2015/10/30
e-Gadget は、カシオ製プログラム電卓 fx-5800P や搭載されているCasio Basicプログラミングをメインテーマとして、2013年10月30日に開設して以来、2周年を迎えました。
開設から2015年10月29日までの当ブログへの来訪者が累計 24,000人を超え、ページビューは 86,000 を超えました。数は少ないのですが、右上がりであることは、とてもうれしく思っています。
(開設以来、2015年10月29日までのアクセス履歴)
e-Gadget を開設した当時は、fx-5800P の Casio Basic については、まだよく分かっていませんでした。ネットで調べても、fx-5800P のCasio Basic の詳しい説明が見つからなかったので、取りあえずプログラムを色々と作りながら、
取扱説明書では分からない Casio Basic の使いこなしを、メモ変わりに公開したのが当ブログの始まりでした。
調べれば調べるほど、Casio Basic が良く出来ていることが分かり、Casio basic 探索が面白くなりました。そして、Casio Basic の使いこなしについて、以下の異なる切り口で紹介するに至りました;
- Casio Basic 入門講座
- Casio Basic コマンドリファレンス
- 逆引き Casio Basic
- Casio Basic グラフィックス (fx-9860GII 専用)
最初は、fx-5800P のみでしたが、グラフ電卓 fx-9860GII のグラフィックスプログラミングへ広げるようになりました。
探索結果をほぼリアルタイムで公開しているので、間違いを後から訂正したり、タイプミスや誤字脱字などお見苦しい点が多々有りますが、間違いを隠さずに訂正するようにしています。読者の方々には申し訳ありませんが、その方が楽なので、そうさせてもらっています。
fx-5800P が盗難に遭っていなければ...Casio Basic がよく分からないまま、fx-5800P で適当に作って日常的に使っているプログラムが幾つかありました。ある日、展示会で私の fx-5800P が置き引きに遭いました。
その電卓が無くなってみると、プログラムが使えなくて、たちどころに不便に感じたので、fx-5800P を買い直して、プログラムを入れ直そうとしました。ところがプログラムのソースをきちんと残していなかったので、思い出しながらプログラムを作り直ることになりました。
プログラムを作り直すために一部残っていたソースリストを見ると、その出来の悪さに感心(?)しました。より良いプログラムにしようと思ったのですが、知りたいことは取扱説明書には殆ど書かれていないので、自分で Casio Basic の詳細仕様を調べることにしました。すると Casio Basic は、電卓用の簡易的なものではなくて、なかなか侮れない言語だと分かってきました。
fx-5800P が盗難に遭っていなければ、当ブログは誕生しませんでした。
正直ここまで続くとは...当初は、すぐにネタ切れになる心配がありました。
ところが色々な発見があり、次々にお宝が見つかるような楽しさを味わいながら、ここまで続いたのは、Casio Basoc が実に良く出来ているためだと思います。
例えば、まさか fx-5800P でモグラ叩きのようなアクションゲームを作れるとは思いませんでした。
また、実用的なユーザーインターフェースを備えたある程度の完成度の実用プログラムが多く作れたことも大きな成果です。実際に、当ブログで紹介しているプログラム以外にも、私自身が日常的に使っているプログラムが複数あります。
なお、これまでの3大トピックスを個人的にピックアップすると、
- fx-5800P 特有ではあるが、特定キーの二重押しで特殊なキーコードが戻ること
- Casio Basic でキーの長押しがメニュー操作の定番として使えること
- Casio Basic 向けの汎用サブルーチン「入力ボックス」を作れたこと
で、Casio Basic プログラミングの幅が大きく広がりました。
特に今考えていることプログラミングは一部の人の特殊技能と思う人が多いように感じています。一方で、IT業界で仕事をしている人(プログラマやSE)から聞く限り、プログラミング適性は、男女の違い、文系・理系の違いとは無関係、というのが常識のようです。
プログラマは理系じゃないとできないの?私自身の感覚では、プログラミングは自動車の運転と似ていて、明かに向き不向き、上手下手はあるにしても、最低限の学習と練習をすれば誰でも習得できるものです。必要性や動機さえあれば始められるはずです。
プログラミングとは、手順書を書く作業なので、普通に皆が行っていることと大きく変わらないものです。コンピュータに指示する手順を考えることが、日々の生活や仕事で段取りを考えるのと、いったいどこが違うのか? 変わらないと思います。
プログラミングは、プログラミング言語の文法や単語を多少覚えれば基本的な学習は終わります。あとは実際に作ってみて練習を積めば、少しづつ身に付くものです。
さて、プログラミング初学者は、いったい何に躓ずくのかを調べた論文があります。これは、C言語のプログラミングの例ですが、初学者はキー入力のスペルミスに気付かない、エラーメッセージが理解できない、などプログラミングの本質に至る前に躓くというのです。
プログラミングの写経型学習過程を対象としたつまずきの分析とテキスト教材の改善ネットで調べると、そもそも開発環境の構築が難しくて分からない、という理由も出てきます。ウィンドウに Hello World と表示するだけでも、覚えることはかなり多くあり、確かに敷居が高いのでしょう。このように、初学者の敵は、プログラミングの本質以外に多くあることが分かります。
面白いことに、プログラム電卓でのプログラミングは、かなり事情が違ってきます。
カシオのプログラム電卓の場合は、開発環境の構築は、Casio Baisc を搭載したプログラム電卓を入手しるだけです。あとはキーを幾つか押すだけで、すぐにプログラミングが始められます。
コマンドの入力は、メニューから選ぶだけなので、スペルミスの可能性は全くありません。エラーメッセージは、その数が少ない上にエラーが発生したところにカーソルが表示されるので、エラーの原因は分かりやすくなっています。
最後に、Casio Basic は覚えるコマンドが圧倒的に少ないので、学習にはとても有利です。
つまり、Casio Basic は、覚えやすく誰にでもプログラミングが出来て、自分専用の実用的なプログラムを作って使う楽しみを与えてくれるものだと思うのです。
最近の Casio Basic は、一昔前の Basic 風言語から大きく進化していて、構造化プログラミングが出来ます。Casio Basic で実際にプログラミングしていない人が取扱説明書を読むだけで大きな誤解をしているケールを、Q&Aサイトで多く見うけます。
実にもったいないと思います。
謝 辞fx-5800P のみを扱っていたところに、fx-9860GII の面白さや価値を見い出すきっかけを頂いた sentaro様にもお礼を言わなければなりません。sentaro様の アドインプログラム:
Ftune2は、
fx-9860GIIをオーバークロックするツールですが、これにより、fx-9860GII を高速マシンに変身させます。コーディングが楽な Casio Basic でプログラムを書き、それを高速で実行する環境が手に入れられ、私の興味の対象を大きく広げてくれました。
また、
高機能電卓の情報 ブログの管理人 akatuki様との交流で、私はインスパイアされ、まさに同行の士として気持ちの支えになっています。この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいと思います。主にHPやTI製プログラム電卓の知見をお持ちで、広い視点から高機能電卓を俯瞰するスタンスで、エンドユーザー・コンピューティングの重要性、必要性にいつも言及されています。
そして、なによりも当ブログにお越し頂く皆様に感謝しています。大いに励みになっています。
ありがとうございます。
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