fx-5800Pは良いプログラム関数電卓なのか?

2015/02/01 追記
2018/02/24 追記
2019/01/16 追記
2019/01/30 追記


最近、検索キーワード「fx-5800P」で当ブログへ来られる方が増えてきております。そこで、fx-5800P がどういうものか、簡単に紹介したいと思います。


一言で言えば、とてもバランスがとれた 日常使いに向いていて、作ったプログラムが使いやすいプログラム関数電卓です。フィールドエンジニア必携と言えますが、技術計算以外にも実用プログラムを作れるので、事務系や営業系でも役立ちます。


Casio Basic を搭載していて、プログラミングがとても楽なので、プログラミング経験者にはスグにオリジナルプログラムを作れます。
さらに、これからプログラミングを覚えようと言う方の学習用としても優れていると思います。Casio Basicはカシオ独自のプログラミング言語ですが、基本的にはパソコンで使うBASICと共通する部分が多いので、パソコンでのプログラミングへの移行も難しくありません。

Casio Basicを搭載しているのは fx-5800P だけでなく、グラフ関数電卓 fx-9860GII や fx-CG20、土木測量向けの fx-FD10 に加えて最近登場した fx-CG50 があります。Casio Basicを搭載している最も手頃なものが、fx-5800P で、実売で6千円台前半が長らく続いています。[赤文字部 2019/01/16 修正]

[2015/02/01 追記、2019/01/16修正]
最近、fx-5800P の実売価格が¥6,000 前半から¥5,000台へ下がってきています。fx-9860GII は機能面でも価格面でも新たに入手すべき機種ではなくなり、fx-CG50を入手すべきでしょう。ちなみに fx-CG50正規品が¥20,000弱、並行輸入品は¥15,000弱、Amazon USAで¥7,000~¥9,000円で直接購入でき、入手すやすくなっています。そこで、価格動向を調べています。
 ⇒ Casio プログラム電卓の価格動向

[2019/01/30 追記]
Amazon USAで注文して日本の住所へ配達してもらえます。fx-CG50 を Amazon USAで購入すると¥1万未満、場合によっては7千円台で購入できます。fx-5800P との価格差が少ない状況になってきています。この傾向下では、プログラム機能を優先させうなら fx-CG50、小型軽量を重視するなら fx-5800P とった選択となります。

※参考:fx-5800P搭載 Casio Basic のプログラミング入門、コマンドリファレンスを連載中 ⇒ Casio Basic入門 - 目次



fx-5800P の利点と弱点は以下のようになると思います。

1.良いところ (pros)
1) 小型・軽量・薄型
重量150gで、シャツの胸ポケット、上着のポケットに収まるサイズ。163mm x 82mm で厚さ15mm。

2) 省電力
単4電池で、公称1年稼働。但し、購入時に付属していた「入れ組み」用電池(Panasonicのアルカリ電池)で、激しく使用して4ヶ月でLow Batteryの表示が出ました。
※激しく使用: 毎日30~1時間使用に加えて、数時間連続計算を何十回と繰り返したりする

3) 処理速度
・ 関数電卓としては、 fx-955ES よりも高速で、使いやすい。最上位の関数電卓と言える。
・ プログラム電卓としては、簡単なアクションゲームなら、ロジックの工夫次第でそこそこのものが作れる程度には速い。
・ アクションゲーム以外の実用プログラムなら、全く問題を感じない処理速度

4) プログラミング言語
・ CasioBasic搭載: 行番号の無い、いわゆる構造化BASIC。数百行のプログラムを効率的に書ける。
・ Getkey (リアルタイムのキーコード取得)やLocate コマンドが、実用プログラム作成を容易にする
・ CasioBasic独自の命令が、ステップ数の少ないロジック構成を実現し、処理速度の高速化に寄与する (例えば、Dsz、Isz、⇒ 命令など、fx-502P、fx-602P の流れを汲む命令)
・ プログラム領域が28KB程度で、プログラム数は無制限
・ 変数は26個(A~Z)、但し配列変数を用いると、プログラム領域から変数領域を切り出してさらに多くの変数を使える

5) 見やすい液晶ディスプレイ
・ 黒液晶で、見やすいフォントを採用
・ 16桁 X 4行 は意外に使える

6) キーの印刷が見やすい
・ 最近のカシオの関数電卓に共通するが、キーの印刷が見やすい


2.悪いところ (cons)
1) PCリンクの手段が無い
・プログラムのバックアップ手段としては、もう1台の fx-5800P に専用接続ケーブルで転送する方法のみ
 [2018/02/24 追記]
 fx-5800P とPCのリンクがついに実現 ⇒ こちら

2) プログラム実行速度
・ カシオのグラフ電卓 fx-9860G II や fc-CG20 に比べると処理速度がかなり遅い
・ 文字列処理の機能がない
・ 配列変数は、インデックスが自然数(0を使えない)
・ グラフィックス処理の機能がない

3) 360度フリップタイプのハードカバーのヒンジが弱く壊れやすい
 [2018/02/24 追記]
 壊れたヒンジは、愚品として購入して修理できる ⇒ こちら

これら弱点は、解決できるようになっていますので、Casio Basicの実行速度と機能面で、fx-5800P か fx-CG50 かの選択にあると思います。もし Amazon USAで fx-CG50を注文すれば、日本国内までの配達を含めて 8,000円台以下 (2019年1月) の傾向で、これら2機種の価格差が主な選択理由では無くなるかも知れません。

いずれにせよ、6~7千円台の電卓をどう考えるかですが、小型軽量な fx-5800Pを1台持っていても損は無いと思います。



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プログラム電卓を実際に使って気づいたこと、自作プログラム、電卓での Casio Basic, C.Basic そして Casio Python プログラミングについて書いています。

なお管理人はカシオ計算機の関係者ではありません。いつでもどこでもプログラミングができるプログラム電卓が好きな1ユーザーです。


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