楽屋裏 - プログラム電卓メモワール2009-10
2019/06/25
追記修正 2019/06/27
追記修正 2019/06/27
今回はカシオ電卓のカタログ2009年10月版を紹介する。
全16ページのうち関数電卓が3ページ。
⇒ 2009年10月版カタログの関数電卓のページ
今回のカタログのグラフ関数電卓では、fx-9860G が消えて後継機種である fx-9860GII が NEW として掲載されている。海外でも2009年に fx-9860GII SD と共に新発売されている。手元の資料では、国内と海外のどちらが先に発売されたかは分からない。

液晶画面のバックライト機能が特徴だ。国内販売品では fx-9860GII が最初だが、2007年に海外で発売された fx-9860G Slim が初めてバックライト機能を搭載している (国内では発売されていない)。
この fx-9860GII 搭載のCPUは fx-9860G と同様に ルネサスの 32bit SH3カスタムチップが使われていた。このチップを搭載していることは、液晶画面に下に "USB Power GRAPHIC" と標記されていることでわかる。1つ前の fx-9860G もSH3カスタムチップが使われていて、 同様に "USB Power GRAPHIC" と書かれている。
なお、fx-9860GII には後期型があり、CPUが SH4A カスタムチップに変更された。型式は同じでも液晶下の表記が "USB Power GRAPHIC 2" と変更された。
1つ前の fx-9860G に引き続いてAdd-In 機能が採用されており、カシオ純正のSDKでユーザーがAdd-Inプログラムを作成可能だ。
fx-9860GII は前期品・後期品を含めて国内では2017年半ばまで10年近く販売された。海外では 、2019年6月現在、まだ販売が継続されている。国内向けカタログでは、2013年12月版までは fx-9860GII が掲載されているが、2014年12月版では消えている。
fx-9860GII 搭載のプログラム言語は、1つ前の fx-9860G OS 1.xx でのバグが修正され、文字列処理コマンドが追加され、プログラムで使える関数が増強された (プログラム言語は OS に含まれる)。この進化は、1つ前の fx-9860G にフィードバックするために、OSアップデートファイルがカシオから無償で提供され、OS 1.xx から OS2.xx にアップデートされた。
fx-5800P は説明とカタログデザインが大きく変わった。電卓自体は何も変更はない。

fx-4500P は掲載されなくなり、fx-3650P と fx-71F がその他のプログラム関数電卓として掲載されている。


搭載言語については、fx-3650P にループ機能、具体的には For文、While文 そして Breakコマンドを追加した((Do文はない)ものが fx-71F に搭載されている。これによりプログラミングの自由度が多少向上しているが、言語としては fx-5800P には遠く及ばない。それでも、繰り返し計算をより便利に行えるようにすることをプログラム機能の主な目的にしているのは、fx-71F の取扱説明書の以下の記述でわかる。

fx-3650P や fx-71F 搭載のプログラム言語は、繰り返し計算の利便性を高めるためのマクロ言語とといって良いと思う。
・楽屋裏 - プログラム電卓メモワール1981-2
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