fx-9860GIII の概要

 
初版: 2020/04/05


Casio fx-9869GIII POWER GRAPHIC 3

fx-9860GIII USB POWER GRAPHIC 32020年3月上旬、ヨーロッパ限定で fx-9860GIII が発売されました。明らかに fx-9860GII の後継機種で、既にフランス限定版として販売されている GRAPH 35+EII のインターナショナル版の位置づけです。この記事を書いている時点では、アメリカや日本では未発売です。

このデザインは GRAPH 35+EII とほぼ同じで、さらに最近の関数電卓の模倣品対策用の新デザインと極めて類似しています。

管理人は、Amazon France で購入しましたが、現在は日本への出荷を行わないと表記されています。eBayセカイモンで入手可能です。




fx-9860GIII の製品紹介は、CASIO INTERNATIONAL のページ や CASIO WORLDWIDE EDUCATION WEBSTITE のページで確認できます。

日本国内では、モノクロ液晶のグラフ関数電卓 fx-9860GII は既に販売していないので、後継機種として fx-9860GIII の国内発売が期待されます。


はじめに

Casio Basic の機能に着目すると、以下に列挙した機種が同じカテゴリに含まれるプログラム電卓です。

 - 2006年発売 fx-5800P 
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII (国内販売中止)
 - 2011年発売 fx-CG10 PRIZM (北米のみ)
 - 2012年発売 fx-CG20 (fx-CG10 PRIZM の約1年後)
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50 (欧米先行、2017/10/20国内発売)
 - 2020年発売 fx-9860GIII (ヨーロッパ限定発売)

fx-9860GIIIと fx-9860GII / fx-CG50 との比較
 fx-9860GIIIfx-9860GIIfx-CG50
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4
 電池寿命 (メーカー測定基準) 230 時間 200 時間 170時間
 サイズ (mm) 18.7 x 83.5 x 175.5 21.2 x 91.5 x 184 18.6 x 89.0 x 188.5
 重さ (g) 190 225 230
 液晶ディスプレイ
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 ・バックライト
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
・あり
 216 x 384 pixel
・187 x 379 dot
・7 x 21 文字
・あり
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量 最大 ~62 KB 最大 ~62 KB 最大 ~61 KB
 メインメモリ (利用可能) ~62 KB ROM ~64 KB ROM ~61 KB ROM
 ストレージメモリ  ~3 MB SDRAM ~1.5 MB SRAM ~1.6 KB SDRAM
 プログラムファイル名 最大8文字 最大8文字 最大8文字
 CPU SH4A (SH7305) SH4A (SH7305) SH4A (SH7305)
  クロック ~59 MHz ~29 MHz ~118 MHz
 - FLL:  14.75 MHz x900 14.75 MHz x900 14.75 MHz x900
 - PLL:  FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz
 - IFC: CPUコアクロック 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/2 PLL, 117.96 MHz
 - SFC: SuperHywayバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz
 - BFC: メモリバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz
 - PFC: I/Oクロック 1/16, 14.74 MHz 1/16, 14.75 MHz 1/8, 29.49 MHz
 PCリンク Screen Receiver  FA-124 Screen Receiver
 OSバージョン 3.21  2.09 3.30
 Casio Basic あり あり あり
 Python あり なし あり

fx-9860GIII での fx-9860GII からの主な変化を列挙します;
CPUクロックが倍になった
PCリンクが fx-CGシリーズと同様に楽になった - 電卓をPCの外部ドライブとして認識
Pythonが追加された
サイズが小さくなった
  GIII_GII_CG50 
液晶のバックライトが無くなった (個人的には不便を感じる)
液晶サイズが小さくなった (個人的には不便を感じる)
 

 
目 次

1. 海外から直接購入


2. 到着したパッケージ

3. 外 観

4. ソフトウェアダウンロード
 4.1 OSアップデート
 4.2 取扱説明書
 4.3 アドインプログラム
 4.4 サポートソフトウェア

5. データ転送
 5.1 PCとのリンク
 5.2. 電卓同士のデータ転送

6. バックアップ

7. ハードウェア
 7.1 ゴム足が取れやすい

8. 関数電卓としての機能
 8.1 ユーザデータのバックアップ機能
 8.2 3桁区切り表示
 8.3 複素指数関数
 8.4 積分関数の処理速度
 8.5 周期関数の積分

9. Casio Basic の互換性

10. カタログ機能

11. Casio Bsic の処理速度
 11.1 計算主体のプログラム
 11.2 動きのあるテキスト出力プログラム
 11.3 動きのあるグラフィック出力プログラム

12. さらなる高速化
 12.1 オーバークロック
 12.2 アドイン版Casio Basic (C.Basic)
 

 
海外から直接購入

fx-9860GIII はヨーロッパ限定で発売されたので、現時点では日本や北米では販売されておらず、Amazon France、e-Bayで直接購入するか、e-Bayと提携しているセカイモンから購入できる。

そこで、管理人は送料を含めて最も安い価格が提示されていた Amazon France から購入した(詳しくはこちらを参照)。但し購入直後 "このセラーは日本へ出荷できません" と表示された。従って Amazon France で別のセラーが出品するか、Amazon USA や Amazon Japanでの並行輸入品で出品されるのを期待します。 
 
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到着したパッケージ

fx9860GIII_Package  fx9860GIII_Package_Backside 

ブリスタパッケージのような分厚いプラスチックがガッチリと融着されているものではなく、楽に開けらます。

GIII_Contents2 

fx-9860GIII 本体、Quick Start Guide、単四アルカリ電池4本 (試供品)、PCリンク用のUSBケーブル、電卓同士を接続する3Pinケーブル、廃棄処理の注意書き、保証書が入っています。CDは同梱されていません
 
 
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外 観

 9860GIII_991MS2ndEdition   Back_Desig 

(写真左) サイズと色合いは異なりますが、関数電卓 fx-991MS 2nd edition (右) とデザインが同じです。白い筐体への印字はとても見やすくなっています。

(写真右) 本体裏には、微妙な凹凸で形成された放射状の綺麗な模様があり、電池蓋を含めた広い領域に及んでいます。放射模様の中心にRESTARTボタンが配置さえています。これは摸倣防止対策の1つなのかも知れません。
 
 
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ソフトウェア ダウンロード

 
OSアップデート 
fx-9860GIII 本体で、[MENU] - [System] - [F4] (Version) で確認すると、OSバージョンは 03.21.0200 となっていました。
今のところ、これが最新です。
 
 
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取扱説明書 
日本語取扱説明書はまだ公開されていません。

英語版は、Casio World Education Website の Download Resources のページからダウンロードできます。
 
 
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アドインプログラム
グラフ関数電卓のDownload Resourcesのページで、SOFTWARE LICENSE AGREEMENT に [Accept] クリックすると、OS、マニュアルと各種アドインプログラムをダウンロードできます。ここでダウンロードできるOSは、製品にインストールされている Ver 3.21 よりも古いものなので、ここからOSとマニュアルのダウンロードは意味がありません。アドインの中で、購入した fx-9860GIII にインストールされているのは、Geometry のみです。
 
 
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サポートソフトウェア
Screen Receiver - 電卓画面をPCで表示するソフト
Screen Receiver はPC画面に電卓の画面を表示するだけでなく、画面イメージを画像ファイルで保存できます。fx-9860GIII の Download Resources のページで、Support Software をクリックし、Screen Receiver がダウンロードできます。バージョンは 3.02 で、fx-CG20 /10 用と同じバージョンで、共通して使えます。
 
  
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データ転送
 
PCとのリンク


標準添付の USBケーブルを使います。
USBケーブルで fx-9860GIII と PC を繋ぐと、fx-9860GIII の液晶での表示が接続モード (Connection Mode) になります。
ここで、[F1] (USB Flash :[F1]) を押すと、ポップアップウィンドウで Preparing USB と表示され、少し待つと接続完了です。

後は、エクスプローラで fx-9860GIII がドライブとして表示されるので、PC上と同じ操作でファイルのやりとりができます。 

Calc_Drive 
fx-9860GIII 内のフォルダ / ファイル はこのように表示されます。

fx-9860GIII を接続した時のドライブには最初は名前が無いので、FX-9860GIII と名前を付けました。ドライブを右クリックしてプロパティを選び、そこで名前を入力できます。

Calc_Drive_Named 

アドインプログラムのインストールは、ドライブのルートにアドインファイルをコピーします。リンクを終了するには、Windows PCの通知領域 (タスクトレイ) で「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」で [CASIO MassStrage Device の取り出し] をクリックします。外付け USBハードディスクや USBメモリの取り出しと同じ操作です。
 
 
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電卓同士のデータ転送

3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って2つの電卓を繋ぎ、接続する両方の電卓で CABLE (ケーブルの選定) で [F2] (F2:3Pin cable) を設定後、一方で TRANSMIT (送信)、他方で RECV (受信) に設定すれば、データのやりとりができます。このケーブルは、海外で購入すると fx-9860GIII には標準添付されています。

プログラムを含むデータのやりとりができるのは、fx-9850Gシリーズ、fx-9860Gシリーズ、fx-9860GIIシリーズ、fx-CGシリーズ、そして fx-9860GIII で、Menu に Link 項目があって、3Pin コネクタが付いている機種です。なお、fx-5800P と グラフ関数電卓とのデータ転送はできません。

詳しくは、Sofware Manual に書かれているので確認できますが、使ってみれば分かると思います。

fx-CGシリーズ から fx-9860GIII へ転送すると、ファイル形式は g3m から g1m へ自動変換され、カラーや細線設定など、fx-9860GII で未対応のコマンドは @ に自動的に置き換えられます。
 
 
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バックアップ

万一に備えて、電卓内部のデータをバックアップしておくことを勧めます。PCに保存フォルダを作り、PCとのリンク機能を使って電卓内のデータをPCの保存フォルダに丸ごとコピーしておきます。
Backup_Factory_State 
上は、購入時のバックアップです。そして適宜バックアップをすると良いと思います。特にチューンアップツールでオーバークロックを行う場合は、エラー発生時に電卓のリセットが必要になりプログラム、データやプログラムが失われることもあるので、バックアップしてあればこれらを簡単に戻せます。
 
 
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ハードウェア
 
 
ゴム足が取れやすい
管理人が購入したものは、ハードカバーのゴム足が最初から1つ欠損していました。工程で取れたままを見逃し、パッケージに入れられたようです。本プログの読者の sentaro様が保有している GRAPH35+EII のゴム足も取れやすいとのこと。つまり GRAPH35+EIIfx-9860GIII は本質的にゴム足の接着工程に問題がありそうです。
  
 
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関数電卓としての機能

fx-9860GIII のキーの種類と数、および配置は、[SHIFT] - [OPTN] のバックライト 機能以外は、fx-9860GII と同じです。関数機能も同じです。計算の内部桁が15桁と同じで、各関数の精度範囲も同じなので、fx-9860GIII の関数電卓としての使い勝手は fx-9860GII と同じです。
 
 
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ユーザーデータのバックアップ機能
カシオのスタンダード関数電卓は電源をオフにすると、作業内容やユーザーデータが消えますが、fx-9860GIII は各モードでのユーザーデータは一旦電源を切ってもバックアップされます。このバックアップ機能は、他のプログラム電卓 fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG20/50 とも同じです。
 
 
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3桁区切り表示
カシオの最新のスタンダード関数電卓 fx-JP900 / 700 / 500 では、関数電卓として3桁区切りが登場しました。一般電卓には3桁区切りは普通に搭載されている使い勝手の良い機能なので、登場が遅すぎるようにも思います。

これまでのプログラム電卓には3桁区切り機能は有りません。fx-9860GIII も残念ながら3桁区切り機能には対応していません。

Casio Basic での出力コマンドにも3桁区切り機能がありません。しかし、作ったプログラムに3桁区切り出力機能を付加することは出来ます。
Casio Basic入門59, Chapter 10-5:3桁区切りサブルーチン グラフ関数電卓版
 
 
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複素指数関数
複素数を表示するように設定して、計算させてみると、fx-5800P はエラー、fx-9860GII と fx-CG20 は正しく計算結果を表示します。fx-CG50 でも同様に複素指数関数を正しく計算します。

Complex_1  Complex_2 
※ Screen Receiver で取得した画面イメージ 
 
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積分関数の処理速度
 
積分計算速度の比較をしてみます (Rad モード)。
機種積分1積分2
fx-JP9005.5秒48.7秒
fx-5800P10.1秒56.7秒
fx-9860GII (SH4A)1.5秒8.4秒
fx-CG201.0秒5.8秒
fx-CG500.7秒3.2秒
fx-9860GIII1.1秒5.8秒

積分計算は fx-9860GIII よりは高速化していますが、fx-CG20 とほぼ同じ、fx-CG50 よりは遅くなります。
 
 
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周期関数の積分
積分計算にガウス・クロンロッド法が使われていることから、このアルゴリズムが苦手な多項式で表せない関数の代表選手として周期関数の積分を行って、タイムアウトする限界を比較してみます (Rad モード)。

積分3
機種計算できる nタイムアウトする n
fx-JP900
fx-5800P
fx-9860GII6061
fx-CG206061
fx-CG506061
fx-9860GIII6061

fx-9860GIII での結果は、fx-CGシリーズや fx-9860GII と同じなので、積分計算の内部ロジックは変わっていないようです。
 
 
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Casio Basic の互換性

Casio Basic について、少し詳しく調べます。

fx-9860GIII に搭載されている Casio Basic は、2006年に海外で発売された fx-9860G とそれ以降に発売されたグラフ関数電卓、そして fx-5800P に搭載さているものと同じカテゴリに属します。これらの Casio Basic は、構造化風コーディングができて意外に高機能です。当ブログでは、このカテゴリを新世代 Casio Basic と呼んでいます。

< 新世代Casio Basic搭載機 >
 - 2005年発売 fx-9860G (生産中止)
 - 2006年発売 fx-5800P
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2010年発売 PRIZM fx-CG10 (北米のみ)、fx-CG20と同じ
 - 2012年発売 fx-CG20
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50
 - 2020年発売 fx-9860GIII

新世代 Casio Basic については、Casio Basic の勧め を参考にしてください。

fx-9860GIII 搭載の Casio Basic は、fx-9860GII と異なる点が見つからず、完全互換と言って良いと思います。

 ⇒ fx-9860GII への移植 - 厄介な旧来の命令
 ⇒ Casio Basic 機種間の互換性

当ブログで公開している Casio Basic入門逆引きCasio BasicCasio Basicコマンドリファレンスプログラムライブラリ は、fx-5800Pfx-9860GII の違いを理解しておけば、そのまま fx-9860GIII に適用できます。
 
 
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カタログ機能

fx-9860GIII には、fx-9860GII と同様にコマンドの一覧を検索して入力できるカタログ機能が備わっていて、
[SHIFT] [4] (GATALOG) を押すと、カタログ画面が現れます。

Cat_GII  Cat_GIII_1 
左が fx-9860GII で、右が fx-9860GIII です。

左の fx-9860GII に比べて右の fx-9860GIII には機能が増えています。1つは HIST メニュー(履歴メニュー)の追加で、もう一つは一番上の行の "Catalog" の右に検索入力欄が追加されています。過去に検索して入力したコマンドを再入力するためには HIST メニューは大変便利です。 検索入力に1文字入れると絞り込み検索が行われるので、コマンドがうろ覚えの時に便利です。

CTGYメニューを選ぶとジャンル別一覧が現れます。

Cat_GIII_2  

履歴メニューは、fx-CG20 で追加され fx-CG50 でさらに改善されていますが、fx-9860GIII には fx-CG50 の機能が引き継がれています。 
 
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Casio Basic の処理速度

fx-9860GII シリーズ用に作成したプログラムが そのまま fx-9860GIII で動作します。そこで、いくつかのプログラムの処理速度を fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG50 と比較してみます。fx-9860GIII は g1m ファイルが動作します。

 計算主体のプログラム

PRIME - 素因数分解

ダウンロード
- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GIII / fx-9860GII 用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - 素因数分解 参照

プログラムを起動すると...

Prime_1  
数値を入力して [EXE] で素因数分解を始め、[EXE] を押しながら結果を1行ずつ表示させる。
このプログラムの実行中は、ビジーマーカー以外に表示の更新が無いので、計算速度の比較に向いています。今回は、以下の10桁の数の素因数分解の計算時間を比較します。

計算する数値: 7,849,516,203 = 32 x 9811 x 88897

fx-CG50 の画面は以下のようになります。

   Prime_2 Prime_3 

機種別処理時間の比較
fx-CG50fx-9860GIIIfx-9860GIIfx-5800P
118 MHz59 MHz29 MHz---
46秒69秒89秒444秒
11.51.939.65
0.6711.297.05
0.520.7818.73

fx-9860GIII の計算処理は、fx-9860GII より 30% 程度速くなっていますが、fx-CG50 よりも33%遅くなっています。

計算速度の違いは、クロック数の違いと相関していることが分かります。

  
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動きのあるテキスト出力プログラム

PYTHA - ピタゴラス数探索

ダウンロード

- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - ピタゴラス数 を参照。

このプログラムを起動すると1つめのピタゴラス数を表示して一旦停止します 。
 [EXE] キーを長押しすると、連続的に次々とピタゴラス数が表示し続けます。
そして、500個のピタゴラス数を探索して表示するまでの時間を計って比較します。
    Pytha_1

このピタゴラス数探索プログラムは、テキスト表示が常に更新し続けます。
500個のピタゴラス数が見つかるまでの時間を、機種別に比較してみました。

機種別処理時間の比較
fx-CG50
fx-9860GIII
fx-9860GII
fx-5800P
87秒
57.2秒93秒
441秒
10.661.075.07
1.5211.6324,0
0.940.6214.74

fx-9860GIII は、fx-9860GII の1.6倍弱の処理速度、fx-CG50 の1.5倍程度の処理速度になりました。
fx-9860GIII は、Locateコマンドによるテキスト更新速度が大きく向上しています。
 fx-9860GIIILocateコマンドによるテキスト更新速度は、fx-9860G以降の新世代Casio Basic搭載機で最速です。

 
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動きのあるグラフィック出力プログラム

MONTECAR - モンテカルロ法による円周率計算

ダウンロード
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII グラフィックス - モンテカルロ法 を参照。この記事では、実際の画面の変化を動画で見られます。

 GIII_Monteca_1 GIII_Monteca_2

[EXE]
キーを押すと、ランダムに点を打ち始め、それが円内にある割合から円周率を求める、モンテカルロシミュレーションプログラムです。このプログラムは、グラフィックスの Textコマンドと Plotコマンドによる表示更新を頻繁に行うものです。そこで、Text と Plot を500回繰り返す時間を、機種別に調べて比較してみました。
機種別処理時間の比較 
fx-CG50
fx-9860GIII
fx-9860GII
174秒
87.5秒
135秒
10.500.78
2.0011.54
1.20.651

fx-9860GIII は、fx-9860GII の 1.5倍の処理速度を達成。しかも fx-CG50 の 2倍の処理速度になりました。
fx-9860GIII は、TextコマンドとPlotコマンドによるグラフィックス更新速度が大幅に向上しています。

fx-9860GIIITextPlot コマンドによるグラフィックス更新速度は、fx-9860G 以降の新生代Casio Basic搭載機で最速です。

 
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さらなる高速化

fx-9860GIII は、Casio Basicによるテキストならびにグラフィックス出力処理速度が大幅に向上していることが分かったのですが、それでもゲームなどのピクセル単位での描画が多いプログラムには全く不十分です。プログラムをより高速化するには、現在のところ2つの方法があります。1つはチューンアップ (オーバークロック)ツール による高速化、もう一つはアドイン版 Casio Basic - C.Basic の利用です。

チューンアップ
これまで、fx-9860Gfx-9860GII そして fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 そして fx-CG50 に対応したオーバークロックツールが、sentaro様により提供されています。いずれも比較的安全性が確保されており、私も愛用しています。但しオーバークロックは、最悪ROM に記録されている内容が損傷をうけて電卓が起動できなくなってもメーカー保証を受けられないので、自己責任で利用しましょう。

 Casio グラフ関数電卓を限界までチューンアップ

fx-9860GIII 向けには、チューンアップツール - Ftune3 が提供されています。 


本ブログでは、作者の sentaro様から直接サポートを受けられるように、以下の以下のエントリーを用意していて、そこでは Ftune3 のダウンロードと質問ができます。

グラフ関数電卓のオーバークロック - Ftune / Ptune -

安全に使う第一歩は、デフォルトの[F5]での設定を使うことです。


なお、チューンアップは、CPUコアクロックだけでなく、メモリバスクロック、I/Oバスクロック、ウェイトなどを機種に応じて調整します。

 
アドイン版 Casio Basic (C.Basic)
C.Basic は、fx-9860GII を含む fx-9860Gシリーズ、そして fx-CGシリーズに対応しています。開発者はチューンアップツールと同じ sentaro様です。

C.Basic は、純正Casio Basic のソースをほぼそのまま実行可能で、特にグラフィック描画の高速化は目を見張るものがあります。
どのくらい速いかは、ここ にある動画を見れば一目瞭然です。開発開始以来、現在でも国内外のユーザーの要望に応えつつ、デバッグや機能追加によるバージョンアップが継続しています。

現在では、fx-9860G シリーズ用の C.Basic for FXfx-CGシリーズ用の C.Basic for CG が公開されており、fx-9860GIII には C.Basic for FX が対応しています。

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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-CG50

テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

速報! CASIO fx-9860GIII 発売間近? - 新しいプログラム電卓

 CASIO fx-9860GIII - モノクロ・グラフ関数電卓の新機種

2020/01/08
追記 2020/01/12
追記 2020/01/13
追記 2020/02/11
修正 2020/02/12
追記 2020/02/16
追記 2020/02/26
修正 2020/02/27
追記 2020/02/29
追記 2020/03/02
追記 2020/03/03
追記 2020/03/20
追記 2020/03/22
追記 2020/03/26
追記 2020/03/30
追記 2020/04/05

2020年1月7日 TI Planet にて、CASIO fx-9860GIII 発売か? という書き込みがあった (sentaro様の情報) 。現行フランス専用版 GRAPH35+E II のインターナショナル版として fx-9860GIII が発売されるとのこと。本記事では、新情報が得られ次第、アップデートしてゆく。

[2020/04/05]
fx-9860GIII の概要を記事にまとめた
fx-9860GIII の概要



[2020/03/30]
fx-9860GIII を入手した
Amazon Franceで 3/20に注文した fx-9860GIII が 3/27 (一週間後) に届いた。なお、ハードカバーのゴム足4つのうち、1つが付いていなかったので、Amazonに問い合わせたところ、ハードカバーやゴム足だけの供給はできないとのこと。メーカーでないので、それは当然だと思う。
missing_rubber 
左下のゴム足が無い.

Amazon Franceから提示されたのは、返品せずに本体価格(€96.65)の25%の返金とするか、全部返品して全額払い戻しにするか、という2つの選択肢であった。迷わず前者をを選んだところ、直ちに25% (= €24.16 ≒ ¥2917) 払い戻しの手続きをしてくれました(但しAmazonのクーポンでの対応)。その結果、今回は送料込みで総額¥12,201で fx-9860GIII を入手したことになる。ゴム足は別途対応しようと考えている。

ちなみに、GRAPH35R+II や fx-CG50 のゴム足も取れやすいという情報を sentaro様から頂いている。そこで、ゴム足の修理については、別途記事にして紹介しようと考えている。



[2020/03/26 12:00]
eBayとセカイモンで入手可能
fx-9860GIII は、eBayセカイモンで出品されていた。

Amazon Franceでは、私が注文した後状況が変わった。fx-9860GIII のページを開くと "このセラーは選択された商品の日本への出荷はできない" 旨のメッセージが追加されるようになった。恐らく次のようなことだろうと思われる。
「日本から注文来たぞ、やべー忘れてた、注意書き追加しとけ」という可能性も……? (Colon様談)

なお、管理人が注文したものは、これを書いている時点で成田に到着して輸入許可を待っている状況で、配達される見通しだ。今後しばらくは、eBayかセカイモンで入手するのが良いだろう。



[2020/03/22]
fx-9860GIII にはバックライト機能が無さそうだ
CASIO INTERNATIONAL のページfx-9860GIII が追加されている。
従来の fx-9860GII のページと比較しながら確認すると、バックライトに関する記述が見当たらない。やはりこの機能は無さそうだ。

ちなみに、CASIO WORLDWIDE EDUCATION WEBSITE のグラフ関数電卓のページにも fx-9860GIII が掲載されている。



[2020/03/20 追記]
実際にfx-9860GIIIを購入した!
Amazon Japan や Amazon USA ではまだ販売されていないので、Amazon Franceで購入した。
Amazon France での fx-9860GIII のページ
当ブログ管理人としては、実機を入手して評価したいのだ。

表示価格は €115.98 だが、実際の本体価格は €96.65 であった。海外向け免税価格だと思われる。日本までの送料は AmazonGlobal Eclair で €28.58 だったので、合計 €125.23、円決済額は ¥15,118 (€1 = ¥120.7231200003) であった。結構高額だと思う。送料無しの本体価格のみで換算すると ¥11,668 となる。

到着したら、色々と調べて見たいと思う。



[2020/03/03 追記] / [2020/03/02 追記] / [2020/02/29 追記] / [2020/02/27 修正] / [2020/02/26 追記] 
ヨーロッパでは3月発売開始!
Amazon France (Amazon.fr) で、fx-9860GIII の予約販売が始まっている (URL修正)のを発見した。Google翻訳で英語にした画像を示す(画像追加)。

AmazonFR2
AmazonFR

2020年3月8日に在庫予定とあるので、カシオからの公式発表前だが 3月上旬の発売開始の可能性が濃厚だ。fx-7400GIII の予約販売はまだ出ていない。

[2020/03/03 追記] 3/3の時点で、在庫予定日が 3/7 に戻っている。今後大きな変化があれば追記する。

[2020/03/02] 3/2の時点で、在庫予定日が 3/14 に伸びている。

[2020/02/29 追記] 2/28 に在庫予定日が 3月7日に前倒しになった。

[2020/02/27 修正]
ところで、115.98ユーロ なので、今のレートが €1 = ¥120 として、¥13,918になる。これに日本の住所までの送料が加わる。

なお、ここで記載されている寸法は、CASIOのサイトの記載内容と異なり、fx-9860GII と同じ寸法が記載されているので、Amazon.fr の記述が間違っている可能性が高いと思われる。実際どちらが正しいのだろうか?



[2020/02/16 追記]
カシオヨーロッパのサイトで新製品として発表
カシオヨーロッパの英語版サイトの Graph Calculator のラインアップ紹介のページで、fx-9860GIII と fx-7400GIII が新製品として記載されているのを発見。
New

ここからリンクされている英語の fx-9860GIII のページでも、バックライト機能有りと記載されているので、期待される。

また、fx-9860GIII のOSアップデートやアドインのダウンロードページも既に公開されている。

ヨーロッパでは、新発売に向けて着々と準備が進んでいるようだ。日本国内で発売されるかどうかが最も気になる。



[2020/02/11 追記 2]
 カシオヨーロッパが、fx-9860GIII と fx-7400GIII を公式発表
https://www.casio-schulrechner.de/de/produkte/grafikrechner/fx9860g3/ (ドイツ語)

fx-9860GIII USB POWER GRAPHIC 3Pyton搭載
アドインプログラム
8行 x 21桁テキスト、64 x 128ピクセル表示
バックライト
61 kB RAM、3 MB フラッシュROM
10桁+指数2桁
PCとのUSBリンク
単四電池x4本
175.5 x 83.5 x 18.7 mm (176 x 84 x 19 mm)
190 g
筐体表&ハードカバー:白、筐体裏:シルバー




このページによればバックライト機能付きとなっているが、本当だろうか? 画像からはバックライトキーが見たらない。ソフトウェアメニューからバックライトのON/OFFを行うのだろうか?

また、8行表示となっているが、最下行のファンクションキーのアイコン表示が含まれてたもので、Casio Basicでは7行しか使えないと思われる (2020/02/12 修正)



[2020/02/11 追記 1]
マニュアルがダウンロード可能になった
TI-Planet の critor様から本ブログの拍手機能経由で情報を頂いた。

"Thank you. :)The fx-7400/9750/9860GIII guidebook is now online : https://support.casio.com/cn/manual/manualfile.php?cid=004008033 If it can help, I've summed up the differences and new features over there https://tiplanet.org/forum/viewtopic.php?t=23498&p=251341#p251341"

fx-9860GIII のマニュアルがダウンロードできるようになっているとのこと。
fx-9860GIII ハードウェアマニュアル (英語)
fx-9860GIII (Ver 3.21) ソフトウェアマニュアル (英語)

発売間近と思われる。
Casio Basic の仕様は fx-9860GII と同じと思われる。Casio Basic に加えて Python も使える。



[2020/01/13 追記]
新デザインと仕様の情報
TI Planet に新製品 fx-9860GIII のデザインと仕様の情報が提供された。これの情報源はイギリスの教育機器販売サイト Oxfird Educational Supplies のページ (上から3項目め) となっている。

CASIO fx-9860GIII 外観デザインについて、キーボードとトップパネルは GRAPH35+E II とほぼ同じですが、ファンクションキーがグレーから白に変更、そして筐体ウラと保護カバーは青から白になるようだ。スウェーデンの販売会社のサイトの画像 (下記参照) と同じになっている。

また、スライド式の保護カバーは、上と下の両方からスライド可能で、裏と表の両方をカバーできるので、4通りの自由度になりそうで、裏に上からスライドしてもUSBや3Pinのコネクタを使えるようなデザインになるとのこと。

 

 fx-9860GIIIGRAPH35+E IIfx-9860GII
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4 
 電池寿命 (メーカー測定基準) 230 時間 230 時間 200 時間
 サイズ (mm) 18.7 x 83.5 x 175.5 18.7x83.5x175.5 21.2x91.5x184
 重さ (g) 190 190 225
 液晶ディスプレイ
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 ・バックライト
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
・なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
・なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
・あり
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量 最大 ~62 KiB 最大 ~62 KiB 最大 ~62 KiB
 メインメモリ (利用可能) ~62 KiB ROM ~62 KiB ROM ~64 KiB ROM
 ストレージメモリ  ~3 MiB SDRAM ~3 MiB SRAM ~1.5 MiB SRAM
 プログラムファイル名 最大8文字 最大 8文字 最大 8文字
 CPU SH4A (SH7305) SH4A (SH7305) SH4A (SH7305)
  クロック ~59 MHz ~59 MHz ~29 MHz
 - FLL:  14.75 MHz x900 14.75 MHz x900 14.75 MHz x900
 - PLL:  FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz
 - IFC: CPUコアクロック 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz
 - SFC: SuperHywayバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz
 - BFC: メモリバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1.8 PLL, 29.49 MHz
 - PFC: I/Oクロック 1/16, 14.74 MHz 1/16, 14.75 MHz 1/16, 14.75 MHz
データ容量記号の B (Byte)だが、最近の正式表記は 1 KiB = 1,000 B = 1,024 B, 1 MiB = 1x106 B なので、iB を使用した。



[2020/01/12 追記]
ヨーロッパの販売店ホームページに新製品が掲載される
まだ不確定情報の範疇ではあるが、スウェーデンの教育機器通販のサイトに fx-9860GIII と fx-7400GIII のページが出来たとの情報がありました。TI-Planet のページ (sentaro様の情報)

 fx-9860GIII_sw1fx-9860GIII のページ
 fx-7400GIII のページ

但し商品説明が fx-9860GII のものを切り貼りしたままと思われます。fx-7400GIII についても、重量が230g と記載されておりこれでは現行フランス版 GRAPH35+E II よりも重い数値なので間違いだと思われる。信憑性については要注意だと思うが、一番気になるのが、これらのページで表示された製品画像が、現行GRAPH35+E II のデザインと色がそのままで、製品右上の製品名のところだけが fx-9860GIII  USB POWER GRAPHIC 3 と変更されている。まだ未確定情報の域を出ていない。

この画像が、切り貼りの合成画像でないのならば、[SHIFT][OPTN]でバックライトが使えるところ、[OPTN]キーにバックライトのマークが無いので、バックライト機能は無い可能性もありそうた。











[2020/01/08 初稿]
新モデルはGRAPH35+E II のインタナショナル版
ちなみに、GRAPH35+E II のCASIOページは こちら
マニュアル: ハードウェアマニュアル(仏語) | ソフトウェアマニュアル(仏語)

フランス語マニュアルを眺めたところ、Casio Basic の仕様は fx-9860GII とほぼ同じで、新たに Python が追加されている。さらにアドインプログラムが使え、C.Basic for FX も使える。 液晶ディスプレイは fx-9860GII と同じ解像度でモノクロ。

現行の fx-9860GII よりも小型・薄型・軽量、直線的なデザインで角が丸い形状。デザインコンセプトは fx-CG50 に近い。
 ・現行fx-9860GII : 21.3 x 87.5 x 184.0 mm, 225g
 ・GRAPH35+E II : 18.7 x 83.5 x 175.5 mm, 190g
Graph35+EII
   フランス専用版 GRAPH35+E II

フランスはカシオのシェアが高く、他にもフランス専用版が GRAPHシリーズとしてかなり以前から発売されている。

Amazon.fr での価格は本日時点で、64.39ユーロ (¥7,811, 1€=¥121.3)となっており、fx-5800P の日本国内価格と変わらず(僅かに高い)、Amazon.fr では fx-5800P よりも安い価格設定になっている。

さて fx-9860GIII がどのようなデザインになるのか、楽しみだ。








新たに情報が得られたら、順次追記してゆく予定だ。



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fx-991MS 2nd edition のイースタエッグ - 診断機能

2020/02/22
追記修正 2020/02/23


fx-991MS 2nd edition について

991MS-2    991MS-2 
  fx-991MS 2nd edition

2002年発売の fx-991MS は国内では2005年には発売中止になっています。ところが、欧米ではつい最近まで継続発売されており、違法な模倣品が広く出回っています。そこで、カシオが模倣品対策として発売したのが、今回取り上げる fx-991MS 2nd edition です。端が丸く、正面からの製品写真を見ると厚みがあるように見えますが、最初の fx- 991MS よりも薄くなっており、僅かに縦が長くなっています。

fx-991MS 2nd edition 紹介ページ

991MS-2_Package 

製品パッケージの箱には、QRコードとホログラムのステッカーが貼ってあり、これで正規品であることが確認できるようになっています。

2nd edition になっても機能は同じですが、関数計算(コーデック)の精度が改善されています。
コーデックの精度を調べるために、角度をラジアンに設定。tan(π/2) = -∞ のところ、近似的に tan(355/226) を計算させると、tan( 演算精度のテストになります。

tan(355/226) = -7,497,258.18532558711290507183
※ ラジアン設定
機種結果
fx-991MS-7,497,094.876
fx-991MS 2nd edition-7,497,258.44
fx-JP900-7,497,258.44
fx-5800P-7,497,258.44
fx-CG50-7,497,258.44

fx-5800P、fx-CG50、fx-JP900 と同じ結果になったので、CPUは現在のものに置き換えられているのでしょう。

この 2nd editionのデザインは、他の機種にも広く適用されています。
海外では 旧MSシリーズや 旧ESシリーズがまだ発売されており、これらが 2nd edition になって同じデザインに変更されています。MS 2nd edition は濃い灰色、ES 2nd edition は黒と、シリーズで異なる色使いになっていますが、シリーズごとに筐体やキーの色とデザインを共通化しているので、品質を向上させつつコスト低減の効果がありそうです。
海外でのカシオ関数電卓の一覧

ところで、旧ESシリーズは青液晶でしたが、2nd editionになって視認性の良い黒液晶に改善されているようです。

国内向けでも同じデザインへの変更が始まっており、fx-375ESAfx-290A も末尾にAを付けて、模倣品対策用の新デザインとなっています。

なお、近日発売予定のグラフ関数電卓 fx-9860GIII がサイズと色以外は、キーのデザインを含めて形状も構造も極めて似たデザインであるのは、興味深いところです。

991MS-2  fx-9860GIII USB POWER GRAPHIC 3 
[2020/02/23 追記]
※ 下記寸法に併せてイメージの縮尺を合わせています。fx-9860GIII は厚みはありますが、縦横が比較的小さいことも分かります。
 fx-JP900:11.1 x 77.0 x 165.5 mm
 ・fx-991MS 2nd edition:11.1 x 77.0 x 161.5 mm
 ・fx-9860GIII USB POWER GRAPHIC 3:18.7 x 83.5 x 175.5 mm



fx-991MS 2nd edition の診断モード

診断モードに入るには、[SIHT] + [7] + [ON] を同時に押します。電源ON でも OFF かには関わらず簡易診断モードに入ります。

簡易診断モードは、一桁の数の加算あるいは減算問題がランダムに表示され、正解の1桁のテンキーを入力すると TEST OK と表示され通常計算モードになります。正解のテンキー以外のキーや[AC]キーを押すと TEST OK の表示無しに通常計算モードになります。

この加減計算による簡易診断モードは、これまでの他のモデルには無い新しいものです。

簡易診断モードで、[8] を押すか、[9] を押すか、[6] を押すかで、それぞれ異なる診断モードに入ります。

先ず、[8] を押した時の処理をみてみます。
操作画面出力
[SHIFT]+[7]+[ON]簡易診断モードに入る
1[8]1つおきにインジケータ点灯
マトリックスが千鳥格子で点灯
2[SHIFT]1つおきに別のインジケータ点灯
マトリックスの千鳥格子が反転点灯
3[SHIFT]ROM512  P0000
AC

と表示
4[AC]10 15 26 31
35 39 44
と表示される
57つのキーを押してキーマトリックス試験を行う (※下記参照)正しいキーを押すと対応する数値が消える
キーマトリックス試験が終わると全ての桁に上段と下段ともの 10桁の8が表示される
8888888888
8,888,888,888
6[SHIFT]電源OFF

※ キーマトリックス試験での表示;
[CONST]を押す10が消える    [5]を押す35が消える
[log]を押す15が消える[1]を押す39が消える
[ ) ]を押す26が消える[0]を押す44が消える
[9]を押す31が消える


次に、[9] を押した時の処理です。[ON]を押せばいつでも診断モードがら抜けられます。
操作画面出力
0[SHIFT]+[7]+[OK]簡易診断モードに入る
1[9]インジケータと全ドット点灯
2[SHIFT]インジケータと全ドット消灯
3[SHIFT]1つおきにインジケータ点灯、ドットが千鳥格子で点灯、7セグが半分点灯
4[SHIFT]1つおきに別のインジケータ点灯、ドットの千鳥格子が反転、7セグが反転
5[SHIFT]ROM512  P0000
AC

と表示
6[AC]◀L  09h  D▶
AC   CASIO
と表示。ここで[◀] [▶} キーで液晶コントラスト変更試験可能
7[AC]00 と表示
8[SHIFT]01と表示、他のキーは受け付けない
9[ALPHA]02と表示、他のキーは受け付けない
10[上矢印]03と表示、他のキーは受け付けない
11[右矢印]04と表示、他のキーは受け付けない
12[MODE]05と表示、他のキーは受け付けない
13[CALC]06と表示、他のキーは受け付けない
14[積分]07と表示、他のキーは受け付けない
15[左矢印]08と表示、他のキーは受け付けない
16[下矢印]09と表示、他のキーは受け付けない
17[x-1]10と表示、他のキーは受け付けない
18[CONST]11と表示、他のキーは受け付けない
19[分数] ~ [ln] まで順に押す12, 13, 14, 15, 16, 17 と順に表示、他のキーは受け付けない
20[(-)] ~ [Ans] まで順に押す18 から 48まで順に表示、他のキーは受け付けない
21[=]TEST OK
AC
と表示
22[AC]診断モードから計算モードへ移行
※ [ON] を押せばいつでも診断モードが中断


最後に [6] を押した時の処理です。
操作画面出力
0[SHIFT]+[7]+[ON]簡易診断モードに入る
1[6]◀L  09h  D▶
AC   CASIO
と表示。ここで[◀] [▶] キーで液晶コントラスト変更試験可能
2[AC]診断モードから計算モードへ移行
 
[MODE]を6回押してから[2]で液晶コントラスト調整ができますがコントラストが定量的に表示されません。[6] で入る診断モードでは16進数の数値が表示されるので、より便利だと思います。



関連ページ:
- fx-JP900 のイースターエッグ - 診断機能
- fx-995ES / fx-993ES / fx-991ES のイースタエッグ - 診断機能
- fx-991MS のイースターエッグ - 診断機能
- fx-290 のイースターエッグ - 診断機能
- fx-260 Solar II のイースタエッグ - 診断機能

- fx-5800P のイースターエッグ - 診断機能
- fx-9860GII / 9860GII SD のイースターエッグ - 診断機能
- fx-CG50 のイースターエッグ - 診断機能




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fx-5800P 素因数分解 - 高速化

追記修正 2020/01/24

[2020/01/24]
ソースコード表示を追加し、C.Basicでの実行例の説明を追加しました。



今回は、fx-5800P の素因数分解プログラムの高速化の話題です。

素因数分解の一般的な方法は、"エラストテレスのふるい" と言われるものです。最初に入力した数 N を小さい順に素数で割り算を繰り返す方法です。最大の素因数は N の平方根以下の整数なので、平方根以下の整数を対象に2と3以上の奇数で割り算を行う方法で fx-5800P での素因数分解プログラムを作っています。
⇒ fx-5800P 素因数分解 - バグ修正と表示変更

さらに高速化する方法は無いものかと、色々と考えたり、試したりしていました。
例えば Casio 関数電卓の素因数分解 など。



最速の素因数分解プログラム

最近、目からうろこの高速化を達成した記事を見つけました。
A fast prime factorizing program for Casio fx-5800P 
このトピックで、作者の slugrustle 様 は、2つのプログラムを公開されています。いずれもプログラム名は FACTOR です。
オリジナルは、上のサイトをご覧ください。

これらには、面白い工夫がなされています。その部分には手を付けず、表示やユーザーインターフェースの不具合(と私が思うだけですが...)を解消するために、チョット変更しました。


1本目のプログラムの変更版:
結果の表示を 3^2 と乗数を表示し、List にも乗数の結果が FREQ に反映するように変更しました。
FACTOR-M1 のダウンロード

FACTOR-M1_1 FACTOR-M1_2 
FACTOR-M1 の結果出力 - 左: 乗数表示、- 右: [MODE] [3] で現れる List表示


2本目のプログラムの変更版:
オリジナルプログラムでは、結果表示画面を、複数ページで切り替えて自由に見られるようになっています。[EXE] [▲] [▶] [+] で次のページを表示、[(ー)] [▼] [◀] で前のページを表示、[EXIT] [DEL] でプログラムを終了するようになっています。計算が高速化しているだけでなく、結果表示も良くなっています。

このキーの使い方がチョット馴染まないので、[▼] で次のページ、[▲] で前のページ、[+] は使えないようにし、指定以外のキーを押した時の誤動作を抑制するように修正しました。時間をかけて計算できた結果が、誤動作で見えなくなるのは嫌ですから...
さらに、オリジナルはキーを軽く押しても応答せず長押しが必要、つまり応答がとても悪いので、キー入力待ちを最小のループにして応答を十分高速にしました。軽くキーを1回押すだけで、チョット待ちますが必ず画面が変わります。
またオリジナルでは結果表示一覧で素因数として 1 が表示されますが、1 は素数ではないので、素因数として 1 が表示されないように修正しました。
FACTOR-F1 のダウンロード
※ ソースコードはこのページの一番下に掲載

FACTOR-F1_1  FACTOR-F1_2 
FACTOR-F1 の結果表示 - 全結果を画面切り替えで確認、左: 2/1ページ、右: 2/2ページ


比較のための以前作った PRIME DECOMP:
PRIME DECOMP のダウンロード

Prime_Decomp_2 Prime_Decomp_3 


上記でダウンロードしたZIPファイルには、それぞれ CCL ファイルと TEXT ファイルが含まれています。CCL ファイルは CcLinker を使って fx-5800P に転送できます。或いは、下のリンクからテキストファイルを参考にしてください。



計算時間の比較

先ずは、fx-5800P でどのくらい高速化されたかの結果を示します。

PRIME DECOMP
ソースコード
FACTOR-M1
ソースコード
FACTOR-F1
ソース (メインルーチン)
ソース (サブルーチン)
123,456,789
= 32 x 3607 x 3803
170 秒60 秒
3 倍高速化
42 秒
4 倍高速化
6,666,666,667
= 19 x 1627 x 215659
77 秒27 秒
3 倍高速化
20 秒
4 倍高速化
7,849,516,203
= 32 x 9811 x 88897
458 秒165 秒
3 倍高速化
111 秒
4 倍高速化

1本目の FACTOR-M1 で3倍高速化、さらに2本目の FACTOR-F1 は4倍高速化されていることが分かります。

素因数分解は、与えられた数を小さい数から順に割ってゆく時、その操作の回数を減らせば、高速化に繋がります。
PRIME DECOMP では入力した数に、先ず平方根をとって一気に探査範囲を狭め、2と3以上の奇数で小さい方から順に割り算してゆく作戦です。

一方で、理想的なのは、小さい素数から素数だけで順に割り算してゆくことです。それには素数リストが必要ですが、それがあれば苦労しません。素数を算出する計算式などありません。

さて、slugursite様の工夫は、高い確率で素数を見つけるだけでなく、割り算する候補 (例えば、2 や 3 だけでなく、一旦割り算で使った素数の倍数) を効果的にふるい分ける手法にあります。そして、最初の FACTOR-M1 よりも 次の FACTOR-F1 の方が、素数を見つける確率が高くなっているので、さらに高速化されています。



最速プログラムでの工夫 [2019/07/31]

読者のまつ様から、高速プログラムの考え方をご説明頂きました。私はこれに大変納得しましたので、それを掲載致します。以前の記述は撤回させて頂きます。

素因数分解プログラムで通常行われている割り算では,「2,および,3以上の奇数」を割る数としています。
これですと,ご存知のように,例えば3で割り切った後に9でも割るという無駄が出てしまいます。
FACTOR-M1は,「2, 3, 3より大きい3の倍数を除く奇数」を割る数としており,3で割ったあと9や15で割ることはないようにしています。

3より大きい3の倍数を除く奇数について考えてみます。

まず,3より大きい3の倍数でない整数は次の(1),(2)のどちらかです。
 3m+1 (1)
 3m+2 (2)
 (m>=1)

次に(1),(2)が奇数となる式をそれぞれ求めます。

(1)は (2m+1)+m と変形できます。2m+1 は奇数ですから,(1)が奇数であるためには m が偶数である必要があります。そこで m=2n (n>=1) とおけば,(1)は 6n+1 となります。

(2)は 2(m+1)+m と変形できます。2(m+1) は偶数ですから,(2)が奇数であるためには m が奇数である必要があります。そこで m=2n+1 (n>=1) とおけば,(2)は 6n+5 となります。

5とこれらの式を並べ,さらに,隣り合う式の差も書き加えると次のようになります。(n=1とします)
式の並び隣り合う式の差
52
6n + 14
6n + 52
6(n+1) + 14
6(n+1) + 52
6(n+2) + 14
6(n+2) + 52
:
:
:
:
このような訳で,2, 4, 2, 4, ... と加算していると思われます。
この繰り返しは,6n+1 および 6n+5 の式からも分かるように,2と3の最小公倍数6を周期としています。

FACTOR-F1は,これを拡張して,割る数として
 奇数,かつ,3の倍数でない,かつ,5の倍数でない,かつ,7の倍数でない整数
を順番に求めていく方法をとっていると思われます。
2,3,5,7の最小公倍数は210ですから,隣り合う割る数の差(2,4,6,8など)の並びは210が1周期です。
FACTOR-F1の場合は,13+210n〜13+210(n+1)-1 [n>=0]の範囲で,2,3,5,7のいずれの倍数でもない整数を並べて,隣り合う整数の差をリストにしていると思われます。

ちなみに,13〜222の210個の整数のうち,
 奇数,かつ,3の倍数でない,かつ,5の倍数でない,かつ,7の倍数でない整数
の個数は,FACTOR-F1の「While 1」の下にある
 B+2→B:A÷B→D:Frac(D)=0⇒Prog "WFSUB":B>C⇒Goto 1
のパターンの行数と同じ48個です。

48個となる理由は次の通りです。

まず,2,3,5,7の倍数に関わるそれぞれの個数を求めます。

2の倍数の個数=210/2=105
3の倍数の個数=210/3= 70
5の倍数の個数=210/5= 42
7の倍数の個数=210/7= 30
 
2と3の公倍数の個数= 6の倍数の個数=210/ 6=35
2と5の公倍数の個数=10の倍数の個数=210/10=21
2と7の公倍数の個数=14の倍数の個数=210/14=15
3と5の公倍数の個数=15の倍数の個数=210/15=14
3と7の公倍数の個数=21の倍数の個数=210/21=10
5と7の公倍数の個数=35の倍数の個数=210/35= 6
 
2,3,5の公倍数の個数= 30の倍数の個数=210/ 30=7
2,3,7の公倍数の個数= 42の倍数の個数=210/ 42=5
2,5,7の公倍数の個数= 70の倍数の個数=210/ 70=3
3,5,7の公倍数の個数=105の倍数の個数=210/105=2
 
2,3,5,7の公倍数210の個数=210/210=1

重複を考慮すると,
2,3,5,7のいずれかの倍数の個数
=(105+70+42+30)-(35+21+15+14+10+6)+(7+5+3+2)-1
=162

従って,2,3,5,7のうちどの倍数でもない整数の個数は,
 210-162=48
で 48個となります。


素因数分解の正しい動作を検証

この作者は自分のプログラムを検証するテストプログラムまで作って、ソースコード (C++) を公開しています。fx-5800P 用なので、素因数分解する数は最大10桁と決まっています。この条件下でアルゴリズムの正しさを検証しています。

検証プログラムのソースコードが公開されています。そこで Visual Studio 2019 Community でビルドしました。


 FACTOR-F1 のテストプログラム Factor.exe のダウンロード [2019/08/28 リンクを修正]

コマンドプロンプトで、Factor.exe のあるデイレクトリに移動し、そこで

 Factor 1000 50000 4

と入力してエンターキーで実行すると、1000 から 50000まで 4 刻みで入力を変化させて FACTOR-F1 を実行した結果を一気に連続して自動実行してくれます。そして、結果が素数がどうか判定し、素数でないものが出てくるとエラーを出し、素数であれば実行を継続します。正常終了すれば、正しく素因数分解が実行されたことになります。

factor_1
正常終了しているので、1000 から 50000 までの素因数分解は問題ないことが検証されました。


fx-5800P 用のプログラムなので、入力値は 1 ~ 9,999,999,999 (10桁) の範囲なので、完璧にテストするには、

 Factor 1 9999999999 1

とすれば良いのですが、試しに私のPCだと、1晩で150億回分の検査が済みました。 10桁に相当する (1000億 - 1) 個全部のテストは、夜のみ終夜運転で計算させるとして1週間程度必要になりそうです。

factor_2
1 ~ 9,999,999,999 までのテスト中

テストが正常終了すれば、このアルゴリズムが正しいことが検証されます。但し、他のパラメータ設定でも正しい組み合わせは有りそうです。



グラフ関数電卓用に移植

FACTOR-F1 をグラフ関数電卓用に移植しました。素因数分解の計算部分は変更の余地がありませんが、結果表示は7行全部を使うように変更しました。

グラフ関数電卓用 FactorG のダウンロード

FactorG 
FactorG の結果表示

この画面は、fx-CG50 にインストールした アドインCasio Basic  - C.Basic for CG を fx-CG50 で実行した画面です。C.Basic は純正Casio Basic の上位互換なので、グラフ関数電卓用 FactorG.g3m がそのまま実行できます。C.Basic は純正Casio Basic よりも高速に動作するので、上記の例だと一瞬で結果が表示されます。
アドインCasio Basic - トップページ



Factor-F1 (fx-5800P用) のソースコード

FACTOR-F1_src



今回は、slugrustle 様の Universal Casio Forum への投稿プログラムの解説記事になってしまいましたが、私としては十分楽しませてもらったので、記事にして残そうと思いました。



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keywords: プログラム関数電卓、fx-5800P、素因数分解、プログラミング、Casio Basic

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Casio 関数電卓の素因数分解

  追記 2020/01/24

本ブログでは、素因数分解プログラムについて取り上げています。

 ・ fx-5800P で素因数分解
 ・ fx-5800P で素因数分解再び
 ・ fx-5800P 素因数分解 - バグ修正と表示変更
 ・ fx-9860GII への移植 - 素因数分解
 ・ VBAで素因数分解
 ・ fx-5800P 素因数分解 - 高速化 [2020/01/07 追記]

これらの記事の発端は、カシオのスタンダード関数電卓 fx-995ES に因数分解機能が搭載されたことです。素因数分解機能が内蔵されたのなら、プログラム電卓で作ってみようと思ったわけです。但し、自作プログラムは、逆立ちしたって内蔵機能よりも速く計算できません。これは、チョット気になっていました。

そこで、今回は、素因数分解のアルゴリズムの話題です。

実は、すけっぴぃ様から、素因数分解アルゴリズムの効率化に関するコメント(ここ)を頂いており、すぐには役に立つ情報を返信できなかったのですが、心の隅に引っかかっていたこともあって、この話題を少し掘り下げてみます。


 
私の手持ちの電卓で素因数分解ができるのは、最初から機能が内蔵されている fx-995ESfx-JP900、それに作ったプログラムが走る fx-5800P と fx-9860GII の4機種。
Int_fx-995ES Int_fx-JP900 Int_fx-5800P Int_fx-9860GII 
順に、fx-995ESfx-JP900、fx-5800P、fx-9860GII

最近、fx-JP900 を入手し、素因数分解機能を試したところ、fx-995ES よりも大幅に計算が速くなっていて、さらに得られる素因数の桁数が増えています。

幾つかの素因数分解結果を、fx-995ES、fx-JP900、fx-5800P のプログラム、カシオの高精度計算サイトKe!san で行った結果の一覧表を再掲載します。← Casio fx-JP900 (その3) から抜粋

整数fx-955ESfx-JP900fx-5800PKeisan
1,234,567127x(9721)127x9,721127x9721127x9721
98,765,43223x37x(333667)
(1.7秒)
23x37x333,667
(0.4秒)
23x37x333667
(27秒)
23x37x333667
9,516,208,47332x172x(3,658,673)32x172x(3,658,673)32x172x365867332x172x3658673
123,456,78932x(13717421)32x(13,717,421)32x3607x380332x3607x3803

因数分解できない場合は ( ) 付きで表示される仕様で、そこは fx-955ES も fx-JP900 も同じ。
但し、fx-995ES は素因数が4桁以上で ( ) 付きになっていましたが、fx-JP900 では素因数の桁数制限が大幅に緩和され、上の例ですと6桁まではOK。

また、fx-JP900 の取扱説明書17ページを見ると、素因数が 1,018,081 以上の素因数を持つ時は計算エラーになると書かれていますが、上の1つめ、2つめ、3つめの例では、( ) 付きで結果が表示されています。これ以上計算できないが、たまたまそれが素因数だったと解釈すれば良さそうです。( ) 付きの場合は、それが正しいかどうかの保証が無いと言うことでしょう。

4つめの例では、( ) 付きの結果は、さらに因数分解できるが、これ以上計算できないことを示しています。

[2015/06/18 追記]
コメント欄での sentaro様とのやりとりから、求める素因数の桁数を制限すること、そしてCPUの演算速度の簡単な比較から、2と3以上の奇数で順次割り算する単純なロジックても、それぞれの実行時間をほぼ説明できそうだ、と今のところの結論です。(追記終わり)

[2020/01/24 追記]
上記のすけっぴぃさんのご提案にあるように、一旦3で割ればその後は3の倍数でない奇数で割り算すると効率があがります。これを拡張して、割る数として 奇数、かつ 3でない、かつ 5でない、 かつ 7でない整数を順次求めて行くアルゴリズムで3~4倍の高速化ができました。⇒ fx-5800P 素因数分解 - 高速化



素数は整数論の一分野で研究されていて、素数が無限個存在することは、紀元前300年頃に証明されています。しかし、未だに素数を求める公式が見つかっていないし、素数の密度を求める式も見つかっていません。ケースバーケースの近似的な式があるだけです。それだけ神秘的な数が素数と言えるのですが、だからこそ素数は暗号通信の要として、実用上極めて重要なものになっています。応用工学で重要な素数だからこそ、数学教育において素数は重要だと考え、カシオは素因数分解機能を内蔵したのかも知れません。

ところで、遅いCPUを搭載した fx-5800P で走らせた素因数分解プログラムは、処理が遅いので、あまり凝ったアルゴリズムを実装できません。それに比べて内蔵機能の計算が桁違いに速いことが、気になっていました。

そんなとき、fx-JP900 の評価をしていて、正しく計算する条件として求める素数の桁数に制限があることを改めて考えてみました。桁数の制限をかけるアルゴリズムがあって、それを使えば Casio Basic でも速いアルゴリズムを実装できるかもしれないと思いました。そこで、具体的なプログラムにするには、まだ不完全ですが、取りあえず書いてみます。


fx-995ES では3桁以内の素因数に分解して表示することができるのですが、正しい計算が保証できるときの素因数が3桁と言うのは、どういうことか? 例えば、何十個かの素数の表をメモリ内に持っていて、それを使って計算すれば、かなり計算量が節約できるかも知れません。3桁つまり1~999の範囲にある素数は168個で、最大の素数は 997 です。168個程度のデータならメモリに入れておくのは現実的です。与えられた自然数をこの168個の素数で次々と割り算してゆけば、2と奇数で順次割り算するよりも、遙かに計算量が少なそうです。

ある整数の素因数分解を行う時、素因数はその整数の平方根以下になることを使い、さらに2と奇数を順に割り算して素因数を求める計算を、fx-5800P や fx-9860GII 用に書いたプログラムで行っています。このとき、3桁の素数で最大は 997 なので、9972 = 994009 以下の素因数分解は、メモリに保存された168個の素数で順割り算すれば、かなり計算量は節約できます。fx-5800P や fx-9860GIi で作ったプログラムでは、2と奇数で割り算するので、499個の数で割り算しています。つまり、計算量は 168÷499 = 0.3367 つまり 約33%、1/3 にに抑えられます。
Casio Basic での変数参照や配列参照のアクセスに比べて、関数計算する際のテーブル参照は遙かに速いと考えられるので、これで内蔵機能が速いことが説明できそうです。この方法を Casio Basic のプログラムに反映する際は、算術演算に 1~1.5ms 程度かかり、配列変数や行列へのアクセスに20ms程度かかること、そしてこの差を考慮して、本当に速くなるのかどうかを検討する必要があります。


一方 fx-JP900 は、1,018,081 以上の素因数を持っている整数ではエラーになる仕様です。ちなみに 1,018,081 は素数でなくて、これを素因数分解すると 10092 です。fx-5800P のプログラムで計算してみると、1,018,081 未満で最大の素数は、1,018,057 だと分かります。1,000,000 (100万)までの素数は 78,498個あるので、8万個近くある素数の表を不揮発メモリに持っておくのは、関数電卓としてはあまり現実的ではないでしょう。1,018,081 以上でエラーになることから、ひょっとしてこれを実装していることも考えられますが、素因数分解だけのために原価を押し上げるメモリを使うのは疑わしいわけです。

そこで、メモリに保存された素数テーブルを使わず、完全ではないものの、素数を計算して、それで順次割り算してゆく方法は、うまくすると計算量を減らして、高速化できるのかも知れません。或いは、メモリ上の素数テーブル参照と計算の併用も現実的な折衷案かも知れません。

素数の計算については、以下の式が非常に効率よく素数を計算するものとして知られています。
オイラの素数の式 
これはオイラーが見つけた、素数 p を求める式です。全ての素数をもれなく見つけることはできません。
ただ、この式の面白いのは、x  が 0 から 39 の時に得られる数が全て素数だと言う点にあります。但し、x=39 の時得られる素数 1601 以下には、この式で得られない素数が沢山あります。1601 以下の全ての素数を算出できるわけではありません。

さらに、 が 0 から 60 の時は、x = 40, 41, 42, 44, 49, 50, 57 の7個の x 以外で、 p は素数になります。素数を算出する効率は、x が 0 から 60 で計算した61個の値のうち88.5% が素数になります。繰り返しますが、これで得られる3071 以下には、この式の結果以外に多くの素数があります。

xpxpxp
0411322326743
1431425127797
2471528128853
3531631329911
4611734730971
57118383311033
68319421321097
79720461331163
811321503341231
913122547351301
1015123593361373
1117324641371447
1219725691381523
391601
 ・・・・・・
603701
10081017113

ちなみに、x = 1009 の時 p = 1,019,131、x = 1008 の時 p = 1,017,113 となります。つまり、x = 1008 で得られる1,017,113 がこの式でエラーにならない最大素因数 1,018,057 に最も近いものだと分かります。この式では、100万までの素数の47.5% が求められることが調べられていて、効率は半分以下に落ちます。しかし、現在 fx-5800P や fx-9860GII に実装しているプログラムのロジック「2と奇数で約 50万回近く割り算する」よりも、1000回程度の割り算をする方が、計算量が 1/500程度になります。仮に3分かかっていた計算は1秒以下になりそうです。

与えられた整数に対して、先ず先に、このオイラーの式で得られる計算値から素数を選んで、それで順次割り算して、残った余りについて、2と奇数で順次割り算して計算すると言うアルゴリズムが考えられます。オイラーの計算値から少ない計算量で素数を見つけられれば、テーブルと計算の併用で、高速化の可能性があります。x をどの範囲まで使うのか、38 までとするか、60 とするか、1008 までとするか、その中間のどこかにするか、も実際の計算量とコマンドの処理速度から最適点を検討する必要があります。仮に、x = 1000 まで使うなら、1000の47.5% に相当する 475 個の素数で順次割り算するので、500 / 500,000,000 = 0.001% となり、他の計算量と計算時間を低く抑えられれば、大幅な高速化ができるかも知れません。

プログラムの実装は、そのうちやってみようと思います。もし先にプログラムを作られた方は、是非コメント欄で発表してください。お待ちしております。



ところで、余計な話になりますが、

The Asahi Shinbun Blobe - 数学という力 (残念ながら削除されたようです) というサイトでは、素数と円周率の関係、素数と宇宙の真理の関係について解説されていて、なかなか面白いです。素数は現代数学の花形の1なのですね。

ゼータ関数 
これは、リーマンと言う数学者が名付けたゼータ関数というものです。一番右の項は、オイラー積という総積計算で、素数 p がしっかり出てきます。

この式で、s=2 の時は、
ゼータ関数(s=2) 
となって、素数 p のオイラー積 と円周率 π が結びつくことが発見された歴史的な式をゼータ関数で表したものです。素数と円周率の関係式をより一般化したゼータ関数で表現することで、より深く調べることができるというわけです。上の記事によれば、この式を巡った素数の熱い研究が進められているようですね。簡単に素因数分解できる公式が存在するのかどうか?まだよく分かっていません。そのうち見つかる筈と言う人もいれば、存在しないかも知れないと言う人もいます。あまり簡単に計算できると、インターネットなどで使われている暗号が簡単に破られることに繋がるので、大問題です。

脱線すると、このゼータ関数で s=-1 の時は、
ゼータ関数(s=-1) 
なんて、なってしまいます。自然数を無限に足すと、-1/12 になる、なんとも受け入れられない結果です。実は、ゼータ関数は複素数の世界のものなので、一見あり得ない結果に見えるわけです。

カシオの高精度計算サイト Ke!san のココでも取り上げられています。
ここでは、明確に書かれていませんが、s=-1 で、実数の世界を複素数の世界に拡張(解析接続)しています。ゼータ関数の性質として、これはやっても良いこと(s=1 以外で解析接続できてしまう)なので、間違っちゃいないのですが、紛らわしいですね。

1+2+3+4+・・・  は実数の世界と誰でも思うので、自然数の無限和が負の数である -1/12 に収束するなどと言うのは、実数の世界では間違いです。でも複素数の世界では収束するので、ゼータ関数は物理の計算で重宝されているわけです。

素数は大きくなると、まばらになるのか?その密度はどうなっているのか? これもはっきりと分からない問題でしたが、2014年には素数は極端な偏りがなく万遍なく分布することが発見されました。→ こちら


素数の性質の研究は、非常にホットな分野ですね。まぁそれだけ分からないからこそ、暗号に使われるわけです。
深淵な研究は数学者に任せるとして、取りあえずプログラム電卓で素因数分解の高速化が出来るかも知れないということで、一旦区切ることにします。




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fx-9860G Slim の勧め


2019/08/23
追記修正 2019/11/06


fx-9860G Slim の勧め - 今頃なぜ fx-9860G Slim なのか?

普段から fx-5800P を持ち歩き、関数電卓として四則演算や技術計算に利用する以上に複数の自作プログラムを仕事で頻繁に使っています。最近 fx-9860G Slim を中古で入手したのですが、とても使い勝手が良く、あらゆる点で fx-5800P の代替えになると感じています。使えば使うほど気に入り、今では普段使いになっています。そんな fx-9860G Slim の入手方法、お勧めの理由、性能比較の結果を紹介します。



fx-5800P も良いけれど...

fx5800P_calcfx-5800P は 2006年に発売され、この記事を書いている 2019年にまだ生産中止にならず販売継続されています。

プログラム電卓として、
 ・プログラムをPCにバックアップする手段をメーカーが提供していない
 ・カバーのヒンジが壊れやすい設計
という欠点があることは、当ブログで再三指摘しています。

一方で、これらの欠点については以下のように解決する方法があります;
 ・ついに fx-5800P がPCリンク可能になった
 ・fx-5800P の破損ヒンジの交換、ついでにリニューアル

読者の方からの情報で 修理対応は 2025年迄とカシオが言っているとのこと。


ということは、fx-5800P の後継機種の計画が進んでいるのか、或いはこのカテゴリーの製品 (新世代Casio Basic 搭載のプログラム関数電卓) がラインアップから外される可能性も心配になっています。とは言っても、まだ6年先のことではあります。

fx-5800P はとても使いやすいので気に入っていますが、プログラム関数電卓というカテゴリーで唯一 "新世代Casio Basic"を搭載しているものです。そのような名機がもし無くなると、"新世代Casio Basic" 搭載機種は大きくて重いグラフ関数電卓だけになってしまい、結構困ります。そんな状況で fx-9860G Slim に出会い、実際に使ったところ、とても気に入りました。



fx-9860G Slim の入手

入手方法

fx9860Gslim_2.png fx9860Gslim_1.pngfx-9860G Slim は、2007年に欧米で発売され、おそらく2011年頃までは販売されていたグラフ関数電卓です。

Slim は2006年に発売された fx-9860G の派生モデルで、機能は fx-9860G とほぼ同じです。fx-9860G は日本でも発売されましたが、Slim モデルは国内では発売されませんでした。

日本国内では販売されなかった機種なので、国内のオークションサイトには滅多に出品されません。出品されたとしてもスグに売れてしまいます。一方で、欧米のオークションサイトでは常に数点の出品がみられます。

入手先としては、私の経験上 eBayやセカイモンが安心だと想います。
eBayで購入する場合は、もしトラブルがあればチョットしたことでも英語で対応することになります (何度も経験しています)。英語を使うのが面倒な場合は日本語でやりとりできるセカイモン (eBayと提携) がお勧めです。

Amazon USA でも中古品を扱っていますが、注文内容と違ったものが届いたり、出品者の不注意から商品が毀損されていたり、そして何かあってもAmazonのサポートが役に立たない経験をしています。少ない私の経験上、Amazon USAからの中古品の購入は極めて慎重になります。一方、新品を購入する場合は Amazon USAは問題なく安心できます。Amazonは元々オークションサイトでないので仕方ないのでしょう。

今入手できる fx-9860G Slim は、殆どが中古品ですが、数ヶ月~数年使っただけで保管して外観の程度の良さそうなもの (アメリカでは学生が授業に必要で買って、授業が終われば使わないケースがある) や、未使用品(動作確認のため開封したものや未開封品)も出品されることがあるので要チェックです。私は eBay とセカイモンから中古品や未開封の(古い)新品を購入しました。

国内正規品のグラフ関数電卓を新品で購入するよりは、海外からの送料を含んでも、概ね安く入手できると想います (Casio プログラム電卓の価格動向 参照)。

但し時間はかかります。海外の個人の売り手からeBayやセカイモンを経由する買い物では、売り手の段取りが遅く、気配りが少ないなど、最初から長い時間がかかると思っていると精神的に楽です。中には素早い対応をされる海外の方もいらっしゃるのは事実ですが...

操作マニュアルのダウンロード
fx-9860G Slim ハードウェアマニュアル (英文)
fx-9860G Slim OS1.10 ソフトウェアマニュアル (英文)
fx-9860G Slim OS1.11 ソフトウェアマニュアル (英文)
fx-9860G Slim OS2.00 ソフトウェアマニュアル (和文)
fx-9860G 操作マニュアル (和文) - 同梱CD-ROM内に収納
  • fx-9860G Slim のOSは、OS1.11、OS2.00、OS2.01、OS2.04 にアップデートできますが、OS2.01 と OS2.04 は無視できないバグがあり、カシオは公開直後に取り下げていますます。お勧めできるのは OS2.00 までの3つのバージョンです。
  • fx-9860G Slim は日本国内で販売されていませんが、和文の OS2.00 ソフトウェアマニュアル (上記) が役立ちます。
  • キー配置と [HELP] キー, [LIGHT] キー以外は fx-9860G と同じ機能なので、fx-9860G Slim OS1.10 に同梱のCD-ROMに収納されていた "fx-9860G (日本語) の操作マニュアル (和文)"も役立ちます。 

本体と付属品 [2019/09/03 追記]
fx-9860GSlim_all_included 本来の付属品
 ・USBケーブル (Type A - Mini)
 ・3Pin ケーブル (SB-62)
 ・アルカリ電池 単四2本
 ・CD & CD使用マニュアル
 ・クイックマニュアル
 ・保証書 / 廃棄方法の説明書
 
 CD-ROMの内容
 ・下記機種共通のCD-ROM
   fx-9860G Slim, fx-9860G (SD),
   fx-9860G (日本語)、fx-9860G AU
   GRAPH 85 (SD) 
 ・ヨーロッパ各国語マニュアル

中古の電卓本体のみを入手することが多いと思いますが、その場合は必要な付属品は下記のソフトウェアとケーブル類のみです。

プログラムリンク ソフトウェア - FA-124
CDに同梱されているプログラム リンクソフトウェア FA-124 は Win98以降WinXP までのOS対応のため、それより新しい Windows 利用の場合は、以下のカシオのサイトから無償ダウンロードできる。
グラフ関数電卓:プログラムリンク ソフトウェア Ver 2.04 / e-Gadget ライブラリから
FA-124 取扱説明書 / e-Gadget ライブラリから

USBケーブル (Type A - Mini)
既に Casio グラフ関数電卓のいずれかを新品購入していれば、それに付属しているものが使えます。或いはアマゾンなどで安く購入できます。

3Pinケーブル (SB-62)
カシオから取り寄せるか、takumako様が互換ケーブルを有償頒布されているので入手可能です。


fx-9860G Slim 用キャリングケース
毎日持ち歩くほど気に入ったので、キャリングケースを探してみました。ハードウェアマニュアルによれば、
Dimensions: 89 (D) x 122 (W) x 20.7 (H) mm
とあります。これを参考にして、外付けHDD用ケースでサイズが合うものが見つかりました。
Case2 Case3
Case1-2緩衝材で保護する本来HDDを入れるところには fx-9860G Slim は収まらず、ちょっと窮屈です。そこで逆方向に、付属品を入れるところに電卓を収めるとピッタリです。ケースの中で電卓が踊ることもなく、しっかりと固定されます。ケースを閉じた際、ジッパーが電卓に接触して擦れることもないも良い点です。セミハードケースなので、カバンに放り込んでも安心です。

但し、ピッタリすぎて電卓の付属品であるケーブル類が収まる余裕がありません。ほんのもう少し余裕があると良いのですが、とりあえずこれでしばらく使っています。

もっと良いものが見つかれば、試してみようと思います。



fx-9860G Slim がお勧めの理由

fx-9860G Slim は、fx-9860G (これは国内でも発売されていました) とほぼ同じ仕様で、電子辞書のような2つ折れタイプです。高機能でありながらコンパクトで、fx-5800P 程度のコストで入手できるのがお勧めの理由です。

以下で少し細かくみてゆきます。

液晶のバックライト機能
fx-9860G との違いの1つが、バックライト機能 (プログラム電卓では世界初) です。少し暗い環境でも鮮明に液晶が見えます。

コマンドのヘルプ機能
[HELP] キーを押せばコマンドの説明が表示されます。関数やコマンドの書式が分かるのは、Slim の HELP 機能の特徴です。fx-9860G、fx-9860GII、fx-CG20、fx-CG50 には [SHIFT][4] で呼び出す CATALOG 機能がありますが簡潔過ぎてあまり役立ちません。なお、関数やコマンドをより詳しく知りたい場合は、マニュアルを読むか、本ブログのコマンドリファレンスを参照するのが良いと思います。HELP機能は、OS1.10、OS1.11 そして OS2.00 までの3バージョンで有効です。バグのために誤動作する OS2.01 や OS2.04 では [HELP] キーの機能が使えなくなります。

大きな液晶
液晶画面は fx-5800P よりもかなり大きく、同じシリーズの fx-9860G よりも大きく、画面が見やすいのが特徴です。fx-5800P の画面は 16桁 x 4行ですが、fx-9860G Slimfx-9860G と同様に 21桁 x 7行と表示できる文字数も多くなっています。

圧倒的にコンパクト
 Comparison_fx9860Gslim_fx5800Pfx-5800P と大きさを比べてみると、コンパクトであることが分かります。これを2つに折りたたむと fx-5800P よりも小さく持ち運べます。

この写真で液晶サイズが大きいことも分かります。。








処理速度が速い
搭載しているCPUは日立製 SH3 のカスタマイズ版で、fx-5800P よりもかなり高速です。マニュアル計算やプログラムが遙かに高速動作します。

PCリンク可能
fx-9860G と同様に、プログラムリンク ソフトウェア FA-124 Ver 2.04 を使って プログラムやデータをPCに保存できるのもポイントです。
FA-124 のバグ電卓からFA-124へファイルを転送する場合に複数ファイルをまとめて転送するとファイルが壊れることがあるのが確認されています。これは fx-9850G Slim に限らず FA-124 自体の問題です。面倒でもファイルを1つづつ転送することを推奨します。そして一旦FA-124に転送したファイルを再び電卓に戻して動作確認によりファイルが壊れていないことを確認するようにしてください。

メモリ容量が大きい
fx-5800P は 28.5 KB のメモリ容量なのに対して、fx-9860G Slim のメインメモリは 63 KB と倍以上です。もし C.Basic をインストールすれば、1.5 MB のストレージメモリにもプログラムファイルを保存できます。fx-5800P よりも圧倒的に多くのプログラムを保存できるのが特徴です。

アドイン版 Casio Basic - C.Basic for FX が使える
fx-5800P と異なり fx-9860G Slim はアドインプログラムが使えます。そこでアドイン版 Casio Basic - C.Basic for FX が使えます。C.Basic は純正 Casio Basic の上位互換なので Casio Basic プログラムがほぼそのまま走るだけでなく、非常に高速に動作します(純正Casio Basicの約10倍程度)。また Casio Basic の一部のコマンドが機能拡張されており、さらに独自のコマンドも多くあるので、Casio Basic では実現不能な機能をコーディングできるのが大きな特徴です。C.Basic for FX Ver 2.24β 以降をお使いください。

チューンアップツール - Ftune が使える
Ftune は、CPUにSH3のカスタムチップを用いた fx-9860G シリーズを安全にオーバークロックするツールで、fx-9860G Slim は4倍程度の高速化が簡単に実現できます。最新版はここからダウンロードできます。但し、オーバークロック動作はユーザーの自己責任でお使い頂く必要があります。
サポートは当ブログで行っています。⇒ Ptune3 以外は Ftune2 のサポートページでサポートしています。



fx-9860G Slim のファクトリーモード (イースタエッグ)

ファクトリーモードに入る方法とその概要は、fx-9860GII / fx-9860GII SD のイースタエッグ - 診断機能 を参照してください。ファクトリーモードの詳細は fx-9860GII シリーズとは少し異なりますが概ね同じで、注意事項も同じですのでご留意ください。

fx9860Gslim_factory_mode 
fx-9860G Slim OS1.10 として発売された機種のモデルIDは GY366 となっている。

fx9860Gslim_version 
OSバージョン 1.10 は、
  OSバージョンのタイムスタンプが DateO 2007.0228.1850
OSバージョン 1.11 は、
  OSバージョンのタイムスタンプが DateO 2008.0214.1335 
OSバージョン 2.00 は、
  OSバージョンのタイムスタンプが DateO 2009.0409.0909
となっている。



fx-9860G Slim の性能比較 [2019/09/16 修正]

fx-9860G Slim (OS1.10) の実力を fx-5800P と 最新の fx-CG50 と比較してみます。[2019/09/16 修正]
機種消費電力メモリバッテリ加算ループ (1000回)関数ループ (1000回)繰返表示 (500回)
メインストレージアルカリ寿命処理時間比較処理時間比較処理時間比較
fx-5800P0.12 W28.5 KB---単四x2365 時間16.4 秒---126.8 秒---206.6 倍---
fx-9860G Slim
OS1.10
0.3 W63 KB1.5 MB単四x2130 時間1.4 秒11.7 倍13.1 倍9.7 倍89.3 秒2.3 倍
fx-9860G Slim
OS1.11
0.3 W63 KB1.5 MB単四x2130 時間1.4 秒11.7 倍13.2 秒9.6 倍91.8 秒2.2 倍
fx-9860G Slim
OS2.00
0.3 W63 KB1.5 MB単四x2130 時間2.3 秒7.1 倍14.7 秒8.6 倍98.5 秒2.1 倍
fx-CG500.6 W61 KB16 MB単四x4170 時間2.3 秒7.1 倍6.3 秒20.1 倍82.4 秒2.5 倍
※ fx-CG50 は OS3.20 搭載機を使用。
※ fx-9860G Slim OS2.01 と OS2.04 はカシオが公開を取下げた。大きなバグ(下記参照)たあるため対象外。
※ 上記で用いたコードは、本ページの一番下に記載しています。

メインメモリには純正Casio Basicのプログラムやデータを保存します。OS と最低限必要な SETUP データと ALPHA MEM データを除くと 61 KB が実際に使える容量です。fx-5800P に比べると十分な容量と言えます。


 グラフ関数電卓は単四電池4個使用が標準ですが、Slim はコンパクト性と引き換えに単四2個使用になっていますが、実際に使っていて電源寿命が問題になるとは感じません。ニッケル水素充電池(エネループなど)も使えますが、電圧が低く電津寿命も110時間程度に低下しますが特に問題なく、繰り返し使えてむしろ経済的です。


加算ループの結果から、四則演算とループ処理がとても速く、fx-5800P の10倍程度の実力です。関数ループの結果から、三角関数の処理速度も fx-5800P の10倍以上の実力です。但し fx-CG50 の半分程度の実力です。OS を 1.10 から 2.00 に入れ替えると、関数が追加され Casio Basic に文字列処理コマンドが追加されます。一方 Casio Basic の処理速度は半分程度に低下します。fx-5800P には文字列処理コマンドが無いので、fx-5800P の置き換え機種として考えれば OS 1.10  や OS1.11 で十分でしょう。
例えば関数 RanInt# や MODfx-5800P にはありますが fx-9860G Slim OS1.10 にはありません (OS2.00 で追加されます) が、Ran# や Int を使って書き換え可能で、大きな問題は無いと思います。


繰返表示は、テキスト表示に伴う画面更新速度の評価結果を示しており、十分に速いことが分かります。最新の fx-CG50 とあまり変わらない結果です。

実は、fx-9860G 以降のカシオのグラフ関数電卓の中で、初期のOS1.03搭載の fx-9860G と OS1.10 搭載の fx-9860G Slim (初期型) の処理速度は、その後OSをアップデートした fx-9860Gfx-9860GII よりも格段に速いことが、複数の実機を調べた結果分かっています。fx-9860G Slimfx-9860G シリーズ中の最速機種でありながら、コンパクトで、なおかつ液晶が大きいわけです。

つまり、fx-9860G Slim はお勧めです。

日本国内で発売されていれば、かなり売れたと思います。国内発売されなかったことが残念で、大きな謎です。

 (要注意) OS2.01 と OS2.04 はバグのため推奨できない
fx-9860G Slim に搭載されるOSのバージョンは、1.10、1.11、2.00、2.01、2.04 がある。
これらのうち、OS2.01 と OS2.04 はMENUのアイコン画面からどれかアイコンを選ぶと、[SHIFT] に続いて [F1] が押されるのと同じキーコードが、自動的に送られるバグがあります。すると、選んだ機能やアドインが起動した時 [SHIFT] [F1] が勝手に押された状態になります。起動するたびに [EXIT] を押して本来の起動状態に戻す必要があり面倒であり、場合によっては意図しない入力が勝手に行われるのは無視できない問題です。従って OS2.01 と OS2.04 は推奨できません


OSの選択
処理速度比較の結果、OS1.10 が最も処理速度が速いことが分かりました。OS1.11 は OS1.10 のマイナーアップデートで、細かなバグフィックス版と思われますが 敢えて OS1.11 にする理由がまだよく分かりません (問題が見つかっていません)。

一方、OS2.00 は、機能や関数が追加され Casio Basic が高機能で、fx-9860GIIfxCG50 とほぼ同等の機能になっていますが、処理速度が OS1.10 よりも遅く(加算処理は極端に遅く約半分に)なっています。

つまり、処理速度の OS1.10 か 機能の OS2.00 かの二択になると思います。


OSのアップデート [ 2019/11/06 修正]
カシオ公式のOSアップデータは Windows XP が前提で、現在多くの方が使っている Windows 10 や Windows 7 では動作しません。このアップデータは現在ではカシオのサイトには掲載されていません。

そこで、fx-9860G シリーズの解析文書をリリースされているドイツの Simon Lothar氏 が作成されたOSバックアップ&アップデートツール fxRemote ですと Windows7 と Windows10 でアップデートやバックアップが可能なことを確認しています。なお、同梱している fx-9860G 用ファイルと fx-9860G Slim 用ファイルを絶対に混同しないでください。9860G 用ファイルをSlimに適用すると 画面が上下反転し、キー入力が無茶苦茶になり修復困難になります。

OSアップデートで電卓がおかしくなると保証外になるので、カシオでの修理は有償になります。とはいっても所詮海外専用機種の中古品なので、国内で保証を受けられる可能性はなく、有償でも修理してもらえるかどうかは未知数です。Model ID が異なっている場合はOSコピーできないので、この問題を解決する PolyOS も同梱しています。これは海外のプログラム電卓のSNS, TI-Planet の管理人である Critor氏が作成されたものです。TI-Planet はフランスのSNSですがSNS自体は英語表記にもできます。最近翻訳精度がかなり向上しているGoogle翻訳が結構使えます。日本語はまだ難しいらしくで訳分からない翻訳になることが多いのですが、そのときはフランス語⇒英語にすると翻訳精度が非常に良くなります。

fxRemote や PolyOSは自己責任でお使いください。

上記のツールを使ったりしない状態で、なにか問題があれば先ずカシオに相談されるべきです。有償でもメーカーによる修理が可能なら絶対にお勧めです。これがうまくゆかない場合は、上記のツールを使うしかありません。繰り返しますが、使い方を間違えると電卓が使えなくなるリスク (例えば上記) があります。自己責任です。管理人や作者は一切責任を終えないので、ご留意ください。同梱のドキュメントを参照ください。

 ⇒ fx-9860G / fx-9860G Slim OS Update Tool

なお、上記のベンチマークを行う際には、このツールで OSを変更しています。これまで正しく使うことで問題は発生していません。なお OS2.01 にアップデートした場合は、ファクトリーモードに入れないバグがあります。

ちなみに、私は速度よりも機能を重視して OS2.00 にアップデートして使っています。



プログラム電卓の次機種への妄想(^_^;

次機種は、是非とも2つ折れタイプ (クラムシェルタイプ) にして頂きたいと思います。

クラムシェルタイプのポケコンやプログラム電卓は1980年台から あります(1987年3月のカタログ)が、カシオ以外ではあまり見たことがありません。その延長線上にある fx-9860G Slim もカシオらしい独自の製品だと思います。
年間2500万台を売り上げる関数電卓ですが、プログラム関数電卓もグラフ関数電卓もクラムシェルタイプ を復活させてはどうでしょうか?

プログラム関数電卓 fx-5800P の後継機種を投入するならば、
 ・モノクロ高精細液晶 (ClassWiz搭載より大きなもの)
 ・クラムシェルタイプ
 ・新世代Casio Basic 搭載
 ・USB PCリンク機能
は最低限度欲しいところです。

グラフ関数電卓 fx-CG50 の後継機種を投入するならば、
 ・高精細カラー液晶 (できれは24bitフルカラー)
 ・クラムシェルタイプ
 ・新世代 Casio Basic搭載
 ・アドイン機能
 ・3Pin & USB PCリンク機能
といった感じだと、高機能&コンパクトは日本人には高評価なので国内でも売れると思います。特に現行 fx-CG50 はキーを押しても受け付けないことがある設計不良を抱えているので、これを解決するには次機種が良い機会です。



加算ループで使ったコード
TesSum2 

関数ループで使ったコード
FuncTest_For_985 

繰返表示で使ったコード
Pytha_src 





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テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

Casio fx-CG50 の概要

 
初版: 2017/07/23
追記 2018/08/09
追記 2018/12/26
日本語化に関する追記 2019/05/09
追記 2019/09/18


Casio fx-CG50

fx-CG50 noce photofx-CG50 が欧米で発売されたので、国内発売前に入手して調べてみました。本気で欲しいと思える製品です。

fx-JP900 のデザインを踏襲しています。角に丸みのある四角い形状と高級感のあるフロントパネル、黒・白・シルバーを基調とした色使い。カシオの新しい形。所有する喜びを感じるデザインではないでしょうか?

fx-CG50 は、fx-CG10 PRIZM (北米モデル) や fx-CG2 の後継機で、欧米で 2017年3月末に発売されました。ほぼ7年ぶりの後継機種投入です。

fx-CG50 紹介 (英語のサイト)

日本未発売前に、eBay USA で購入しました。この記事を書いている時点では、eBay USA での実売価格は、新品で100ドルを下回る程度です。国際輸送費を考えてもアメリカからの入手は現実的だと思います。但し配送に時間がかかります(最低でも2週間程度)。

[2019/09/18 追記] OS3.30 にアップデート
主に Pythonの改善と試験モードの使用追加
・WEWからのダウンロードはこちら
・国内サイトからのダウンロードはこちら

[2019/05/09 追記] ユーザーによる日本語化計画
fx-CG50 には、簡体字コード GB2123 を少し変更したグリフ (文字) が搭載されており、それを読み出す方法が見つかった(当ブログ読者の Colon様による)。簡体字は日本語の文字と異なるものが少なくないが、それでも英語よりはましだ。ひらがなも含まれている。Colon様により日本語化ファイルが提供されており、これを fx-CG50 にコピーするだけで、日本語風表記で使えるようになる。
fx-CG20 / CG50 日本語化計画
さらに、fx-CG50で使えるアドインプログラム - C.Basic for CG が当ブログの読者である sentaro様を中心にして現在も開発が進んでいる。C.Basic for CG は純正Casio Basicの上位互換の BASIC開発環境だ。これを使えば作成するプログラムで日本語風の表記が可能になる。
プログラムライブラリ - 日本語版 西暦-和暦 換算プログラム
 
[2018/12/26 追記] ついに Python搭載!
OSが 3.20 にアップデートされ、プログラミング言語 Python が追加され、選択言語にイタリア語が追加されました。
Worldwide Education Website (WEW: 海外のカシオサイト)では2018年8月には公開されていましたが、日本のサイトでは 2018年12月に公開されました。
- WEWからのダウンロードはこちら
- 国内サイトのダウンロードはこちら

[2017/10/20 追記] ついに 2017年10月20日に fx-CG50 が国内発売!
カラーグラフ関数電卓 fx-CG50 
fx-CG50

既にカシオの国内サイトでは fx-CG50 (OS 3.10) の日本語マニュアルが公開されていることから、国内販売は現行の Ver 3.00 でなくて、Ver 3.10 になると思われます。
 
[2017/09/23 追記] fx-CG50 日本語マニュアル
fx-CG50 の日本語マニュアルがカシオ日本語サイトの 取扱説明書ダウンロードサイト からダウンロードできるようになりました。ハードウェアマニュアルとソフトウェアマニュアルの両方の日本語アニュアルです。ソフトウェアマニュアルが OS Ver 3.10 用になっています。国内販売前のバーションは 3.00 です。現時点では OS アップデートファイルはまだ公開されていませんが、国内おカシオサイトや Casio World Education Website で近々ダウンロード可能になると思われます。恐らく同時に fx-CG20 を OS 3.10 にアップデートできるようになるようです (OS 3.10 ソフトウェアマニュアルは fx-CCG20 OS 3.10 と共用のため)。
[2018/08/09 追記]
ソフトウェアマニュアル日本語版が Ver 3.11 にアップデートされていて、カシオの日本語サイトからダウンロードできます。アメリカ市場において2018年3月以降製造のfx-CG50には OS 3.11 がインストールされており、国内販売品もいずれ OS 3.11 がインストールされるようになるかも知れません。

[2018/08/09 追記・修正] OS 3.11 へのアップデートファイル公開
Casio World Education Website のサポートページ ([Accept] をクリックして先に進む) から OS3.11 へのアップデート用アプリとアップデート方法の説明書 (PDF) をダウンロードし、説明書に従って作業を進めます。アップデートアプリの指示があるまで電卓とPCを接続してはダメと書かれていますので要注意。

[2018/08/09 追記・修正] OS 3.11 へのアップデート
ダウンロードしたアップデート用アプリ (fx-CG50 Sries OS Ver.3.11 Update.exe) をPCで実行すると、私の場合は 日本語 Windows 10 Home ですが、自動的に日本語表示でアプリが起動。注意深く表示に従って作業を行うと、アドイン 3D-Grph もアップデートするように聞いてくるので一緒にアップデート。 [MENU] - System - [F4] (Version) で確認すると OS は 3.11.0202 に、3D Graph は 01.02 になる。


なお、fx-CG50 は言語を選択できますが、OSアップデートしても日本語は選べません。言語の選択肢に中文も含まれているので日本語対応も容易だと思います。スタンダード関数電卓 fx-JP900 は表示が日本語化されているので、このデザインコンセプトを引き継いだ fx-CG50 もいずれ日本語表示に対応することを期待します。

 
はじめに

Casio Basic の機能に着目すると、以下に列挙した機種が同じカテゴリに含まれるプログラム電卓です。

 - 2006年発売 fx-5800P 
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2011年発売 fx-CG10 PRIZM (北米のみ)、fx-CG20とほぼ同じ
 - 2012年発売 fx-CG20 (fx-CG10 PRIZM の約1年後)
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50 (欧米先行、2017/10/20国内発売)

fx-CG50 は fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 の後継機種です。1つ前に発売されている fx-FD10 Pro は、fx-9860GII のハードウェアを利用しながらアドインが使えず Casio Basic 専用機である点で異質な存在です。
 
 
fx-CG50 の位置づけ [2017/08/07 更新]
Casio Basic に着目すると、fx-CG50 の位置づけが明確に見えてきます。
  • fx-9860GII:モノクロ液晶搭載の最上位機。
  • fx-CG10 PRIZM / fx-CG20:fx-9860GII のディスプレイを高精細&カラー化したもの。しかし Casio Basic では テキスト、グラフィックずれも画面出力処理が極めて遅く、fx-9860GII の方が遙かに速い。カラーだが出力が遅い fx-CG10 / CG20 が良いのか、モノクロだが出力が速い fx-9860GII が良いのか、2機種の甲乙を付けられない状況だった。言い換えれば、fx-CG10 / 20 は必ずしも fx-9860GII の後継機種とは言えないのだ。
  • fx-CG50:高精細カラー液晶へ出力が大幅に高速化したのが最大の改善点で、fx-9860GII と同レベルになった。
fx-CG50 の Casio Basic は、カラーと高精細に関係するコマンドを除けば fx-9860GII と互換です。fx-9860GII で作った Casio Basic は、fx-CG50 でほぼ同じ出力速度で動作します。

互換性の無いコマンド:
※ パラメータ見直しが必要なコマンド:PxlOn、PxlOff、PxlChg、PxlTest(
※ 転送時に自動的にパラメータが変更されるコマンド: Text

fx-CG50 は、fx-9860GII をカラー化した後継機種、現時点での最上位機と位置づけられます。
 
 
ハードウェア機能
fx-CG50 は、fx-CG20 から内部のハードウェアが変更されています。CPU は同じものを使いながら、処理速度を向上させ、一方で消費電力が抑えられ、バッテリー駆動時間が延びました。RAM (ストレージメモリ) は、fx-CG20 の SRAM から fx-CG50 では SDRAM に変更されています。

fx-CG50 の省電力化 (fx-CG20 との比較) ※2
動作モードfx-CG50fx-CG20省電力化の傾向 ※3
電源OFF 0.1 mA 以下 0.1 mA 以下---
電源ON
 RUN-MAT待機状態、輝度1※1 2.5 mA (10.0 mA) 3.0 mA (14.3 mA)16.7% (30.0%)
 RUN-MAT待機状態、輝度3 ※1 5.5 mA (13.0 mA) 8.3 mA (21.0 mA)33.7% (38.1%)
 RUN-MAT待機状態、輝度5 ※1 9.5 mA (18.0 mA) 16.4 mA (30.8 mA)42.1% (41.6%)
 Casio Basic実行、輝度1 ※1 21.1 mA (22.2 mA) 23 mA (30.3 mA)8.3% (26.7%)
 アドイン実行、輝度1 ※1 39.8 mA (40.4 mA) 38.0 mA (50.0 mA)-4.7% (19.2%)
※1: カッコ内は USB接続状態、※2: sentaro様ご提供の測定値 を使用
※3: 省電力化の傾向 (%) = ( CG20の値 - CG50の値 ) / G20の値 × 100

同じ CPU を使っているので、電流値の変化が消費電力の変化と見なします。
処理速度については、関数や Casio Basic の処理内容に応じた比較測定の結果を以下で紹介します。
 
 
ソフトウェア
 fx-CG50 のソフトウェアは、ハードウェアの違いを吸収する OS が Ver 3 にバージョンアップしています。表に出てくる関数機能や Casio Basic の機能面では違いが見られません。アドインについては、ROM や RAMに直接アクセスしたり、SRAM からSDRAM に変更された RAM の違いの影響が現れるようなコードが使われていない場合は、fx-CG20 と fx-CG50 では同じアドインプログラムが動作します。fx-CG50 になってもアドインの拡張子が g3a と変わっていないことも互換性の高さを裏付けています。

fx-9860G と fx-9860GII にはアドイン作成用のカシオ公式SDKが公開されていますが、fx-CG20 以降は公式なSDKがありません。従って、カシオ純正あるいは公認の アドイン (g3a) ファイルなら fx-CG20 と fx-CG50 での互換性は保たれると考えても良さそうですが、サードパーティや個人が作成したアドイン (g3a) ファイルは、使用に際して fx-CG50 での動作確認がされているかに注意が必要です。 

さて Casio Basic については、fx-CG20 とfx-CG50 は完全互換です。違いを探していますが、未だに見つかっていません。プログラムファイルの拡張子も同じで g3m のままです。
 
 
キー入力の問題
CG50 Ten Keys 

写真に写っている大きなキートップのテンキーなどは、キーの右側を軽く押すときに入力を受け付けないことがあります。キーの左側を押す時は問題ありません。他の所有者の fx-CG50 でも同じ問題があることが分かりました。

慣れれば問題ないかも知れません。しかしチャッチャッとキーを速く軽く叩く使い方は特殊でないでしょうし、そのような使い方では入力を受け付けないことが確実にあります。もぐら叩きゲームのようなテンキーの早押しが必要な場合は、慣れの問題ではなくて避けられない問題となるかも知れません。そこで特に必要性は無いけれど面白そうなので、もぐら叩きゲーム fx-5800P 版を移植して fx-CG50 版を作り 遊んでみました。急いでキーを叩く際、どうしてもキー入力の不備からゲーム進行が不利になります。

この不具合は、キーのバネ機構と接点パネルに関する設計や組み付け工程の問題、或いはこれらの複合的問題によると推察しています。この不具合をカシオが認識して、国内発売までに改善するのかどうかに興味があります。

fx-5800P のカバーヒンジの問題、fx-JP900 のハードカバーの問題 (問題は既に指摘、整形の問題のないロットの存在については今後記事にするかも...) に続いて、今回 fx-CG50 テンキー問題も出てきました。とても残念です。
 

 
目 次

1. 海外から直接購入


2. 到着したパッケージ

3. 外 観

4. 他機種との比較
 4.1 地味な改善 - バーコード & シリアルのラベル

5. ダウンロード
 5.1 OSアップデート
 5.2 取扱説明書
 5.3 アドインプログラム
 5.4 サポートソフトウェア

6. データ転送
 6.1 PCとのリンク
 6.2. 電卓同士のデータ転送

7. バックアップ

8. ハードウェア
 8.1 キー入力
 8.2 液晶表示

9. 関数電卓としての機能
 9.1 ユーザデータのバックアップ機能
 9.2 3桁区切り表示
 9.3 複素指数関数
 9.4 積分関数の処理速度
 9.5 周期関数の積分

10. Casio Basic の互換性

11. カタログ機能

12. Casio Bsic の処理速度
 12.1 計算主体
 12.2 動きのあるテキスト出力
 12.3 動きのあるグラフィック出力

13. さらなる高速化
 13.1 オーバークロック
 13.2 アドイン版Casio Basic (C.Basic)
 

 
海外から直接購入

[2017/07/28 追記]
Amazon USA で日本への輸出が可能な fx-CG50 の取り扱いが始まっています。sentaro様が ここから購入したところ、驚くほど短時間で入手したとの情報がありました。Amazon USA での購入が、推奨可能な候補として浮かび上がりました。注文から配達までの概要は以下の通り(この場合は僅か3日で配達!);
場所日付・現地時間状況
某所2017/07/27配達完了
大阪2017/07/26 20:20最終配達の手配

2017/07/26 11:10輸入通関

2017/07/26 10:19空港到着
アンカレッジ、アラスカ州2017/07/25 9:05空港出発

2017/07/25 7:03輸出通関

2017/07/25 5:55空港到着

2017/07/25 2:16空港出発
オンタリオ、カリフォルニア州2017/07/24 22:47空港到着
シアトル、ワシントン州2017/07/24 20:18空港出発
ケント、ワシントン州2017/07/24 15:19現地営業所スキャン
セラー (出荷)2017/07/24 18:31 (ET)UPSへの引き渡し

※ これはかなり理想的なケースだと思われ、Amazon USA で購入しても必ずこんなに速く配達されるわけでは無さそうです。というのも、Amazon USA でポチッとしたのが月曜(平日)で、即日セラーから出荷されたこと、東海岸のセラーから日本向け飛行機が飛ぶ西海岸までの輸送が陸送だけでなく航空便が使われたこと、さらにアメリカの東海岸から西海岸までの3時間の時差に助けられて見かけ上時間が短縮されていること、そして日本向け飛行機での配送が即日行われたこと(一旦貨物が集まるまで滞留させなかったこと)、日本到着時が平日で即日通関されたこと、など全ての良い要因が重なっているからです。
  • 概要: 国内のショッピングサイトでは fx-CG50 の並行輸入品の扱いが見つからなかったので、今回はアメリカの eBay で直接購入しました。海外品を買うには、セカイモンeBay などで購入して国際貨物で送って貰うことになります。このような個人輸入の場合、国際貨物の扱いや輸入手続きは業者が全てやってくれるので、個人輸入という実感はあまりありません。セカイモンは手数料を取って国際貨物や輸入通関まで全て面倒をみてくれ、さらに日本語で注文できるので、かなり楽です。eBay の場合は国際配送を引き受けるセラー(Seller、業者)が出品している場合は購入者は何もしなくて良いのですが、国際配送をやっていないセラーから買う場合は、国際配送業者を別途利用する必要があります。
  • eBay での商品選び: eBay の場合は、実績と評判のあるセラーから購入した方が良いと思います。Top-rated Seller (高評価のセラー) といった表示があるので、そのセラーのページで確認して自分なりに納得してから決められます。新品 (new in box) といった表示で新品が確認できない時は中古の可能性もあるので、確認しましょう。fx-CG50 の場合でも、安いものの中には注意深くみてゆかないと中古品であるケースがあり、紛らわしいと感じるものがあったので、新品が欲しい場合は要注意です。
私の場合は、fx-CG50 新品の本体価格が¥10,915、輸送費が ¥2,316 でした。輸送費用の傾向として、ヨーロッパの方が北米よりもかなり高いので、北米のセラーから購入する方がお得のようです。
  • セカイモンと eBay のコストの違い: セカイモンは、 eBayと提携しているので eBay と同じセラーからの同じ商品が同じ本体価格で購入できます。違いは、ページでの提示期間と配送手数料です。セカイモンの方が早く締め切る傾向があり、購入する場合は即決に近い判断が必要なケースが多いようです。日本語で買える安心感、国際配送と通関手続きがお任せのセカイモンは、手数料分の価値はあると思います。英語でも良いなら eBay の方が商品提示期間が長く多少でも余計な手数料を取られないので、費用面でもお得です。
  • セカイモンと eBay の配送期間の違い: いずれにしても配送時間は最低2週間と普通の国際便よりは時間を要します。今回 eBay USA を初めて使って、とにかく時間がかかることがよく分かりました。アメリカ国内のセラーから国際発送を行うセンターまで陸送で一旦貨物が集められ(カリフォルニアから日本とは逆方向のケンタッキー)、そこでスグ日本へ送ることはなく、1週間程度滞留させるので、ここで余計な時間がかかります。国際便のコストを下げるためにある程度貨物をまとめる必要があるのだと理解しています。ポチッとしたから手元に届くまでの時間については、セラーの場所と国際配送センターの場所に依存するようで、どちらが速いかについては、なんとも言えないと思います。アメリカと日本の祝祭日の影響もありますので、ポチッとした日にも依存します。国際配送センターで多くの日本向け貨物がまとまれば滞留日数が短くなる可能性もあるでしょう。
私の場合は、
- 7/2 (日): ポチッとし決済
- 7/3 - 7/4 (月~火): 7/4が独立記念日で 7/3 も休みで連休、セラーはお休み
- 7/5 (水):セラーが出荷、UPS サンフランシスコセンターが受け取る
- 7/6 (木):UPS コネチカットセンターを通過 (アメリカ国内はトラック輸送と思われる)
- 7/7 (金):ケンタッキー州アーランガーにある国際配送センターに到着
- 7/13 (木):国際配送の FedEx に引き渡し。センターに6日も滞留していた
      ※ eBayに問い合わせたら、通常センターに1週間は留め置くと回答あり
- 7/14 (金):一旦テネシー州のメンフィスに寄り道 (おそらくここまでは陸送と思われる)
- 7/15 (土):メンフィスで輸出通関
- 7/16 (日):成田到着
- 7/17 (月):輸入通関、FedEx横浜営業所に到着
- 7/18 (火):横浜営業所で、何故だか丸一日滞留
- 7/19 (水):配達完了

  • 決済について:セカイモンは eBay と提携しており、eBay と PayPal は同じ傘下の会社なので、セカイモンでも eBay でも PayPal での決済ができます。PayPal での決済は、事前登録が必要ですが、決済手続きは日本語で可能、決済の記録も日本語で確認できるのが利点です。私は eBay で商品を探して、そのまま PayPal で決済しました。
  • eBay USA のカスタマーサポート:7/2に決済が済んでいるのに 3日たってもトラッキングの状況に変化がないことの問い合わせ、それから国際配送センターからの配送が6日間も留め置かれている状況の問い合わせを行いました。eBayのページからフォームを使って質問を送ったところ、いずれも12時間以内に返信があり、考えられる次の問い合わせを行うための細かい案内も付されていて、レベルは高いと思います。
 
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到着したパッケージ

fx-CG50 Package 1  fx-CG50 Package 2 

ブリスタパッケージは、分厚いプラスチックがガッチリと融着されているので、楽には開けられません。しっかりしたハサミで周囲をカット。

items inside package 

fx-CG50 本体、Quick Start Guide、単四アルカリ電池4本 (試供品)、PCリンク用のUSBケーブル、ダウンロードや登録(アメリカのみ) の説明、保証書が入っています。CD や 3Pinケーブルは同梱されていません
 
 
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外 観

CG50 & JP900 1  

fx-JP900 (右) とそっくりです。
四角いオーソドックスな形状は落ち着きを与え、長く使っても飽きが来ない感じで、好きなデザインです。

キーの上の印刷された文字ですが、老眼の始まった私には、fx-JP900 の印刷はとても見づらいのですが、fx-CG50 ではフォントが大きく色のコントラストも向上して、見やすくなっています。

CG50 & JP900 2 

fx-CG50 に fx-JP900 を重ねてみます。fx-CG50 の大きさを感じます。

CG50 & JP900 3  CG50 & JP900 4 

fx-CG50 と fx-JP900 をカバー付き (左) とカバー無し (右) で重ねてみたところ。厚みが3倍くらい違うことが分かります。

写真では分かりにくいですが、筐体やカバーの表面は、fx-JP900 はツルツルのテカテカですが、一方 fx-CG50 は細かい凹凸があります。使っているウチに表目に細かい擦り傷が付いても、あまり目立たないのではないかと思います。

液晶部が一段低くなっていますが、保護ウィンドウが傷つきにくい感じなのは良いです。
というのも、fx-CG20 の透明な上部パネルは、まともに表面処理をしておらず簡単に傷つきます。私の fx-CG20 は新品購入時に既に細かい傷が多く付いていましたが、不良とは認めて貰えず製造上に発生するもので、こういうものだとの説明でした。この点が改善されたと思います。

foot  rubber foot 
fx-JP900 は成形で作った出っ張りで4カ所の足にしています。一方、fx-CG50 はゴム足です。但し fx-9860GII や fx-CG20 の黒いゴム足ではなくて、半透明になっています。黒いゴム足は、使い込んでくるとテーブルやノートにくっついて、黒い跡が残ることがあるのですが、その問題が無くなりそうです。

所有したくなるデザインの電卓だと思います。
 
 
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他機種との比較

Graphing Calcs 
左から、fx-CG50、fx-CG20、fx-9860GII、fx-5800P

 fx-CG50fx-CG20fx-9860GIIfx-5800P
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4  単四 x 1
 電池寿命 (メーカー測定基準) 170 時間 140 時間 200 時間 1年
 サイズ (mm) 18.6x89.0x188.5 20.6x89.5x188.521.2x91.5x184 15x82x163
 重さ (g) 230 230 225 150
 液晶ディスプレイ解像度
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 216 x 384 pixel
・187 x 379 dot
・7 x 21 文字
 216 x 384 pixel
・187 x 379 dot
・7 x 21 文字
64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
 96 x 31 pixel
・---
・4 x 16 文字
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量 最大 ~61 KB 最大 ~61 KB 最大 ~62 KB 最大 ~28.5 KB
 メインメモリ (利用可能) ~61 KB ROM ~61KB ROM ~64 KB ROM ~26.5 KB
 ストレージメモリ  ~1.6 MB SDRAM ~1.6 MB SRAM ~1.5 MB SRAM ---
 プログラムファイル名 最大8文字 最大 8文字 最大 8文字 最大 12文字
 CPU SH4A (SH7305) SH4A (SH7305) SH4A (SH7305)
  クロック ~118 MHz ~59 MHz ~29 MHz ? MHz
 - FLL:  14,75 MHz x900 14.75 MHz x900 14.75 MHz x900 ---
 - PLL:  FLLx16, 235.93MHz FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz ---
 - IFC: CPUコアクロック 1/2 PLL, 117.96MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz ---
 - SFC: SuperHywayバスクロック 1/4 PLL, 58.98MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz ---
 - BFC: メモリバスクロック 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1.8 PLL, 29.49 MHz
 - PFC: I/Oクロック 1/8, 29.49MHz 1/16, 14.75 MHz 1/16, 14.75 MHz ---
sentaro様作成の カシオグラフ関数電卓用チューンアップツールを使用した結果、マニュアル記載の内容によります。


地味な改善 - バーコード &  シリアル のラベル [2017/08/06 追記]
fx-9860GII や fx-CG20 は、電卓裏側に バーコードとシリアルのラベルが貼り付けられています。当然ながら長らく使っているとラベルの印刷が摺り切れて読めなくなります。fx-CG50 では電池ケースの内部にラベルを貼っているので、摺り切れることはありません。地味だが大切な改善だと思います。

fx-9860GII Barcode & Serial Label fx-CG50 Barcode & Serial Label 
左の fx-9860GII のラベルは印刷が見えなくなっている。右の fx-CG50 のラベルは電池ケースの中に貼ってある。
 
 
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ソフトウェア ダウンロード

PCリンクソフト、出荷時に無いアドインは、CASIO Worldwide Education Website (WEW) からダウンロードできます。このページから
  • 上のメニューで Support をクリック、
  • 言語として English を選び (日本語が無い)、
  • Graphic Model を選び、
  • SOFTWARE LICENSE AGREEMENT で Accept をクリックする
これで、fx-CG50 Series のリソースダウンロードのページに行けます。
 
 
OSアップデート [2017/09/26 更新]
fx-CG50 本体で、[MENU] - [System] - [F4] (Version) で確認すると、OSバージョンは 03.00.0202 となっていました。
fx-CG50 のOS が 3.10 にアップデートできます。Casio World Education Website の Download Resoureces のページからダウンロードアプリと作業説明(PDF) がダウンロードできます。
 
 
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取扱説明書 [2018/09/23 更新]
日本語取扱説明書は、カシオ取扱説明書ダウンロードのページ から入手できます。

英語等多国語版は、Casio World Education Website の Download Resources のページから、User's Guide for fx-CG Series Handheld をクリックすると、各国語のハードウェアマニュアルとソフトウェアマニュアルがあるので、そこから入手できます。日本語版取扱説明書がまだ無かった時は、English 版をダウンロードしました。
- [PDF File] User's Guide Version 3.0 -Hardware- (English)
- [PDF File] User's Guide Version 3.0 -Software- (English)
 
 
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アドインプログラム
fx-CG50 のリソースダウンロードのページで、Add-in Software をクリックし、各種アドインプログラムをダウンロードできます。ダウンロードできるアドインの中で、私の fx-CG50 に購入時にインストールされていなかったのは、Probability Simulation だけです。
アドインのインストールマニュアル - 日本語版
Add-in Software の下の User's Guide for fx-CG Sries Handheld のさらに下に  [PDF File] Installation Guide をダウンロードしてみると、各国語別のガイドがありますが、ナント日本語版が含まれていました。
 
 
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サポートソフトウェア
Screen Receiver - 電卓画面をPCで表示するソフト
fx-CG50 のリソースダウンロードのページで、Support Software をクリックし、Screen Receiver がダウンロードできます。バージョンは 3.02 で、fx-CG20 /10 用と同じバージョンで、共通して使えます。
 
  
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データ転送
 
PCとのリンク


標準添付の USBケーブルを使います。
USBケーブルで fx-CG50 と PC を繋ぐと、fx-CG50 の液晶での表示が接続モード (Connection Mode) になります。
ここで、[F1] (USB Flash :[F1]) を押すと、ポップアップウィンドウで Preparing USB と表示され、少し待つと接続完了です。

後は、エクスプローラで fx-CG50 がドライブとして表示されるので、PC上と同じ操作でファイルのやりとりができます。 

PCLink_PCDisp 
fx-CG50 内のフォルダ / ファイル はこのように表示されます。ここで、System Volume Information フォルダがありますが、fx-CG50 ドライブに名前を付けたことで作成されたものです (日付けを見れば後から作成されたことが分かりますね)。

fx-CG50 を接続した時のドライブには最初は名前が無いので、FX-CG50 と名前を付けました。ドライブを右クリックしてプロパティを選び、そこで名前を入力できます。

CG50 PCLink Drive Name 

さてPCと接続中の fx-CG50 の液晶画面には、fx-CG20 には無かった新しい === Caution === 画面 が Tips 画面 (fx-CG20と同じ) と交互に表示されます。ここでは、「ケーブルを抜く前にPCのUSB接続を終わらせてください」と書かれています。Windows PCの通知領域 (タスクトレイ) で「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」で [CASIO MassStrage Device の取り出し] をクリックします。外付け USBハードディスクや USBメモリの取り出しと同じ操作です。
 
 
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電卓同士のデータ転送

3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って2つの電卓を繋ぎ、接続する両方の電卓で CABLE (ケーブルの選定) で [F2] (F2:3Pin cable) を設定後、一方で TRANSMIT (送信)、他方で RECV (受信) に設定すれば、データのやりとりができます。このケーブルは、fx-9860GII には標準添付されていましたが、fx-5800P、fx-CG20 そして fx-CG50 には標準添付されていません。以前 SB-62 のみを購入した時は ¥2,700 でした。

プログラムを含むデータのやりとりができるのは、fx-9860G、fx-9860GII、fx-CG20/10、fx-CG50 (および fx-9860G あたり以降のグラフ関数電卓) で、Menu に Link 項目があって、3Pin コネクタが付いている機種です。なお、fx-5800P 同士なら、このケーブルを使ってデータ転送可能ですが、fx-5800P と グラフ関数電卓とのデータ転送はできません。

詳しくは、Sofware Manual に書かれているので確認できますが、使ってみれば分かると思います。

[2017/07/28 追記]
fx-CG50 から fx-9860GII へ転送すると、ファイル形式は g3m から g1m へ自動変換され、カラーや細線設定など、fx-9860GII で未対応のコマンドは @ に自動的に置き換えられます。
 
 
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バックアップ

万一に備えて、電卓内部のデータをバックアップしておくことを勧めます。PCに保存フォルダを作り、PCとのリンク機能を使って電卓内のデータをPCの保存フォルダに丸ごとコピーしておきます。
PCLink_PCDisp 
購入時のバックアップ、そして適宜バックアップをすると良いと思います。特にオーバークロックを行う場合は、エラー発生時に電卓のリセットが必要になりプログラム、データやプログラムが失われることもあるので、バックアップしてあればこれらを簡単に戻せます。
 
 
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ハードウェア

CG50 & CG20 
主に fx-CG50 と fx--CG20 を比較します。
 
 
キー入力
キー配置や各キーに割り当てられている機能は、fx-CG20 と全く同じ。
 
 
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液晶表示
液晶のサイズや精細度も fx-CG20 と同じ。
手持ちの fx-CG20 と fx-CG50 を比べる限りでは、明るさや色合いが少し異なっています。

LCD CG50 & CG20 
左が fx-CG20、右が fx-CG50

同じ明るさ設定で比較して気がつくのは、右の fx-CG50 は黄色みがかって少し暗く見えます。fx-CG50 で明るさ設定を 3/5 から 4/5 に変えると明るさは同等になりますが、それでも黄色みがかっています。消費電力低減への寄与もありそうです。

[2017/07/23 追記]
このカラー液晶の輝度と色については、バラツキがあるようです。sentaro様所有の個体は逆の傾向だとコメントを頂きました。
 
 
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関数電卓としての機能

fx-CG50 のキーの種類と数、および配置は、fx-CG20 と同一です。fx-9860GII には [SHIFT] [5] (FORMAT) が有りませんが、それ以外は同じです。関数機能も同じです。計算の内部桁が15桁と同じで、各関数の精度範囲も同じなので、fx-CG50 の関数電卓としての使い勝手は fx-CG20 や fx-9860GII と同じです。
 
 
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ユーザーデータのバックアップ機能
カシオのスタンダード関数電卓は電源をオフにすると、作業内容やユーザーデータが消えますが、fx-CG50 は各モードでのユーザーデータは一旦電源を切ってもバックアップされます。他のプログラム電卓 fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG20 もバックアップされます。

資格試験で使えると称しているスタンダード関数電卓は、数式などが保存できると都合が悪いからバックアップできない仕様になっていると思われます。バックアップ機能だけでも、プログラム電卓を関数電卓として使う価値があると思って、私は日常的にプログラム電卓を関数電卓として使っています。
 
 
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3桁区切り表示
カシオの最新のスタンダード関数電卓 fx-JP900 / 700 / 500 では、関数電卓として3桁区切りが登場しました。一般電卓には3桁区切りは普通に搭載されている使い勝手の良い機能なので、登場が遅すぎるようにも思います。

これまでのプログラム電卓には3桁区切り機能は無く、fx-CG50 に3桁区切り機能の登場を期待しましたが、残念ながら対応していません。fx-CG50 のソフトウェアが fx-CG20 から殆ど変わっていない結果とも言えます。デザインは fx-JP500/700/900 を踏襲したので、3桁区切りについても踏襲して欲しいわけで、OSアップデートによる追加対応という現実的な方法もあります。カシオには是非対応して頂きたいと思います。

[2017/11/08 追記]
Casio Basic での出力コマンドにも3桁区切り機能がありません。しかし、作ったプログラムに3桁区切り出力機能を付加することは出来ます。
Casio Basic入門59, Chapter 10-5:3桁区切りサブルーチン グラフ関数電卓版
 
 
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複素指数関数
複素数を表示するように設定して、計算させてみると、fx-5800P はエラー、fx-9860GII と fx-CG20 は正しく計算結果を表示します。fx-CG50 でも同様に複素指数関数を正しく計算します。

 CompCalc1 CompCalc2 
 
 
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積分関数の処理速度
 
積分計算速度の比較をしてみます (Rad モード)。
機種積分1積分2
fx-JP9005.5秒48.7秒
fx-5800P10.1秒56.7秒
fx-9860GII (SH4A)1.5秒8.4秒
fx-CG201.0秒5.8秒
fx-CG500.7秒3.2秒

積分計算は fx-CG50 で高速化しています。三角関数の計算が特に高速化していることが分かります。
 
 
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周期関数の積分
積分計算にガウス・クロンロッド法が使われていることから、このアルゴリズムが苦手な多項式で表せない関数の代表選手として周期関数の積分を行って、タイムアウトする限界を比較してみます (Rad モード)。

積分3
機種計算できる nタイムアウトする n
fx-JP900
fx-5800P
fx-9860GII6061
fx-CG206061
fx-CG506061

fx-CG50 での結果は、fx-CG20 や fx-9860GII と同じなので、積分計算の内部ロジックは大きく変わっていないようです。
 
 
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Casio Basic の互換性

当ブログは Casio Basic がメインテーマなので、少し詳しく解説します。

fx-CG50 に搭載されている Casio Basic は、2006年に発売された fx-5800P とそれ以降に発売されたグラフ関数電卓が同じカテゴリに属します。これらに搭載された Casio Basic は、構造化プログラミング可能で意外に高機能です。当ブログでは、このカテゴリを新世代 Casio Basic と呼んでいます。

< 新世代Casio Basic搭載機 >
 - 2006年発売 fx-5800P
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2010年発売 PRIZM fx-CG10 (北米のみ)、fx-CG20と同じ
 - 2012年発売 fx-CG20
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50

新世代 Casio Basic については、Casio Basic の勧め を参考にしてください。

fx-CG50 搭載の Casio Basic は、機能面で fx-CG20 と異なる点が見つかりません。現時点では完全互換と言って良いと思います。そこで、fx-CG20 について、fx-9860GII や fx-5800P との比較を行った記事がそのまま fx-CG50 に該当します。

 ⇒ fx-CG20 の概要
 ⇒ fx-9860GII への移植 - 厄介な旧来の命令

当ブログで公開している Casio Basic入門逆引きCasio BasicCasio Basicコマンドリファレンスプログラムライブラリ は、fx-CG20 に関するものは、そのまま fx-CG50 に適用できます。
 
 
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カタログ機能

fx-CG50 には fx-CG20 と同様に使えるコマンドの一覧を検索して入力できるカタログ機能が備わっています。コマンド入力ができるモードで [SHIFT] [4] (GATALOG) を押すと、カタログ画面が現れます。

Catalog 1 CG20 Catalog 1 

左が fx-CG50 で、右が fx-CG20 です。

左の画面には、HISTORY というメニューと 表記 "Catalog" の右に検索入力欄が増えています。過去に検索して入力したコマンドを再入力するためには HISTORY 機能は大変便利です。 検索入力に1文字入れると絞り込み検索が行われるので、コマンドがうろ覚えの時に便利です。

CATメニューを選ぶとジャンル別一覧が現れます。

atalog Graph 1 

例えば 4: Graph でジャンルを選ぶと以下の画面になりますが、ここで fx-CG50 と fx-CG20 で違いがあります。

Catalog Graph 2 CG20 Catalog Graph 2 

左が fx-CG50、右が fx-CG20 です。

右の fx-CG20 では、コマンドのリストが表示されます。
左の fx-CG50 で表示されるリストは、コマンドではなくて説明です。この下のレベルでさらに説明のリストが現れることもあります。かなり分かり易く改善されています。

なお、CAT メニューから 1:All を選ぶと、全てのコマンドがアルファベット順に表示されます。このリストを fx-CG50 と fx-CG20 で比較した結果、同一でした。Casio Basic 使えるコマンドの種類が全く同じだと分かります。 
 
 
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Casio Basic の処理速度

fx-CG20 向けの作成したプログラムが そのまま fx-CG50 で動作するのは、ユーザーとしては助かります。fx-CG50 では処理速度の向上が見らるので、具体的に調べてみます。

 計算主体

PRIME - 素因数分解

ダウンロード
- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - 素因数分解 参照

プログラムを起動すると...

Prime1 
数値を入力して [EXE] で素因数分解を始め、[EXE] を押しながら結果を1行ずつ表示させる。

Prime2 Prime3 
表示が出たら、最後の行を示すので、これで素因数分解の全結果となります。

このプログラムの実行中は、ビジーマーカー以外に表示の更新が無いので、計算速度の比較に向いています。今回は、以下の10桁の数の素因数分解の計算時間を比較します。

計算する数値: 7,849,516,203 = 32 x 9811 x 88897

fx-CG50 の画面は以下のようになります。

   Prime4 Prime5 

機種別処理時間の比較
fx-CG50fx-CG20fx-9860GIIfx-5800P
46秒63秒89秒444秒
11.361.939.65
0.7312.677.05
0.520.7118.73

fx-CG50 の計算処理は、fx-CG20 より 30% 程度速くなっています。
  
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動きのあるテキスト出力

PYTHA - ピタゴラス数探索

ダウンロード

- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - ピタゴラス数 を参照。

このプログラムを起動すると1つめのピタゴラス数を表示して一旦停止します (左の画面)。
2行目の EXE:Next (-):Stop に変化するまで [EXE] キーを長押しすると、連続的に次々とピタゴラス数が表示し続けます。
そして、右の画面のように500個のピタゴラス数を探索して表示するまでの時間を計って比較します。
    Pytha 1 Pytha 500

[EXE] キーを長押しすると連続モードになって、A、B、C 1組のピタゴラス数が、次々に変化します。つまり、このピタゴラス数探索プログラムは、テキスト表示が常に更新し続けます。
そこで、500個のピタゴラス数が見つかるまでの時間を、機種別に比較してみました。

機種別処理時間の比較
fx-CG50
fx-CG20
fx-9860GII
fx-5800P
87秒
185秒93秒
441秒
12.121.075.07
0.4710.5024,0
0.941.9914.74
0.200.420.211

fx-CG50 は、fx-CG20 の2倍程度の処理速度、fx-9860GII とほぼ同等の処理時間。
fx-CG20 は、動きの有るテキスト表示が重すぎて、実用プログラムを走らせるには向かなかったが、その問題が解決されています。

液晶画面の右上にビジーマーカーが表示されますが、fx-CG20 では常に表示し続けているのに対して、fx-CG50 では表示されていない時間が長い点に気付きました。fx-CG50 では ディスプレイへの転送をコマンドごとでなくてある程度まとまって行っている可能性がありそうです。それに伴ってビジーマーカー表示が間欠的になっているのかも知れません。
 
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動きのあるグラフィック出力

MONTECAR - モンテカルロ法による円周率計算

ダウンロード
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII グラフィックス - モンテカルロ法 を参照。この記事では、実際の画面の変化を動画で見られます。

 Montecar_1 Montecar_2 

 Montecar_3 Montecar_4 

[EXE]
キーを押すと、ランダムに点を打ち始め、それが円内にある割合から円周率を求める、モンテカルロシミュレーションプログラムです。このプログラムは、動きのあるテキスト表示と動きのあるグラフィックス描画を同時に行います。

そこでランダムに500回点を打つまでの時間を、機種別に調べて比較してみました。
機種別処理時間の比較 
fx-CG50
fx-CG20
fx-9860GII
174秒
429秒
135秒
12.470.78
0.4110.31
1.23.181

fx-CG50 は、fx-CG20 の 2.5倍の処理速度を達成。しかし fx-9860GII の 80% 程度の処理速度しかありません。

グラフィック表示の処理時間は fx-CG50 でかなり改善されているとは言え、あまり得意な処理ではないことが分かります。
カシオのグラフ関数電卓は、数学教育目的でグラフを表示することが主眼で、速い動きで変化示す処理は重視していないんでしょう。
 
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さらなる高速化

fx-CG50 は、fx-CG20 の極めて遅い出力処理を改善していることが分かったのですが、それでもゲームなどのピクセル単位での描画が多いプログラムでは全く不十分です。Casio Basic をより高速化するには、現在のところ2つの可能性があります。1つはチューンアップ (オーバークロック) による高速化、もう一つはアドイン版 Casio Basic (C.Basic) の利用です。

チューンアップ
これまで、fx-9860G、fx-9860GII そして fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 それぞれの専用オーバークロックツールが、sentaro様により提供されてきています。いずれも比較的安全性が確保されており、私も愛用しています。但しオーバークロックは、ROM 内容が異常になったり、いずれかのチップが損傷をうける可能性があり、これらの結果電卓が正常動作しなくなった場合でもメーカー保証を受けられないので、自己責任で利用しましょう。

Casio グラフ関数電卓を限界までチューンアップ

本ブログでは、作者の sentaro様へ直接質問できるように、以下のエントリーがあります。このエントリ-では、fx-CG20 用の Ptune2 の紹介もしており、サポートも受けられます。
 ⇒ fx-9860GII のオーバークロック - Ftune2 -

fx-CG50 用のオーバークロックツール Ptune3 の開発も始まっていますが、まだβ バージョン段階で、今後一定の安全性を確保しつつさらに高速化できる可能性があります。そこで安定版リリースまでは、以下のエントリ-で情報交換を行います。
 ⇒ fx-CG50 のチューンアップ

ちなみに、各機種をチューンアップして上で紹介した モンテカルロ法による円周率計算の処理時間を比較します。

チューンアップした機種別処理時間の比較 
fx-CG50 tuned by Ptun3
fx-CG20 tuned by Ptune2
fx-9860GII tuned by Ftune2
97秒 (174秒)
108秒 (429秒)
23秒 (135秒)
1.8倍高速化4倍高速化5.9倍高速化
11.110.24
0.9010.21
4.214.701
カッコ内は標準での処理時間

チューンアップは、CPUコアクロックだけでなく、メモリバスクロック、I/Oバスクロック、ウェイトなどを機種に応じて調整します。ここでは、チューンアップの潜在能力を示すだけなので、個別のチューンアップ設定は割愛します。

fx-9860GII の標準での処理時間が 135秒なので、fx-CG50 も fx-CG20 もそれ以上に高速化できています。fx-9860GII はチューンアップで桁違いに速くなっています (これが現時点での fx-9860GII の利点とも言えます)。fx-CG50 用の Ptune3 の今後の進展が楽しみです。
 
アドイン版 Casio Basic (C.Basic)
C.Basic は、現在のところ fx-9860GII 専用版のみの開発が続いています。開発者はチューンアップツールと同じ sentaro様です。

C.Basic は、純正Casio Basic のソースをほぼそのまま実行可能で、特にグラフィック描画の高速化は目を見張るものがあります。
どのくらい速いかは、ここ にある動画を見れば一目瞭然です。現在は、主に海外からの要望に応えつつ、バージョンアップが進んでいます。

現在では、fx-9860G シリーズ用の C.Basic for FX と fx-CGシリーズ用の C.Basic for CG が公開されています。
C.Basic のトップページ
C.Basic for CG のトップページ

[2017/11/01 追記]
なお、fx-CG50 向けの C.Basic for CG の開発が始まっています。C.Basic の処理速度はアドインに近いものになります。この記事では、同じロジックでアドインとCasio Basic のグラフィック描画速度の違いから C.Basic for CG のポテンシャルの高さを紹介しています。公開されるのが楽しみです。公開されています。

 




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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-CG50

テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

fx-5800P Casio Basic をPCでコーディング - CcEditor

2018/02/12
追記修正 2019/08/13

fx-5800P の Casio Basic をPCでコーディング - CcEditor

[2019/05/06] CcEditor が Ver 2.2 にアップデート
ダウンロードはこちら


Pclink_fx-5800P_2
fx-5800P の Casio Basic プログラムがPCとデータリンク可能になったことを既に紹介している。

ついに fx-5800P がPCリンク可能になった

一旦PCにバックアップされたプログラムをPC上で編集するためのエディタ - CcEditor が、同じく takumako様により公開されている。

CcEditor は、CcLinker でバックアップしたプログラムの編集だけでなく、最初からプログラムを書ける。さらに fx-5800P で公開されていない隠し機能を使って、Casio Basic を拡張して使うこともできる。

そこで、実際に CcEditor を 現時点で最新バージョンの Windows 10 で使ってみたので、紹介する。


目 次

  CcEditor のダウンロードと起動

  CcEditor の基本コンセプト

  CcEditor の操作と拡張機能
    CCLファイルのインポート&プログラム変更 ⇒ fx-5800P へ転送
    CcEditor だけでプログラム作成 ⇒ fx-5800P へ転送





CcEditor のダウンロードと起動

CcEditor 最新版は ダウンロードページ からダウンロードできる。

ダウンロードし最初に実行すると、Windows の保護機能が発動する。

PC_Protection.PNG

詳細情報 をクリックすると [実行] ボタンが現れるので、これをクリックして 実行。次回からは保護機能の警告は出ない。


[2018/08/07 追記]
 CcEditor Ver 1.6e 以降は、この問題を回避するために フリーの圧縮解凍アプリ CGA にで圧縮されたファイル(拡張子がCGA)での提供に変更されている (詳しくはコチラを参照)。



<目次に戻る>



CcEditor の基本コンセプト

CcEditor の基本コンセプトを理解するとスムーズに使える。先ず File メニューを示す。
Booted_CcEditor13.PNG

Project (プロジェクト)、Build (ビルド)、Import (インポート) という項目があることに着目して欲しい。

fx-5800P から CcLinker でPCにバックアップすると拡張子が ccl の CCL ファイルフォーマットになる。
また CcEditor が扱う専用ファイルフォーマットには、CCLファイル に加えて拡張子が cce の CCEファイルがあり、CcEditor で編集した内容を保存するために用いる。CcEditor の編集画面は、fx-5800P のプログラム編集画面よりもコードが見やすくなっており、そのための特殊文字や制御文字を加えて内容を保存するための専用フォーマットにしているのが CCEファイルだ。

さて、CcEditor は単なるエディタではなく、簡易的なプログラム開発環境になっていると理解すると良い。つまり CCEフォーマットで扱うファイルは Project (開発プロジェクト) ファイルという扱いになっていて、fx-5800P に転送できるフォーマットになっていない。

そして編集が終われば、一旦 Build (ビルド)という操作を行って、fx-5800P に転送するための最終的な CCLフォーマットに変換する。この概念は、コンパイラ型言語 (C++ や C# など)と同様で、プログラムコードはプロジェクトファイルとして編集・保存し、これをコンパイル&ビルドすることで、実際に使える実行ファイルや中間コードファイルに変換する、という考え方に基づいている。

なお、File メニューに Import (インポート) 項目があり、これは CCL ファイルを取り込む操作だ。


以上をまとめると、CcLinker でバックパップした CCL ファイルImport (インポート)で読み込んで編集できる。それをファイルとして保存するには、CCE ファイル ( = Projectファイル) として保存する。CCEファイルを Build (ビルド)すれば fx-5800P に転送可能な CCLファイルに変換して保存する。

CcEditor で最初からコーディングすることもできる。その場合も CCE ファイル (= Projectファイル) として編集・保存する。或いは Build (ビルド)することで fx-5800P に転送可能な CCLファイルとして保存する。いずれにせよ CcLinker で fx-5800P に転送する前に、CcEditor で Build して CCLファイルに変換しておく必要がある。

以上の概念を理解すると、CcEditor をスムーズに使えると思う。
<目次に戻る>



CcEditor の操作と拡張機能

代表的な使い方を試したので、それを紹介する。拡張機能は随時追加されているので、ここでは全て触れていない。

[2019/05/08 追記] デバッグモード
デバッグモードが秀逸だ。fx-5800Pを CcLinker で接続した上で CcEditor の画面でデバッグができる機能だ。指定変数値のウォッチ、ブレークポイントの設定が可能で、PCの広い画面でデバッグができるため、プログラム全体の見通しが良くなり、とても効率が良い。⇒ デバッグモードの説明

詳細は takumako様のCcEditorのページで確認して欲しい。


CCLファイルのインポート&プログラム変更 ⇒ fx-5800P へ転送

初めて使うことを想定して、少し細かく説明する。

題材として、以前紹介している ピタゴラス数を計算して表示するプログラム (PYTHAGORAS) を変更して fx-5800P へ転送してみる。

PYTHAGORAS の CCL ファイル (PYTHAGORAS COMP 0142.ccl) のダウンロード
事前にダウンロードしたファイルを 全て大文字のファイル名 PYTHAGORAS として fx-5800P に転送して欲しい。その上で、以下の説明を見ながら、実際に操作して進めると分かり易いと思う。。

さて、CcLinker で fx-5800P から (再度) PCに転送し、ファイル名を小文字混じりの Pythagras.ccl として転送 (バックアップ) する。操作方法は "ついに fx-5800P がPCリンク可能になった" 参照。

CcEditor を起動し、PYTHAGORAS.cclImport で読み込む。
Import_Pythagoras13.PNG 

ファイル選択ダイアログで、PYTHAGORAS COMP 0142.ccl を選んで、[開く] をクリックする。

PYTHAGORAS COMP 0142.ccl が読み込まれ、ソースが表示される。
Imported_Pythagoras13.PNG 

このプログラムは、終了させるには [AC] キーを押す。そこで、[AC]たけでなく [EXIT]キーでも終了できるように変更してみる。
ここでは、例えば下から9行目の Doの下に

Getkey=73⇒0→L

を追加、Lbl 0 の上に

1→L

を追加し、最後の行を

L⇒Goto 0
Cls

に変更してみる。これで、ピタゴラス数が連続表示されている時に [EXIT] キーを長押しすると、画面クリアしてからプログラムが終了するようになる。

プログラムコマンドは、[Program]ボタンを押して現れるコマンドリストから入力する。"", "="、""、"Getkey" はコマンドリストから入力、数字はキーボードから直接入力できる。

変更が終わったので、一旦 CCE ファイルとしてプロジェクトを保存する。

[File] - [Project] - [Save] とすると、
Save_Project_PYTHAGORAS_CCE_13.PNG 

ファイル選択ダイアログが表示されるが、ファイル名の欄は左詰めになっていないので、左端までスクロールしてファイル名を確認する。[2018/02/21 追記] Ver 1.3 で左詰め表示がされるようになった。

ここでは、試しに 頭の P 以外を小文字にしたファイル名 (Pythagoras.ccl) にしてみる。
Pythagoras_Save.PNG 

[開く] をクリックすると、プロジェクト Pythagoras.cce が保存される。指定フォルダに保存されていることを確認する。

Check_Saved_Pythagoras.PNG
さて、プログラム文法をチェックするために、[File] - [Check] を選択。
Check_Pythagoras13.PNG 

Check
されると、コマンドに色が付く。もしエラーがあればエラーメッセージがポップアップする。
Checked_Pythagoras13.PNG 

fx-5800P に転送可能な CCL ファイルに変換するために、[File] - [Build] を選択すると、
Build_Pythagoras13.PNG 

Check
を選んだ時と同じ文法チェックが自動的に行われ、エラーがなければ、確認ダイアログが現れる。

Building_Pythagoras13.PNG 

[はい] をクリック

FileSelect_Final_CCL.PNG

ファイル選択ダイアログで [開く] をクリックして、Pythagoras COMP.ccl を保存する。ここでオリジナルの Pythagoras.ccl とは異なるファイル名にしておくことを勧める。

Saved_Pythagoras_CCL.PNG
Pythagoras COMP.ccl が保存されていることを確認。

最後にこれを CcLinker で fx-5800P に転送する。そこで先ず、fx-5800P と CcLinkerドングルを繋ぎ、ドングルをPCに刺し、CcLinker を起動する。

或いは CcEditor Ver 2.0  以降では Add-In 機能から CcLinker を直接呼び出せる。

StartUp   

fx-5800P で [MODE] - [▼] - [1](1:LINK) - [2](2:Receive) を押すと、CcLinkerアプリは自動的に Transmit モードになり、ファイル選択ダイアログが表示される。ここで Pythagoras COMP.ccl を選ぶ。

Transmit_Pythagoras_CLL.PNG

[開く] をクリック (或いは ファイルをダブルクリック) すると転送が始まる。

転送が正常に終わると fx-5800P と CcLinnker の両方で Complete! と表示される。 

fx-5800P で動作確認してOKなら、プログラム変更は成功だ。



CcEditor の拡張機能 (1) - 小文字ファイル名が使える

fx-5800P のプログラム名は大文字アルファベットと数字に限定されるが、上の例のようにファイル名に小文字を使ってfx-5800Pに転送すると、大文字だけのファイルと共存できることが分かる。
<目次に戻る>


CcEditor だけでプログラム作成 ⇒ fx-5800P へ転送

CcEditor で最初からプログラムを作る例を紹介する。

CcEditor を起動する。
Started_CcEditor13.PNG

Project 名が Default、その右で動作モードが COMP になっている。
ここでは、Project 名に test と入力、動作モードは COMP のままにする。そしてプログラムコードを入力する。
test_code13.PNG 

プログラムコードは下記のようにした。赤文字部分は純正Casio Basicでは入力できない表記だ (ところが実行するとエラーにならない、以下参照)。

"CcEditor Test"
1→a
2→αⓑ
Locate 1,2,
a①+αⓑ



CcEditor の拡張機能 (2) - 表示に小文字アルファベットやギリシャ文字が使える
純正Casio Basic では入力できない小文字アルファベットやギリシャ文字、添え字を文字列の1部として出力できる。

CcEditor の拡張機能 (3) - 小文字アルファベット、ギリシャ文字が変数として使える
  • 純正では使えない小文字アルファベットが変数として使える。
  • 純正で使えないギリシャ文字が変数として使える。
はエディタでの表示は〇に囲まれているが、1文字変数の添え字となる。
プログラムを fx-5800P に転送すると、電卓上では、添え字付き変数 a1αb と表示される。それぞれ1文字変数の添え字になっていて、変数として正常に使える。添え字が異なると別の変数として使えるので、使える変数が大幅に増える。

小文字アルファベットの入力は、キーボードから直接入力できる。
ギリシャ文字や〇で囲まれる添え字は、[Function] ボタンを押して現れる Functionメニューで [ALPHA] を選び、プルダウンメニューから選んで入力する。

Surfix_number.png


CcEditor の拡張機能 (4) - 1文字変数に添え字を付加して別変数として使える
  • [Function] ボタン - [ALPHA] ⇒ プルダウンメニューから入力
  • 〇に囲まれた文字は添え字入力に使う

入力が終われば、一旦 test プロジェクトとして保存 (test.cce 保存)。そして Build して CCL ファイル (test.ccl) に変換する。
最後に CcLinker で fx-5800P に転送する。

転送後、Prog List では小文字のプログラムファイル名 test が見つかる。コードを表示させると以下のようになる。

"CcEditor Test"
1→a1
2→αb
Locate 1,2,a1b

これを実行すると、出力は以下になり、小文字アルファベットやギリシャ文字が添え字付きで変数として正常に使えていることが分かる。

CcEditor Test
3


なお、これらの 小文字出力や 小文字変数、ギリシャ文字変数、添え字付き変数は、fx-5800P の Casio Basic に既に備わっている隠し機能であり、CcEditor によってこれら隠し機能が使えるようになる。
<目次に戻る>



今後、必要に応じて随時追記・修正してゆく。




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keywords: fx-5800PCasioBasic、データリンク、CcLinker

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ついに fx-5800P がPCリンク可能になった

2018/02/10
更新 2019/08/13

fx-5800P と PCのデータリンクを使いこなす CcLinker


アップデート状況
  • CcLinker Dongle の頒布 ⇒ 詳しくはこちら [2019/05/08]
  • CcLinker が Ver 4.0a にアップデートダウンロードはこちら [2019/05/08]
    ※ fx-5800Pと連動して自動化され、さらにWindowsバージョンの違いによる誤動作発生が低減されました


はじめに

小型でバランスのとれた fx-5800P での Casio Basic プログラミングは、当ブログの重要テーマです。しかし致命的な問題として、カバーのヒンジが壊れやすいこと、そしてPCとのデータリンクができない点が挙げられる。これについては "fx-5800P プログラムのバックアップ" で取り上げている。

本来カシオが提供すべきものだと思うのだが、fx-5800P 発売から10年以上経ても、カシオ自身やサードパーティからまだ提供されていなかったが、ついに待ち望んだPCとのデータリンクが実現した

以前から、fx-5800P のデータリンクが検討されてきた。当ブログにおいても、"fx-5800P プログラムのバックアップ" の記事に kikkawa様や AkSd様のコメントで、データ解析ができて、なんとかなるかも知れないというコメントを頂いていた。そして、AkSd様の 関数電卓ファン掲示板 で様々な情報交換がなされ、応援コメントなども集まるようになった。

その中で、takumako様 が CcLinker というデータリンクツールを完成なさった。

takumako様の CcLinkerホームページ

現在は、ファームウェア書き込み済みの以下のような形態で頒布なさっている。
 CcLinkerDongle 

購入方法の詳細は、CcLinker Dongle の頒布 を参照のこと。


CcEditor の紹介

CcLinker で転送したプログラムファイル (CCLファイル) を CcEditor というプログラミングアプリで編集・作成すると fx-5800P の隠し機能が使えてプログラミングの幅が広がる。また、ソースコードにインデントが付けられたり、Getkey のキーコードが簡単に入力できたりと、CcEditor は fx-5800P 専用の優れたプログラミングツールだ。 CcLinker と合わせて CcEditor を使う価値は十分ある。

[2019/05/08 追記]
CcEditor は Ver 2.2 にアップデートされ、さらに使い勝手が改善されている。
CcEditor の簡単な紹介


CcLinker Dongle の導入

NewUSBDongle実際に CcLinker Dongle を入手して使ってみた。左の写真は私が入手した最新のものだ。

[2018/08/07 追記]
できるだけ多くの方に使って頂きたいという作者のtakumako様のお考えから、期間限定を無くして、いつでも有償頒布を受け付けるとのこと。とてもありがたい話だ。

fx-5800P をPCとリンクするには、写真の USBドングルとWindows デスクトップアプリを使う。




実際にWindows 10 で使ってみたので、以下に紹介する。


デバイスドライバーのインストール

先にUSBドングルをPCに奥まできちんと刺し、添付の Windowsデスクトップアプリ - CcLinker を起動すると、自動的にデバイスドライバのインスト-ルが始まる。Windows 10 では、右下にインストールが終了した旨のメッセージが現れる。但し、Windowsアプリのウィンドウは表示されない。

一旦デバイスドライバがインストールされた後 CcLinker アプリを起動するとアプリウィンドウが表示される。


PC保護の警告

Ver 1.6d 以前の CcLinker を初めて起動するとき、Windowsの保護機能が発動してしまう。

PC_Protection.PNG 

自作プログラムでは、最初は間違い無くこれが表示される。CcLinker も危険ではないのに大きなお世話である。気をつけるべきはダウンロード先は作者のオリジナルサイトを使うことだ。おそらく Microsoft がユーザーのPCからインストールプログラムを監視し、そのデータを抽出し、多数決方式でインストール数が少なければ一旦待ったをかける機能だろうと思われる。

ここで、詳細情報 をクリックしたら現れる [実行]をクリックし、アプリを実行すれば次回からこの警告は現れない。
自作プログラムがPC保護機能に引っかかる

[2018/07/31 追記]
CcLinker Ver 1.6e 以降は、この問題を回避するために フリーの圧縮解凍アプリ CGA にて圧縮されたファイル(拡張子がCGA)でも供されている(詳しくはコチラを参照)。

[2019/05/08 追記]
CcLinker Ver 4.0a は zipファイルでの提供もされている。古いバージョンからのアップデートなら zipファイルを入手上書きすれば良く、PC保護機能に引っかかることはない。



CcLinker の起動

最初に USBドングルとfx-5800Pを接続した後、USBドングルをPCに刺す (確実に接続する方法)。
その後 Windowsアプリ CcLinker を起動する。無事に起動すると、CcLinker のウィンドウが表示される。

Pclink_fx-5800P   StartUp    

CcLinker Ver 2.0b 以降は [Transmit] ボタンと [Receive] ボタンが廃止され、fx-5800P 上で Transmit や Receive を選択した時に CcLinkerが自動的に連動するようになった。Ver 2.1a で画面の背景に薄い色が付き、見やすくなった。 

もし、ドングルを刺さずに アプリを起動すると、エラーメッセージが表示される。

Boot_Error.PNG 

そこで、メッセージに従って ドングルを刺してから [OK] で、正常起動する。




CcLinker の終了

USBドングルを外す前に、CcLinkerアプリを必ず先に終了させる。
そうでないとエラーになり、結局 CcLinkerを強制終了することになる。




CcLinker の操作
 
CcLinkerアプリには [AC] ボタンしかない。基本操作は 接続した fx-5800P で行い、PC上ではファイルやフォルダの選択操作のみを行うようになっている。

fx-5800P からPCへ特定のプログラムファイルを転送 (PCにバックアップ)

CcLinker は、fx-5800P のプログラムファイルを CCL ファイル (CcLinker独自フォーマットのファイル形式)でバックアップする。

試しに、"fx-5800P【ゲーム】:Hit & Blow" で作ったプログラムのメインルーチンをPCにバックアップしてみる。私の fx-5800P ではメインルーチンのプログラム名を HB に変更している。

fx-5800Pを繋いだUSBドングルをPCに挿入した後 CcLinkerアプリを起動。


Pclink_fx-5800P   StartUp 

アプリでは何もせず、fx-5800P で、[MODE] - [▼] - [1] (LINK) - [1] (Transmit] - [2] (Select) と押し、
Select Data で バックアップしたいプログラム (今は "HB") にカーソルを合わせ、[1](SEL) を押し、最後に [0] (TRAN) を押す。
Transmit OK?[EXE] (Yes) を押すと、PCの一時ファイルに一旦バックアップされ、CcLinker と fx-5800P の両方でCompleted! と表示される。

CompleteSave  

そして、バックアップ先を選択するフォルダの選択画面が現れるので、そこでハックアップ先のフォルダを指定する。

SelectSaveFolder   

ファイル名を変更せず、そのまま [開く] ボタンをクリックすると、一時フォルダに一旦転送されたファイルが、指定したフォルダに移動される。


ここで最初に表示されるファイル名は、fx-5800Pに保存されているファイル名のうしろに COMP [ファイルサイズ] の情報が付加されている。この例では、HB COMP 027.cll になっている。ここでファイル名を自由に変更可能で、変更されたファイル名でバックアップできる。

なお、HB COMP 0127 の "COMP 0127" の部分は 必ずしも必要ではなく、消してしまっても問題ない。COMPモードのファイルであることを明示的に示すだけで、0127 はファイルサイズだ。

このファイル選択画面は、いわゆるコモンダイアログになっており、右クリックして現れるメニューから新規にフォルダを作ってからそこへ保存するなど Windows標準の操作ができる。


fx-5800P からPCへ全てのファイルを一気に転送 (PCに全てバックアップ) - Ver 1.7 以降 [2018/08/18]

fx-5800P のプログラムを全て一気にPCに転送できる。

上と同じ要領で、fx-5800P とPC を USBドングルで接続してから、CcLinker アプリを起動する。

CcLinkerアプリでは何もせず、fx-5800P で [MODE] - [▼] - [1] (LINK) - [1] (Transmit) - [1] (All) 、そして [EXE] をキーインする。

すると、「ファイルを選択してください」ダイアログが現れるので、バックアップするフォルダに移動するか、右クリックして新たにフォルダを作り、 [開く(O)]をクリックするか PCの [Enter] キーを押す。これで、電卓内の全てのプログラムがPCへ転送される。

保存先フォルダに同名ファイルがある場合は次のポップアップが現れる。

OverwriteFile  

ここで、[はい(Y)] を押すと、他に同名ファイルがあっても上書きコピーされる。無事に転送が終わると、fx-5800P と CcLinker アプリの両方で Completed! と表示される。

上書き確認は安全のため表示されるが、頻繁に表示され面倒になり、バックアップを中止したい時は、[キャンセル] を押せば、一連の転送そのものをキャンセルできる。

なお、何かエラーが発生したら、エラーメッセージが表示される。エラーメッセージで [OK] をクリック後、CcLinker アプリで [AC] をクリックして一旦バックアップを中止し、バックアップをやり直す。何度か繰り返す必要があるかも知れない。


PCから fx-5800P へ特定のプログラムファイルを転送 (電卓に転送)

CcLinker でバックアップしたCCLファイルを fx-5800P にプログラムファイルとして転送する。

fx-5800P をUSBドングルに繋いだ上で、ドングルをPCに刺し、CcLinkerアプリを起動する。

StartUp    

CcLinker アプリでは何もせず、fx-5800P で [MODE] - [▼] - [1] (1:LINK) - [2] (Receive) と押すと、保存するファイルの選択画面が現れる。

SelectResumingFile  

このファイル選択ダイアログで、転送したいファイルを選び [開く] ボタンをクリック。

既に同名ファイルがある場合は、上書きして良いかを確認するメッセージが現れるので、

OverwriteFile   

[はい(Y)][いいえ(N)] をクリックして先に進む。

OverWightBackFile_Disp 

無事に転送されると、fx-5800P と CcLinker の両方で Complete! と表示される。

BackUpAllCOmplete.png 




PCから fx-5800P へ全てのファイルを一気に転送 (電卓に全て転送)  [2018/08/18]

PCにバックアップしたファイルを一気に fx-5800P に転送できる。

fx-5800P で [MODE] - [▼] - [1] (LINK) - [2] (Receive) をキーイン。CcLinker アプリで [Transmit] クリックする。するとTransmit コモンダイアログが開くので、そこでfx-5800P へ転送するファイルのあるバックアップフォルダを開き、転送するファイルを選ぶ。[Ctrl]-[A] で全て選択するか、[SHIFT][Ctrl] を押しながら複数ファイルを選択し、[開く(O)] クリック。これで、選択したファイルが一気に fx-5800P に転送される。

転送が無事に完了した時は、fx-5800P と CcLinkerアプリの両方で Completed! と表示される。

fx-5800P に同名ファイルが有る場合は、見つかる度に以下のポップアップが表示される。

OverWightBackFile 

転送を中止したいときは、fx-5800P で [AC] (Cancel) を押すか、このダイアログで [キャンセル] をクリックする。




fx-5800P プログラムをCCLファイルで公開

当ブログで公開している fx-5800P 用プログラムファイルは、今後 CCLファイルでダウンロードできるようにしてゆく予定だ。

これまでは、プログラムを fx-5800P に手入力するしかなかったが、ダウンロードしたCCLファイルを CcLinker を使って fx-5800P に転送できるので、インターネットを使った fx-5800P のプログラムの流通が容易になる。



CcEditor

Takumako様のホームページ では、CcEditor が公開されている。

これを使うと、fx-5800P の Casio Basic をPC上でコーディングし、CcLinker で扱える CCL ファイルに変換できる。CCL ファイルを変更し、CCLファイルに変換することも可能だ。

それ以上に CcEditor の面白いところは、fx-5800P の Casio Basic で公開されていない機能を使うことが出来る点にある。
  • 表示文字列としてアルファベットの小文字、ギリシャ文字(大文字と小文字)が自由に使える
  • 変数にアルファベット小文字やギリシャ文字(大文字と小文字)が使える
  • 変数に添え字として数字アルファベットギリシャ文字を使える。
"fx-5800P Casio Basic をPCでコーディング - CcEditor" を参照。 

CcLinkerCcEditor を併用すると、fx-5800P の隠し機能として、表示に小文字が使え、使える変数が大幅に増加するので、fx-5800 Casio Basic プログラミングの幅が大きく広がる。



今後、何か分かれば随時追記修正してゆく。



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fx-5800P 素因数分解 - 結果表示のバリエーション

追記修正 2019/07/15

今回は、fx-5800P の素因数分解プログラムの結果表示方法に関する話題です。

読者の まつ様 から素因数分解の結果表示についての投稿を頂きました。面白いので紹介します。

Result_Display 

今回のご提案は、このような表示もアリだというものです。

素因数分解の結果は、素数と乗数の組を 縦に並べて表示するのが見やすいと決めてかかっていたので、チョット新鮮です。

fx-5800P などの最近のカシオのプログラム電卓は、10桁に限られるから、16桁x4行のディスプレイでは、このように出力すれは1画面に収まるわけです。但し、素数や乗数が途中で改行しないように配慮されています。

ご投稿いただいたプログラムを勝手に Prime Factor として以下からダウンロードできるようにしました。
結果を1画面に表示する素因数分解プログラム:Prime Factor

※ これをダウンロードして fx-5800P に転送するには、CcLinker が必要になります。

ご投稿いただいたプログラムのタイプミスを1箇所だけ ( "[""^(" に) 修正し、結果表示のために ◢ を追加し、プログラムの最後で配列変数の領域を解放するように修正しただけで、まつ様のコードは殆どいじっていません。

Prime Factor by まつ
Prime_Factor_Src 







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プログラム電卓は、プログラムを作って、使ってナンボ!

実際に触って気づいたこと、自作プログラム、電卓プログラミングについて書いています。

なお管理人はカシオ計算機の関係者ではなく、Casio Basicが面白いと感じる1ユーザーです。


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