fx-9860GIII の概要

 
初版: 2020/04/05
周期関数の積分について訂正 2020/05/23
OS3.40へのアップデート 2020/10/18
OS3.50へのアップデート 2021/12/30
OS3.60へのアップデート 2022/12/25


Casio fx-9869GIII POWER GRAPHIC 3

fx-9860GIII USB POWER GRAPHIC 32020年3月上旬、ヨーロッパ限定で fx-9860GIII が発売されました。明らかに fx-9860GII の後継機種で、既にフランス限定版として販売されている GRAPH 35+EII のインターナショナル版の位置づけです。この記事を書いている時点では、アメリカや日本では未発売です。

このデザインは GRAPH 35+EII とほぼ同じで、さらに最近の関数電卓の模倣品対策用の新デザインと極めて類似しています。

管理人は、Amazon France で購入しましたが、現在は日本への出荷を行わないと表記されています。eBayセカイモンで入手可能です。




fx-9860GIII の製品紹介は、CASIO INTERNATIONAL のページ や CASIO WORLDWIDE EDUCATION WEBSTITE のページで確認できます。

日本国内では、モノクロ液晶のグラフ関数電卓 fx-9860GII は既に販売していません。fx-9860GIII のヨーロッパ限定で発売後、北米限定で ほぼ同一機能の fx-9750GIII が発売されたので、これらのどちらかの国内発売が期待されます。

[2022/12/25 追記] OS3.06へのアップデート 
欧米では 2022/09/20 に OS3.60 へのアップデートファイルの提供が始まりました。
今回のアップデートでは Casio Basic や Pythonモードの変更が見られません。

Download Resources のページ[ACCEPT] をクリックすると、fx-9860GIII Series の OS Update for 3.60 アップデートファイル、マニュアルのアップデート版、アドインの最新版をダウンロードできます。

マニュアルのダウンロードも入手できますが、Software User's Guide は OS3.50 対応のままでした。機能面での違いが無いから OS3.50のままにした可能性が高いです。

今回のアップデートでの変更点で真っ先に気づくのは、電源をOFFにした時に、画面に表示される "CASIO" の下に "Boost Your Curiosity" (あなたの好奇心を後押し) が追加された点です。
システムメッセージは各国語とも 03.60 にアップデートされているので、OS3.60では全ての言語 (英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語、イタリア語)でのシステムメッセージが更新されていると思われます。システムメッセージがEnglishの状態で使っていますが、変更点は今の所見つかっていません。Software User's GuideがOS3.50のままであることを合わせて類推すると、現在使われていないメッセージが削除、整理された可能性があります。

e-Gadgetでも以下からダウンロードできるようにしました。
OS Update ファイル
Harware User's Guide
Software User's Guide

▶ [2021/12/30 追記] OS3.50へのアップデート
2021/09/08 に欧米では OS2.50 へのアップデートファイルの提供が始まりました。
今回のアップデートで Casio Basic も Pythonモードも 変更が見られません。
MENU画面にDIST (分布計算)モードが追加されました。
Download Resources のページ で[ACCEPT]をクリックして fx-9860GIII Series の OS Update for 3.50 アップデートファイルをダウンロードできます。但しアップデートファイルをダウンロードできるページにアクセスしようとすると、地域選択のページにリダイレウトされてダウンロードページにアクセスできない状況があります。
そこで、以下のページからダウンロードできます;
- OS update for Internaitonal CaccalaureateⓇ (IB) users
さらに、e-Gadget の以下からダウンロードできるようにしました。
OS Update ファイル
Hardware Manual
Software Manual

[2020/10/18 追記] OS3.40 へのアップデート
2020/10/15 に OS3.40 へのアップデートファイルの提供が始まりました。
Download Resources のページ で [ACCEPT] をクリックして、fx-9860GIII SeriesOS Update for 3.40 をクリック、続いて Handledl OS Update をクリックし、*Version 3.40 (for Windows) をクリックして、OSアップデートファイル (zipファイル) をダウンロード。

ダウンロードした zip ファイルを解凍して得られる exe ファイルを実行します。fx-9860GIII の電源を切り、PCと接続しない状態にしておき、画面の指示に従って、電卓とPCをUSBケーブルで接続し、OS更新作業を進めます。
試験モードの追加と Python モードへの casioplot モジュール追加が主な更新ポイントです。

アップデートしたソフトウェアマニュアルも同じところからダウンロードできます。


はじめに

Casio Basic の機能に着目すると、以下に列挙した機種が同じカテゴリに含まれるプログラム電卓です。

 - 2006年発売 fx-5800P 
 - 2007年発売 fx-9860G (OS Ver 2 以降)、生産中止
 - 2009年発売 fx-9860GII (国内販売中止)
 - 2011年発売 fx-CG10 PRIZM (北米のみ)
 - 2012年発売 fx-CG20 (fx-CG10 PRIZM の約1年後)
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50 (欧米先行、2017/10/20国内発売)
 - 2020年発売 fx-9860GIII (ヨーロッパ限定発売)
 - 2020年発売 fx-9750GIII (北米限定発売)

fx-9860GIIIと fx-9860GII / fx-CG50 との比較
 fx-9860GIIIfx-9860GIIfx-CG50
 電池 単四 x 4 単四 x 4 単四 x 4
 電池寿命 (メーカー測定基準) 230 時間 200 時間 170時間
 サイズ (mm) 18.7 x 83.5 x 175.5 21.2 x 91.5 x 184 18.6 x 89.0 x 188.5
 重さ (g) 190 225 230
 液晶ディスプレイ
 ・Casio Basic グラフィック
 ・Casio Basic テキスト
 ・バックライト
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
なし
 64 x 128 pixel
・63 x 127 dot
・7 x 21 文字
・あり
 216 x 384 pixel
・187 x 379 dot
・7 x 21 文字
・あり
 仮数 + 指数 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁 10桁 + 2桁
 内部演算桁数 15桁 15桁 15桁
 プログラムメモリ容量 最大 ~62 KB 最大 ~62 KB 最大 ~61 KB
 メインメモリ (利用可能) ~62 KB ROM ~64 KB ROM ~61 KB ROM
 ストレージメモリ  ~3 MB SDRAM ~1.5 MB SRAM ~1.6 KB SDRAM
 プログラムファイル名 最大8文字 最大8文字 最大8文字
 CPU SH4A (SH7305) SH4A (SH7305) SH4A (SH7305)
  クロック ~59 MHz ~29 MHz ~118 MHz
 - FLL:  14.75 MHz x900 14.75 MHz x900 14.75 MHz x900
 - PLL:  FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz FLLx16, 235.93 MHz
 - IFC: CPUコアクロック 1/4 PLL, 58.98 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/2 PLL, 117.96 MHz
 - SFC: SuperHywayバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/4 PLL, 58.98 MHz
 - BFC: メモリバスクロック 1/8 PLL, 29.49 MHz 1/8 PLL, 29.49 MHz
 - PFC: I/Oクロック 1/16, 14.74 MHz 1/16, 14.75 MHz 1/8, 29.49 MHz
 PCリンク Screen Receiver  FA-124 Screen Receiver
 OSバージョン 3.21  2.09 3.30
 Casio Basic あり あり あり
 Python あり なし あり

fx-9860GIII での fx-9860GII からの主な変化を列挙します;
CPUクロックが倍になった
PCリンクが fx-CGシリーズと同様に楽になった - 電卓をPCの外部ドライブとして認識
Pythonが追加された
サイズが小さくなった
  GIII_GII_CG50 
液晶のバックライトが無くなった (個人的には不便を感じる)
液晶サイズが小さくなった (個人的には不便を感じる)
 

 
目 次

1. 海外から直接購入


2. 到着したパッケージ

3. 外 観

4. ソフトウェアダウンロード
 4.1 OSアップデート
 4.2 取扱説明書
 4.3 アドインプログラム
 4.4 サポートソフトウェア

5. データ転送
 5.1 PCとのリンク
 5.2. 電卓同士のデータ転送

6. バックアップ

7. ハードウェア
 7.1 ゴム足が取れやすい

8. 関数電卓としての機能
 8.1 ユーザデータのバックアップ機能
 8.2 3桁区切り表示
 8.3 複素指数関数
 8.4 積分関数の処理速度
 8.5 周期関数の積分 [2020/05/23 修正]

9. Casio Basic の互換性

10. カタログ機能

11. プログラムリスト

12. Casio Bsic の処理速度
 12.1 計算主体のプログラム
 12.2 動きのあるテキスト出力プログラム
 12.3 動きのあるグラフィック出力プログラム

13. さらなる高速化
 13.1 オーバークロック
 13.2 アドイン版Casio Basic (C.Basic)
 

 
海外から直接購入

fx-9860GIII はヨーロッパ限定で発売されたので、現時点では日本や北米では販売されておらず、Amazon France、e-Bayで直接購入するか、e-Bayと提携しているセカイモンから購入できます。

そこで、管理人は送料を含めて最も安い価格が提示されていた Amazon France から購入した(詳しくはこちらを参照)。但し購入直後 "このセラーは日本へ出荷できません" と表示された。従って Amazon France で別のセラーが出品するか、Amazon USA や Amazon Japanでの並行輸入品で出品されるのを期待します。 

[2020/04/28 追記]
COVID-19パンデミックの影響で、海外のeBayやAmazon France から日本への発送を行うセラーが無い状況です。但し日本語で購入できるセカイモンなら入手可能。
セカイモンでのfx-9860GIII 
4/28時点で、¥16,493 で購入できます。
 
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到着したパッケージ

fx9860GIII_Package  fx9860GIII_Package_Backside 

ブリスタパッケージのような分厚いプラスチックがガッチリと融着されているものではなく、楽に開けられます。

GIII_Contents2 

fx-9860GIII 本体、Quick Start Guide、単四アルカリ電池4本 (試供品)、PCリンク用のUSBケーブル、電卓同士を接続する3Pinケーブル、廃棄処理の注意書き、保証書が入っています。CDは同梱されていません
 
 
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外 観

 9860GIII_991MS2ndEdition   Back_Desig 

(写真左) サイズと色合いは異なりますが、関数電卓 fx-991MS 2nd edition (右) とデザインが同じです。白い筐体への印字はとても見やすくなっています。

(写真右) 本体裏には、微妙な凹凸で形成された放射状の綺麗な模様があり、電池蓋を含めた広い領域に及んでいます。放射模様の中心にRESTARTボタンが配置されています。これは摸倣防止対策の1つなのかも知れません。
 
 
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ソフトウェア ダウンロード

 
OSアップデート 
fx-9860GIII 本体で、[MENU] - [System] - [F4] (Version) で確認すると、OSバージョンは 03.21.0200 となっていました。
その後 OS3.40 へのアップデートファイルが公開されました。
 
 
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取扱説明書 
日本語取扱説明書はまだ公開されていません。

英語版は、Casio World Education Website の Download Resources のページからダウンロードできます。
 
 
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アドインプログラム
グラフ関数電卓のDownload Resourcesのページで、SOFTWARE LICENSE AGREEMENT に [Accept] クリックすると、OS、マニュアルと各種アドインプログラムをダウンロードできます。ここでダウンロードできるOSは、製品にインストールされている Ver 3.21 よりも古いものなので、ここからOSとマニュアルのダウンロードは意味がありません。アドインの中で、購入した fx-9860GIII にインストールされているのは、Geometry のみです。
 
 
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サポートソフトウェア
Screen Receiver - 電卓画面をPCで表示するソフト
Screen Receiver はPC画面に電卓の画面を表示するだけでなく、画面イメージを画像ファイルで保存できます。fx-9860GIII の Download Resources のページで、Support Software をクリックし、Screen Receiver がダウンロードできます。バージョンは 3.02 で、fx-CG20 /10 用と同じバージョンで、共通して使えます。
 
  
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データ転送
 
PCとのリンク


標準添付の USBケーブルを使います。
USBケーブルで fx-9860GIII と PC を繋ぐと、fx-9860GIII の液晶での表示が接続モード (Connection Mode) になります。
ここで、[F1] (USB Flash :[F1]) を押すと、ポップアップウィンドウで Preparing USB と表示され、少し待つと接続完了です。

後は、エクスプローラで fx-9860GIII がドライブとして表示されるので、PC上と同じ操作でファイルのやりとりができます。 

Calc_Drive 
fx-9860GIII 内のフォルダ / ファイル はこのように表示されます。

fx-9860GIII を接続した時のドライブには最初は名前が無いので、FX-9860GIII と名前を付けました。ドライブを右クリックしてプロパティを選び、そこで名前を入力できます。

Calc_Drive_Named 

アドインプログラムのインストールは、ドライブのルートにアドインファイルをコピーします。リンクを終了するには、Windows PCの通知領域 (タスクトレイ) で「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」で [DEVICE の取り出し] をクリックします。外付け USBハードディスクや USBメモリの取り出しと同じ操作です。
 
 
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電卓同士のデータ転送

3Pinコネクタの接続ケーブル (SB-62) を使って2つの電卓を繋ぎ、接続する両方の電卓で CABLE (ケーブルの選定) で [F2] (F2:3Pin cable) を設定後、一方で TRANSMIT (送信)、他方で RECV (受信) に設定すれば、データのやりとりができます。

プログラムを含むデータのやりとりができるのは、fx-9850Gシリーズ、fx-9860Gシリーズ、fx-9860GIIシリーズ、fx-9750GIII、fx-CGシリーズ、そして fx-9860GIII で、Menu に Link 項目があって、3Pin コネクタが付いている機種です。なお、fx-5800P と グラフ関数電卓とのデータ転送はできません。

詳しくは、Sofware Manual に書かれているので確認できますが、使ってみれば分かると思います。

fx-CGシリーズ から fx-9860GIII へ転送すると、ファイル形式は g3m から g1m へ自動変換され、カラーや細線設定など、fx-9860GII で未対応のコマンドは @ に自動的に置き換えられます。
 
 
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バックアップ

万一に備えて、電卓内部のデータをバックアップしておくことを勧めます。PCに保存フォルダを作り、PCとのリンク機能を使って電卓内のデータをPCの保存フォルダに丸ごとコピーしておきます。
Backup_Factory_State 
上は、購入時のバックアップです。そして適宜バックアップをすると良いと思います。特にチューンアップツールでオーバークロックを行う場合は、エラー発生時に電卓のリセットが必要になりプログラム、データやプログラムが失われることもあるので、バックアップしてあればこれらを簡単に戻せます。
 
 
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ハードウェア
 
 
ゴム足が取れやすい
管理人が購入したものは、ハードカバーのゴム足が最初から1つ欠損していました。工程で取れたままを見逃し、パッケージに入れられたようです。本プログの読者の sentaro様が保有している GRAPH35+EII のゴム足も取れやすいとのこと。つまり GRAPH35+EIIfx-9860GIII は本質的にゴム足の接着工程に問題がありそうです。
  
 
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関数電卓としての機能

fx-9860GIII のキーの種類と数、および配置は、[SHIFT] - [OPTN] のバックライト 機能以外は、fx-9860GII と同じです。関数機能も同じです。計算の内部桁が15桁と同じで、各関数の精度範囲も同じなので、fx-9860GIII の関数電卓としての使い勝手は fx-9860GII と同じです。
 
 
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ユーザーデータのバックアップ機能
カシオのスタンダード関数電卓は電源をオフにすると、作業内容やユーザーデータが消えますが、fx-9860GIII は各モードでのユーザーデータは一旦電源を切ってもバックアップされます。このバックアップ機能は、他のプログラム電卓 fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG20/50 とも同じです。
 
 
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3桁区切り表示
カシオの最新のスタンダード関数電卓 fx-JP900 / 700 / 500 では、関数電卓として3桁区切りが登場しました。一般電卓には3桁区切りは普通に搭載されている使い勝手の良い機能なので、登場が遅すぎるようにも思います。

これまでのプログラム電卓には3桁区切り機能は有りません。fx-9860GIII も残念ながら3桁区切り機能には対応していません。

Casio Basic での出力コマンドにも3桁区切り機能がありません。しかし、作ったプログラムに3桁区切り出力機能を付加することは出来ます。
Casio Basic入門59, Chapter 10-5:3桁区切りサブルーチン グラフ関数電卓版
 
 
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複素指数関数
複素数を表示するように設定して、計算させてみると、fx-5800P はエラー、fx-9860GII と fx-CG20 は正しく計算結果を表示します。fx-CG50 でも同様に複素指数関数を正しく計算します。

Complex_1  Complex_2 
※ Screen Receiver で取得した画面イメージ 
 
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積分関数の処理速度
 
積分計算速度の比較をしてみます (Rad モード)。
機種積分1積分2
fx-JP9005.5秒48.7秒
fx-5800P10.1秒56.7秒
fx-9860GII (SH4A)1.5秒8.4秒
fx-CG201.0秒5.8秒
fx-CG500.7秒3.2秒
fx-9860GIII1.1秒5.8秒
 積分の詳細はこちら



積分計算は fx-9860GIII よりは高速化していますが、fx-CG20 とほぼ同じ、fx-CG50 よりは遅くなります。
 
 
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周期関数の積分 [2020/05/23 修正]
積分計算にガウス・クロンロッド法が使われていることから、このアルゴリズムが苦手な多項式で表せない関数の代表選手として周期関数の積分を行って、タイムアウトする限界を比較してみます (Rad モード)。

積分3
機種計算できる nタイムアウトする n
fx-JP900
fx-5800P
fx-9860GIIn ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-CG20n ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-CG50n ≦ 60 Or (n = 64, 128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
fx-9860GIIIn ≦ 60 Or (n = 64,128, 256, 512)n ≧ 61 Or n = 2m (m≧10)
 積分の詳細はこちら



fx-9860GIII での結果は、fx-CGシリーズや fx-9860GII と同じで、積分計算の内部ロジックは変更が無いと思われます。
 
 
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Casio Basic の互換性

Casio Basic について、少し詳しく調べます。

fx-9860GIII に搭載されている Casio Basic は、2006年に海外で発売された fx-9860G とそれ以降に発売されたグラフ関数電卓、そして fx-5800P に搭載さているものと同じカテゴリに属します。これらの Casio Basic は、構造化風コーディングができて意外に高機能です。当ブログでは、このカテゴリを新世代 Casio Basic と呼んでいます。

< 新世代Casio Basic搭載機 >
 - 2005年発売 fx-9860G (生産中止)
 - 2006年発売 fx-5800P
 - 2009年発売 fx-9860GII
 - 2010年発売 PRIZM fx-CG10 (北米のみ)、fx-CG20と同じ
 - 2012年発売 fx-CG20
 - 2013年発売 fx-FD10 Pro
 - 2017年発売 fx-CG50
 - 2020年発売 fx-9860GIII

新世代 Casio Basic については、Casio Basic の勧め を参考にしてください。

fx-9860GIII 搭載の Casio Basic は、fx-9860GII と異なる点が見つからず、完全互換と言って良いと思います。

 ⇒ fx-9860GII への移植 - 厄介な旧来の命令
 ⇒ Casio Basic 機種間の互換性

当ブログで公開している Casio Basic入門逆引きCasio BasicCasio Basicコマンドリファレンスプログラムライブラリ は、fx-5800Pfx-9860GII の違いを理解しておけば、そのまま fx-9860GIII に適用できます。
 
 
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カタログ機能

fx-9860GIII には、fx-9860GII と同様にコマンドの一覧を検索して入力できるカタログ機能が備わっていて、
[SHIFT] [4] (GATALOG) を押すと、カタログ画面が現れます。

Cat_GII  Cat_GIII_1 
左が fx-9860GII で、右が fx-9860GIII です。

左の fx-9860GII に比べて右の fx-9860GIII では機能が増えています。1つは HIST メニュー(履歴メニュー)の追加で、もう一つは一番上の行の "Catalog" の右に検索入力欄が追加されています。過去に検索して入力したコマンドを再入力するためには HIST メニューは大変便利です。 検索入力に1文字入れると絞り込み検索が行われるので、コマンドがうろ覚えの時に便利です。

CTGYメニューを選ぶとジャンル別一覧が現れます。

Cat_GIII_2  

履歴メニューは、fx-CG20 で追加され fx-CG50 でさらに改善されていますが、fx-9860GIII には fx-CG50 の機能が引き継がれています。 
 
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プログラムリスト [2020/04/07 追記]

ProgMenu 

fx-9860GIII のプログラムリストは、fx-9860GII と変わっていません。fx-CGシリーズのように、アルファベットキーを押した時にそのアルファベットで始まるプログラム名にジャンプする機能は無く、この点でも fx-9860GII と変わりません。


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Casio Basic の処理速度

fx-9860GII シリーズ用に作成したプログラムが そのまま fx-9860GIII で動作します。そこで、いくつかのプログラムの処理速度を fx-5800P、fx-9860GII、fx-CG50 と比較してみます。fx-9860GIII は g1m ファイルが動作します。

 計算主体のプログラム

PRIME - 素因数分解

ダウンロード
- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GIII / fx-9860GII 用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - 素因数分解 参照

プログラムを起動すると...

Prime_1  
数値を入力して [EXE] で素因数分解を始め、[EXE] を押しながら結果を1行ずつ表示させる。
このプログラムの実行中は、ビジーマーカー以外に表示の更新が無いので、計算速度の比較に向いています。今回は、以下の10桁の数の素因数分解の計算時間を比較します。

計算する数値: 7,849,516,203 = 32 x 9811 x 88897

fx-CG50 の画面は以下のようになります。

   Prime_2 Prime_3 

機種別処理時間の比較
fx-CG50fx-9860GIIIfx-9860GIIfx-5800P
118 MHz59 MHz29 MHz---
46秒69秒89秒444秒
11.51.939.65
0.6711.297.05
0.520.7818.73

fx-9860GIII の計算処理は、fx-9860GII より 30% 程度速くなっていますが、fx-CG50 よりも33%遅くなっています。

計算速度の違いは、クロック数の違いと相関していることが分かります。

  
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動きのあるテキスト出力プログラム

PYTHA - ピタゴラス数探索

ダウンロード

- fx-5800P用 pdf ファイル
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII への移植 - ピタゴラス数 を参照。

このプログラムを起動すると1つめのピタゴラス数を表示して一旦停止します 。
 [EXE] キーを長押しすると、連続的に次々とピタゴラス数が表示し続けます。
そして、500個のピタゴラス数を探索して表示するまでの時間を計って比較します。
    Pytha_1

このピタゴラス数探索プログラムは、テキスト表示が常に更新し続けます。
500個のピタゴラス数が見つかるまでの時間を、機種別に比較してみました。

機種別処理時間の比較
fx-CG50
fx-9860GIII
fx-9860GII
fx-5800P
87秒
57.2秒93秒
441秒
10.661.075.07
1.5211.6324,0
0.940.6214.74

fx-9860GIII は、fx-9860GII の1.6倍弱の処理速度、fx-CG50 の1.5倍程度の処理速度になりました。
fx-9860GIII は、Locateコマンドによるテキスト更新速度が大きく向上しています。
 fx-9860GIIILocateコマンドによるテキスト更新速度は、fx-9860G以降の新世代Casio Basic搭載機で最速です。

 
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動きのあるグラフィック出力プログラム

MONTECAR - モンテカルロ法による円周率計算

ダウンロード
- fx-9860GII用 g1m ファイル
- fx-CG50 / fx-CG20用 g3m ファイル

※ 使い方やプログラムソースについては、fx-9860GII グラフィックス - モンテカルロ法 を参照。この記事では、実際の画面の変化を動画で見られます。

 GIII_Monteca_1 GIII_Monteca_2

[EXE]
キーを押すと、ランダムに点を打ち始め、それが円内にある割合から円周率を求める、モンテカルロシミュレーションプログラムです。このプログラムは、グラフィックスの Textコマンドと Plotコマンドによる表示更新を頻繁に行うものです。そこで、Text と Plot を500回繰り返す時間を、機種別に調べて比較してみました。
機種別処理時間の比較 
fx-CG50
fx-9860GIII
fx-9860GII
174秒
87.5秒
135秒
10.500.78
2.0011.54
1.20.651

fx-9860GIII は、fx-9860GII の 1.5倍の処理速度を達成。しかも fx-CG50 の 2倍の処理速度になりました。
fx-9860GIII は、TextコマンドとPlotコマンドによるグラフィックス更新速度が大幅に向上しています。

fx-9860GIIITextPlot コマンドによるグラフィックス更新速度は、fx-9860G 以降の新生代Casio Basic搭載機で最速です。

 
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さらなる高速化

fx-9860GIII は、Casio Basicによるテキストならびにグラフィックス出力処理速度が大幅に向上していることが分かったのですが、それでもゲームなどのピクセル単位での描画が多いプログラムには全く不十分です。プログラムをより高速化するには、現在のところ2つの方法があります。1つはチューンアップ (オーバークロック)ツール による高速化、もう一つはアドイン版 Casio Basic - C.Basic の利用です。

チューンアップ
これまで、fx-9860Gfx-9860GII そして fx-CG10 PRIZM / fx-CG20 そして fx-CG50 に対応したオーバークロックツールが、sentaro様により提供されています。いずれも比較的安全性が確保されており、私も愛用しています。但しオーバークロックは、最悪ROM に記録されている内容が損傷をうけて電卓が起動できなくなってもメーカー保証を受けられないので、自己責任で利用しましょう。

 Casio グラフ関数電卓を限界までチューンアップ

fx-9860GIII 向けには、チューンアップツール - Ftune3 が提供されています。 


本ブログでは、作者の sentaro様から直接サポートを受けられるように、以下の以下のエントリーを用意していて、そこでは Ftune3 のダウンロードと質問ができます。

グラフ関数電卓のオーバークロック - Ftune / Ptune -

安全に使う第一歩は、デフォルトの[F5]での設定を使うことです。


なお、チューンアップは、CPUコアクロックだけでなく、メモリバスクロック、I/Oバスクロック、ウェイトなどを機種に応じて調整します。

 
アドイン版 Casio Basic (C.Basic)
C.Basic は、fx-9860GII を含む fx-9860Gシリーズ、そして fx-CGシリーズに対応しています。開発者はチューンアップツールと同じ sentaro様です。

C.Basic は、純正Casio Basic のソースをほぼそのまま実行可能で、特にグラフィック描画の高速化は目を見張るものがあります。
どのくらい速いかは、ここ にある動画を見れば一目瞭然です。開発開始以来、現在でも国内外のユーザーの要望に応えつつ、デバッグや機能追加によるバージョンアップが継続しています。

現在では、fx-9860G シリーズ用の C.Basic for FXfx-CGシリーズ用の C.Basic for CG が公開されており、fx-9860GIII には C.Basic for FX が対応しています。

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keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-9860GIII


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ジャンル : コンピュータ

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LCDTESTサンプルプログラム

管理人様、皆様、こんにちは!

遅レスになってしまってすみません!(^^;

管理人様、
>これを試してみましたが、確かに 9860GIII は尾を引く感じの残像が 9860G Slimよりも長くなるのを確認しました。

>一方で、以前ツル様が作成された Locate( でテキスト表示するスロットマシンのようなテストプログラムを実行すると、結果が異なってきます。
http://pm.matrix.jp/upload/upload.cgi?get=00098

>9860GIII の方が、9860G Slim よりも高速応答できることがかなり顕著に確認できます。これは意外な結果です。
>純正Casio Basicで確認しました。C.Basicだとウェイトを入れないと速すぎますが、9860GIII の方が応答性が良いことが分かります。

BallGameの場合は、SH3機でもSH4A機でもほぼ同じフレームレートで実行されるので残像の比較には都合が良かったですね。
で、ツル様のプログラムだと、うちのGraph35+EIIでも管理人様のおっしゃるとおり残像が逆転しますね。
これは縦に動く場合の残像と横に動く場合の残像が違う可能性があるので、
C.Basicで検証プログラムを作成してみました。
https://pm.matrix.jp/upload/upload.cgi?get=00114

LCDBALL.g1m
ボールが跳ね回るテストプログラム。64fps固定です。

LCDGRAY.g1m
4階調表示をしてみるテストプログラム。128fps固定です。

LCDSCRL.g1m
縦横スクロールでの文字の見え方テストプログラム。128fps固定です。
一番速いのから順に128fps、64fps、32fps、16fpsとなっています。



>この機種のチューンアップツールは、Ftune3 で良いのでしょうか?

はい、Ftune3でOkです。(^^)

Re:^12 黒いfx-9750GIII

sentaro様、皆様、こんにちは!

注文した fx-9750GIII をトラッキングすると、日本に到着したとのステータスになっていました。
あとは、通関処理をしてから国内配送を待つだけです。

この機種のチューンアップツールは、Ftune3 で良いのでしょうか?

到着が楽しみです!

Re:^11 黒いfx-9750GIII

sentaro様、皆様、こんにちは!


> 7400GIIIは9860GIII/9750GIIIからストレージとアドインとPythonや一部の機能を制限して使えなくした下位互換のグラフ電卓ですが、
> JP900からJP700/500という感じのグレードダウンな感じに似てますね。
> つまるところ、学校側からすればCG50から7400GIIIのどれでも良いという感じで、
> 授業でPython必須ならば、7400GIIIではNGというくらいの差ではないでしょうか。

7400GIII は 9750GIII の機能制限による廉価版という位置づけですね。fx-5800Pの後継として考える場合は、アドインが使える点がポイント高いですね。


液晶の表示能力ですが、

> 既存のプログラムだとBallGameの移植版が
> https://pm.matrix.jp/CB/CB_BallGame.zip
> 残像(玉の動き)とかクロストーク(真ん中のスリット)とか分かりやすいかと思うのですが、
> 残像チェックやクロストークチェックのプログラムを新たに作成するのも面白いかもしれませんね。(^^)

これを試してみましたが、確かに 9860GIII は尾を引く感じの残像が 9860G Slimよりも長くなるのを確認しました。

一方で、以前ツル様が作成された Locate( でテキスト表示するスロットマシンのようなテストプログラムを実行すると、結果が異なってきます。
http://pm.matrix.jp/upload/upload.cgi?get=00098

9860GIII の方が、9860G Slim よりも高速応答できることがかなり顕著に確認できます。これは意外な結果です。
純正Casio Basicで確認しました。C.Basicだとウェイトを入れないと速すぎますが、9860GIII の方が応答性が良いことが分かります。

静止した状態でのコントラストとは逆の結果で、面白いです。

_BMP 描画と Locate( 表示ではリフレッシュ間隔が異なるからでしょうか?


Re:^10 黒いfx-9750GIII

管理人様、皆様、こんにちは!

>すると、7400GIII はどのような位置づけなのでしょうか?
>性能と価格のバランスを考えると、9750GIII が大学向けで、7400GIII は高校以下向けというのもありそうです。

7400GIIIは9860GIII/9750GIIIからストレージとアドインとPythonや一部の機能を制限して使えなくした下位互換のグラフ電卓ですが、
JP900からJP700/500という感じのグレードダウンな感じに似てますね。
つまるところ、学校側からすればCG50から7400GIIIのどれでも良いという感じで、
授業でPython必須ならば、7400GIIIではNGというくらいの差ではないでしょうか。


>ところで、以前液晶について、9860G ⇒ 9860GII ⇒ 9860GIII とアップデートするにつれコントラストが悪くなるとおしゃっていました。手持ちの機種で比較してみて、私も確かに同じように感じます。おそらく背景の色合いが、G では最も薄い色で、GII ⇒ GIII とアップデートするにつれ、背景が濃くなっているので、これが原因だと思われます。

あ、背景の色というと、液晶の透過色というか、薄いグレーというか黄緑色のあれでしょうか?
たしかに背景の色は微妙に違ってますよね。
ただ、実際の動作画面を見ると、残像感とか、クロストークとかの出方が微妙に違うので、液晶メーカーの格差というか性能差というのもそれなりにありそうな感じです。

既存のプログラムだとBallGameの移植版が
https://pm.matrix.jp/CB/CB_BallGame.zip
残像(玉の動き)とかクロストーク(真ん中のスリット)とか分かりやすいかと思うのですが、
残像チェックやクロストークチェックのプログラムを新たに作成するのも面白いかもしれませんね。(^^)


>GIII は背景が濃すぎるので、やはりバックライトが欲しいです。相変わらず普段使いは Slim のままで、5800P を使う頻度がめっきり減ってしまっています。

9750GIIIなら仕方ないですが、仮にも9860GIIIとなるならばバックライトはやっぱり外してほしくなかったですね。
今の技術なら小型になってもバックライト装備は可能でしょうから惜しいところです。

Slimは液晶が大きい割にコンパクトで(キー配置に慣れれば)使い勝手が良いので、この機種が続かなかったのが本当にもったいないです。
GII登場時以降ににSlimIIとしてGIIと同じメモリを搭載したSH4A版が発売されていたらC.Basic的にも言うこと無しだったんですけどね。


>当然ながら C.Basic がメインのプラットフォームになっています。Casio Basic プログラムも C.Basic から使っています。

ありがとうございます!(^^)

Re:^9 黒いfx-9750GIII

sentaro様、皆様、


> グラフ電卓に限っては、2倍から3倍の価格差がありますね。(^^;

確かに fx-CO50 は国内発売当初は3倍近くになっていました。


> TI-84Plusはモノクロ機種なので、9860GIIが直接のライバル機種でしたが、
> 今回、従来の9860GIIの機能を大幅に上回るアップグレードで9750GIIIとなったので、
> TI-84Plusに対して圧倒的なコスパでTI寡占市場に再挑戦という感じなのかもしれません。(^^)

なるほど、fx-9759GIII はアメリカ市場対策品と考えれば、投入の意味に納得がゆきます。

すると、7400GIII はどのような位置づけなのでしょうか?
性能と価格のバランスを考えると、9750GIII が大学向けで、7400GIII は高校以下向けというのもありそうです。


ところで、以前液晶について、9860G ⇒ 9860GII ⇒ 9860GIII とアップデートするにつれコントラストが悪くなるとおしゃっていました。手持ちの機種で比較してみて、私も確かに同じように感じます。おそらく背景の色合いが、G では最も薄い色で、GII ⇒ GIII とアップデートするにつれ、背景が濃くなっているので、これが原因だと思われます。

GIII は背景が濃すぎるので、やはりバックライトが欲しいです。相変わらず普段使いは Slim のままで、5800P を使う頻度がめっきり減ってしまっています。

当然ながら C.Basic がメインのプラットフォームになっています。Casio Basic プログラムも C.Basic から使っています。

Re:^8 黒いfx-9750GIII

管理人様、皆様、こんにちは!

>これまでの感じでは、国内はほぼ倍の価格ですから...

教育用ではないfx-5800Pは海外価格も国内価格と変わらない高値安定ですが、
グラフ電卓に限っては、2倍から3倍の価格差がありますね。(^^;


>そうなんです。fx-5800P はCasio Basicが走る機種のなかでは、教育用でない貴重なものです。教育向け一色になるのか、実用向けのまともなプログラム電卓を今後もラインアップに残すのか、という判断になると思います。実用向けの fx-FD10 Proの存在が気になるところです。

関数電卓やグラフ電卓は教育用というカテゴリーがあるから続いているようなものなので、
実用向けとしてfx-FD10Proが出てきたのは驚きでしたが、今でも現役機種として売られているのは日本だけな感じで、海外では早々にディスコン扱いです。(^^;
fx-5800Pもどこまで続くかというところですね。


>ところで、9750GIII のパッケージ写真を見ると、"Compare TI-84 PLUS" というステッカーが貼り付けられています。TI-84 PLUS の対抗馬は 9860GIII でなくて 9750III なのですね?

TI-84Plusはモノクロ機種なので、9860GIIが直接のライバル機種でしたが、
今回、従来の9860GIIの機能を大幅に上回るアップグレードで9750GIIIとなったので、
TI-84Plusに対して圧倒的なコスパでTI寡占市場に再挑戦という感じなのかもしれません。(^^)

Re: Re:^6 黒いfx-9750GIII

sentaro様、皆様、


> 9860GIIIと合わせて白黒揃いますね。(^^)

個人的には、白よりは黒が好きなので、9759GII の方が愛着が湧きそうです。


> もしfx-9860GIIIや9750GIIIが国内販売されたとしても1万以下になることは期待できないので、
> 国内価格の常識からすればそれでも破格という感じですよね。(^^)

これまでの感じでは、国内はほぼ倍の価格ですから...


> 同時発売だと同時に輸入できて送料が節約できるところですが、確実にポチるかもです。(^^;

あはは、ですよね~


> ここまで来るとモノクロのグラフ電卓を後継機種とするのが既定路線な感じもしますが、
> JP900サイズのプログラム電卓もやはり期待したいですね。

そうなんです。fx-5800P はCasio Basicが走る機種のなかでは、教育用でない貴重なものです。教育向け一色になるのか、実用向けのまともなプログラム電卓を今後もラインアップに残すのか、という判断になると思います。実用向けの fx-FD10 Proの存在が気になるところです。


ところで、9750GIII のパッケージ写真を見ると、"Compare TI-84 PLUS" というステッカーが貼り付けられています。TI-84 PLUS の対抗馬は 9860GIII でなくて 9750III なのですね?

Re:^6 黒いfx-9750GIII

管理人様、皆様、こんにちは!

>私もポチってしまいました。

おおお!管理人様も!!
9860GIIIと合わせて白黒揃いますね。(^^)


>fx-5800Pは量販店では7千円台で売られているので、国際物流コストを含んだセカイモンでの価格がそれに近いということで、自分を納得させての購入です。

もしfx-9860GIIIや9750GIIIが国内販売されたとしても1万以下になることは期待できないので、
国内価格の常識からすればそれでも破格という感じですよね。(^^)


>この流れでいけば fx-7400GIII が発売されると、多分またポチッとするかも知れませんね!

同時発売だと同時に輸入できて送料が節約できるところですが、確実にポチるかもです。(^^;


>fx-5800P が2025年までに生産中止になるのは間違いなさそうなので、その後継機種の候補が 9750GIII と 7400GIII ですが、新たに プログラム関数電卓が開発される可能性もまだあるかも知れません。

ここまで来るとモノクロのグラフ電卓を後継機種とするのが既定路線な感じもしますが、
JP900サイズのプログラム電卓もやはり期待したいですね。

Re: Re:^4 黒いfx-9750GIII

sentaro様、皆様、こんにちは!


> >C.Basic対応確認機種が増えてゆきますね!
> >System(コマンドでの対応されますか?
>
> build18で9750GIIIに対応済みですが実機確認が出来ていないので非公開機能です。(^^;

私もポチってしまいました。

fx-5800Pは量販店では7千円台で売られているので、国際物流コストを含んだセカイモンでの価格がそれに近いということで、自分を納得させての購入です。

この流れでいけば fx-7400GIII が発売されると、多分またポチッとするかも知れませんね!

fx-5800P が2025年までに生産中止になるのは間違いなさそうなので、その後継機種の候補が 9750GIII と 7400GIII ですが、新たに プログラム関数電卓が開発される可能性もまだあるかも知れません。


Re:^4 黒いfx-9750GIII

管理人様、皆様、こんにちは!

>おおっ、9750GIIIゲットですね!

はい、9860GIIIの価格からすればかなりリーズナブルだったのと、
4月28日から5月6日まで、300円引きクーポンが使えるということで、ポチってしまいました。(^^;


>C.Basic対応確認機種が増えてゆきますね!
>System(コマンドでの対応されますか?

build18で9750GIIIに対応済みですが実機確認が出来ていないので非公開機能です。(^^;


>私も欲しくなってしまいました。
>今セカイモンをみたら、送料で4000円くらいかかりますが、本体は3千円台で結構安いですね!

そうなんです。本体は結構なバーゲン価格な感じですが、送料と手数料が若干高めですが、
それでもGraph35+EIIを仏アマゾンから買った時よりは安価ですね。(^^)

Re: Re:Re: 黒いfx-9750GIII

sentaro様、皆様、こんにちは!


> セカイモンで9750GIIIが出ていたのを見つけたのですが、9860GIIIからすれば半値以下なので、ついポチッとしてしまいました。(^^;
> このご時世なので5月中に届けばというところですね。

おおっ、9750GIIIゲットですね!

C.Basic対応確認機種が増えてゆきますね!
System(コマンドでの対応されますか?

私も欲しくなってしまいました。

今セカイモンをみたら、送料で4000円くらいかかりますが、本体は3千円台で結構安いですね!

Re:Re: 黒いfx-9750GIII

管理人様、皆様、こんにちは!

>幸い、Amazon USA ではまだ発売されていませんが...
>発売開始されたら、落ちそうで危ないです...ヤバイ

セカイモンで9750GIIIが出ていたのを見つけたのですが、9860GIIIからすれば半値以下なので、ついポチッとしてしまいました。(^^;
このご時世なので5月中に届けばというところですね。


>fx-9750GIII よりも fx-7400GIII の方が国内販売の可能性ないと思われませんか?
>fx-5800Pの代わりとして...

fx-7400GIIIと9750GIIIの価格差がどうなるかですが、
fx-7400GIIIが実売5千円くらいになれば、fx-5800Pの代わりになりそうですね。

Re: 黒いfx-9750GIII

sentaro様、皆様、

管理人のやすです。

黒いボディー、結構格好いいですね!

同じ白だと、「もういらねぇや」となるのですが、黒で出してくるとは...

幸い、Amazon USA ではまだ発売されていませんが...
発売開始されたら、落ちそうで危ないです...ヤバイ


> 国内販売がどうなるのかまだわかりませんが、白黒両方出てほしいかもです。

fx-9750GIII よりも fx-7400GIII の方が国内販売の可能性ないと思われませんか?
fx-5800Pの代わりとして...

黒いfx-9750GIII

管理人様、皆様、こんにちは!

UCFでfx-9750GIIIを入手された方が開封ビデオをアップされています。
https://community.casiocalc.org/topic/7994-usa-model-fx-9750giii-w-python-unboxing-video/
https://tiplanet.org/forum/viewtopic.php?f=51&t=23740
https://www.planet-casio.com/Fr/forums/topic16269-1-1ers-visuels-nouvelle-fx-9750giii-mysterieuse-fx-9990g-mode-examen.html#175534

北米では9860GIIIではなく9750GIIIというのが驚きですが、
さらに色が黒ベースなのが驚きです。
これはfx-991MS 2nd edition と並べると見事な兄弟機種になりますね。(^^)

国内販売がどうなるのかまだわかりませんが、白黒両方出てほしいかもです。

Re:Re: もしかして世界初の9860GIII実機レポート!?

管理人様、皆様、こんにちは!

>日本初なのは間違いないと思いますが、世界初なのですね!
>世界のサイトに出入りされている sentato様がそう言われると、嬉しいです。

いつも新機種情報が世界最速で記事になるTI-Planetでもまだなので、管理人様が第一号ですね。(^^)
ま、フランスではすでに同等の国内モデルの35+EIIがあるという事情もあるかもしれません。
そして、ちょうどPythonのグラフィックスモジュール追加でのアップデートがされたばかりなので、9860GIIIのネタは後回しになっている可能性ありますね。

で、そのPytonアップデートをすると、35+EIIが3.30.2200になります。
管理人様の9860GIIIが3.21なので、3ヶ月ほど新しいバージョンです。

[CY835A MAIN]
OS Ver 03.30.2200
DateO 2020.0313.0503
DateA 2019.0318.1507


>昨日こっそり記事に追加した「本体裏側の凹凸模様」ですが、GRAPH35+EII も同じ模様になっているのでしょうか?

色は青ベースですが同じです。


>既にオーバークロックでも比較をしているのですが、デフォルト[F5]での比較結果は、GIII と他機種の速度差があまり無いようでした。この結果が意外に感じられました。
>この結果が、ノーマルに対して、GIII ではデフォルトの[F5]よりも大幅な高速化が出来るかも知れないと思っていたのですが、このあたりはどのように説明できるのでしょうか?

じつは、、
Ftune2の[F5]とFtune3の[F5]ではベースクロックが2倍違っています。(^^;
35+EII/9860GIIIではベースクロックが80MHzあたりを超えると純正OSでのカーソル移動で異常になるという不具合が出てきます。
そのためにベースクロックはCG50と同様にあまり伸ばせない感じになっています。(^^;

で、Ftune2とFtune3で同じ動作クロックでとなると、[F4]同士での比較が都合が良いです。(^^)

Ftune2での[F4][F5]は従来9860GIIシリーズの画面周りのウエイト設定になっています。
Ftune3での[F4][F5]は新しい35+EII/9860GIIIの画面周りのウエイト設定になっています。

そこで、どちらの機種にもFtune2とFtune3をインストールしておいて、
35+EII/9860GIIIでFtune2の[F4]とFtune3の[F4]で比較してみてください。
また、
従来9860GIIでFtune2の[F4]とFtune3の[F4]で比較してみてください。

どちらの機種でもFtune3の[F4]の方が約2倍速い結果となると思います。

同じ設定の9860GIIとGIIIで比較すると若干GIIIの方が速い結果になると思いますが、
これはOS側での画面転送周りの最適化が進んだ結果と思われます。(^^)
そのために従来並みにバスクロックを上げられなくなったということかと思います。(^^;

Re: もしかして世界初の9860GIII実機レポート!?

sentaro、皆様、こんばんは


> おそらく世界初?の9860GIIIの詳細な実機レポートではないでしょうか。(^^)
> 詳細な比較レポートをありがとうございます!

日本初なのは間違いないと思いますが、世界初なのですね!
世界のサイトに出入りされている sentato様がそう言われると、嬉しいです。


昨日こっそり記事に追加した「本体裏側の凹凸模様」ですが、GRAPH35+EII も同じ模様になっているのでしょうか?



> >▶ 液晶のバックライトが無くなった (個人的には不便を感じる)
> >▶ 液晶サイズが小さくなった (個人的には不便を感じる)
>
> ここ、かなり同意してしまいますね。


うはは、これだけは仕方有りませんよね!


さて、液晶のコントラストについては、確かに GIIよりは見づらい感じがしていました。
今週は泊まり込みが続いているので、今週末、手持ちのモデルで比較してみます。

> 手持ちの比較では、初期型が一番くっきりはっきりで、その次がSlim、GIIと続いて、最後尾が35+EIIのような感じです。(^^;

はい、これは私も同じ印象を持っています。



> ところで、CGシリーズから導入されたプログラムリストでのアルファベットキーでの検索は可能でしょうか?

それがダメなんです。GIIと変わりません。この点は、先ほど記事に追加しました。


> >PRIME - 素因数分解
> >fx-9860GIII の計算処理は、fx-9860GII より 30% 程度速くなっていますが、fx-CG50 よりも33%遅くなっています。
>
> 機種別の処理速度差がきっちり棲み分けされているのが面白いですね。(^^)

このあたりは、分かりやすいですよね!


> >PYTHA - ピタゴラス数探索
> >fx-9860GIII は、fx-9860GII の1.6倍弱の処理速度、fx-CG50 の1.5倍程度の処理速度になりました。
>
> ここではCG50を抜いて下剋上状態になってますね。(^^;
> 元々、モノクロ機は画面周りは軽いのですが、それがさらに軽くなった感じというか、

テキストでもグラフィックスでも最速なんです。この結果は私には意外でした。


> 実際に、Ftune2で従来機と同じ設定[F1]にしてPutDospDDコマンドの速度を計測すると大差ない結果になるのですが、
> デフォルトで動作せると2倍以上速くなりますね。
>
> 従来機でFtune3を使えば従来機でもGIIIとほぼ同等の画面転送速度の引き上げが可能です。(^^)
> ([F1]はデフォルト、[F2]はCG20設定、[F3]はSH3同等設定なので、[F4][F5]でお試しください。)

既にオーバークロックでも比較をしているのですが、デフォルト[F5]での比較結果は、GIII と他機種の速度差があまり無いようでした。この結果が意外に感じられました。

sentaro様の 35+EII でも同様な結果だったというのを知って、GIII はやはり同系機種なんだと今は思います。

意外な結果だったので、もう少し比較実験のN数を増やして実験してから、記事に追加しようと考えておりました。

この結果が、ノーマルに対して、GIII ではデフォルトの[F5]よりも大幅な高速化が出来るかも知れないと思っていたのですが、このあたりはどのように説明できるのでしょうか?

もしかして世界初の9860GIII実機レポート!?

管理人様、皆様、こんにちは!

おそらく世界初?の9860GIIIの詳細な実機レポートではないでしょうか。(^^)
詳細な比較レポートをありがとうございます!


>▶ 液晶のバックライトが無くなった (個人的には不便を感じる)
>▶ 液晶サイズが小さくなった (個人的には不便を感じる)

ここ、かなり同意してしまいますね。
そして、うちの35+EIIでの比較ですが、液晶のコントラストが以前の機種に比較して若干落ちているような印象がありますが、管理人様の9860GIIIではどうでしょうか?
手持ちの比較では、初期型が一番くっきりはっきりで、その次がSlim、GIIと続いて、最後尾が35+EIIのような感じです。(^^;


>カタログ機能

35+EIIでは検索窓がまだ無いので、一歩進んでますね。

ところで、CGシリーズから導入されたプログラムリストでのアルファベットキーでの検索は可能でしょうか?


>PRIME - 素因数分解
>fx-9860GIII の計算処理は、fx-9860GII より 30% 程度速くなっていますが、fx-CG50 よりも33%遅くなっています。

機種別の処理速度差がきっちり棲み分けされているのが面白いですね。(^^)


>PYTHA - ピタゴラス数探索
>fx-9860GIII は、fx-9860GII の1.6倍弱の処理速度、fx-CG50 の1.5倍程度の処理速度になりました。

ここではCG50を抜いて下剋上状態になってますね。(^^;
元々、モノクロ機は画面周りは軽いのですが、それがさらに軽くなった感じというか、
実際に、Ftune2で従来機と同じ設定[F1]にしてPutDospDDコマンドの速度を計測すると大差ない結果になるのですが、
デフォルトで動作せると2倍以上速くなりますね。

従来機でFtune3を使えば従来機でもGIIIとほぼ同等の画面転送速度の引き上げが可能です。(^^)
([F1]はデフォルト、[F2]はCG20設定、[F3]はSH3同等設定なので、[F4][F5]でお試しください。)
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プログラム電卓は、プログラムを作って、使ってナンボ!

プログラム電卓を実際に使って気づいたこと、自作プログラム、電卓での Casio Basic, C.Basic そして Casio Python プログラミングについて書いています。

なお管理人はカシオ計算機の関係者ではありません。いつでもどこでもプログラミングができるプログラム電卓が好きな1ユーザーです。


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