ついに fx-5800P がPCリンク可能になった

2018/02/10
追記修正 2018/11/03

fx-5800P と PCのデータリンクを使いこなす CcLinker


アップデート状況
  • CcLinker Dongle の頒布 ⇒ 詳しくはこちら [2018/10/25]
  • CcLinker が Ver 2.2a にアップデートダウンロードはこちら [2018/12/02]
    ※ fx-5800Pと連動して自動化され、さらにWindowsバージョンの違いによる誤動作発生が低減されました


はじめに

小型でバランスのとれた fx-5800P での Casio Basic プログラミングは、当ブログの重要テーマです。しかし致命的な問題として、カバーのヒンジが壊れやすいこと、そしてPCとのデータリンクができない点が挙げられる。これについては "fx-5800P プログラムのバックアップ" で取り上げている。

本来カシオが提供すべきものだと思うのだが、fx-5800P 発売から10年以上経ても、カシオ自身やサードパーティからまだ提供されていなかったが、ついに待ち望んだPCとのデータリンクが実現した

以前から、fx-5800P のデータリンクが検討されてきた。当ブログにおいても、"fx-5800P プログラムのバックアップ" の記事に kikkawa様や AkSd様のコメントで、データ解析ができて、なんとかなるかも知れないというコメントを頂いていた。そして、AkSd様の 関数電卓ファン掲示板 で様々な情報交換がなされ、応援コメントなども集まるようになった。

その中で、takumako様 が CcLinker というデータリンクツールを完成なさった。

takumako様の CcLinkerホームページ

現在は、2つの形態で頒布されている。

 CcLinkerNonTerminal  Supply_dip_pic 

1. ファームウェア書き換え端子なし (左の写真)
PICへのROMライターを持っていない場合は、これで良い。
布テープで巻いて絶縁してあるので、このまま使うこともできます。
使っていないUSBメモリやカードリーダーのケースを使って、ユーザーが自分でその中に入れても良い。
USB_CcLinker2


2. ファームウェア書き込み済みICのみ
(右の写真)
takumako様のホーページでは CcLinker 作製に必要な全ての情報が公開されており、必要な機材と電子工作の経験があれば個人で作れるようになっている。CcLinker は PIC という制御用ICを使っていて、PIC へファームウェア書き込みのために PIC用ROMライター が必要となる。takumako様のホームページで紹介されている PicKit3 は ¥5,000 ~ ¥6,000 程度。電子工作が好きな方なら、書き込み済みICを購入して自分で作る楽しみがある。

購入方法など詳しいことは、CcLinker Dongle の頒布 を参照のこと。


CcEditor の紹介

CcLinker で転送したプログラムファイル (CCLファイル) を CcEditor というプログラミングアプリで編集・作成すると fx-5800P の隠し機能が使えてプログラミングの幅が広がる。また、ソースコードにインデントが付けられたり、Getkey のキーコードが簡単に入力できたりと、CcEditor は fx-5800P 専用の優れたプログラミングツールだ。 CcLinker と合わせて CcEditor を使う価値は十分ある。

[2018/10/28 追記]
CcEditor は Ver 2.0 にアップデートされ、非常に使い勝手が良くなった。特に以下の機能は特に便利だ。
  • CcLinkerで保存したCCLファイルを、CcEditor の編集画面にドラッグ&ドロップできるようになった。
  • Add-In機能により CcEditor から CcLinker を呼び出して、fx-5800P へ (Build操作無しで) 直接転送 できるようになった。

CcEditor の簡単な紹介 (Ver 2.0 のアップデート機能は後日紹介)


CcLinker Dongle の導入

Dongle.png実際に CcLinker Dongle を購入して使ってみた。

[2018/08/07 追記]
できるだけ多くの方に使って頂きたいという作者のtakumako様のお考えから、期間限定を無くして、いつでも有償頒布を受け付けるとのこと。とてもありがたい話だ。

fx-5800P をPCとリンクするには、写真の USBドングルとWindows デスクトップアプリを使う。

実際にWindows 10 で使ってみたので、以下に紹介する。


デバイスドライバーのインストール

先にUSBドングルをPCに奥まできちんと刺し、添付の Windowsデスクトップアプリ - CcLinker を起動すると、自動的にデバイスドライバのインスト-ルが始まる。Windows 10 では、右下にインストールが終了した旨のメッセージが現れる。但し、Windowsアプリのウィンドウは表示されない。

一旦デバイスドライバがインストールされた後 CcLinker アプリを起動するとアプリウィンドウが表示される。


PC保護の警告

Ver 1.6d 以前の CcLinker を初めて起動するとき、Windowsの保護機能が発動してしまう。

PC_Protection.PNG 

自作プログラムでは、最初は間違い無くこれが表示される。CcLinker も危険ではないのに大きなお世話である。気をつけるべきはダウンロード先は作者のオリジナルサイトを使うことだ。おそらく Microsoft がユーザーのPCからインストールプログラムを監視し、そのデータを抽出し、多数決方式でインストール数が少なければ一旦待ったをかける機能だろうと思われる。

ここで、詳細情報 をクリックしたら現れる [実行]をクリックし、アプリを実行すれば次回からこの警告は現れない。
自作プログラムがPC保護機能に引っかかる

[2018/07/31 追記]
CcLinker Ver 1.6e 以降は、この問題を回避するために フリーの圧縮解凍アプリ CGA にて圧縮されたファイル(拡張子がCGA)での提供に変更されている(詳しくはコチラを参照)。


CcLinker の起動

最初に USBドングルとfx-5800Pを接続した後、USBドングルをPCに刺す (確実に接続する方法)。
その後 Windowsアプリ CcLinker を起動する。無事に起動すると、CcLinker のウィンドウが表示される。

Connect.png  StartUp    

CcLinker Ver 2.0b 以降は [Transmit] ボタンと [Receive] ボタンが廃止され、fx-5800P 上で Transmit や Receive を選択した時に CcLinkerが自動的に連動するようになった。Ver 2.1a で画面の背景に薄い色が付き、見やすくなった。 

もし、ドングルを刺さずに アプリを起動すると、エラーメッセージが表示される。

Boot_Error.PNG 

そこで、メッセージに従って ドングルを刺してから [OK] で、正常起動する。




CcLinker の終了

USBドングルを外す前に、CcLinkerアプリを必ず先に終了させる。
そうでないとエラーになり、結局 CcLinkerを強制終了することになる。




CcLinker の操作
 
CcLinkerアプリには [AC] ボタンしかない。基本操作は 接続した fx-5800P で行い、PC上ではファイルやフォルダの選択操作のみを行うようになっている。

fx-5800P からPCへ特定のプログラムファイルを転送 (PCにバックアップ)

CcLinker は、fx-5800P のプログラムファイルを CCL ファイル (CcLinker独自フォーマットのファイル形式)でバックアップする。

試しに、"fx-5800P【ゲーム】:Hit & Blow" で作ったプログラムのメインルーチンをPCにバックアップしてみる。私の fx-5800P ではメインルーチンのプログラム名を HB に変更している。

fx-5800Pを繋いだUSBドングルをPCに挿入した後 CcLinkerアプリを起動。


Connect.png  StartUp 

アプリでは何もせず、fx-5800P で、[MODE] - [▼] - [1] (LINK) - [1] (Transmit] - [2] (Select) と押し、
Select Data で バックアップしたいプログラム (今は "HB") にカーソルを合わせ、[1](SEL) を押し、最後に [0] (TRAN) を押す。
Transmit OK?[EXE] (Yes) を押すと、PCの一時ファイルに一旦バックアップされ、CcLinker と fx-5800P の両方でCompleted! と表示される。

CompleteSave  

そして、バックアップ先を選択するフォルダの選択画面が現れるので、そこでハックアップ先のフォルダを指定する。

SelectSaveFolder   

ファイル名を変更せず、そのまま [開く] ボタンをクリックすると、一時フォルダに一旦転送されたファイルが、指定したフォルダに移動される。


ここで最初に表示されるファイル名は、fx-5800Pに保存されているファイル名のうしろに COMP [ファイルサイズ] の情報が付加されている。この例では、HB COMP 027.cll になっている。ここでファイル名を自由に変更可能で、変更されたファイル名でバックアップできる。

なお、HB COMP 0127 の "COMP 0127" の部分は 必ずしも必要ではなく、消してしまっても問題ない。COMPモードのファイルであることを明示的に示すだけで、0127 はファイルサイズだ。

このファイル選択画面は、いわゆるコモンダイアログになっており、右クリックして現れるメニューから新規にフォルダを作ってからそこへ保存するなど Windows標準の操作ができる。


fx-5800P からPCへ全てのファイルを一気に転送 (PCに全てバックアップ) - Ver 1.7 以降 [2018/08/18]

fx-5800P のプログラムを全て一気にPCに転送できる。

上と同じ要領で、fx-5800P とPC を USBドングルで接続してから、CcLinker アプリを起動する。

CcLinkerアプリでは何もせず、fx-5800P で [MODE] - [▼] - [1] (LINK) - [1] (Transmit) - [1] (All) 、そして [EXE] をキーインする。

すると、「ファイルを選択してください」ダイアログが現れるので、バックアップするフォルダに移動するか、右クリックして新たにフォルダを作り、 [開く(O)]をクリックするか PCの [Enter] キーを押す。これで、電卓内の全てのプログラムがPCへ転送される。

保存先フォルダに同名ファイルがある場合は次のポップアップが現れる。

OverwriteFile  

ここで、[はい(Y)] を押すと、他に同名ファイルがあっても上書きコピーされる。無事に転送が終わると、fx-5800P と CcLinker アプリの両方で Completed! と表示される。

上書き確認は安全のため表示されるが、頻繁に表示され面倒になり、バックアップを中止したい時は、[キャンセル] を押せば、一連の転送そのものをキャンセルできる。

なお、何かエラーが発生したら、エラーメッセージが表示される。エラーメッセージで [OK] をクリック後、CcLinker アプリで [AC] をクリックして一旦バックアップを中止し、バックアップをやり直す。何度か繰り返す必要があるかも知れない。


PCから fx-5800P へ特定のプログラムファイルを転送 (電卓に転送)

CcLinker でバックアップしたCCLファイルを fx-5800P にプログラムファイルとして転送する。

fx-5800P をUSBドングルに繋いだ上で、ドングルをPCに刺し、CcLinkerアプリを起動する。

StartUp    

CcLinker アプリでは何もせず、fx-5800P で [MODE] - [▼] - [1] (1:LINK) - [2] (Receive) と押すと、保存するファイルの選択画面が現れる。

SelectResumingFile  

このファイル選択ダイアログで、転送したいファイルを選び [開く] ボタンをクリック。

既に同名ファイルがある場合は、上書きして良いかを確認するメッセージが現れるので、

OverwriteFile   

[はい(Y)][いいえ(N)] をクリックして先に進む。

OverWightBackFile_Disp 

無事に転送されると、fx-5800P と CcLinker の両方で Complete! と表示される。

BackUpAllCOmplete.png 




PCから fx-5800P へ全てのファイルを一気に転送 (電卓に全て転送)  [2018/08/18]

PCにバックアップしたファイルを一気に fx-5800P に転送できる。

fx-5800P で [MODE] - [▼] - [1] (LINK) - [2] (Receive) をキーイン。CcLinker アプリで [Transmit] クリックする。するとTransmit コモンダイアログが開くので、そこでfx-5800P へ転送するファイルのあるバックアップフォルダを開き、転送するファイルを選ぶ。[Ctrl]-[A] で全て選択するか、[SHIFT][Ctrl] を押しながら複数ファイルを選択し、[開く(O)] クリック。これで、選択したファイルが一気に fx-5800P に転送される。

転送が無事に完了した時は、fx-5800P と CcLinkerアプリの両方で Completed! と表示される。

fx-5800P に同名ファイルが有る場合は、見つかる度に以下のポップアップが表示される。

OverWightBackFile 

転送を中止したいときは、fx-5800P で [AC] (Cancel) を押すか、このダイアログで [キャンセル] をクリックする。




fx-5800P プログラムをCCLファイルで公開

当ブログで公開している fx-5800P 用プログラムファイルは、今後 CCLファイルでダウンロードできるようにしてゆく予定だ。

これまでは、プログラムを fx-5800P に手入力するしかなかったが、ダウンロードしたCCLファイルを CcLinker を使って fx-5800P に転送できるので、インターネットを使った fx-5800P のプログラムの流通が容易になる。



CcEditor

Takumako様のホームページ では、CcEditor が公開されている。

これを使うと、fx-5800P の Casio Basic をPC上でコーディングし、CcLinker で扱える CCL ファイルに変換できる。CCL ファイルを変更し、CCLファイルに変換することも可能だ。

それ以上に CcEditor の面白いところは、fx-5800P の Casio Basic で公開されていない機能を使うことが出来る点にある。
  • 表示文字列としてアルファベットの小文字、ギリシャ文字(大文字と小文字)が自由に使える
  • 変数にアルファベット小文字やギリシャ文字(大文字と小文字)が使える
  • 変数に添え字として数字アルファベットギリシャ文字を使える。
"fx-5800P Casio Basic をPCでコーディング - CcEditor" を参照。 

CcLinkerCcEditor を併用すると、fx-5800P の隠し機能として、表示に小文字が使え、使える変数が大幅に増加するので、fx-5800 Casio Basic プログラミングの幅が大きく広がる。



今後、何か分かれば随時追記修正してゆく。



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keywords: fx-5800PCasioBasic、データリンク、CcLinker

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なお管理人はカシオ計算機の関係者ではなく、Casio Basicが面白いと感じる1ユーザーです。


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