番外編 - Dell Inspiron 14-5425 の特徴と不具合解消

2023/05/14
追記 2023/05/28
追記 2023/06/06





Dell Inspiron 5425 - コスパの良いノートPC

4年6ヶ月ほぼ毎日使っている Dell Inspiron 5480 Platinum の後継機として DELL Inspiron 14-5425 を購入した。
このPCは、USBポートが1個減ったこと、有線LAN用 RJ45コネクタが無くなったことを除けば、他はすべて性能が上がっている。特に AMD Ryzen 7 (CPU) のパフォーマンス向上には素晴らしいものがある。

この Inspiron 5425 は2022年に発売開始され、2023年5月時点でコストパフォーマンスの良いおすすめノートPCとして評価が定着しているようだ。

Dell Inspithon 5425 の7つの特徴
Inspiron 5425_1_small
1. Inspiron 5425 は、ディスプレイが 16:10 になっている。古い世代の 16:9 の14インチPCよりもディスプレイが縦に広くなっている。

2. サイズは古い世代の同じシリーズよりも僅かに小さくなり、僅かに軽くなっている。

3. CPUは、昨年(2022年) 発売の Ryzen 7 5825U (2~4.5 GHz、8コア/16スレッド) でビジネスPCとしては十分だ。

4. 内蔵前面カメラにプライバシーシャッタが追加された。昨今必要性が高まっており、とてもありがたい。

5. 指紋認証によるログインによりPINを入力する手間が無くなるのはとても良い。

6. キーボードにバックライトがついた。真っ暗な時間の長い国際線のフライトでは非常に助かる。

7. 持ち歩きが可能なレベル。持ち歩き用に小型軽量な 11インチ程度のディスプレイ搭載モデルは、小さな字が見づらい世代にとっては使いづらい。14インチ程度のディスプレイのノートPCが良いが、重さは1.5kg程度になる。これが持ち歩ける限度だと思うので Inspiron 5425 は許容範囲だ。管理人はリュックにPCを入れて毎日持ち歩いて使っている。

このレベルが10万円以下で入手できる  Inspiron 5425 は、コスパの良いビジネス用ノートPCとしてお勧めできる。

この記事では、購入直後のファーストインプレションだけではなく、今後4~5年使っている際に発生した問題やその解決についても、その都度追記してゆく。

[2023/06/06 追記]
放熱性能の高い外付けSSDケースを入手したら転送速度も速かった。

[2023/05/28 追記]
使い始めて初期の体感は極めて良好でサクサク使える。
Windows11 自体の起動は15秒未満。
液晶カバーを開けると電源ONになる機能、そして指紋認証でWindowsログインできる機能を組み合わせると、カバーを開いてから Windowsログイン、そして作業を始めるまでが 20秒以内で完了する。
Microsoft Office 2021、Visual Studio 2022、GIMP2.0 などの画像処理ソフト、ブラウザ (Chrome) などの起動や動作がとても軽い。


 Dell PCのモデル名について
Dell のホームページを見ていると、Inspiron 14-5425 という表記と Inspiron 5425 という表記が混在している、というか混乱しているように感じる。どうやらシリーズ名が Inspiron 14-5000 で、製品名が Inspiron 5425 が正しそうだ。そこで記事では Inspiron 5425 と書くことにする。


 Inspiron 5425 と比較するために、管理人がこれまで使ってきて特に気に入っている Inspiron 5480 Platinum を比較対象にする。ちなみに Inspiron 5480 PlatinumInspiron 5425 と同じカテゴリの旧世代モデル (2018年モデル)。




目 次

 ● 注文したら翌日到着

 ● Inspiron 5425 の外観
   - ディスプレイのサイズ
   - 吸気スリット
   - 排気ポート
   - ディスプレイのギミック

 ● Inspiron 5425 購入時のスペック

   - OS
   - CPU / GPU
   - PCIe バス
   - メモリ
   - ストレージ
   - 無線通信
   - バッテリー
   - I/O ポート
   - カメラ
   - 電源ボタン
   - キーボードとタッチパッド
   - 主な仕様 - Inspiron 5480 Platinum との比較

 ● Inspiron 5425購入時のベンチマーク

   - CINEBENCH R15 - CPU / GPUの性能
   -  CrystakDiskMark 8 - ストレージのアクセス速度
   - PCMark 10 - ビジネス用途の体感速度
   - ドラゴンクエスト X ベンチマーク - グラフィック性能

 ● ピッタリサイズのパソコンケース

 ● バッテリ性能のモニタリング

   - Windows 11 でのバッテリー管理

 ● Windows11  - 使いにくさへの対応 
[2023/05/28 追記]
   - OneDrive の無効化と削除
   - タスクバーやスタートメニューを Windows 10 の仕様に戻す

 ● データバックアップ用の外付けSSDを作
[2023/06/06 追記]

 ● プレミアムサポート




注文したら翌日到着 

Dell のホームページで Inspiron 5425 (Ryzen 7 5825U + 512GB SSD + 16 GB メモリ) が即納品になっていた。
2023年5月2日に ¥93,979 5% (¥4,700) 引きで¥89,279 となっており、かなりコスパが良い。Officeなどのソフトウェアはなし。クレジットカード決済でオンライン注文したら翌日には自宅に配達され、本当に即納された。

簡素で必要最低限の段ボール梱包で、輸送用の外箱など無い。内容物は、PC本体以外にはACアダプタと小さなペラペラの紙だけ。梱包箱は破損の無い状態で無事に届いた。

Inspiron 5425 梱包箱から取り出して初めて手に取ったとき、これまで毎日使っていた Inspiron 5480 Platinum よりも軽くて薄いと感じた。後で寸法と重量を調べると 第一印象通りだった。


<目次に戻る>



Inspiron 5425 の外観 

液晶のカバーはアルミ製の非光沢シルバーで、高級感があり、汚れや傷が目立ちにくい。
カバーと同じような仕上げの塗装がパームトップ部 (キーボード面) のプラスチックにもなされている。何年も使って手が擦れて摩耗してくると、どのような感じで劣化して使用感がでてくるのかが気になる。

ディスプレイのサイズ 
ところで、Inspiron 5425Inspiron 5480 Platinum のディスプレイを比べてみると、横方向はほぼ同じサイズで縦方向が 16:10 になるように拡大されている。カバー部やPCの外形寸法がほとんど同じなのにディスプレイが広くなっているのは、良い進化だと思う。

5425_Display_2 5480_Display_2
   Inspiron 5425 (16:10)      Inspiron 5480 Platinum (16:9)


吸気スリット 
PCの背面を比べてみると、Inspiron 5425Inspiron 5480 Platinum よりも吸気用スリットのエリアが倍以上で、空冷の効率が向上しているように見える。このスリットは空気を吸い込む吸気口だ。

5425_Back_2 5480_Back_2
   Inspiron 5425 の吸気スリット  Inspiron 5480 Platinum の吸気スリット


排気ポート 
一方、Inspiron 5425 の排気については、キーボードの奥に大きな排気口が4つ配置されている。Inpiron 5480 Platinum も同じところに排気口があるがスリット形状になっている点が異なる。ティッシュペーパーを使って排気の程度を調べてみると Inspiron 5425 では Inspiron 5480 Platinum よりもティッシュペーパーが強く吹き飛ばされる。排気流量を増やしているようだ。

Vent_Hole


ディスプレイのギミック - ディスプレイを開くと奥が持ち上がる 
ディスプレイを開くと、ヒンジに取り付けられたゴム製の板が動いて、PCの奥を持ち上げるようになっている。

LidClosed_s LidOpen_s LidClosed_s

机で使うときは、キーボードに角度が付いて使いやすくなるだけでなく、冷却用の空気を取り入れやすくなる。

排気口の設計とPCの奥が持ち上がるギミックを合わせて考えると、空冷性能向上を意識しているように思われる。

ちなみにこのゴムの板をよく見ると均質ではなく白い粒子が混ざっている。どのような意図でこのゴムを採用したのか、性能と価格のバランスをどのように意図したのか興味がある。
Rear_Plate_s

このPCを何年もきれいに使うことを考えると、このゴム部品のメンテナンスも必要かもしれない。
ゴムを劣化させないメンテナンスを意識すると例えば以下のようなことがポイントになるだろう。
・PCを置く前に机をきれいにすること
・ディスプレイを開けるときは力をかけずにゆっくり開く
・PCを入れるインナーバッグに乾燥剤の小さな袋を入れておく
・70%のエタノールで定期的にゴムを清掃する




Inspiron 5425 購入時のスペック 

カタログデータだけでなく、実際に使ったり、調べた内容や感想を含めて紹介する。

OS 
Windows 11 HOME がプリインストールされていた。Win11 は触るのが初めてで、細かい設定を行う場所が Win10から多く変わっていて、使いにくく感じる。

時間をかけてそのうち慣れる部分以外は、敢えて特定ソフトウェアを使ってインターフェースを変更しようと思う。現時点での変更については下で紹介する。

Windows 10 のサポート期間が終了する 2025年までには、これまで使ってきた Inspiron 5480 Platinum を Windows 11 にアップデートしようと思う。


CPU / GPU 
昨年 (2022年) 発売の現役の AMD Ryzen 7 5825U (2~4.5 GHz) で、ビジネスノートPCとしては十分なスペックだ。
GPUは CPU内蔵の Radeon Graphics だが、ベンチマークの結果十分な性能だとわかった。これは後で紹介する。

5425_Stickers

5425_CPU 

5425_GPU-Z


PCIe バス 
PCIe Gen3 x4 となっている。 さすがに PCIe Gen4 ではない。

CPU-Z で調べたところ Bus Specs. が PCI-Express 4.0 となっているが、これは CPUが対応しているバス仕様を示している。
5425_Mainboard

一方、Dell が提供する "Inspiron 14 5425 セットアップと仕様" の "Inspiron 14 5425 セットアップと仕様" ページでは、ストレージについて "PCIe NVMe Gen4 x4 のパフォーマンスは、システムの PCIe Gen3 x4 帯域幅に制限されます" と記載されているので、ボードの PCI バスは PCIe Gen3 x4 だとわかる。

HEiNFO で調べると、Inspiron 5425 のボードは PCIe v3.0 をサポートしていると表示された。
 

メモリ 
最初から 16 GB メモリが搭載されていた。但し 8GB を2枚使ったデュアルチャンネルになっており、空きスロットが無い。実際には SK Hynix 製メモリが搭載されていた。
CPU-Z_Memory

5425_taskManager_Memory


ストレージ 
512BG SSD 搭載で、実際には KIOXIA の BGシリーズ 512GB 品 (KBG50ZNS512G) Type 2230 が搭載されていた。
KIOXIA 500GB SSD

ディスクの管理は以下のようになっている。
ディスクの管理_KIOXIA_BG5_512GB

それぞれのパーティションは以下のようになっている (diskpart などで調査);
- EFIシステム, 200 MB     :UEFI
- OS (C:), 458.75 GB      :Cドライブ
- 回復パーティション, 1.06 GB  :WINRETOOLS (Windows 11 が起動する前に使える Windows RE)
- 回復パーティション, 15.43 GB:Image (WinREによる回復動作で使われるファイルイメージ)
- 回復パーティション, 1.46 GB  :DELLSUPPORT (Windows RE で実行可能なサポートプログラム)

このディスクは BitLocker で保護されている。Microsoft は Windows 11 Home エディションでは BitLocker をサポートしていないとしているが、実はコマンドライン (ターミナル) では BitLocker の操作ができる。 Dellだけでなく多くのPCメーカーは Windows 11 Homeエディションであっても BitLocker で保護した状態で出荷することが多いようだ。


無線通信 
WiFi 6 まで対応した WiFi と Bluetooth 5.2 に対応したワイヤレスモジュールが搭載されている。


バッテリー 
バッテリ容量は 5,400 mWh だ。
プリセットされている電源プランで "最適なパフォーマンス" では10時間45分程度、"バランス" では 8時間程度稼働できるようだ。
個人的には AC接続で使うことが圧倒的に多いので、充電モードは "常時AC接続" にしている。

Windows 11 での電源プランの変更や設定は、[設定] - [システム] - [電源とバッテリー] - [電源モード] で行う。
充電モードの設定や変更は、BIOS で行えるが MyDell アプリで行うのが遙かに楽なので、MyDell アプリを利用することにした。

この MyDell のアップデートは、最初からインストールされていた Dell Update アプリで可能。My Dell 最新版へのアップデートの有無も Dell Update で可能。

バッテリーに関わる電源オプションの表示や設定を行うタスクバー上のインターフェースは Windows 11 では使いづらいので、Windows 10 風に変更して使っている。詳しくは下で紹介する。


I/O ポート 
USBポートは、USB3.2 Gen1 Type-A が2つ、それに PD充電対応(65W) でディスプレイ出力可能 (上記) な USB3.2 Gen2 Type-C が1つ。合計3ポートしかないが、Typw-A の USB3.2 コネクタが左右に振り分けられているのは使いやすくて良い。

ディスプレイ出力は、HDMI 1.4 ポートと USB3.2 Gen2 Type-Cが使える。USB Type-C は Thunderbolt 非対応なのが少し残念だ。

フルスロットSDが使えるが、カードは完全に格納されすに半分以上外にでる。挿しっぱなしで持ち運びするには向かない。


カメラ 
1920x1080, 16:9 の静止画、フルHD (1080p), 30Hzの動画に対応。Web会議などのビジネス用途では十分な性能だ。
プライバシーシャッタが付いたのは、いまどき不可欠で良いと思う。


電源ボタン 
指紋認証機能付きの電源ボタンは、とても便利だ。PINを打ち込む手間をかけずに一瞬でログインできる。反応はとても速い。


キーボードとタッチパッド   [2023/05/28 追記]
Inspiron 14 5480 に比べて Inspiron 5425 ではキーボードの横幅が広くなっている。この僅かな差により入力がとても楽になっている。また、タッチパッドも広くなり操作が楽になっている。

Keyboard_5480 Keyboard_5425
Inspiron 5480 Platinum (旧)      Inspiron 5425 のキーボード (新)

左の Inspiron 5480 Platinum に比べて、右の Inspiron 5425 はPC自体の横幅がほとんど同じであるが、キーボードのキー領域が横に広くなり、タッチパッドが大きくなっている。写真で比較すると一目瞭然が。よく見ると右端と左端のキーが大きくなっているだけだが、頻繁に押す shift, ctrl back space, enter が押しやすくなっているだけでも入力が楽になるというのは、今回初めて経験した。

また Inspiron 5425 のキーボードにはバックライトが付いている。持ち歩きして使うと暗いところでの使用機会が多く、薄暗いカフェやレストラン、そしてなんといっても真っ暗な時間の長い国際線のフライトではとても使いやすくなった。

BackLit_Keyboard_s BackLight_Keyboard_s
薄暗いときのキーボード           真っ暗なときのキーボード

バックライトキーボードの見え方は、環境が薄暗いときや、真っ暗のときでもキートップの文字がちゃんと見える。


主な仕様 - Inspiron 5480 Platinum との比較 

  Inspiron 5425

 2018年モデル Inspiron 5480 Platinum
 寸 法 厚み:前面 15.7 mm、背面 18.37 mm
 奥行き:227.5 mm
 幅:314 mm
 
 厚み:前面 18.77 mm、背面 19.1 mm
 奥行き:232 mm
 幅:324,3 mm
 重 量 1.502 kg (実測)
 
 1.575 kg (実測)
 OS Windows 11 HOME

 
 Windows 10 HOME
 
(公式にWindows 11 へアップデート可能)
 CPU AMD Ryzen 7 5825U
  - 2022/01/30 発売
  - 25W
  - 8 コア / 16 スレッド
  - 2 ~ 4.5 GHz
  - キャッシュ 16 MB
 
 Core i7 8565U
  - 2018/Q3 発売
  - 15W
  - 4コア / 8スレッド
  - 1.8 GHz
  - キャッシュ L1: 256 KB/コア, L2: 8 MB
 GPU  AMD Radeon Graphics

 
 インテル UHD Graphics
 Nvidia GeForce MX150
 PCIeバス Gen 3
 
 Gen3
 ストレージ SSD 512 GB (M.2 2230)

 
 SSD 128 GB (M.2 2230)
 HDD 1 TB (SATA)
 メモリ 16GB: DDR4-3200 (SODIMM) 8GB x2
  - 3200 MHz 動作
  - スロット空きなし


 
 8GB: DDR4-2666 (SODIMM) 8GB x1
  - 実際は2400 MHz 動作
  - 1スロット空き
 その後メモリ 8 GB を増設して
 16GB: DDR4-2666 (SODIMM) 8GB x2
 Display 14インチ
   - 1920 x 1200 (16:10), 60 Hz, 非タッチ
 
 14インチ
   - 1920 x 1080 (16:9), 60 Hz, 非タッチ
 無線通信 MediaTek MT7921
 WiFi
    - 転送レート 1200 Mbps max
    - 2.4 GHz / 5 GHz
    - WiFi 802.11a/b/g / WiFi 4 / WiFi 5 / WiFi 6
 Bluetooth 5.2
 Intel 9462
 WiFi
    - 転送レート 433 Mbps max
    - 2.4 GHz / 6 GHz
    - WiFi 802.11b/g / WiFi 4 (n) / WiFi 5 (ac)
 Bluetooth 5.0
 
 バッテリー 5,400 mWh (4セル, リチウムポリマー)
   - DC 15V
   - 230g
 
 4,200 mWh (3セル, リチウムイオン)
   - DC 11.4V
   - 200g
 I/O ポート - HDMI
 - SDカード x1
 - USB 3.2 Gen1 x2 (5 Gbps)
 - USB 3.2 Gen2 Type-C x1 (10 Gbps) 
    (DisplayPort 1.4, 電源)

 
 - HDMI
 - SDカード x1
 - USB 2.0 x1 (480 Mbps)
 - USB 3.0 x2 (5 Gbps)
 - USB 3.1 Gen1 Type-C x1 (5 Gbps)
    (DisplayPort, 電源)
 カメラ - 静止画:1920x1080, 16:9, 2.1MP
・ビデオ:1080p (1920x1080), 16:9, 30fps
 
 - 静止画:1280x720, 16:9, 
 - ビデオ:720p (1280x720), 16:9, 30fps
 電源ボタン 指紋認証機能付き
 
 単にスイッチ機能のみ
 キーボード キーボード領域
 バックライト付き
 キーボード領域
 バックライト無し





購入時のベンチマーク 

体感としては、起動からソフトウェハ使用がとても軽くサクサクと使える。そこで、いくつかの代表的なベンチマークを行った。

CINEBENCH R15 - CPU/GPU の性能 
Inspiron 5425 は、AMD Ryzen 7 5825U に内蔵GPU Radeon Graphics を搭載している。
OpenGL
103.21 fps で、CPU1732 cb となり、ビジネスPCとしては十分過ぎる性能だ。

ちなみに旧世代の Inspiron 5480 Platinum (メモリ増設して 16GB) は、CPU に Intel Core i7 8565U (第8世代) を GPU に 内蔵 Intel UHD Graphics 620NVIDIA GeForce MX150 を搭載。OpenGL が 90.34 fps で Inspiron 5425 より少し劣るがそれほど悪くない。一方 CPU は 618 cb であり Inspiron 5425 の半分以下だ。Inspiron 5425AMD Ryzen 7 5825U (2022年発売の 5000シリーズの世代) の性能が Intel Core i7 8565U (古い第8世代) よりも向上していることが分かる。
CINEBENCH R15_KIOXIA_BG 


CrystalDiskMark 8 - ストレージのアクセス速度 
ストレージは、KIOXIA の BG5 シリーズ 512GB NVMe SSD (KBG50ZNS512G) を搭載していた。
Inspiron5425_KIOXIA 500GB SSD

CrystalDiskMark 8 の結果は、PCIe Gen3 の規格値 4000 MB/s からみてもそれほど悪くない。
Inspiron5425 _KIXIA_BG5_512GB_2

Inspiron 5480 Platinum の購入時の C: ドライブ (SSD 128GB) のデータと比べると、大きくスピードアップしている。
Inspiron5480_New


PCMark 10 - ビジネス用途の体感速度 
ゲームや動画編集ではなく、ビジネス用途で使うソフトウェアを操作する際の体感速度を調べる PCMark 10 の結果を示す。
PCMark10_TotalScore_KIOXIA_BG5_512GB

PCMark10_DetailedScore_KIOXIA_BG5_512GB


総合性能で 5870 であった。このスコアは 1500 あれば十分使えるレベルだ。
項目別には、Essentials: 9774Productivity: 9645Digital Context Creation: 5825 となった。それぞれが 4000 を超えていれば、実用上あまりストレスを感じないと思う。Essentials と Productivity が 9000 を超えているので、実際に使っていてブラウザやOfficeソフトの起動や動作がキビキビしている体感によく合っている。

但し、Digital Context Creation、特に Video Editting Score が他の項目に比べてかなり低いが、これは今の Ryzen プロセッサの傾向を反映しているように思う。


ドラゴンクエストX ベンチマーク - 3Dグラフィック性能 
3Dグラフィックは、ビジネス用途では簡単な動画編集や 3D CAD を使うときには必要で、主にマルチコアCPUとグラフィックボードの性能、そしてメモリ容量の影響を受ける。

ビジネス用ノートPCの評価目的として、2012年に公開された古いドラクエX ベンチならそれなりに使える。

標準画質、フルスクリーンでテストした。
DraQue_KIOXIA_BG5

スコアが 5000 以上あればビジネス用途には十分だと思っているので、9488 は十分過ぎる性能だ。





ピッタリサイズのインナーケース 

2018年に入手した Inspiron 5480 Platinum 用に買ったものと同じ製品で色違いを購入した。以前の色がブラックで今回はグレーにした。

以前購入したブラックのケースは、ジッパーの金属製タブが割れて取れたのを、タブだけ Amazon で購入して付け替えている (詳細)。布地のケースは、4年半経過しても破れや糸のほつれは無く、布地表面の色あせも殆どない。従って同じものを色違いで購入した。

Inspiron 5425Inspiron 5480 Platinum よりサイズが僅かに小さいが、ほぼ同じサイズなので、メーカー純正品と思えるほどのピッタリサイズだ。





バッテリ性能のモニタリング 

Windows 11 には Windows 10 と同様に電源管理のユーティリティ - Powercfg.exe が備わっており、その中の batteryreport 機能を使うと、Windows を使い始めてから現在までのバッテリーの満充電容量の記録や現在の満充電容量、つまりバッテリー劣化の状況が定量的にわかる。

[スタート] を右クリックし、ターミナル (管理者) を選んで Power Shell を起動し、powercfg /batteryreport と入力して Enter キーを押すと各種電源状態を記録した html ファイル (battery-report.html) を生成する。

powercfg_Win11_modified

生成した battery-report.html をブラウザで開くと、Installed batteries に表示されている満充電容量は下記のようになった。
- DESIGN CAPACITY - 新品時の充電容量: 54,000 mWh
- FULL CARGE CAPACITY - 満充電時の充電容量: 54,000 mWh
両方とも 54,000 mWh になっており、バッテリーの初期劣化や不良は見当たらない。

BatteryReport_Installed_Battery_Inspiron_5425


バッテリーを長持ちさせたいので、設定している充電モードが適切かを確認するためにも定期的にバッテリーの状態をチェックしようと思う。

そこで、powercfg.exe のレポート機能を簡単に使えるように、バッチファイルを作った。
PowerCfg.zip のダウンロード

解凍して得られる PowerCfg.bat を右クリックして "管理者として実行(A)" を選んで実行する。

すると、"続行するには何かキーを押してください..." と表示するので、終了したいときはウィンドウを閉じる (画面の右上の [X] をクリック)。

続行すると、battery-report.html が Downloads (ダウンロード) に作成される。

続いて ”電源効率の診断レポート" を作成するが、ここで中断したい場合はウィンドウを閉じます。
60秒ほど待つと デスクトップに energy-report.html が作成される。
ここでエラーレポートも表示されるが、電源接続のとき所定時間でスリープモードにしない設定をしており、これをエラーとして表示しているようで、私の場合は問題のあるエラーでないので無視している。このレポートはよくわからない点も多いが、何かのときに役立つかも知れない。

それぞれのレポ-ト作成時のタイムスタンプも表示するようにしているので、この情報を参考にしてレポート html のフィアル名を変更して履歴として保存できる (私はそのようにしている)。


Windows 11 でのバッテリ管理 
Windows 11 ではバッテリー管理関係へのアクセス方法が Windows 10 から変わっている。

タスクバー右端のバッテリーアイコンは、電源接続の場合とバッテリー起動で変化する( Win10と同じ)。
Battery_icon_Mark Battery_icon_2_Mark

バッテリーアイコン上にマウスカーソルを持ってくると、現在のバッテリーの充電状態あるいは容量(%)と推定残り時間が現れる。

バッテリーアイコンを右クリックすると現れる "電源とスリープの設定" をクリックすると "システム > 電源とバッテリー" の設定画面が現れる。ここにも現在のバッテリーの充電状態あるいは容量(%)と推定残り時間が表示されている。
PowerMode_2

少し下にスクロールすると、"電源モード" を選択できるメニューがある。


バッテリー駆動時間を長くしたいなら、"トップクラスの電源効率" を選ぶとよく、通常は "バランス" がよいと思う。

バッテリーアイコンを右クリックすると、Wi-Fi、Bluetooth、スピーカー、ディスプレイの設定や明るさの設定と一緒に "バッテリー節約機能" を選択できる。これはバッテリー駆動しているときに選択できるようになり、"トップクラスの電源効率" を設定したことになる。

タスクバーの右に表示されるバッテリーアイコンをクリックして表示される "推定残り時間" は、状況に応じて変化する。起動直後やバッテリーを使う作業の直後は残り時間が短くなる。直前の状況に応じて計算しているようだ。

この Windows 11 の仕様はとても使いにくい。Windows 10 の仕様に戻すソフトウェアがあるので、それを適用して改善した。詳しくは以下で紹介する。






Windows 11 - 使いにくさへの対応   [2023/05/28 追記]

OneDrive の無効化と削除 
OneDrive はファイルやフォルダの管理を複雑にするので、以前から使っていない。クラウドへのファイルのバックアップはコストパフォーマンスのよい他のサービスを使うべきだというのが、管理人の以前からの考えなので、OneDriveでバックアップされているファイルを本来のフォルダへ戻し、OneDriveを無効かしたのちアンインストールした。必要な時には OneDriveのWebページから復活させるのは容易だ。


タスクバーやスタートメニューを Windows 10 の仕様に戻す 
これまで、タスクバーからポップアップするオリジナルのツールバーに、よく使うソフトウェアを登録して利用してきた。Windows 11 ではこの機能が使えず、管理人にとっては非常に使いづらい環境になってしまった。

そこで、ExplorerPatcher というフリーソフトを使うことで、スタートメニュー、タスクバーとファイルエクスプローラを Windows 10 風に変更した。このソフトは、Windows 11 が備えている Windows 10 のインターフェースを呼び出すもので、非常に便利なのでお勧めだ。ExplorerPatcher で実現したものを、いくつか紹介する。

ツールバーを使った自作 Quick メニュー (Win11 初期設定では難しい)
QuickMenu2_s

このように ツールバーとして Quick メニューを作り、よく使うソフトウェアをここから簡単に呼び出せる。2014年から Windows 10 で使い始めていて、今はこれが使えないと不便でしかたない。

スタートメニュー
Win11_StartMenu_s
[スタート]をクリックすると、最初から "すべてのアプリ" が表示されるように設定可能だ。
さらに、電源ボタンの横に "ダウンロード" と "設定" のボタンも配置できる。

PC
PC_s
ファイル エクスプローラの設定変更もできて、このように表示アイテムをすっきりさせることが可能。管理人が個人的に必要だと思うアイテムだけを表示できている。

電源の状態表示
BatteryStatus
通知領域にあるバッテリーアイコンを左クリックすると出てくる表示で。電源の現在の状況と電源モードを簡単に変更できる。

電源オプションの呼び出し
Ppower_Option_s
通知領域にあるバッテリーアイコンを右クリックすると出てくる表示。電源オプションを簡単に呼び出せるので便利だ。

Wi-Fi の状態と設定
NetWork_blur.png
現在のネットワークの状態 (上は有線接続の例) を示すアイコンを左クリックすると、拾える Wi-Fi の SSID 一覧が表示される。





データバックアップ用の外付けSSDを作る   [2023/06/06 追記]

データバックアップは、PCと一緒に持ち歩いている外付けストレージを使って、一日に1回以上バックアップしている。
さらに同じ内容のバックアップをオンプレミス で行っている (自宅 / 会社それぞれのサーバー利用) ので、二重バックアップになっている。以前からクラウドは使わない人だが、大震災がぼちぼち来るらしいので、そろそろクラウド利用も検討している。

KINGSTONE 1TB SSD (SNV2S1000G) - PCIe Gen4 x4 対応
Kingstone_1TB_SSD_s
購入時は、割引と500円クーポンのおかげで6000円台前半、とコスパが良かったのでこれを入手した。
PCIe Gen4 x4 では Read 3,500MB/s, Write 2,100MB/s がカタログ値だ。

外付けSSDケース - 1つめ
PCのストレージ換装時のクローン作製の目的で購入したので、ネジを使わずにSSDの脱着ができるものを選んだ。

インターフェースは USB3.2 Gen2 Type-C 対応なので、理論最大転送速度は 10Gbps だ。一方、Inspiron 5425 の USB Type-C は USB3.2 Gen1 なので、これがボトルネックとなり理論最大転送速度は 5Gbps となる。


SSDを換装するまでは、バックアップ用の外付けストレージとして、KINGSTONE の 1TB SSD (上記) を装着して使ってみる。



この外付けSSD の読み書き速度を CrystalDislkMark 8 で調べてみた。

外付け_KINGSTONE 1TB SSD_速度

USB3.2 Gen2 の Type-C 接続なので、ランダムリードの理論最大転送速度 1250 MB/s に対して少し遅い気がする。但し外付けHDDを比べたら 7倍以上速い。

SSD_Case

SSD_Case_Open

このケースには、熱伝導シートとアルミのヒートシンクが付属していて、これらを取り付けてもケース(アルミ製)にうまく密着できないので、あまり放熱効果が得られないようだ。実際にこれらのある/なしで、CrystalDiskMark 8 を走らせて温度上昇に大きな違いがない。

外付けSSDケース - 2つめ
[2023/06/06 追記]
外付けSSDケースをもう一つ購入してみた。

今度は、より放熱性の良さそうなものにした。
ついでに、より小型なものを選んでみた。

インターフェースは USB3.2 Gen2 Type-C 対応なので、理論最大転送速度は 10Gbps だ。一方、Inspiron 5425 の USB Type-C は USB3.2 Gen1 なので、これがボトルネックとなり理論最大転送速度は 5Gbps になる。


内部には、上と同じ KINGSTONE のSSDを取り付けた。


この外付けSSDケースには、上と同じTyoe-Cケーブルを取り付けて、CrustalDiskMark 8 でアクセス速度を調べた。

Exteral_SSD_KINGSTONE_1TB_2

全体的に速度が向上した。ランダムリードの理論最大値 1250 MB/s に対して 1001 MB/s となった。上のケースよりも明らかに速い。同じケーブルを使った結果なので、インターフェース回路の性能が良いといえる。

なお、このケースに付属しているケーブルを使ってもほぼ同じ転送速度となった。2つのケースに付属のケーブルの性能は同じで、インターフェースの能力が高いのがこのケースだとわかる。


External_SSD_Cas

External_SSD_Case_Open

このケースには厚めの放熱シートが付属しており、これを使うと SSD とアルミケースの両方に密着するので、放熱性は良い。CrystalDiskMark 8 でテストすると 上のケースよりも温度が上がらず、一方ケースの温度が顕著に高くなった。確実に放熱性が高いことが体感できた。

KINGSTONE の 1TB SSD は、この2つめのケースに入れてバックアップ用途で運用することにした。




プレミアムサポート 

Dell が提供する各種サポートには以下のようなものがある;
ベーシック サポート (PC購入時に自動的に付加される)
プレミアム サポート (PC購入時あるいは後から追加購入できる)
アクシデンタル・ダメージ サポート (PC購入時にのみ契約できる保険の一種、自分の不注意や事故でも無償修理対応可能)
1~2年後のバッテリー交換サポート (PC購入時にのみ購入できる、バッテリー代を含む)

プレミアムサポートの具体的な内容は、オンサイト・サービス (自然故障の修理 / 部品交換を自分が指定する場所まで来てくれて、そこで作業を行ってくれるサービス)、宮崎にあるテクニカルサポートセンターによる日本人による技術サービス (チャット、電話、リモート操作によるサービス) が提供される。サポート期間も1年間から最長4年間まで選べ、期間に応じて価格が設定されている。

ちなみに、今使っている Inspiron 5480 Platinum 購入時には上記すべてを契約し、すべてを利用する機会があった。費用は当時で¥50,000程度で、結果として非常にコスパの良いサポートになっている。

さて今回購入した Inspiron 5425 は、何も追加せずに即納モデルを購入した。従って1年間のベーシックサポートのみが付いている状態だ。ベーシックサポートの対応窓口は海外(中国)の担当者となり、保証修理対応となった場合はPCを送る必要がある。

他のサポートについては、「アクシデンタル・ダメージ サポート」と「 1~2値援護のバッテリー交換サポート」は、後から追加購入できないが、プレミアムサポートは後で追加購入できる。

もし購入と同時にプレミアムサポート4年分(最長期間) を追加していれば、追加費用は¥44,000 (¥54,000 からの割引) となった。後から最長4年分のプレミアムサポートを追加購入すると ¥69,000 となる。ちなみに Dell は2回の分割払い (金利なし) も受け付ける。¥25,000 の違いは大きいが、今回は予算の関係上10万円以下に抑えたかったので、敢えて各種サポートを一切つけなかった。

価格は 2023年5月時点のもの

アクシデンタル・ダメージサポートが使えないので、何か事故でPCの修理ができなくなった場合は、別の保険で物損事故として新たにPCを買い換えるしかないだろう (使える保険をリストアップしておこうと思う)。バッテリーについては Dellオンラインで安く購入できるし、自分で交換するのは難しくない。

プレミアムサポートは後から購入しようと考えている。

購入単価は安いが、質面で不安のある Dell PC、これを日常のメインマシンとして使う場合は、プレミアムサポートは必須であるだけでなく、4年間も修理部品を保有して顧客の指定場所での出張修理が可能なのは Dell PC を使う利点になる。この利点は利用してみないと実感できないかもしれない。






何かあれば、追記します。


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なお管理人はカシオ計算機の関係者ではありません。いつでもどこでもプログラミングができるプログラム電卓が好きな1ユーザーです。


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