゴラス数を表示して一旦停止します (左の画面)。
2行目の EXE:Next (-):Stop に変化するまで [EXE] キーを長押しすると、連続的に次々とピタゴラス数が表示し続けます。
そして、右の画面のように500個のピタゴラス数を探索して表示するまでの時間を計って比較します。
    Pytha 1 Pytha 500

[EXE] キーを長押しすると連続モードになって、A、B、C 1組のピタゴラス数が、次々に変化します。つまり、このピタゴラス数探索プログラムは、テキスト表示が常に更新し続けます。
そこで、500個のピタゴラス数が見つかるまでの時間を、機種別に比較してみました。

機種別処理時間の比較
fx-CG50
fx-CG20
fx-9860GII
fx-5800P
87秒
185秒93秒
441秒
12.121.075.07
0.4710.502.38
0.941.9914.74
0.200.420.211

fx-CG50 は、fx-CG20 の2倍程度の処理速度、fx-9860GII とほぼ同等の処理時間。
fx-CG20 は、動きの有るテキスト表示が重すぎて、実用プログラムを走らせるには向かなかったが、その問題が解決されています。

液晶画面の右上にビジーマーカーが表示されますが、fx-CG20 では常に表示し続けているのに対して、fx-CG50 では表示されていない時間が長い点に気付きました。fx-CG50 では ディスプレイへの転送をコマンドごとでなくてある程度まとまって行っている可能性がありそうです。それに伴ってビジーマーカー表示が間欠的になっているのかも知れません。
 
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動きのあるグラフィック出力

MONTECAR - モンテカルロ法による円周率計算

ダウンロード
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII グラフィックス - モンテカルロ法 を参照。この記事では、実際の画面の変化を動画で見られます。

 Montecar_1 Montecar_2 

 Montecar_3 Montecar_4 

[EXE]
キーを押すと、ランダムに点を打ち始め、それが円内にある割合から円周率を求める、モンテカルロシミュレーションプログラムです。このプログラムは、動きのあるテキスト表示と動きのあるグラフィックス描画を同時に行います。

そこでランダムに500回点を打つまでの時間を、機種別に調べて比較してみました。
機種別処理時間の比較 
fx-CG50
fx-CG20
fx-9860GII
174秒
429秒
135秒
12.470.78
0.4110.31
1.23.181

fx-CG50 は、fx-CG20 の 2.5倍の処理速度を達成。しかし fx-9860GII の 80% 程度の処理速度しかありません。

グラフィック表示の処理時間は fx-CG50 でかなり改善されているとは言え、あまり得意な処理ではないことが分かります。
カシオのグラフ関数電卓は、数学教育目的でグラフを表示することが主眼で、速い動きで変化示す処理は重視していないんでしょう。
 
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さらなる高速化

fx-CG50 は、fx-CG20 の極めて遅い出力処理を改善していることが分かったのですが、それでもゲームなどのピクセル単位での描画が多いプログラムでは全く不十分です。Casio Basic をより高速化するには、現在のところ2つの可能性があります。1つはチューンアップ (オーバークロック) による高速化、もう一つはアドイン版 Casio Basic (C.Basic) の利用です。

チューンアップ
これまで、fx-9860G、fx-9860GII そして fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 それぞれの専用オーバークロックツールが、sentaro様により提供されてきています。いずれも比較的安全性が確保されており、私も愛用しています。但しオーバークロックは、ROM 内容が異常になったり、いずれかのチップが損傷をうける可能性があり、これらの結果電卓が正常動作しなくなった場合でもメーカー保証を受けられないので、自己責任で利用しましょう。

Casio グラフ関数電卓を限界までチューンアップ

本ブログでは、作者の sentaro様へ直接質問できるように、以下のエントリーがあります。このエントリ-では、fx-CG20 用の Ptune2 の紹介もしており、サポートも受けられます。
 ⇒ fx-9860GII のオーバークロック - Ftune2 -

fx-CG50 用のオーバークロックツール Ptune3 の開発も始まっていますが、まだβ バージョン段階で、今後一定の安全性を確保しつつさらに高速化できる可能性があります。そこで安定版リリースまでは、以下のエントリ-で情報交換を行います。
 ⇒ fx-CG50 のチューンアップ

ちなみに、各機種をチューンアップして上で紹介した モンテカルロ法による円周率計算の処理時間を比較します。

チューンアップした機種別処理時間の比較 
fx-CG50 tuned by Ptun3
fx-CG20 tuned by Ptune2
fx-9860GII tuned by Ftune2
97秒 (174秒)
108秒 (429秒)
23秒 (135秒)
1.8倍高速化4倍高速化5.9倍高速化
11.110.24
0.9010.21
4.214.701
カッコ内は標準での処理時間

チューンアップは、CPUコアクロックだけでなく、メモリバスクロック、I/Oバスクロック、ウェイトなどを機種に応じて調整します。ここでは、チューンアップの潜在能力を示すだけなので、個別のチューンアップ設定は割愛します。

fx-9860GII の標準での処理時間が 135秒なので、fx-CG50 も fx-CG20 もそれ以上に高速化できています。fx-9860GII はチューンアップで桁違いに速くなっています (これが現時点での fx-9860GII の利点とも言えます)。fx-CG50 用の Ptune3 の今後の進展が楽しみです。
 
アドイン版 Casio Basic (C.Basic)
C.Basic は、現在のところ fx-9860GII 専用版のみの開発が続いています。開発者はチューンアップツールと同じ sentaro様です。

C.Basic は、純正Casio Basic のソースをほぼそのまま実行可能で、特にグラフィック描画の高速化は目を見張るものがあります。
どのくらい速いかは、ここ にある動画を見れば一目瞭然です。現在は、主に海外からの要望に応えつつ、バージョンアップが進んでいます。

現在では、fx-9860G シリーズ用の C.Basic for FX と fx-CGシリーズ用の C.Basic for CG が公開されています。
C.Basic のトップページ
C.Basic for CG のトップページ

[2017/11/01 追記]
なお、fx-CG50 向けの C.Basic for CG の開発が始まっています。C.Basic の処理速度はアドインに近いものになります。この記事では、同じロジックでアドインとCasio Basic のグラフィック描画速度の違いから C.Basic for CG のポテンシャルの高さを紹介しています。公開されるのが楽しみです。公開されています。

 




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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-CG50

テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

fx-9860G Slim の勧め


2019/08/23
追記修正 2019/11/06
追記修正 2021/10/02


fx-9860G Slim の勧め - 今頃なぜ fx-9860G Slim なのか?

普段から fx-5800P を持ち歩き、関数電卓として四則演算や技術計算に利用する以上に複数の自作プログラムを仕事で頻繁に使っています。最近 fx-9860G Slim を中古で入手したのですが、とても使い勝手が良く、あらゆる点で fx-5800P の代替えになると感じています。使えば使うほど気に入り、今では普段使いになっています。日本語を使ってセカイモンで入手でき、和文マニュアルも用意されている(添付CDに含まれており、本記事からダウンロードも可能)のもポイントです。そんな fx-9860G Slim の入手方法、お勧めの理由、性能比較の結果を紹介します。



fx-5800P も良いけれど...

fx5800P_calc. fx-5800P は 2006年に発売され、この記事を書いている 2019年にまだ生産中止にならず販売継続されています。

プログラム電卓として、
 ・プログラムをPCにバックアップする手段をメーカーが提供していない
 ・カバーのヒンジが壊れやすい設計
という欠点があることは、当ブログで再三指摘しています。

一方で、これらの欠点については以下のように解決する方法があります;
 ・ついに fx-5800P がPCリンク可能になった
 ・fx-5800P の破損ヒンジの交換、ついでにリニューアル

読者の方からの情報で 修理対応は 2025年迄とカシオが言っているとのこと。


ということは、fx-5800P の後継機種の計画が進んでいるのか、或いはこのカテゴリーの製品 (新世代Casio Basic 搭載のプログラム関数電卓) がラインアップから外される可能性も心配になっています。とは言っても、まだ6年先のことではあります。

fx-5800P はとても使いやすいので気に入っていますが、プログラム関数電卓というカテゴリーで唯一 "新世代Casio Basic"を搭載しているものです。そのような名機がもし無くなると、"新世代Casio Basic" 搭載機種は大きくて重いグラフ関数電卓だけになってしまい、結構困ります。そんな状況で fx-9860G Slim に出会い、実際に使ったところ、とても気に入りました。



fx-9860G Slim の入手

入手方法

fx9860Gslim_2.png fx9860Gslim_1.pngfx-9860G Slim は、2007年に欧米で発売され、おそらく2011年頃までは販売されていたグラフ関数電卓です。

Slim は2006年に発売された fx-9860G の派生モデルで、機能は fx-9860G とほぼ同じです。fx-9860G は日本でも発売されましたが、Slim モデルは国内では発売されませんでした。

日本国内では販売されなかった機種なので、国内のオークションサイトには滅多に出品されません。出品されたとしてもスグに売れてしまいます。一方で、欧米のオークションサイトでは常に数点の出品がみられます。

入手先としては、私の経験上 eBayやセカイモンが安心だと想います。
eBayで購入する場合は、もしトラブルがあればチョットしたことでも英語で対応することになります (何度も経験しています)。英語を使うのが面倒な場合は日本語でやりとりできるセカイモン (eBayと提携) がお勧めです。

Amazon USA でも中古品を扱っていますが、注文内容と違ったものが届いたり、出品者の不注意から商品が毀損されていたり、そして何かあってもAmazonのサポートが役に立たない経験をしています。少ない私の経験上、Amazon USAからの中古品の購入は極めて慎重になります。一方、新品を購入する場合は Amazon USAは問題なく安心できます。Amazonは元々オークションサイトでないので仕方ないのでしょう。

今入手できる fx-9860G Slim は、殆どが中古品ですが、数ヶ月~数年使っただけで保管して外観の程度の良さそうなもの (アメリカでは学生が授業に必要で買って、授業が終われば使わないケースがある) や、未使用品(動作確認のため開封したものや未開封品)も出品されることがあるので要チェックです。私は eBay とセカイモンから中古品や未開封の(古い)新品を購入しました。

国内正規品のグラフ関数電卓を新品で購入するよりは、海外からの送料を含んでも、概ね安く入手できると想います (Casio プログラム電卓の価格動向 参照)。

但し時間はかかります。海外の個人の売り手からeBayやセカイモンを経由する買い物では、売り手の段取りが遅く、気配りが少ないなど、最初から長い時間がかかると思っていると精神的に楽です。中には素早い対応をされる海外の方もいらっしゃるのは事実ですが...

[2021/10/02 追記]
2021/10/02 時点で、セカイモンでまだ多数の fx-9860G Slim が検索にかかります。なかには新品時に添付されているものが全て揃ったものも出品されています。それぞれの出品をよくみて程度の良さそうなものを選んでください。


操作マニュアルのダウンロード
fx-9860G Slim ハードウェアマニュアル (英文)
fx-9860G Slim OS1.10 ソフトウェアマニュアル (英文)
fx-9860G Slim OS1.11 ソフトウェアマニュアル (英文)
fx-9860G Slim OS2.00 ソフトウェアマニュアル (和文)
fx-9860G 操作マニュアル (和文) - 同梱CD-ROM内に収納
  • fx-9860G Slim のOSは、OS1.10、OS1.11、OS2.00、OS2.01、OS2.04 にアップデートできますが、OS2.01 と OS2.04 は無視できないバグがあり、カシオは公開直後に取り下げていますます。お勧めできるのは OS1.10、OS1.11 と OS2.00 の 3 つのバージョンです。
  • fx-9860G Slim は日本国内で販売されていませんが、和文の OS2.00 ソフトウェアマニュアル (上記) が役立ちます。
  • キー配置と [HELP] キー, [LIGHT] キー以外は fx-9860G と同じ機能なので、fx-9860G Slim OS1.10 に同梱のCD-ROMに収納されていた "fx-9860G (日本語) の操作マニュアル (和文)"も役立ちます。 

本体と付属品 [2019/09/03 追記]
fx-9860GSlim_all_included 本来の付属品
 ・USBケーブル (Type A - Mini)
 ・3Pin ケーブル (SB-62)
 ・アルカリ電池 単四2本
 ・CD & CD使用マニュアル
 ・クイックマニュアル
 ・保証書 / 廃棄方法の説明書
 
 CD-ROMの内容
 ・下記機種共通のCD-ROM
   fx-9860G Slim, fx-9860G (SD),
   fx-9860G (日本語)、fx-9860G AU
   GRAPH 85 (SD) 
 ・ヨーロッパ各国語マニュアル

中古の電卓本体のみを入手することが多いと思いますが、その場合は必要な付属品は下記のソフトウェアとケーブル類のみです。

プログラムリンク ソフトウェア - FA-124
CDに同梱されているプログラム リンクソフトウェア FA-124 は Win98以降WinXP までのOS対応のため、それより新しい Windows 利用の場合は、以下のカシオのサイトから無償ダウンロードできる。
グラフ関数電卓:プログラムリンク ソフトウェア Ver 2.04 / e-Gadget ライブラリから
FA-124 取扱説明書 / e-Gadget ライブラリから

USBケーブル (Type A - Mini)
既に Casio グラフ関数電卓のいずれかを新品購入していれば、それに付属しているものが使えます。或いはアマゾンなどで安く購入できます。

3Pinケーブル (SB-62)
カシオから取り寄せるか、takumako様が互換ケーブルを有償頒布されているので入手可能です。


fx-9860G Slim 用キャリングケース
毎日持ち歩くほど気に入ったので、キャリングケースを探してみました。ハードウェアマニュアルによれば、
Dimensions: 89 (D) x 122 (W) x 20.7 (H) mm
とあります。これを参考にして、外付けHDD用ケースでサイズが合うものが見つかりました。
Case2 Case3
Case1-2緩衝材で保護する本来HDDを入れるところには fx-9860G Slim は収まらず、ちょっと窮屈です。そこで逆方向に、付属品を入れるところに電卓を収めるとピッタリです。ケースの中で電卓が踊ることもなく、しっかりと固定されます。ケースを閉じた際、ジッパーが電卓に接触して擦れることもないも良い点です。セミハードケースなので、カバンに放り込んでも安心です。

但し、ピッタリすぎて電卓の付属品であるケーブル類が収まる余裕がありません。ほんのもう少し余裕があると良いのですが、とりあえずこれでしばらく使っています。


[2021/10/02 追記修正]
もっと良さそうなものを探していましたが、これより良さそうなものは見つかっていません。
日常的に持ち歩いて使っていますが、上記の "逆向き" の使い方だと、SDカードを入れるであろう透明フィルムのポケット部分が筐体と擦れて、細かい擦り傷が発生することに気づきました。そこで、本来の "正しい方向" で試すとピッタリと入ることが判りました。購入直後と異なり、多少伸びたために収まるようになったと思われます。これで擦り傷が付かなくなりました。最初からやっていれば良かったと思いました。


fx-9860G Slim がお勧めの理由

fx-9860G Slim は、fx-9860G (これは国内でも発売されていました) とほぼ同じ仕様で、電子辞書のような2つ折れタイプです。高機能でありながらコンパクトで、fx-5800P 程度のコストで入手できるのがお勧めの理由です。

以下で少し細かくみてゆきます。

液晶のバックライト機能
fx-9860G との違いの1つが、バックライト機能 (プログラム電卓では世界初) です。少し暗い環境でも鮮明に液晶が見えます。

コマンドのヘルプ機能
[HELP] キーを押せばコマンドの説明が表示されます。関数やコマンドの書式が分かるのは、Slim の HELP 機能の特徴です。fx-9860G、fx-9860GII、fx-CG20、fx-CG50 には [SHIFT][4] で呼び出す CATALOG 機能がありますが簡潔過ぎてあまり役立ちません。なお、関数やコマンドをより詳しく知りたい場合は、マニュアルを読むか、本ブログのコマンドリファレンスを参照するのが良いと思います。HELP機能は、OS1.10、OS1.11 そして OS2.00 までの3バージョンで有効です。バグのために誤動作する OS2.01 や OS2.04 では [HELP] キーの機能が使えなくなります。

大きな液晶
液晶画面は fx-5800P よりもかなり大きく、同じシリーズの fx-9860G よりも大きく、画面が見やすいのが特徴です。fx-5800P の画面は 16桁 x 4行ですが、fx-9860G Slimfx-9860G と同様に 21桁 x 7行と表示できる文字数も多くなっています。

圧倒的にコンパクト
 Comparison_fx9860Gslim_fx5800Pfx-5800P と大きさを比べてみると、コンパクトであることが分かります。これを2つに折りたたむと fx-5800P よりも小さく持ち運べます。

この写真で液晶サイズが大きいことも分かります。








処理速度が速い
搭載しているCPUは日立製 SH3 のカスタマイズ版で、fx-5800P よりもかなり高速です。マニュアル計算やプログラムが遙かに高速動作します。

PCリンク可能
fx-9860G と同様に、プログラムリンク ソフトウェア FA-124 Ver 2.04 を使って プログラムやデータをPCに保存できるのもポイントです。
FA-124 のバグ電卓からFA-124へファイルを転送する場合に複数ファイルをまとめて転送するとファイルが壊れることがあるのが確認されています。これは fx-9850G Slim に限らず FA-124 自体の問題です。面倒でもファイルを1つづつ転送することを推奨します。そして一旦FA-124に転送したファイルを再び電卓に戻して動作確認によりファイルが壊れていないことを確認するようにしてください。

メモリ容量が大きい
fx-5800P は 28.5 KB のメモリ容量なのに対して、fx-9860G Slim のメインメモリは 63 KB と倍以上です。もし C.Basic をインストールすれば、1.5 MB のストレージメモリにもプログラムファイルを保存できます。fx-5800P よりも圧倒的に多くのプログラムを保存できるのが特徴です。

アドイン版 Casio Basic - C.Basic for FX が使える
fx-5800P と異なり fx-9860G Slim はアドインプログラムが使えます。そこでアドイン版 Casio Basic - C.Basic for FX が使えます。C.Basic は純正 Casio Basic の上位互換なので Casio Basic プログラムがほぼそのまま走るだけでなく、非常に高速に動作します(純正Casio Basicの約10倍程度)。また Casio Basic の一部のコマンドが機能拡張されており、さらに独自のコマンドも多くあるので、Casio Basic では実現不能な機能をコーディングできるのが大きな特徴です。C.Basic for FX Ver 2.24β 以降をお使いください。

チューンアップツール - Ftune が使える
Ftune は、CPUにSH3のカスタムチップを用いた fx-9860G シリーズを安全にオーバークロックするツールで、fx-9860G Slim は4倍程度の高速化が簡単に実現できます。最新版はここからダウンロードできます。但し、オーバークロック動作はユーザーの自己責任でお使い頂く必要があります。
サポートは当ブログで行っています。⇒ Ptune3 以外は Ftune2 のサポートページでサポートしています。



fx-9860G Slim のファクトリーモード (イースタエッグ)

ファクトリーモードに入る方法とその概要は、fx-9860GII / fx-9860GII SD のイースタエッグ - 診断機能 を参照してください。ファクトリーモードの詳細は fx-9860GII シリーズとは少し異なりますが概ね同じで、注意事項も同じですのでご留意ください。

fx9860Gslim_factory_mode 
fx-9860G Slim OS1.10 として発売された機種のモデルIDは GY366 となっている。

fx9860Gslim_version 
OSバージョン 1.10 は、
  OSバージョンのタイムスタンプが DateO 2007.0228.1850
OSバージョン 1.11 は、
  OSバージョンのタイムスタンプが DateO 2008.0214.1335 
OSバージョン 2.00 は、
  OSバージョンのタイムスタンプが DateO 2009.0409.0909
となっている。



fx-9860G Slim の性能比較 [2019/09/16 修正]

fx-9860G Slim (OS1.10) の実力を fx-5800P と 最新の fx-CG50 と比較してみます。[2019/09/16 修正]
機種消費電力メモリバッテリ加算ループ (1000回)関数ループ (1000回)繰返表示 (500回)
メインストレージアルカリ寿命処理時間比較処理時間比較処理時間比較
fx-5800P0.12 W28.5 KB---単四x2365 時間16.4 秒---126.8 秒---206.6 秒---
fx-9860G Slim
OS1.10
0.3 W63 KB1.5 MB単四x2130 時間1.4 秒11.7 倍13.1 倍9.7 倍89.3 秒2.3 倍
fx-9860G Slim
OS1.11
0.3 W63 KB1.5 MB単四x2130 時間1.4 秒11.7 倍13.2 秒9.6 倍91.8 秒2.2 倍
fx-9860G Slim
OS2.00
0.3 W63 KB1.5 MB単四x2130 時間2.3 秒7.1 倍14.7 秒8.6 倍98.5 秒2.1 倍
fx-CG500.6 W61 KB16 MB単四x4170 時間2.3 秒7.1 倍6.3 秒20.1 倍82.4 秒2.5 倍
※ fx-CG50 は OS3.20 搭載機を使用。
※ fx-9860G Slim OS2.01 と OS2.04 はカシオが公開を取下げた。大きなバグ(下記参照)たあるため対象外。
※ 上記で用いたコードは、本ページの一番下に記載しています。

メインメモリには純正Casio Basicのプログラムやデータを保存します。OS と最低限必要な SETUP データと ALPHA MEM データを除くと 61 KB が実際に使える容量です。fx-5800P に比べると十分な容量と言えます。


 グラフ関数電卓は単四電池4個使用が標準ですが、Slim はコンパクト性と引き換えに単四2個使用になっていますが、実際に使っていて電源寿命が問題になるとは感じません。ニッケル水素充電池(エネループなど)も使えますが、電圧が低く電津寿命も110時間程度に低下しますが特に問題なく、繰り返し使えてむしろ経済的です。


加算ループの結果から、四則演算とループ処理がとても速く、fx-5800P の10倍程度の実力です。関数ループの結果から、三角関数の処理速度も fx-5800P の10倍以上の実力です。但し fx-CG50 の半分程度の実力です。OS を 1.10 から 2.00 に入れ替えると、関数が追加され Casio Basic に文字列処理コマンドが追加されます。一方 Casio Basic の処理速度は半分程度に低下します。fx-5800P には文字列処理コマンドが無いので、fx-5800P の置き換え機種として考えれば OS 1.10  や OS1.11 で十分でしょう。
例えば関数 RanInt# や MODfx-5800P にはありますが fx-9860G Slim OS1.10 にはありません (OS2.00 で追加されます) が、Ran# や Int を使って書き換え可能で、大きな問題は無いと思います。


繰返表示は、テキスト表示に伴う画面更新速度の評価結果を示しており、十分に速いことが分かります。最新の fx-CG50 とあまり変わらない結果です。

実は、fx-9860G 以降のカシオのグラフ関数電卓の中で、初期のOS1.03搭載の fx-9860G と OS1.10 搭載の fx-9860G Slim (初期型) の処理速度は、その後OSをアップデートした fx-9860Gfx-9860GII よりも格段に速いことが、複数の実機を調べた結果分かっています。fx-9860G Slimfx-9860G シリーズ中の最速機種でありながら、コンパクトで、なおかつ液晶が大きいわけです。

つまり、fx-9860G Slim はお勧めです。

日本国内で発売されていれば、かなり売れたと思います。国内発売されなかったことが残念で、大きな謎です。

 (要注意) OS2.01 と OS2.04 はバグのため推奨できない
fx-9860G Slim に搭載されるOSのバージョンは、1.10、1.11、2.00、2.01、2.04 がある。
これらのうち、OS2.01 と OS2.04 はMENUのアイコン画面からどれかアイコンを選ぶと、[SHIFT] に続いて [F1] が押されるのと同じキーコードが、自動的に送られるバグがあります。すると、選んだ機能やアドインが起動した時 [SHIFT] [F1] が勝手に押された状態になります。起動するたびに [EXIT] を押して本来の起動状態に戻す必要があり面倒であり、場合によっては意図しない入力が勝手に行われるのは無視できない問題です。従って OS2.01 と OS2.04 は推奨できません


OSの選択
処理速度比較の結果、OS1.10 が最も処理速度が速いことが分かりました。OS1.11 は OS1.10 のマイナーアップデートで、細かなバグフィックス版と思われますが 敢えて OS1.11 にする理由がまだよく分かりません (問題が見つかっていません)。

一方、OS2.00 は、機能や関数が追加され Casio Basic が高機能で、fx-9860GIIfxCG50 とほぼ同等の機能になっていますが、処理速度が OS1.10 よりも遅く(加算処理は極端に遅く約半分に)なっています。

つまり、処理速度の OS1.10 か 機能の OS2.00 かの二択になると思います。


OSのアップデート [ 2019/11/06 修正]
カシオ公式のOSアップデータは Windows XP が前提で、現在多くの方が使っている Windows 10 や Windows 7 では動作しません。このアップデータは現在ではカシオのサイトには掲載されていません。

そこで、fx-9860G シリーズの解析文書をリリースされているドイツの Simon Lothar氏 が作成されたOSバックアップ&アップデートツール fxRemote ですと Windows7 と Windows10 でアップデートやバックアップが可能なことを確認しています。なお、同梱している fx-9860G 用ファイルと fx-9860G Slim 用ファイルを絶対に混同しないでください。9860G 用ファイルをSlimに適用すると 画面が上下反転し、キー入力が無茶苦茶になり修復困難になります。

OSアップデートで電卓がおかしくなると保証外になるので、カシオでの修理は有償になります。とはいっても所詮海外専用機種の中古品なので、国内で保証を受けられる可能性はなく、有償でも修理してもらえるかどうかは未知数です。Model ID が異なっている場合はOSコピーできないので、この問題を解決する PolyOS も同梱しています。これは海外のプログラム電卓のSNS, TI-Planet の管理人である Critor氏が作成されたものです。TI-Planet はフランスのSNSですがSNS自体は英語表記にもできます。最近翻訳精度がかなり向上しているGoogle翻訳が結構使えます。日本語はまだ難しいらしくで訳分からない翻訳になることが多いのですが、そのときはフランス語⇒英語にすると翻訳精度が非常に良くなります。

fxRemote や PolyOSは自己責任でお使いください。

上記のツールを使ったりしない状態で、なにか問題があれば先ずカシオに相談されるべきです。有償でもメーカーによる修理が可能なら絶対にお勧めです。これがうまくゆかない場合は、上記のツールを使うしかありません。繰り返しますが、使い方を間違えると電卓が使えなくなるリスク (例えば上記) があります。自己責任です。管理人や作者は一切責任を終えないので、ご留意ください。同梱のドキュメントを参照ください。

 ⇒ fx-9860G / fx-9860G Slim OS Update Tool

なお、上記のベンチマークを行う際には、このツールで OSを変更しています。これまで正しく使うことで問題は発生していません。なお OS2.01 にアップデートした場合は、ファクトリーモードに入れないバグがあります。

ちなみに、私は速度よりも機能を重視して OS2.00 にアップデートして使っています。



プログラム電卓の次機種への妄想(^_^;

次機種は、是非とも2つ折れタイプ (クラムシェルタイプ) にして頂きたいと思います。

クラムシェルタイプのポケコンやプログラム電卓は1980年台から あります(1987年3月のカタログ)が、カシオ以外ではあまり見たことがありません。その延長線上にある fx-9860G Slim もカシオらしい独自の製品だと思います。
年間2500万台を売り上げる関数電卓ですが、プログラム関数電卓もグラフ関数電卓もクラムシェルタイプ を復活させてはどうでしょうか?

プログラム関数電卓 fx-5800P の後継機種を投入するならば、
 ・モノクロ高精細液晶 (ClassWiz搭載より大きなもの)
 ・クラムシェルタイプ
 ・新世代Casio Basic 搭載
 ・USB PCリンク機能
は最低限度欲しいところです。

グラフ関数電卓 fx-CG50 の後継機種を投入するならば、
 ・高精細カラー液晶 (できれは24bitフルカラー)
 ・クラムシェルタイプ
 ・新世代 Casio Basic搭載
 ・アドイン機能
 ・3Pin & USB PCリンク機能
といった感じだと、高機能&コンパクトは日本人には高評価なので国内でも売れると思います。特に現行 fx-CG50 はキーを押しても受け付けないことがある設計不良を抱えているので、これを解決するには次機種が良い機会です。



加算ループで使ったコード
TesSum2 

関数ループで使ったコード
FuncTest_For_985 

繰返表示で使ったコード
Pytha_src 





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keywords: fx-5800PCasioBasic構造化プログラミングプログラミング入門プログラム関数電卓

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テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

fx-375SE A の概要

 
2021/01/25
追記修正 2021/02/04
追記修正 2021/09/05


Casio fx-375ES A 

先ず最初に申し上げるが、fx-375ES A は、プログラム機能の無いスタンダート関数電卓としては、お勧めのモデルだと思っている。fx-JP900/700/500 の液晶表示の文字が小さくで見づらい、天板のキー上の文字がが小さく見づらい場合は、低価格で高性能な fx-375ES A が良い選択肢になると思う。

管理人は、fx-375ES A (新品)を アマゾンで¥1,773 で購入した。

2013年に日本市場向けに fx-995ES が発売され、それから機能を減らした廉価版 fx-375ES も同時発売された。そのボディ形状を変更した fx-375SE A が2019年6月に国内向けで発売された。このボディは、同年にヨーロッパで発売された fx-991ES PLUS 2nd edition と同じデザインである。

 fx-375ESfx-375ESA_2  fx991es_2 
    fx-375ES       fx-375SE A     fx-991ES PLUS 2nd edition
    2013年発売(日本)     2019年発売(日本)  2019年発売(ヨーロッパ)

機能面は、必要性はともかくとして、fx-991ES PLUS 2nd edition よりも多く搭載されており、ESシリーズで最も機能が豊富な fx-115ES PLUS 2nd edition に近い。

地域  ESモデル進化1  ESモデル進化2  ESモデル - 新デザインボディ
日本 fx-991ES⇒ fx-993ES⇒ fx-995ESfx-375ES A
欧州 fx-991ES⇒ fx-991ES PLUS
⇒ fx-991ES PLUS C
fx-991ES PLUS 2nd edition
⇒ fx991ES PLUS C 2nd edition
北米 fx-991ES⇒ fx-115ES PLUS⇒ fx-115ES PLUS 2nd edition
※ これまで調べた範囲での各地域ごとのモデル展開。北米モデルは常に欧州モデルより少し多機能で、安い設定になっている。

欧米向けモデルでは、主に中国メーカーによるコピー模倣品排除を目的としたリニューアル製品(タイ工場製) に 2nd edition のネーミングを与えている。一方で、日本向けの fx-375ES A は 欧米向け製品の 2nd edition と全く同じデザインだが、2nd edition の名前が与えられていない。

今回は、fx-374ES A について、fx-991ES PLUS 2nd editionfx-115ES PLUS 2nd edition と比較しつつ調べてみた。


模倣品対策について

購入前に正規品の確認が可能か?
fx-991ES PLUS 2nd edition のパッケージにも同様に QRコード/ホログラムのステッカが貼付されている。
 QR_HOlogram 

これは、購入前に店頭で正規品の確認ができるように用意されている。このQRコードを読み込むめば、正規品の確認ができ、正しいホログラムかどうかの調べ方も参照できるようになっている。
Authenticity_Check_by_QR_on_Package.png

一方、fx-375ES A のパッケージには、上のようなQRコードやホログラムがない。
fx-375ESA_Package 

fx-375ES A は購入前に正規品かどうかを確認できないが、日本の店舗ではその必要が無いのだろう。


購入後に電卓本体が正規品だと確認可能か?
QR_on_Calc_2fx-991ES PLUS 2nd edition は、電卓本体でQRコードと製品IDを表示する機能が追加されており、電卓本体が正規品であることを確認可能だ。
[MODE] - [0] をキーを押すと左のような表示になる。このQRコードを読み込むと正規品を証明するページにアクセスできるようになっている。



電卓で表示されるQRコードを読み取ると以下のページにアクセスできる。
Authenticity_page

このページからユーザー登録すると、正規品証明書が得られる。ユーザー登録すれば、数学ゲームや漫画が楽しめる。このページをスクロールしてゆくと、マニュアルへのリンクがある。

さらにスクロールしてゆくと、キャッチフレーズ "DON'T BUY FAKE PRODUCTS!" が現れる。
 DON'T_BUY_FAKE_PRODUCTS
2nd edition のネーミングが与えられた製品は、コピー模倣品対策がしっかりなされている。

国内モデルである fx-375ES A で、同じように [MODE] - [0] を推すと、同じように製品IDとQRコードが表示される。  
fx-375ESA_QR_on_calc 

このQRコードは、以下のページへのリンクになっている。
fx-375ESA_link_from_calc_QR
このページでは取扱説明書が読めるようになっているが、模倣品対策のアピールは全くない。
パッケージの裏側にQRコードが表示コードが2つあるが、これらも模倣品対策とは無関係だ。

fx-375ES A は、摸倣品対策品デザインを採用している点以外の模造品対策はなされていない。

ボディ裏側にある銘板の刻印には、MADE IN THAILAND と書かれている。2nd edition モデルの生産は、中国からタイへ移管されており、今後も移管が進んでゆくのであろう。生産をタイに移管することは、中国製摸倣品対策として一定の効果はあるのだろうと思う。


性能比較

fx-375ES A の機能を fx-991ES PLUS 2nd edition や fx-115ES PLUS 2nd edition の機能と比較してみる。

機能 fx-375ES A
 fx-991ES PLUS
2nd edition
 fx-115ES PLUS
2nd edition
不等式評価モード
(INEQ)
 --- --- 
真偽評価モード
(VERIF)
 --- --- 
分布関数モード
(DIST)
 --- --- 
行列計算モード
(MATRIX)
 ---  
ベクトル計算モード
(VECTOR)
 ---  
総積計算 --- --- 
数値の整数部分を得る
(Int)
 --- --- 
引数を超えない最大
の整数値を得る (Intg)
 --- --- 
除算の余り計算 (÷R)  --- 
循環小数表示  --- 
単位換算 200 単位 40 単位 
最大公約数 (GCD)  --- 
最小公倍数 (LCM)  --- 
整数乱数 (RanInt#)  --- 
2つ前のアンサ・メモリ  --- 

fx-375ES A の機能は、fx-991ES PLUS 2nd edition よりもかなり豊富で、ESシリーズ最高機能数を誇る fx-115ES PLUS 2nd edition よりは少ない。しかし技術者が実用的に使う機能は十分揃っていると思う。  



単位換算機能
これまでのスタンダード関数電卓では、単位換算機能で換算できる単位が、欧米モデルと比べて日本モデルの方が豊富に用意されている。fx-375ES A でも同等だ。

ところで、これまでのモデルでは、変換したい単位を呼び出すキー操作については、ハードカバーの裏側のステッカーで説明されており、日本モデルでは fx-993ESfx-995ES では2ページ構成のステッカーになっていた。ところが、fx-375ES A では、単位指定のキー操作は一切書かれておらず、その代わりに説明ページへのリンクを示すQRコードが表示コードが 印刷されている。

Desc_UnitConversion  Unit_Conversion_Keypress

計算性能の比較
分数表示と演算精度
235÷658 を計算すると 5/14 と表示され、[S↔D] キーを押せば 0.3571428571 と小数表示される。計算精度は 10 桁になっている。

桁落ち
123456789123456 - 123456789123411 を計算すると、本来 45 となるべきところ 0 となり、桁落ちが発生する。これはカシオの全ての関数電卓、グラフ関数電卓で見られるカシオ特有の問題である。ちなみに一部のモデルに搭載されている Pythonモードでは、桁落ちは見られない。

内部演算精度
radモードで tan(π/2) = -∞ となるところ、近似的に tan(355/226) として、tan( の内部実装精度、および内部演算精度を調べる。
※ tan(355/226) = -7,497,258.18532558711290507183
fx-375ES A: -7497258.44
fx-991ES PLUS 2nd edition: -7497258.44
同じ結果になった。

べき乗とルート計算 [2021/09/05 追記修正]
(-32)^(3/5) を計算してみる。
fx-375ES A-8
fx-991ES PLUS 2nd edition-8
fx-115ES PLUS 2nd edition-8
・fx-JP900: -8
・fx-5800P: -8
・fx-9750GIII: -8
・fx-CG50: -8

fx-375ES Afx-991ES PLUS 2nd editionfx-115ES PLUS 2nd edition は、いずれの実数値 -8 を表示した。カシオの関数電卓では、ESシリーズで初めてこの計算の実数値を計算できるようになっている。
参考までに、プログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記した。いずれも同じ結果になる。

但し、(-32)^(3/5) は、実数値 -8 以外に4つの複素数値を持つが、それらは全く出力されない。
CASIOのモデルだけでなく、世界の主要電卓でも正しく5つの値を計算して出力するものが見つかっていない。
温故知新:番外編 - 電卓評価用の複素数を解いてみた

積分計算
時間のかかる積分計算として、以下の計算を調べる。
Integral_! 
積分の詳細はこちら

この積分は、radモードでも degモードでも同じ結果になるが、計算は rad モードで行う。

モデル結果出力処理時間
 fx-115ES PLUS 2nd editionπ394.1 秒
 fx-991ES Aπ395.1 秒
 fx-991ES PLUS 2nd editionπ400.6 秒
 fx-993ESπ411.8 秒
 fx-995ESπ427.3 秒
 fx-JP900π83.7 秒
 fx-5800Pπ173.3 秒
 fx-9750GIII (OS3.40)π14.5 秒
 fx-CG50 (OS3.50)π9.2 秒
※ 参考までに、Natural-VPAM 機能を搭載した fx-993ESfx-995ESfx-JP900、そしてプログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記する。

fx-JP900 は極めて高速化されていて、スタンダード関数電卓の中では最速であった。fx-911ES PLUS 2nd editionfx-991ES よりも高速化されており、fx-JP900 よりも古いモデルの中では最速であった。なお、fx-993ES よりも後継モデルの fx-995ES の方が遅いのは意外であった。

fx-991ES A の関数計算速度は、fx-991ES PLUS 2nd edition より速く、fx-115ES PLUS 2nd edition に近い。



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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-CG50

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テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

fx-115ES PLUS 2nd edition の概要

 
2021/02/01
追記修正 2021/09/05


Casio fx-115ES PLUS 2nd edition - ESシリーズ最高峰 (摸倣品対策あり)

日本国内で 2013 年に発売された fx-995ES、北米でこれに対応した fx-115ES PLUS が販売されていた。主に摸倣品対策のために、この北米モデルを摸倣品対策を主眼としてリニューアルした fx-115ES PLUS 2nd edition が2019年に発売された。同じ時期に fx-991ES PLUS (ヨーロッパモデル) も同様にリニューアルされ、fx-991ES PLUS 2nd edition として発売された。

本記事では、摸倣品対策としてのリニューアルの内容、そして機能面での進化について調べた内容を紹介する。

fx-995ES FX-115ESPLUS_larg fx-115esplus2_large
      fx-995ES       fx-115ES PLUS   fx-115ES PLUS 2nd edition
    (日本モデル)        (北米モデル)     (北米モデル)

今回は、日本モデルの fx-995ES とほぼ同じ機能を持つ北米モデルの fx-115ES PLUS 2nd edition を紹介しようと思う。これはESモデルで最も高機能で処理速度の速い (後述する) モデルで、残念ながら日本では販売されていない。機能面では1つ前のモデル fx-115ES PLUS  (これも北米モデルで国内販売されていない) に 製品IDとQRコードを表示する機能が追加された以外、他は全く同じで、デザインがリニューアルされたのが fx-115ES PLUS 2nd edition だ。この追加機能とデザイン変更が摸倣品対策になっている。

なお、fx-115ES PLUS 2nd edition や その前のモデル fx-115 PLUS は、日本モデル fx-995ES と機能面でかなり似ている。また日本モデル fx-375ES A は fx-995ES の機能を減らしたモデル fx-375ES をリニューアルして、デザインが 2nd edition モデルと同じになっている。ちなみに、これらの日本モデルの特長として、単位変換機能で対応している単位の種類は、対応する北米モデルよりも多くなっている。

fx-115ES PLUS 2nd edition に対応するヨーロッパモデルは、fx-991ES PLUS C 2nd edition で、これら2機種には共通の User's Guide が用意されている。但し、世界各国各地域ごとのWebページをみても fx-991ES PLUS C 2nd edition の掲載が見つからないので、あまり販売されていないのかも知れない。
fx-115ES_PLUS2_Users_Manual

さて、Natural-VPAM に対応した ESシリーズは、最初のモデル fx-991ES / fx-115ES から、地域によって進化の経路が下記のように異なる。
地域  ESモデル進化1  ESモデル進化2  ESモデル摸倣対策品
日本 fx-991ES⇒ fx-993ES⇒ fx-995ES fx-375ES A
欧州 fx-991ES⇒ fx-991ES PLUS
⇒ fx-991ES PLUS C    
fx-991ES PLUS 2nd edition
fx991ES PLUS C 2nd edition
北米 fx-115ES⇒ fx-115ES PLUSfx-115ES PLUS 2nd edition
※ これまで調べた範囲での各地域ごとのモデル展開。北米モデルは常に欧州モデルより少し多機能で、安い設定になっている。

カシオ関数電卓の分類
カシオの関数電卓は、以下のように世代に合わせて MSモデル ⇒ ESモデル ⇒ EXモデルなどと区分けされている。これらのモデル以外の関数電卓、ならびにプログラム関数電卓やグラフ関数電卓も下表に分類する。 

  世 代表示行数入力方式出力方式代表的機種 (摸倣対策品は赤文字)
第1世代1行表示置数後に関数入
置数と計算結果fx-260 Solar II
FX-502P, FX-602P
 
第2世代
  (MSモデルなど)
2行表示数式通り入力
(VPAM / S-VPAM)
入力表示行と結果出力行を
分ける
fx-991s, fx-991W, fx-991MS
fx-991MS 2nd edition
fx-290A

FX-603P, fx-4000P
fx-4500P, fx-4800P
fx-7000G, CFX-9850Gシリーズ
fx-7400GIII
 
第3世代
  (ESモデルなど)
複数行表示教科書通り
数学自然入力
(Natural-VPAM)
数学自然表示
(積分や総和記号入力も)
fx-991ES, fx993ES, fx-995ES
fx-991ES PLUS
fx-991ES PLUS C
fx-115ES PLUS
fx-991ES PLUS 2nd edition
fx-991ES PLUS C 2nd edition
fx-115ES PLUS 2nd edition
fx-375ES A

fx-5800P, fx-9860Gシリーズ
fx
-9750GIII
 
第4世代
  (EXモデルなど)
高精細
複数行表示
教科書通り
数学自然入力
(Natural-VPAM)
数学自然表示
(積分や総和記号入力も)
fx-JP900, fx-JP700, fx-JP500
fx-991EX

fx-CG20, fx-CG50


2nd edition の摸倣品対策

主に中国メーカーによる模倣品対策を企図したモデルに 2nd edition のネーミングが与えられている。2nd edition モデルの1部は、製品パッケージにQRコードとホログラムのステッカーが貼ってある。このQRコードのリンク先にアクセスすると正規品だと表示され、ホログラムの信憑性についての説明もある。購入前に店頭で正規品かどうかを知る手がかりになるわけだ。

さらに 2nd edition モデルには、電卓の画面で製品IDとQRコードを表示する機能が追加されており、そのQRコードでリンクされているページにおいて、手元にある電卓が正規品である証明書が表示されるようになっている。

これらに加えて、2nd edition モデルは、中国工場ではなくタイ工場での生産に切り替わっているのも、摸倣品対策の1つだと思われる。

以下、具体的にみてゆく。

fx-115ES PLUS 2nd edition の購入前の正規品確認 - 未対応
fx-115ES_PLUS2_Package
この写真のように、管理人が入手した fx-115ES PLUS 2nd edition のパッケージには、正規品を示すホログラムや正規品を証明するページへのリンクを示すQRコードが見当たらない。

電卓本体の製品ID表示と正規品の証明
x-115ES_PLUS2_QR_in_calcfx-115ES PLUS 2nd edition にも、電卓本体でQRコードと製品IDを表示する機能が追加されており、電卓本体が正規品であることを確認可能だ。
[MODE] - [0] をキーを押すとこのような表示になり、このQRコードを読み込むと正規品を証明するページにアクセスできるようになっている。
fx-991ES PLUS 2nd edition でも同様の模倣品対策が施されている。

電卓で表示されるQRコードを読み取ると以下のページにアクセスできる。
Authenticity_page

このページからユーザー登録すると、正規品証明書が得られる。ユーザー登録すれば、数学ゲームや漫画が楽しめる。

さらにスクロールしてゆくと、マニュアルが読める。
Manual_page

さらにスクロールしてゆくと、キャンペーンのキャッチフレーズ "DON'T BUY FAKE PRODUCTS!" が現れる。
 DON'T_BUY_FAKE_PRODUCTS

タイ工場での製造
ボディ裏側にある刻印に MADE IN THAILAND とあるので、摸倣対策品をタイ工場で生産していることがわかる。

 ES PLUS 2nd edition のプロモーションビデオ
このビデオでは、正規品は壊れにくく、耐久性に優れ、環境要件にも適合、使いやすく改善され、正規品のユーザー向けに用意された数学ゲームや漫画で楽しめることをアピールしている。




性能比較

日本モデルの fx-993ES に近い fx-991ES PLUS 2nd editionfx-995ES に近く ESシリーズで最も高機能な fx-115ES PLUS 2nd edition を比較する。

機能の比較
fx-991ES PLUS 2nd edition になく fx-115ES PLUS 2nd edition にある機能は、以下のものである。
・不等式評価モード (INEQモード)
・真偽評価モード (VERIFモード)
・分布関数モード (DISTモード)
・総積 (Π)
・除算の余り計算 (÷R)
・循環小数表示
・最大公約数 (GCD)
・最小公倍数 (LCM)
・数値の整数部分を得る (Int)
・引数の値を超えない最大の整数値を得る (Intg)
・整数乱数 (RanInt#)
・2つ前のアンサーメモリ (PreAns)

循環小数
循環小数の表記には幾つかの異なったものがある。日本では循環する小数の最初と最後の数字の上にドットを書く。アメリカでは循環する小数の最初の数字から最後の数字まで上線を書く。この違いは、電卓への実装にも現れている。

日本式
  fx-375ES A  の循環小数キー:fx-375ESA_Repeating_Decimal_Key.jpg
Repeating_Decimal_JP

アメリカ式
  fx-115ES PLUS 2nd edition の循環小数キー:fx-115esplus2_Repeating_Decimal_Key
Repeating_Decimal_US


計算性能の比較
分数表示と演算精度
235÷658 を計算すると 5/14 と表示され、[S↔D] キーを押せば 0.3571428571 と小数表示される。計算精度は 10 桁になっている。

桁落ち
123456789123456 - 123456789123411 を計算すると、本来 45 となるべきところ 0 となり、桁落ちが発生する。これはカシオの全ての関数電卓、グラフ関数電卓で見られるカシオ特有の問題である。ちなみに一部のモデルに搭載されている Pythonモードでは、桁落ちは見られない。

内部演算精度
radモードで tan(π/2) = -∞ となるところ、近似的に tan(355/226) として、tan( の内部実装精度、および内部演算精度を調べる。
※ tan(355/226) = -7,497,258.18532558711290507183
・fx-115ES PLUS 2nd edition: -7497258.44
・fx-991ES PLUS 2nd edition: -7497258.44
同じ結果になった。

べき乗とルート計算 [2021/09/05 追記修正]
(-32)^(3/5) を計算してみる。
・fx-991MS: Math ERROR
・fx-991MS 2nd edition: Math ERROR
fx-115ES PLUS 2nd edition-8
fx-991ES PLUS 2nd edition-8
・fx-JP900: -8
・fx-5800P: -8
・fx-9750GIII: -8
・fx-CG50: -8

MSシリーズやそのリニューアルモデルでは、Math ERROR となる。
一方、fx-115ES PLUS 2nd edition や fx-991ES PLUS 2nd edition は、両方とも実数値 -8 が表示された。カシオの関数電卓では、ESシリーズで初めてこの計算の実数値を計算・出力できるようになっている。
参考までに、プログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記した。いずれも同じ結果になる。

但し、(-32)^(3/5) は、実数値 -8 以外に4つの複素数値を持つが、それらは全く出力されない。
CASIOのモデルだけでなく、世界の主要電卓でも正しく5つの値を計算して出力するものが見つかっていない。
温故知新:番外編 - 電卓評価用の複素数を解いてみた

積分計算
時間のかかる積分計算として、以下の計算を調べる。
Integral_! 
積分の詳細はこちら

この積分は、radモードでも degモードでも同じ結果になるが、計算は rad モードで行う。

モデル結果出力処理時間
 fx-991ESπ413.4 秒
 fx-991ES PLUS 2nd editionπ400.6 秒
 fx-375ES Aπ395.1 秒
 fx-115ES PLUS 2nd efditionπ394.1 秒
 fx-993ESπ411.8 秒
 fx-995ESπ427.3 秒
 fx-JP900π83.7 秒
 fx-5800Pπ173.3 秒
 fx-9750GIII (OS3.40)π14.5 秒
 fx-CG50 (OS3.50)π9.2 秒
※ 参考までに、Natural-VPAM 機能を搭載した fx-993ESfx-995ESfx-JP900、そしてプログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記する。

fx-JP900 は極めて高速化されていて、スタンダード関数電卓の中では最速であった。fx-115ES PLUS 2nd edition は ESシリーズの中では最速の結果になり、fx-JP900 よりも古いモデルの中では最速であった。なお、fx-995ESfx-993ES よりも遅いのは意外である。

fx-115ES PLUS 2nd edition は、ESシリーズのなかでは、計算速度が最も速いことが判った。



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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-CG50

テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

fx-991ES PLUS 2nd edition の概要

 
2021/01/16
修正 2021/01/31
追記修正 2021/09/05


Casio fx-991ES PLUS 2nd edition - 摸倣品対策モデル

日本では 2005年1月に発売された fx-991ES は、fx-993ESfx-995ES とバージョンアップされた。fx-993ES に対応するヨーロッパモデルが fx-991ES PLUS であり、それがリニューアルされ、fx-991ES PLUS 2nd edition と名付けられた。今回はこのモデルを紹介する。

2nd edition と名付けられるモデルは、主に中国メーカーによる摸倣品対策のために、正規品であることを示す機能が追加され、それ以外は機能の変更はなく、デザインが変更されている。

ところで、fx-991ES は、数式通りの入力を実現する Natural-VPAM (教科書通り数式自然入力) を搭載した最初のカシオ関数電卓であった。
カシオ電卓総合カタログ 2005年1月版

日本では、fx-991ES の後継モデルが fx-993ES、さらに進化したモデルが fx-995ES であった。ESモデルの 2nd edition の国内発売モデルは fx-375ES A だ。

ヨーロッパでは、fx-991ES の後継は、fx-993ES と同じデザインの小型化・薄型化されたボディに収められた fx-991ES PLUS という名称が与えられている。細かい機能は fx-993ES と異なる。fx-995ES に対応するモデルは、同じデザインのボディで機能追加された fx-991ES PLUS C であった。この地域での 2nd edition モデルは fx-991ES PLUS 2nd eidition (日本の fx-993ES 相当)と fx-991ES PLUS C 2nd edition (日本の fx-995ES 相当、北米の fx-115ES PLUS 2nd edition と同じ) が2019年に発売された。

北米では、fx-991ES ではなく fx-115ES として発売された。その後継は fx-115ES PLUS で、その機能は日本モデルの fx-995ES に相当する。機能をとほぼ同じ機能で発売された。この地域での 2nd edition モデルは、fx-115ES PLUS 2nd edition が2019年に発売された。この機能は 日本モデルの  fx-995ES に相当する。

fx-991ESfx-911ES PLUS fx991es_2
     fx-991ES       fx-991ES PLUS    fx-991ES PLUS 2nd edition
    (日本モデル)     (欧州モデル)      (欧州モデル)

日本国内でのESモデルの fx-993ES の機能を引き継いだのが、fx-991ES PLUS 2nd edition で、これは日本国内では発売されていない。

Natural-VPAM に対応した ESシリーズは、最初のモデル fx-991ES から、地域によって進化の経路が下記のように異なる。
地域  ESモデル進化1  ESモデル進化2  ESモデル摸倣対策品
日本 fx-991ES⇒ fx-993ES⇒ fx-995ESfx-375ES A
欧州 fx-991ES⇒ fx-991ES PLUS
⇒ fx-991ES PLUS C    
fx-991ES PLUS 2nd edition
fx991ES PLUS C 2nd edition
北米 fx-115ES⇒ fx-115ES PLUSfx-115ES PLUS 2nd edition
※ これまで調べた範囲での各地域ごとのモデル展開。北米モデルは常に欧州モデルより少し多機能で、安い設定になっている。

カシオ関数電卓の分類
カシオの関数電卓は、以下のように世代に合わせて MSモデル ⇒ ESモデル ⇒ EXモデルなどと区分けされている。これらのモデル以外の関数電卓、ならびにプログラム関数電卓やグラフ関数電卓も下表に分類する。 

  世 代表示行数入力方式出力方式代表的機種 (摸倣対策品は赤文字)
第1世代1行表示置数後に関数入
置数と計算結果fx-260 Solar II
FX-502P, FX-602P
 
第2世代
  (MSモデルなど)
2行表示数式通り入力
(VPAM / S-VPAM)
入力表示行と結果出力行を
分ける
fx-991s, fx-991W, fx-991MS
fx-991MS 2nd edition
fx-290A

FX-603P, fx-4000P
fx-4500P, fx-4800P
fx-7000G, CFX-9850Gシリーズ
fx-7400GIII
 
第3世代
  (ESモデルなど)
複数行表示教科書通り
数学自然入力
(Natural-VPAM)
数学自然表示
(積分や総和記号入力も)
fx-991ES, fx993ES, fx-995ES
fx-991ES PLUS
fx-991ES PLUS C
fx-115ES PLUS
fx-991ES PLUS 2nd edition
fx-991ES PLUS C 2nd edition
fx-115ES PLUS 2nd edition
fx-375ES A

fx-5800P, fx-9860Gシリーズ
fc-9750GIII
 
第4世代
  (EXモデルなど)
高精細
複数行表示
教科書通り
数学自然入力
(Natural-VPAM)
数学自然表示
(積分や総和記号入力も)
fx-JP900, fx-JP700, fx-JP500
fx-991EX

fx-CG20, fx-CG50


模倣品対策

主に中国メーカーによる悪質なコピー模倣品対策として、カシオはユーザーに対して模倣品排除キャンペーン -  "Don't Buy Fake" キャンペーンを行っており、QRコード/ホログラムのステッカーを使って "カシオ正規品" であることを証明できるパッケージング対策を始めている。
Casio fx-991MS の完全模倣品 OSALO OS-991MS (笑)
 Don't buy fake. (ニセモノを買うな)


購入前に正規品の確認が可能

fx-991MS
については、それまでの中国工場製造からタイ工場製造に切り替え、fx-991MS 2nd edition を投入し、パッケージにQRコードとホログラムを貼付してる。

fx-991ES PLUS 2nd edition のパッケージにも同様に QRコード/ホログラムのステッカが貼付されている。
 QR_HOlogram 

これは、購入前に店頭で正規品の確認ができるように用意されている。このQRコードを読み込むめば、正規品の確認ができ、正しいホログラムかどうかの調べ方も参照できるようになっている。
Authenticity_Check_by_QR_on_Package.png


購入後に電卓本体が正規品だと確認可能

QR_on_Calc_2fx-991ES PLUS 2nd edition は、電卓本体でQRコードと製品IDを表示する機能が追加されており、電卓本体が正規品であることを確認可能だ。
[MODE] - [0] をキーを押すとこのような表示になる。このQRコードを読み込むと正規品を証明するページにアクセスできるようになっている。

fx-991MS 2nd edition ではこの機能がないが、fx-991ES PLUS 2nd edition では模倣品対策がさらに強化されている。

電卓で表示されるQRコードを読み取ると以下のページにアクセスできる。
Authenticity_page

このページからユーザー登録すると、正規品証明書が得られる。ユーザー登録すれば、数学ゲームや漫画が楽しめる。

さらにスクロールしてゆくと、マニュアルが読める。
Manual_page

さらにスクロールしてゆくと、キャッチフレーズ "DON'T BUY FAKE PRODUCTS!" が現れる。
 DON'T_BUY_FAKE_PRODUCTS
リニューアルモデルである 2nd edition の目的はコピー模倣品排除であることがよくわかる。

 fx-991ES PLUS 2nd edition のプロモーションビデオ
このビデオでは、正規品は壊れにくく、耐久性に優れ、環境要件にも適合、使いやすく改善され、正規品のユーザー向けに容易された数学ゲームや漫画で楽しめることをアピールしている。




タイ工場での生産

fx-9750GIII_fx-991ES_2nd_edition_Integralボディ裏側にある銘板の刻印には、MADE IN THAILAND と書かれている。中国工場からタイ工場へ生産拠点を移管するのも、模倣品対策の1つと思われる。

同じく MADE IN THAILAND のスタンダード関数電卓 fx-991MS 2nd edition とボディ形状がほぼ同じで、さらにグラフ関数電卓 fx-9750GIII とは配色も含めたボディのデザインが酷似している。左が fx-9750GIII で、右が fx-991ES PLUS 2nd edition だ。



今後、地政学的観点からもカシオの製造拠点は中国からタイへの移管が進んでゆくのであろう。タイ生産拠点のスマート工場化によるコスト低減に取り組んでいる記事を紹介する。

スマート工場化で起こりうる課題、カシオがタイ工場で得たもの(前編)
スマート工場化で起こりうる課題、カシオがタイ工場で得たもの(後編)

以前購入したタイ工場製造の fx-9860GIII で、ハードカバーにあるべきゴム足が1個付いていなかった。検査工程での不良品の取りこぼしだったのだろう。品質管理のレベルが向上することを期待している。

日本国内で販売されている fx-375ES Afx-290A は、それぞれ fx-991ES PLUS 2nd editionfx-991MS 2nd edition とデザインが酷似しており、タイ工場生産品目だ。国内向けにも模倣対策品が投入され始めている。

fx-375ESA fx-290A 
   fx-375ES A        fx-290A


性能比較

fx-991ESfx-991ES PLUS 2nd edition の性能を比較してみる。

機能の比較
キー配置と各キーに割り当てられている機能は全く同じである。

計算性能の比較
分数表示と演算精度
235÷658 を計算すると 5/14 と表示され、[S↔D] キーを押せば 0.3571428571 と小数表示される。計算精度は 10 桁になっている。

桁落ち
123456789123456 - 123456789123411 を計算すると、本来 45 となるべきところ 0 となり、桁落ちが発生する。これはカシオの全ての関数電卓、グラフ関数電卓で見られるカシオ特有の問題である。ちなみに一部のモデルに搭載されている Pythonモードでは、桁落ちは見られない。

内部演算精度
radモードで tan(π/2) = -∞ となるところ、近似的に tan(355/226) として、tan( の内部実装精度、および内部演算精度を調べる。
※ tan(355/226) = -7,497,258.18532558711290507183
・fx-991ES: -7497258.44
・fx-991ES PLUS 2nd edition: -7497258.44
同じ結果になった。

べき乗とルート計算 [2021/09/05 追記修正]
(-32)^(3/5) を計算してみる。
・fx-991MS: Math ERROR
・fx-991MS 2nd edition: Math ERROR
fx-991ES-8
fx-991ES PLUS 2nd edition-8
・fx-JP900: -8
・fx-5800P: -8
・fx-9750GIII: -8
・fx-CG50: -8

fx-991ES の1つ前のモデル fx-991MS やリニューアルモデル fx-991MS 2nd edition では、Math ERROR となる。
一方、fx-991ES と fx-991ES PLUS 2nd edition は、両方とも実数値 -8 が表示された。カシオの関数電卓では、ESシリーズで初めてこの計算の実数値を計算・出力できるようになっている。
参考までに、プログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記した。いずれも正しい結果になる。

但し、(-32)^(3/5) は、実数値 -8 以外に4つの複素数値を持つが、それらは全く出力されない。
CASIOのモデルだけでなく、世界の主要電卓でも正しく5つの値を計算して出力するものが見つかっていない。
温故知新:番外編 - 電卓評価用の複素数を解いてみた

積分計算
時間のかかる積分計算として、以下の計算を調べる。
Integral_! 
この積分の詳細はこちら

この積分は、radモードでも degモードでも同じ結果になるが、計算は rad モードで行う。

モデル結果出力処理時間
 fx-991ESπ413.4 秒
 fx-991ES PLUS 2nd editionπ400.6 秒
 fx-993ESπ411.8 秒
 fx-995ESπ427.3 秒
 fx-JP900π83.7 秒
 fx-5800Pπ173.3 秒
 fx-9750GIII (OS3.40)π14.5 秒
 fx-CG50 (OS3.50)π9.2 秒
※ 参考までに、Natural-VPAM 機能を搭載した fx-993ESfx-995ESfx-JP900、そしてプログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記する。

fx-JP900 は極めて高速化されていて、スタンダード関数電卓の中では最速であった。fx-911ES PLUS 2nd editionfx-991ES よりも高速化されており、fx-JP900 よりも古いモデルの中では最速であった。なお、fx-993ES よりも後継モデルの fx-995ES の方が遅いのは意外であった。

fx-991ES PLUS 2nd edition は、fx-991ES と同じ機能であるが、計算速度が少し向上していることが判った。



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テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

fx-5800P 素因数分解 - 高速化

追記修正 2020/05/25
バグフィックス:2021/01/02
追記修正:2021/06/07


[2020/01/24] ソースコード表示を追加し、C.Basicでの実行例の説明を追加しました。
[2020/05/25] 動作可能モデルの記述を更新しました。
[2021/01/02] FACTOR-F1 の終了時に配列変数を解放しない問題を修正しました。
[2021/06/07] fx-7400GIII 用に行列をリストに書き換えて移植したプログラムを公開

今回は、fx-5800P の素因数分解プログラムの高速化の話題です。

素因数分解の一般的な方法は、"エラストテレスのふるい" と言われるものです。最初に入力した数 N を小さい順に素数で割り算を繰り返す方法です。最大の素因数は N の平方根以下の整数なので、平方根以下の整数を対象に2と3以上の奇数で割り算を行う方法で fx-5800P での素因数分解プログラムを作っています。
⇒ fx-5800P 素因数分解 - バグ修正と表示変更

さらに高速化する方法は無いものかと、色々と考えたり、試したりしていました。
  Casio 関数電卓の素因数分解



最速の素因数分解プログラム

最近、目からうろこの高速化を達成した記事を見つけました。
A fast prime factorizing program for Casio fx-5800P 
このトピックで、この作者は、2つのプログラムを公開されています。いずれもプログラム名は FACTOR です。
オリジナルは、上のサイトをご覧ください。

これらには、面白い工夫がなされています。その部分には手を付けず、表示やユーザーインターフェースの不具合(と私が思うだけですが...)を解消するために、チョット変更しました。


1本目のプログラムの変更版:
結果の表示を 3^2 と乗数を表示し、List にも乗数の結果が FREQ に反映するように変更しました。
FACTOR-M1 のダウンロード

FACTOR-M1_1 FACTOR-M1_2 
FACTOR-M1 の結果出力 - 左: 乗数表示、- 右: [MODE] [3] で現れる List表示


2本目のプログラムの変更版:
オリジナルプログラムでは、結果表示画面を、複数ページで切り替えて自由に見られるようになっています。[EXE] [▲] [▶] [+] で次のページを表示、[(ー)] [▼] [◀] で前のページを表示、[EXIT] [DEL] でプログラムを終了するようになっています。計算が高速化しているだけでなく、結果表示も良くなっています。

このキーの使い方がチョット馴染まないので、[▼] で次のページ、[▲] で前のページ、[+] は使えないようにし、指定以外のキーを押した時の誤動作を抑制するように修正しました。時間をかけて計算できた結果が、誤動作で見えなくなるのは嫌ですから...
さらに、オリジナルはキーを軽く押しても応答せず長押しが必要、つまり応答がとても悪いので、キー入力待ちを最小のループにして応答を十分高速にしました。軽くキーを1回押すだけで、チョット待ちますが必ず画面が変わります。
またオリジナルでは結果表示一覧で素因数として 1 が表示されますが、1 は素数ではないので、素因数として 1 が表示されないように修正しました。
FACTOR-F1 のダウンロード [2021/01/02 バグフィックス]
ソースコードはこのページの一番下に掲載

FACTOR-F1_1  FACTOR-F1_2 
FACTOR-F1 の結果表示 - 全結果を画面切り替えで確認、左: 2/1ページ、右: 2/2ページ


比較のための以前作った PRIME DECOMP:
PRIME DECOMP のダウンロード

Prime_Decomp_2 Prime_Decomp_3 


上記でダウンロードしたZIPファイルには、それぞれ CCL ファイルと TEXT ファイルが含まれています。CCL ファイルは CcLinker を使って fx-5800P に転送できます。或いは、下のリンクからテキストファイルを参考にしてください。



計算時間の比較

先ずは、fx-5800P でどのくらい高速化されたかの結果を示します。

PRIME DECOMP
ソースコード
FACTOR-M1
ソースコード
FACTOR-F1
ソース (メインルーチン)
ソース (サブルーチン)
123,456,789
= 32 x 3607 x 3803
170 秒60 秒
3 倍高速化
42 秒
4 倍高速化
6,666,666,667
= 19 x 1627 x 215659
77 秒27 秒
3 倍高速化
20 秒
4 倍高速化
7,849,516,203
= 32 x 9811 x 88897
458 秒165 秒
3 倍高速化
111 秒
4 倍高速化

1本目の FACTOR-M1 で3倍高速化、さらに2本目の FACTOR-F1 は4倍高速化されていることが分かります。

素因数分解は、与えられた数を小さい数から順に割ってゆく時、その操作の回数を減らせば、高速化に繋がります。
PRIME DECOMP では入力した数に、先ず平方根をとって一気に探査範囲を狭め、2と3以上の奇数で小さい方から順に割り算してゆく作戦です。

一方で、理想的なのは、小さい素数から素数だけで順に割り算してゆくことです。それには素数リストが必要ですが、それがあれば苦労しません。素数を算出する計算式などありません。

さて、この作者の工夫は、高い確率で素数を見つけるだけでなく、割り算する候補 (例えば、2 や 3 だけでなく、一旦割り算で使った素数の倍数) を効果的にふるい分ける手法にあります。そして、最初の FACTOR-M1 よりも 次の FACTOR-F1 の方が、素数を見つける確率が高くなっているので、さらに高速化されています。



最速プログラムでの工夫 [2019/07/31]

読者のまつ様から、高速プログラムの考え方をご説明頂きました。私はこれに大変納得しましたので、それを掲載致します。以前の記述は撤回させて頂きます。

素因数分解プログラムで通常行われている割り算では,「2,および,3以上の奇数」を割る数としています。
これですと,ご存知のように,例えば3で割り切った後に9でも割るという無駄が出てしまいます。
FACTOR-M1は,「2, 3, 3より大きい3の倍数を除く奇数」を割る数としており,3で割ったあと9や15で割ることはないようにしています。

3より大きい3の倍数を除く奇数について考えてみます。

まず,3より大きい3の倍数でない整数は次の(1),(2)のどちらかです。
 3m+1 (1)
 3m+2 (2)
 (m>=1)

次に(1),(2)が奇数となる式をそれぞれ求めます。

(1)は (2m+1)+m と変形できます。2m+1 は奇数ですから,(1)が奇数であるためには m が偶数である必要があります。そこで m=2n (n>=1) とおけば,(1)は 6n+1 となります。

(2)は 2(m+1)+m と変形できます。2(m+1) は偶数ですから,(2)が奇数であるためには m が奇数である必要があります。そこで m=2n+1 (n>=1) とおけば,(2)は 6n+5 となります。

5とこれらの式を並べ,さらに,隣り合う式の差も書き加えると次のようになります。(n=1とします)
式の並び隣り合う式の差
52
6n + 14
6n + 52
6(n+1) + 14
6(n+1) + 52
6(n+2) + 14
6(n+2) + 52
:
:
:
:
このような訳で,2, 4, 2, 4, ... と加算していると思われます。
この繰り返しは,6n+1 および 6n+5 の式からも分かるように,2と3の最小公倍数6を周期としています。

FACTOR-F1は,これを拡張して,割る数として
 奇数,かつ,3の倍数でない,かつ,5の倍数でない,かつ,7の倍数でない整数
を順番に求めていく方法をとっていると思われます。
2,3,5,7の最小公倍数は210ですから,隣り合う割る数の差(2,4,6,8など)の並びは210が1周期です。
FACTOR-F1の場合は,13+210n〜13+210(n+1)-1 [n>=0]の範囲で,2,3,5,7のいずれの倍数でもない整数を並べて,隣り合う整数の差をリストにしていると思われます。

ちなみに,13〜222の210個の整数のうち,
 奇数,かつ,3の倍数でない,かつ,5の倍数でない,かつ,7の倍数でない整数
の個数は,FACTOR-F1の「While 1」の下にある
 B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1
のパターンの行数と同じ48個です。

48個となる理由は次の通りです。

まず,2,3,5,7の倍数に関わるそれぞれの個数を求めます。

2の倍数の個数=210/2=105
3の倍数の個数=210/3= 70
5の倍数の個数=210/5= 42
7の倍数の個数=210/7= 30
 
2と3の公倍数の個数= 6の倍数の個数=210/ 6=35
2と5の公倍数の個数=10の倍数の個数=210/10=21
2と7の公倍数の個数=14の倍数の個数=210/14=15
3と5の公倍数の個数=15の倍数の個数=210/15=14
3と7の公倍数の個数=21の倍数の個数=210/21=10
5と7の公倍数の個数=35の倍数の個数=210/35= 6
 
2,3,5の公倍数の個数= 30の倍数の個数=210/ 30=7
2,3,7の公倍数の個数= 42の倍数の個数=210/ 42=5
2,5,7の公倍数の個数= 70の倍数の個数=210/ 70=3
3,5,7の公倍数の個数=105の倍数の個数=210/105=2
 
2,3,5,7の公倍数210の個数=210/210=1

重複を考慮すると,
2,3,5,7のいずれかの倍数の個数
=(105+70+42+30)-(35+21+15+14+10+6)+(7+5+3+2)-1
=162

従って,2,3,5,7のうちどの倍数でもない整数の個数は,
 210-162=48
で 48個となります。


素因数分解の正しい動作を検証

この作者は自分のプログラムを検証するテストプログラムまで作って、ソースコード (C++) を公開しています。fx-5800P 用なので、素因数分解する数は最大10桁と決まっています。この条件下でアルゴリズムの正しさを検証しています。

検証プログラムのソースコードが公開されています。そこで Visual Studio 2019 Community でビルドしました。


 FACTOR-F1 のテストプログラム Factor.exe のダウンロード [2019/08/28 リンクを修正]

コマンドプロンプトで、Factor.exe のあるデイレクトリに移動し、そこで

 Factor 1000 50000 4

と入力してエンターキーで実行すると、1000 から 50000まで 4 刻みで入力を変化させて FACTOR-F1 を実行した結果を一気に連続して自動実行してくれます。そして、結果が素数がどうか判定し、素数でないものが出てくるとエラーを出し、素数であれば実行を継続します。正常終了すれば、正しく素因数分解が実行されたことになります。

factor_1
正常終了しているので、1000 から 50000 までの素因数分解は問題ないことが検証されました。


fx-5800P 用のプログラムなので、入力値は 1 ~ 9,999,999,999 (10桁) の範囲なので、完璧にテストするには、

 Factor 1 9999999999 1

とすれば良いのですが、試しに私のPCだと、1晩で150億回分の検査が済みました。 10桁に相当する (1000億 - 1) 個全部のテストは、夜のみ終夜運転で計算させるとして1週間程度必要になりそうです。

factor_2
1 ~ 9,999,999,999 までのテスト中

テストが正常終了すれば、このアルゴリズムが正しいことが検証されます。但し、他のパラメータ設定でも正しい組み合わせは有りそうです。



グラフ関数電卓用に移植 [2020/05/25 更新]

FACTOR-F1 をグラフ関数電卓用に移植しました。素因数分解の計算部分は変更の余地がありませんが、結果表示は7行全部を使うように変更しました。

グラフ関数電卓用 FactorG のダウンロード [2021/01/02 バグフィックス]
  バグフィックス:終了時に行列解放しない点を修正しました。

FactorG 
FactorG の結果表示

ここで作成したプログラムを CFX-9860G 以降の全てのグラフ関数電卓モデルで動作するように、CFX-9850Gシリーズと fx-7400GIII 用には若干の手直しを行いました。これら以外のモデルでは、上記のダウンロードがそのまま適用できます。 

実際に動作確認したモデル (若干の手直し移植を含む)
 ・CFX-9850G / CFX-9850GC PLUS: 移植のために手直ししたプログラムのダウンロード
 ・fx-9860G / fx-9860G Slim / fx-9860GIIシリーズ : 上記ダウンロードをそのまま適用
 ・fx-CGシリーズ: 上記ダウンロードをそのまま適用
 ・fx-9750GIII / fx-9860GIII:  上記ダウンロードをそのまま適用
 ・fx-7400GIII: 移植のために手直ししたプログラムのダウンロード / 転送方法 [2021/06/07 追記]

なお、上の画面は、fx-CG50 にインストールした アドインCasio Basic  - C.Basic for CG で実行した画面です。C.Basic は純正Casio Basic のほぼ上位互換なので、グラフ関数電卓用 FactorG.g3m がそのまま実行できます。C.Basic は純正Casio Basic プログラムが動作し、なおかつ非常に高速に動作するので、上記の例だと一瞬で結果が表示されます。
アドインCasio Basic - トップページ



Factor-F1 (fx-5800P用) のソースコード

FACTOR-F1 – fx-5800P code
0→DimZ↵
22→DimZ↵
"NUMBER"?→F↵
If F<1 Or F≧1x₁₀10↵
Then "NUMBER□MUST□BE□□≧1□ And <1x₁₀10"↵
Stop↵
IfEnd↵
If F≠Int(F)↵
Then "NUMBER□MUST□BE□□AN□INTEGER"↵
Stop↵
IfEnd↵
For 1→E To 22↵
0→Z[E]↵
Next↵
0→Z[1]↵
0→Z[12]↵
0→E↵
F→A↵

Int(√(A))→C↵
2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
3→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
5→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
7→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
11→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵

While 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+8→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+8→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+6→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+4→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+10→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
B+10→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1↵
WhileEnd↵

Lbl 1↵
If A>1↵
Then Isz E↵
A→Z[E]↵
1→A↵
1→Z[E+11]↵
IfEnd↵
Int(E÷3)→D↵
E-3xD>0⇒Isz D↵
1→C↵

Lbl 2↵
Cls↵
Locate 1,1,F↵
Locate 12,1,C↵
Locate 13,1,":"↵
Locate 14,1,D↵
3x(C-1)+1→B↵
Locate 1,2,Z[B]↵
Locate 11,2,"^("↵
Locate 13,2,Z[B+11]↵
Locate 16,2,")"↵
If B+1≦E↵
Then Locate 1,3,Z[B+1]↵
Locate 11,3,"^("↵
Locate 13,3,Z[B+12]↵
Locate 16,3,")"↵
IfEnd↵
If B+2≦E↵
Then Locate 1,4,Z[B+2]↵
Locate 11,4,"^("↵
Locate 13,4,Z[B+13]↵
Locate 16,4,")"↵
IfEnd↵

Do↵
Getkey→K↵
LpWhile K=0↵

0→M↵
If K=34 Or K=73↵
Then 1→M↵
Else If K=86 Or K=85 Or K=47↵
Then 2→M↵
Else If K=83 Or K=84 Or K=57↵
Then 3→M↵
Else Goto 2↵
IfEnd:IfEnd↵
IfEnd↵

If M=1↵
Then Cls↵
"DONE"↵
Else If M=2↵
Then Isz C↵
C>D⇒1→C↵
Goto 2↵
Else If M=3↵
Then C-1→C↵
C<1⇒D→C↵
Goto 2↵
IfEnd:IfEnd↵
IfEnd↵

0→DimZ↵



WFSUB – fx-5800P code

E+1→E↵
B→Z[E]↵
Do↵
D→A↵
Z[E+11]+1→Z[E+11]↵
A÷B→D↵
LpWhile Frac(D)=0↵
Int(√(A))→C↵
Return↵





今回は、Universal Casio Forum への投稿プログラムの解説記事になってしまいましたが、私としては十分楽しませてもらったので、記事にして残そうと思いました。



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keywords: プログラム電卓、Casio Basic、fx-5800P、素因数分解

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fx-CG50 - C.Basic パックマン風ゲーム, PM

2021/04/03


e-Gadget の壁 (掲示板) に ChangRing様から C.Basic for CG で作成したゲームプログラムの投稿がありました。

PM_Screen


昔懐かしいアーケードゲーム - パックマン風のゲームです。矢印キーで e を動かして、全ての  の上を通り過ぎればゲームクリア。βe に近づこうと動き、位置が重なると CRASH と表示されゲームオーバーとなります。

プログラムファイルが PM.g3m なので、プログラム名を PM と呼ぶことにします。
 PM のダウンロード

このプログラムは、C.Basic for CG で動作します (純正 Casio Basic では動作しません)。
C.Basic for CG のページ

PM を起動すると、以下のような画面が表示されます。
PM_Startup_Screen

最高得点が表示されています。ゲームをクリアして、それが最高得点の場合は、その得点が PM.bin に保存されます。PM 起動時に PM.bin にアクセスし最高得点を取得し、それが表示されるようになっています。

作者の ChangRing様のコメントを紹介します;
パッ〇マン風なゲームをC.Basicで作ってみました。
敵が追いかけてきたり来なかったりしますが、それも味わいということで。
衝突判定をワンテンポ遅らせているので、そこを利用するとクリアできます。
私は中学生の時にポケコンという世代ですが、久しぶりに楽しかったです。
C.Basicに関係している皆様に感謝です。

各面は自動生成されています。eβ の衝突判定に時差があるので、画面上 eβ が重なって見えていても e が逃げ続けられると CRASH にならずクリアできます。衝突判定をワンテンポ遅らせていることの効用です。
なお、最初に eβ が近くに配置されると、あっという間に CRASH していまいゲームオーバーです。管理人にとっては意外に難しいと感じます。

=====

以下のようなパターンだと、e を動かすと、β も同じ方向に移動し、クリアが難しそうです。
Dificult_Pattern

作者によれば、
横についてくるので、このパターンはクリアは難しいですね。
もっと画面が広いと縦についてくる敵をもう一匹用意するのですが、
なにぶん画面が狭いので、、、
各面は自動生成していますが、本当はあらかじめ1面から用意して
だんだん難しくしていくといいと思うのですが、そこは手抜きです(笑)
簡単に改造できると思うので好きにいじってください。
パブリックドメインソフトウェア扱いでお願いします。
とのことです。

そこで、難易度を変えて遊べるように改造してみました。

=====

PM.g3m の116行目に以下のような記述があります。

'----------
'%Wait 128


%Wait 128 は、作者がデバッグのために使い、最後はコメントアウトしています。

ここでウェイトを入れると難易度が低くなるようです。
そこで、116行目を %Wait w と変更し、プログラム開始冒頭で、w の値を 4, 2, 0 のいずれかを設定させるように改造してみます。

変更前
'#CBINT
ClrMat
{1,1}→Dim Mat B.L
If IsExist("PM")=0:Then
0→B[1,1]
Else
Load("PM")→Mat B
IfEnd
B[1,1]→U
ToStr(U)→Str 1
"HIGH:"+Str 1

=====

変更後
'#CBINT
ClrMat
{1,1}→Dim Mat B.L
If IsExist("PM")=0:Then
0→B[1,1]
Else
Load("PM")→Mat B
IfEnd
B[1,1]→U
ToStr(U)→Str 1
"HIGH:"+Str 1
""
" 1:easy"
" 2:normal"
" 3:hard(original)"
" ⇒Select mode:"?()→m
0→w
m=1⇒4→w
m=2⇒2→w
m=3⇒0→w

=====

"HIGH:"+Str 1 の末尾の を削除し、
赤文字部分を追加してみました。

このプログラムを PM2 としました。
PM2 のダウンロード

PM2 を起動すると以下の画面になります。
PM2_Startup_Screen

[1] を押すと w=4 の easyモード
[2] を押すと w=2 の normalモード
[3] を押すと w=0 の hardモード (これがオリジナルの PM と同じ) 
で実行されます。

これは改造の一例です。
皆様も改造して遊んでみてください。

最後に作者の ChangRing様のコメントです;
これを機会に
他の人も もっとゲームを作って公開してくれないかなあ、
と思います。





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keywords: プログラム関数電卓、fx-CG50、C.Basic、素因数分解、プログラミング、Casio Basic

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fx-7400GIII の概要

 
初版: 2020/10/27
追記修正: 2020/10/28
追記修正:2021/02/11


Casio fx-7400GIII POWER GRAPHIC

fx-7400GIII は、最近のグラフ関数電悪、例えば fx-9750GIIIfx-9860GIII と色使いが異なるだけで同じデザイン、同じ寸法、ほぼ同じ重量なので、興味を持っていました。そして2020年10月に入ってから、ヨーロッパで fx-7400GIII が発売されているのに気がついたので入手しました。


fx7400g3  fx-9750GIII_large   fx9860GIII
   fx-7400GIII      fx-9750GIII       fx-9860GIII


2020年10月18日現在、Amazonドイツ での fx-7400GIII の価格は €57.10、一方 Amazon フランス での fx-7400GIII の価格は €65.08 となっています。色々と調べて見るとドイツから各国へ出荷されているのて、ドイツが一番安くなっているようです。日本への送料がそれぞれ掛かります。一方セカイモンで調べると本体価格は¥8,609 でした。€1 = 125円とすると、Amazon ドイツは¥7,138 になる。但し送料は別途必要でセカイモンは¥4,497 でした (ヨーロッパはアメリカに比べてかなり高い)。結局総額が一番安いセカイモンで購入、合計¥13,106 の買い物でした。

[2021/02/11 追記修正]
現地価格は、fx-7400GIII は Amazonドイツで €57.10 であるのに対して、遙かに高機能な fx-9860GIII は 同じ Amazonドイツで €98.58 (10/27調べ) なので、機能と価格のバランスが取れているように見えます。しかし海を渡ってアメリカの Amazon USA では fx-9860GIII とほぼ同じ機能の fx-9750GIII が $40.93 (10/27 調べ) と格安になっており、おそらく北米市場における戦略的価格設定によるものと思われます。

fx-9759GIII と比較すると、fx-7400GIII のコスパが非常に悪くなっています。
===== 追記修正ここまで =====


ヨーロッパ向けグラフ関数電卓の紹介ページ
 - CASIO EUROPE のグラフ関数電卓のページ
 - CASIO WORLDWIDW EDUCATION WEBSITE のヨーロッパ向けグラフ関数電卓のページ

北米 (アメリカとカナダ) 向けグラフ関数電卓の紹介ページ
 - CASIO USA のグラフ関数電卓のページ
 - CASIO WORLDWIDE EDUCATION WEBSITE の北米向けグラフ関数電卓のページ

 CASIO INTERNATIONAL のグラフ関数電卓のページ



はじめに

fx-7400GIII は自然数学表示機能は搭載されておらず、関数電卓としてみれば、古い世代のモデルと言えます。このモデルは、 fx-7400GII の機能はそのままでデザインだけ変更したようです。 

Casio Basic の機能に着目すると、青色で示したモデルはほぼ同じ機能を有していますが、赤色で示した fx-7400GIII の Casio Basic は機能が制限されています。

 - 2006年発売 fx-5800P 
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII (国内販売中止)
 - 2011年発売 fx-CG10 PRIZM (北米のみ)
 - 2012年発売 fx-CG20 (fx-CG10 PRIZM の約1年後)
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50 (欧米先行、2017/10/20国内発売)
 - 2020年発売 fx-9860GIII (ヨーロッパ限定発売)
 - 2020年発売 fx-9750GIII (北米限定発売)
 - 2020年発売 fx-7400GIII (ヨーロッパ限定発売)

fx-9860GIIIと fx-9860GIII / fx-9860GII との比較
 fx-7400GIIIfx-9750GIIIfx-9860GIII
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4
 電池寿命 (メーカー測定基準) 230 時間 230 時間 230 時間
 サイズ (mm) 18.7 x 83.5 x 175.5 18.7 x 83.5 x 175.5 18.7 x 83.5 x 175.5
 重さ (g) 190 190 190
 液晶ディスプレイ
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 ・バックライト
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量 最大 ~20 KB最大 ~62 KB 最大 ~62 KB
 メインメモリ (利用可能) ~20 KB ROM ~62 KB ROM ~62 KB ROM
 ストレージメモリ  なし ~3 MB SDRAM ~3 MB SDRAM
 プログラムファイル名 最大8文字 最大8文字 最大8文字
 OSバージョン 3.20 3.21 / 最新 3.40  3.21 / 最新 3.40
 Casio Basic あり (機能限定) あり あり
 Pythonモード なし あり あり

fx-7400GIII は、機能限定版のグラフ関数電卓です。メニュー画面を fx-9860GIII と比べると一目瞭然です。

7400GIII_9860GIII

fx-7400GIII のメニュー画面のアイコン数は9個、fx-9860GIII や fx-9750GIII の18個に比べて半分で、fx-9860G/GII や fx-CG10/20/50 と比べても極めて少なくなっています。この fx-7400GIII のメニュー画面にみられる機能の少なさは、そのまま Casio Basic の機能制限に繋がっています。

fx-7400GII 搭載の Casio Basic は、fx-9860G/GII/ GIII, fx-9750GIII, fx-CG20/50 搭載の 新世代Casio Basic のサブセット版です。上のリストで青色で示したモデルで動作するプログラムが全て fx-7400GIII で動作する保証がなく、動作しない場合はエラーになります。さらに fx-7400GIII にはストレージメモリが無いので、アドインプログラムを使えず、メインメモリも他のグラフ関数電卓の 1/3 しかありません。

Casio Basic の動作への影響が大きいものを列挙します;
 行列機能がない
  ⇒ 行列を利用するプログラムは、アクセス速度が遅いリストに置き換える必要がある。
    これまで作りためてきた Casio Basic プログラムは、リストよりもアクセスが速い
    行列を使ったものが多く、そのままでは fx-7400GIII で動作しません。
    fx-7400GIII で動作させるには行列をリストに置き換える必要があります。
 ストレージメモリがないので、アドインが使えない
  ⇒ C.Basic や オーバークロックによるチューンアップツールが使えない
 USBポートがない (3Pinケーブル端子のみ)
  ⇒  PCリンク機能が無いので、プログラムをPCに保存できません。
    またPC上で編集したプログラムを電卓に転送できません。
グラフ機能も限定的 
  ⇒ グラフ機能のコマンドが限定されているので、以前作ったプログラムの一部は動きません。

 メインメモリが 1/3 の 20KB しかない。
  ⇒ PCリンクでプログラムをPCに保存できないのに、電卓に保存できるプログラム容量が 1/3 です。

fx-7400GIII は Casio Basic マシンとして考えると、プログラム実行速度が速い点を除き、他のグラフ関数電卓より優れた点はありません。

一方、fx-5800P と比べてみると、fx-7400GIII は以下の点で優れていると思います。
▶ テキスト表示が 21桁 × 8行 と fx-5800P の16桁 × 4行 よりも広い
グラフィックス出力が使える
Casio Basic での演算速度が処理内容に応じて5~10倍速い
 これら3項目を除けば、fx-5800P の方が総合的には使い勝手が良いと思います。

fx-7400GIII を総括すると、
fx-7400GIII の利点: 演算速度がグラフ関数電卓の他のモデルよりも速い
fx-7400GIII の欠点: 機能面でグラフ関数電卓の他のモデルより劣る。

fx-7400GIII は、関数電卓としてもプログラム電卓としても、わざわざ購入する価値はないと思います。そして、モノクロ液晶でよければ、より高機能の fx-9750GIII が遙かに安価に入手できます。
 

 
目 次

1. 到着したパッケージ

2. ソフトウェアダウンロード

3. 外 観

4. データ転送
 4.1 PCとのリンク
 4.2 電卓同士のデータ転送

5. Casio Bsic の処理速度
 5.1 fx-9860G/GII シリーズの Casio Basic プログラム (g1mファイル) の移植
 5.2 計算主体のプログラム
 5,3 動きのあるテキスト出力プログラム
 5.4 動きのあるグラフィック出力プログラム

 



到着したパッケージ

  fx7400GIII_Package fx7400GIII_docs

 パッケージを開けると、fx-7400GIII 本体、単四電池4個、クイックマニュアル (英語/ドイツ語/スウェーデン語)、保証書、廃棄方法の注意書き (英語/ドイツ語) が入っています。

 
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ソフトウェアダウンロード [2020/11/28 追記]

OSアップデート
fx-7400GIII 本体で、[MENU] - [System] - [F4] (Version) で確認すると、OSバージョンは 03.20.0710 となっています。
今のところ、これが最新です。

取扱説明書
英語版は、Casio Europe の fx-7400GIII の製品ページから Support - Manuals からからダウンロードできます。
- fx-7400GIII のマニュアル

アドインプログラム
fx-7400GIII は、アドインプログラムが使えません。

サポートソフトウェア
サポートしている PCリンクソフトウェア や 液晶画面の画像を取得するサポートソフトウェアはありません。
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外 観

fx7400g3   fx-9750GIII_large   fx9860GIII
  fx-7400GIII      fx-9750GIII     fx-9860GIII    

fx-9750GIII (写真中央) と fx-9860GIII (写真右) は、色以外は全く同じデザインです。

fx7400GIII_backside 
  
fx-7400GIII のケース裏側のデザインは、凝った美しい凹凸模様が入っていて、fx-9860GIII と全く同じになっています。ハードカバーも CASIO の刻印が入っているだけのシンプルなもので、fx-9860GIII や fx-9750GIII WE (ホワイトモデル) と同一のものです。
 
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データ転送
 
PCとのリンク


PCとのリンクはできません。
3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って、他のグラフ関数電卓 (fx-9750GIII, fx-9860G/GII/GIII, fx-CG20/50 など) に一旦転送してから、これらの電卓のPCリンク機能を使ってプログラムをPCに保存することは可能です。
 
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電卓同士のデータ転送

3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って2つの電卓を繋ぎ、両方とも LINKメニューに入り、接続する両方の電卓で一方を TRANSMIT (送信)、他方をRECV (受信) に設定すれば、データのやりとりができます。

プログラムを含むデータを fx-7400GIII とやりとりができるのは fx-7400GIII 同士だけでなく、CFX-9850Gシリーズ、fx-9860Gシリーズ、fx-9860GIIシリーズ、fx-9860GIIIfx-9750GIII、そして fx-CGリーズであり、メニューに LINK 項目があり、3Pin コネクタが付いている機種です。但し fx-5800P との間でのデータ転送はできません。

詳しくは、Software Manual に書かれているので確認できますが、使ってみれば分かると思います。

fx-CGシリーズ から fx-7400GIII へ転送すると、プログラムファイルは拡張子が g3m から g1m へ自動変換され、カラーや細線設定、そして fx-7400GII で未対応のコマンドは @ に自動的に置き換えられます。

 
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Casio Basic の処理速度

モノクロ液晶モデルである fx-9860G シリーズ用に作成したプログラムのうち、行列を使っていないプログラムや 高度なグラフ描画コマンドを使っていないプログラムは、そのまま fx-7400GIII で動作します。そこで、いくつかのプログラムの処理速度を fx-5800Pfx-9750GIIIfx-9860GIIfx-CG50 と比較してみます。fx-7400GIII のプログラムファイルの拡張子は g1m で、fx-9860G 以降のモノクロ液晶を搭載したグラフ関数電卓のプログラムと同じファイル形式で動作します。

実際のプログラム動作速度を調べて見ると、fx-7400GIII の Casio Basic 処理速度は fx-9860GII や fx-CG50 よりも速いという結果となりました。インタープリター動作する Casio Basic では実装されているコマンド数が少ないことが fx-7400GIII の高速性の原因だと思われます。

fx-9860G/GII シリーズ の Casio Basic プログラム (g1mファイル) の移植 [2020/11/28]
fx-7400GIII には行列機能がなく Casio Basic でも行列操作のコマンドがありません。一方 リスト機能があるので、プログラムで使っている行列が、1行N列、あるいは N行1列 の行列ならば (つまり、配列の代わりに使っている場合は)、それをリストに置き換えると、 fx-7400GIII で動作します。

行列の初期化をリストの初期化に置き換える
(例)
  {1,79}→Dim Mat Z79→Dim List 1 に書き換える

行列の記述をリストの記述に置き換える
(例)
  1→Mat Z[1,K]1→List 1[K] に書き換える


計算主体のプログラム

PRIME - 素因数分解
これまで作ってきた fx-9860GII / fx-9860GIII / fx-CG20 / fx-CG50 用プログラムでは行列を使っている。そこで、行列が使えない fx-7400GIII 用に行列をリストに置き換えた fx-7400GIII 用プログラム (g1m ファイル) を作った、

ダウンロード
- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GIII / fx-9860GII 用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル
- fx-7400GIII用 g1m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - 素因数分解 参照

プログラムを起動すると...

Prime_1  
数値を入力して [EXE] で素因数分解を始め、[EXE] を押しながら結果を1行ずつ表示させる。
このプログラムの実行中は、ビジーマーカー以外に表示の更新が無いので、計算速度の比較に向いています。今回は、以下の10桁の数の素因数分解の計算時間を比較します。

計算する数値: 7,849,516,203 = 32 x 9811 x 88897

fx-CG50 の画面は以下のようになります。

   Prime_2 Prime_3 

機種別処理時間の比較
fx-CG50fx-7400GIIIfx-9750GIIIfx-9860GIIfx-5800P
46秒58秒61秒89秒444秒
11.261.351.939.65
0.7911.051.537.66
0.750.9511.467.28
0.520.650.6818.73

fx-7400GIII の計算処理は、fx-9750GIII より 5% 程度速くなっています。
  
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動きのあるテキスト出力プログラム

PYTHA - ピタゴラス数探索

ダウンロード

- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII / fx-9750GIII 用 g1m ファイル
- fx-CG20 / fx-CG50 用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - ピタゴラス数 を参照。

このプログラムを起動すると1つめのピタゴラス数を表示して一旦停止します 。
 [EXE] キーを長押しすると、連続的に次々とピタゴラス数が表示し続けます。
そして、500個のピタゴラス数を探索して表示するまでの時間を計って比較します。
    Pytha_1

このピタゴラス数探索プログラムは、テキスト表示が常に更新し続けます。
500個のピタゴラス数が見つかるまでの時間を、機種別に比較してみました。

機種別処理時間の比較
fx-CG50
fx-7400GIII
fx-9750GIII (OS3.21)
fx-9860GII
fx-5800P
87秒
53.2秒56.0秒93秒
441秒
10.610.661.075.07
1.6411.051.758.30
1.520.9511.637.71
0.940.570.6214.74
0.200.120.130.211

fx-7400GIII は、fx-9750GIII より2%ほど速いことが分かりました。
 
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動きのあるグラフィック出力プログラム

MONTECAR - モンテカルロ法による円周率計算

ダウンロード
- fx-9860GII / fx-9750GIII 用 g1m ファイル
- fx-CG20 / fx-CG50 用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII グラフィックス - モンテカルロ法 を参照。この記事では、実際の画面の変化を動画で見られます。

 GIII_Monteca_1 GIII_Monteca_2

[EXE]
キーを押すと、ランダムに点を打ち始め、それが円内にある割合から円周率を求める、モンテカルロシミュレーションプログラムです。このプログラムは、グラフィックスの Textコマンドと Plotコマンドによる表示更新を頻繁に行うものです。そこで、Text と Plot を500回繰り返す時間を、機種別に調べて比較してみました。
機種別処理時間の比較 
fx-CG50
fx-7400GIII
fx-9750GIII (OS3.21)
fx-9860GII
174秒84.5秒
87.3秒
135秒
10.490.500.78
2.0611.031.60
2.000.9711.54
1.200.630.651

fx-7400GIII は、fx-9750GIII より3%程度速い結果です。
 
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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-7400GIII

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やす (Krtyski)

Author:やす (Krtyski)
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プログラム電卓は、プログラムを作って、使ってナンボ!

プログラム電卓を実際に使って気づいたこと、自作プログラム、電卓での Casio Basic, C.Basic そして Casio Python プログラミングについて書いています。

なお管理人はカシオ計算機の関係者ではありません。いつでもどこでもプログラミングができるプログラム電卓が好きな1ユーザーです。


写真: 「4駆で泥んこ遊び@オックスフォード郊外」

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