fx-JP900CW の概要

 
2023/09/23
追記 2023/09/24
追記 2023/09/27
追記 2023/09/30
全体的に追記修正 2023/10/09

Casio fx-JP900CW 

日本語モデル fx-JP900 が発売されてから7年半後に fx-JP900CW (日本語モデル) が発売された。海外では fx-991CW として既に販売されているモデルの日本語版だ。Amazon にて¥6,500で事前予約し 発売日である 9月21日に自宅に届いた。

fx-JP900CW については、以下のページで紹介されている;
- https://www.casio.co.jp/release/2023/0824-classwiz/
- https://www.casio.com/jp/scientific-calculators/classwiz/features/

これらのページでは、分かりやすいUIにより直感的な操作を可能にしたとのことで、
「関数電卓は初めて使う人には操作が難しい」、「現行製品は、関数電卓独自の仕様により直感的に操作が理解しづらい」といった声に応えた結果が今回の新製品だとしている。

 fx-JP900CW fx-JP900_2
    fx-JP900CW      fx-JP900     
  2023年9月発売(日本)   2015年1月発売(日本)

今回は、主に fx-JP900CWデザイン操作性計算能力 について、fx-JP900 や他の関数電卓と比較し、管理人独自の見解を紹介する。

[2023/09/27 追記]
関数電卓は、豊富な機能を限られたハードウェアキーとソフトウェアメニューにどのように振り分けるかが、UIや操作性に大きく影響する。各メーカーは自社製品のユーザーの利便性を損なわないために、機能追加に際しても大きなUI変更は行ってきていない。ところが、fx-JP900CW は、過去の流れと比較すると大きなUI変更により、操作性の変化も比較的大きいものになっている。

実際にキーの数を6個減らし、1つのキーにそれまで3つの機能を割り当てていたのを2つに減らしており、それでありながら直感的な分かりやすい操作性を確保するといった、過去に無い課題に取り組んだのが fx-JP900CW のUIだ。キー割り当てから外れた機能はソフトウェアメニューに割り振るので、メニューの使い方も大幅に変更されている。

管理人は歴代のカシオ関数電卓を愛用してきており、さらに限られた目的の計算を過去の機種の操作法に基づいてヘビーユーザーの立場から評価したところ、操作性の改悪が目に付いた。

一方、ヘビーユーザーといっても全機能を使いこなしているとは限らず、機能によっては初心者になる。そこで、普段あまり使わない機能を使ってみたり、新しい機能の物理キーの意外な使い勝手を発見したりすることで (取扱説明書を読まず直感的に使っている)、初心者ユーザーの視点に立ち返ることになる。

本記事の結論としては、
1. デザインは確実に改善された
2. カシオは強調していないが、基本的な計算能力が高くなった
3. 各機能の操作性がヘビーユーザーと初心者から等距離になるような設計思想で、
  ヘビーユーザーの利便性を犠牲にして初心者が使いやすくなった 

と言える。

ヘビーユーザーの視点による否定的な評価に加えて、少し使いこなしてからの初心者視点での評価も具体的に紹介する。



梱包と取扱説明書

900CW_Box_Front_a Goods_Inside 900CW_Box_Rear_a 
シンプルな紙の箱に、電卓本体と折りたたんだ1枚の紙だけが入っている。カシオが SDGs を考慮したことによるのだそうだ。

冊子の状態での紙の取扱説明書は提供されていない。ネット上の取扱説明書 のURLを示すQRコードが電卓で表示できるので、それを利用してWeb上の取扱説明書を使う。

[2023/09/24 追記]
カシオのマイページで製品登録を行った後、マイコレクションに登録された fx-JP900CW を検索すると取扱説明書のPDF版をダウンロードできる。またカシオの製品サポート - fx-JP900CW のページからPDFの取扱説明書をダウンロードでき、HTMLを参照できる (これはQRコードから参照できるものと同じ)。
fx-JP900CW の製品サポートページ


デザイン

キー
Keys Keys2
キーは全て丸い形状で、"黒に刻印" のタイプと "灰色に白色印刷" のタイプがある、SHIFTキーだけが "金色に刻印" タイプになっている。キーの押し心地は良く、軽く速く叩いても確実に入力されるという感覚を持った。キーの操作性は改善されている。

fx-JP900 やそれまでの "関数電卓" のキーは四角いのが通常で、丸いキーは電源やモード変換/選択などの一部に適用されていた。演算記号やアルファベット3文字~数文字の記号などをキートップに印刷するなら横長の四角いキーが都合がよさそうで、そういうものだと納得していた。(一般のデザイン電卓では丸形キーはかなり以前からあった)。

数学自然入力機能の実装が進むにつれて、演算や機能をピクトグラムのような絵で表記するようになったことが、丸いキーでもピクトグラムのような絵なら収まりが良いという感覚なのだと思う。

なお、デジタルデバイスで多様されるようになったメニューアイコンや消去アイコンをキートップに採用したのは面白い試みだと思う。


キー周りの天板印刷
fx-JP900 ではキー周りの天板表面に細かい凹凸処理がなされており、細かい光の反射で天板上の印刷が見づらいという問題があったが、fx-JP900CW ではこの問題が解消され非常に見やすく改善されている。


液晶表示 
900CW_Menu_a
fx-JP900CW のメニュー画面

液晶はとても見やすく改善された。これまでの電卓のモノクロ液晶は1階調であったのに対して、今回の4階調モノクロ液晶採用による視認性の向上はとても効果的だ。


フォント変更
Display_Font_a
fx-JP900CW (左) のディスプレイフォントは fx-JP900 (右) よりも見やすくなった

全体的に視認性が大幅に改善されており、老眼が始まる中高年以上にも評価が高い変更だと思われる。


カバーや側面の凹凸デザイン
Calc_CoverBack  Calc_Cover
カバーの表面には細かい凹凸があって滑りにくくなっている。また上下逆にしても使える。カバーの裏側には CASIO ロゴの刻印状のマーキングがある。表でなく裏にロゴがあるのは、個人的に好みだ。

これまでの関数電卓のスライド式のカバーと違って、fx-JP900CW のクリップ式カバーは表につけても裏につけても分厚くならない。持ち歩くときも計算する時も薄さを保てるのは非常に良いデザインだ。

電卓本体の側面(厚み)にも細かい凹凸があり、滑りにくくなっている。カバーとは異なる凹凸パターンがデザインされており、製品デザインとして高品質な印象を与える。違法コピー品対策にもなっていると思われる。

電卓の裏にカバーを取り付けて側面からみると、艶消し黒で統一的にデザインされたようにみえ、実用性と高級感にの両方が得られる。

JP900CW_Side&Cover_a

これまで関数電卓を使い続けているが、うっかりと取り落とすことが何度もあった。側面の細かい凹凸は良い滑り止めになる。側面とカバー表面の細かい凹凸のある黒いデザインは、指紋や汚れが定着しにくい効果もある。

fx-JP900 の白くて平滑な表面のプラスチック筐体とカバーは、汚れが目立ち、経年劣化や落下痕そして傷が確実に気になってしまう (fx-JP900 の記事でもその点にも触れていた)。それに対して、fx-JP900CW (fx-991CW) は、汚れや経年劣化そして傷が目立たないデザインであり、長年愛用するに耐える優れた改善だと思う。



操作性

[戻る], [OK], [x], [Page Up] / [Page Down], [HOME] キーの利便性
戻るキーの追加 と カーソルキーの中央にOKキーを追加 この2点は、操作性の大きな向上だ。とても使いやすくなった。
fx-JP900CW を実際に使い、両手を使って式を入力する際、x キーは左側にある方が入力が楽だと気づいた (fx-JP900 は xキーが右にある)。地味だが良い改善だと感じた。


HOME メニューの操作性
900CW_Menu_a
fx-JP900CW のメニュー画面

上の図のように "確率分布" 選択状態から "基本計算" を選ぶには、左矢印キーを2回押して "基本計算" まで選択を移動させる必要がある。選択を変えるために、矢印キーを何回も押し続ける方法しか提供されていない。

一方で、fx-JP900 のメニュー (下記) では、選択したい項目の番号を押すだけで、そこへ移動できる。
900_Menu_a
[1] キーを1回押すだけで "基本計算" を選択可能だ。このメニュー選択動作は、グラフ関数電卓のメニューでも適用されており、メニュー番号を覚えていて頻繁に使う機能なら、キーを1回押すだけでメニュー選択ができてとても便利だ。このカシオの電卓では既に定番化された操作方法を敢えて変える理由が分からない。改悪でしかない。

[2023/09/27 追記]
[HOME]キーを続けて2回押すと "基本計算" に戻ることが見つかった。さらに Page Up / Page Down キー (縦長のキー) を使うと、次ページや前ページへのジャンプ、あるいは同じページの先頭項目や最後の項目へのジャンプができる。これらを組み合わせると比較的少なめのキー操作で目的の機能にアクセスできることに気づいた。ヘビーユーザーがキーを1回叩くだけよりは手間はかかるが、あまり使い慣れていない人 (初心者) にはジャンプ機能は分かりやすく、低ストレスで使えると思う。ヘビーユーザーと初心者から等距離にある操作性としてはよく考えられていると思う。


関数計算 (物理キー と ソフトウェアメニュー)

管理人の場合、関数電卓の入力(自然数学入力) で最もよく使うのは、分数、指数 (ex と xy) と対数、√、x2x-1 そして 自然数学表示と小数の切り替えだ。これを前提として関数計算の操作性について評価する。

JP900CW_keys JP900_keys
fx-JP900CW のキー        fx-JP900 のキー

fx-JP900 の関数キーが22個で、fx-JP900CW の関数キーは16個になり、6個減っている

さらに、fx-JP900 ではキー1つに [SHIFT]+[key] と [ALPHA]+[key] の2つの機能が追加されているが、fx-JP900CW では、追加機能は [SHIFT]+[key] のみに減らされている。さらに、物理キーの機能から外されたものは、[CATALOG]、[TOOLS]、[FORMAT] の3つのキーで表示される状況依存のメニューリストに効果的に割り振っている。キー配置だけでなくメニュー項目の配置も以前から大きく変わっている。

キーの数を減らし、さらに1つのキーに割り当てる機能を2つに減らしながら、直感的な操作性を確保する! カシオがこの課題に取り組んだ結果が fx-JP900CW だ。ヘビーユーザーの要求と初心者が必要とするものには隔たりがあるが、敢えてこれらから等距離なところに解を求めたように思われる。


小数表示と数学自然表示の切り替え (操作性の悪化)
fx-JP900 や他の電卓には [S⇔D] キーのように、小数表示と数学自然表示の切り替えを1アクションで可能になっている。ところが fx-JP900CW ではこのキーが消滅している。その代わり、[FORMAT] ⇒ [下矢印] (小数表示) ⇒ [=]  と3アクション必要だ。最悪の操作性だ!


 関数入力の操作性
関数電卓を使う際、最も多く使う関数は、三角関数、指数と対数だ。さらに x-1x2 も頻繁に使うのでシングルアクションで使えるキーがあると助かる。

fx-JP900CWfx-JP900
仮分数:1アクション1アクション
帯分数:2アクション2アクション
---

平方根:1アクション1アクション
累乗根:2アクション2アクション
---

log (常用対数):1アクション1アクション
ln (自然対数):2アクション1アクション
---

ex3アクション2アクション
10x3アクション2アクション
x-12アクション1アクション
x21アクション1アクション
(累乗)1アクション1アクション
---

三角関数:1アクション1アクション
逆三角関数:2アクション2アクション

ex を計算するには、[ex] キーが無いので、[SHIFT]+[8] (e) ⇒ [] (累乗) ⇒ x の値入力 と3アクション以上必要だ。
10x を計算するには、[10x] キーが無い。[1] ⇒ [0] ⇒  [] ⇒ x の値入力と3アクション以上必要だ。
in x  (自然対数)は、[SHIFT] + [log] ⇒ x の値入力と2アクション以上必要だ。

このように、fx-JP900CW での指数や対数計算では明らかに入力の手間が2~3アクション以上増えている (fx-JP900 対比)。理工系の学生や技術者の利便性を犠牲にして初心者を大切にした設計方針だと分かる。


不可解な裏機能
また fx-JP900CW での [SHIFT] + [key] で入力する裏機能は以下のようになっている。

[key]
(表機能)
[SHIFT]+[key]
(裏機能)
コメント
log (常用対数)ln (自然対数)logの裏機能は 逆関数の10x が良のではないか?
逆関数を考えると ln は ex の裏機能であるべきだが、そもそも ex が関数キーにない。
2 (x2)logab(x2) の裏機能は 逆関数の平方根がわかりやすいと思う。
logab の扱いはカシオも以前から悩んでいるようだが、累乗 () の裏に log (logab) を持ってきて、使用頻度の高い x2 の裏に x-1 をもってくると分かりやすいかも知れない。
(xy)x-1  (xy) の裏機能は x-1 では無いと思う。
使用頻度が高い x2 の裏機能を敢えて仕様頻度の高い x-1 にした方が良いかも知れない。
自然対数 (ln) の裏に 常用対数 (log) を持ってくるのは不自然に感じる。表と裏は互いに逆関数であれば数学的に自然で分かりやすい。これまでの関数電卓はこのセンスでUIが作られていた。従って In の裏は ex 、log の裏は 10x であるべきだ。そもそも、ex が1~2アクションで入力できないのは大きな問題だ。

今回のUI変更は、キーの数を減らすことを主眼にして、あとは逆関数などに拘るとキーが足りないから、指数への導線は [](累乗)キー1つ、対数は log と 裏の ln への導線は [log] キー1つに押し込んだわけだ。そして、よく使う関数は √ (平方根)、 (累乗)、2 (2乗)、log となっていて、[SHIFT]キーのあとに押す裏関数として  √□ (累乗根)、-1 (x-1)、log (logab)、ln (自然対数) と、よく分からない基準で押し込んだ、といった印象を持つ。

直感的な操作を可能にしたUIとのことだが、カシオ関数電卓のヘビーユーザーにとっては、直感では分かりにくUIになっている。

[2023/09/27 追記]
高い頻度で使う機能は、全てキーを押すだけで使える (ソフトウェアメニューは殆ど使わない) ので、キーの場所に慣れればストレスは減ると思われる。但し、fx-JP900CW をしばらく使い続けないと、元の感覚に戻ってしまいそうだ。

ex の入力については、[SHIFT]+[8] (e) と入力後、[] キーを押して指数部分を入力することになるが、[SHIFT]+[8] (e) の [8] キーがテンキーの一番上、関数キーのすぐ下にあることから、指の移動距離が少なく入力しやすい。よく使う π、e、i がテンキーの一番上の行の裏になっているのがUI変更の良い点だ。以前のモデルでは π と e はテンキーの一番下のキーの裏であったから、その対比で便利さを感じる

繰り返し強調したいのは、自然数学表示と小数表示の切り替えが [S⇔D] キー1回押しで実現していたものが、キーを3回押さないと切り替えができないのは困ったものだ。これは代替え手段が見つかっていないので、改悪でしかない


[x10] キーは取り扱い注意!
理工学系の定数は、関数電卓でもよく使う。
例えばアボガドロ数:NA = 6.02x1023 を使ってみる。

これまでの関数電卓で NA を入力するには [x10] キーや [EXP] キーを使って、
 ・[6] [.] [0] [2] [x10] [2] [3] 
 ・[6] [.] [0[ [2] [Exp] [2] [3]
と入力する。
そして例えば、NA ÷ NA を計算すると、当然 1 となる。

では、fx-JP900CW[x10] キーを使って NA ÷ NA を計算してみる。
簡単にするため、6x1023 ÷ 6x1023 と入力して計算、具体的には
 [6] [x10] [2] [3] [÷] [6] [x10] [2] [3] [=]
と入力してみる。

驚くべき出力が得られた。1 ではなく 1x1046 となる。

これまでの関数電卓と同様に 6x1023 の x を優先して仮数と指数を1つのまとまった数として扱って (6x1023) ÷ (6x1023) と計算してくれることを期待しているのに、そうなっていない。従って、このように仮数から指数までに ( ) を必ず明示的に付加する必要がある。

大丈夫かカシオ!?

[x10][x] [10] [] と全く同じなのた。( ) を忘れずに入力するか、以前の関数電卓を使うかの二択が迫られる。



計算性能

分数表示と演算精度
235÷658 を計算すると 5/14 と表示される。fx-JP900 は ESシリーズの関数電卓のように [S↔D] キーが無い。代わりに [FORMAT] - "小数表示" - [=] の3アクションで 0.3571428571 と小数表示される。計算精度 10 桁となり、fx-JP900 や ESシリーズ関数電卓と同じ結果になった。


桁落ち - 改善!!
123456789123456 - 123456789123411 を計算して桁落ち処理を調べる。fx-JP900 や ESシリーズ関数電卓、グラフ関数電卓では、本来 45 となるべきところ 0 となり、残り2桁で桁落ちが発生する。これはカシオ特有の問題である。
ところが、fx-JP900CW では15桁の同じ計算では、桁落ちが発生しない
取扱説明書によれば、fx-JP900 の内部計算桁数は15桁であるが、fx-JP900CW では23桁に改善されており、これの効果が出ていると考えられる。

試しに、20桁で以下の差を計算させると、
12345678901234567890 - 12345678901234567880 = 10 と正解が得られ、桁落ちは回避。
次に、同じ20桁で以下の差をみると、
12345678901234567890 - 12345678901234567881 = 9 となるべきところ、桁落ちが発生して 0 と出力された。
最後の2桁で桁落ちが発生するのは変わらないが、内部計算桁数が増えたことで20桁までは桁落ちが発生しにくくなった。
地味で細かいところで着実に改善されている!


内部演算精度 - 改善!!
radモードで tan(π/2) = -∞ となるところ、近似的に tan(355/226) として、tan( の内部実装精度、および内部演算精度を調べる。
※ tan(355/226) = -7,497,258.18532558711290507183
 モデル 出力備考
fx-JP900CW: -7497258.18510桁全て正しい値
fx-JP900: -7497258.447桁正しく最後の2桁は誤り
fx-JP900CW は計算精度が向上している。それが内部計算桁数の増加かアルゴリズムの改善によるものかは未確認だ。


sin の定義域付近での計算精度 - 改善!!
※ sin(1x108) = 0.9316390271097260
 モデル 出力備考
fx-JP900CW:0.9316390271小数以下10桁まで全桁が正しい
fx-JP900:0.9316391026小数以下6桁まで正しい
fx-JP900CW は計算精度が向上している。主に内部計算桁数の増加が寄与していると考えられる。


べき乗とルート計算 
(-32)^(3/5) を計算してみる。
fx-JP900CW-8
・fx-375ES A-8
・fx-991ES PLUS 2nd edition: -8
・fx-115ES PLUS 2nd edition: -8
fx-JP900-8
・fx-5800P: -8
・fx-9750GIII: -8
・fx-CG50: -8

fx-JP900CW は、fx-JP900 や ESシリーズなどと同様に、いずれも実数値 -8 を表示した。カシオの関数電卓では、ESシリーズで初めてこの計算の実数値を計算できるようになっている (1つ前のMSシリーズではエラーになる)。
参考までに、プログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記した。いずれも同じ結果になる。

但し、(-32)^(3/5) は、実数値 -8 以外に4つの複素数値を持つが、それらは全く出力されない。
CASIOのモデルだけでなく、世界の主要電卓でも正しく5つの値を計算して出力するものが見つかっていない。
温故知新:番外編 - 電卓評価用の複素数を解いてみた


積分計算 - 高速化!!
時間のかかる積分計算として、以下を調べる。
Integral_! 
積分の詳細はこちら

この積分は、radモードでも degモードでも同じ結果になるが、ここでは計算を rad モードで行う。

モデル結果出力処理時間
 fx-JP900CW3.14159265463.8 秒
 fx-JP900π83.7 秒
 fx-115ES PLUS 2nd editionπ394.1 秒
 fx-991ES Aπ395.1 秒
 fx-991ES PLUS 2nd editionπ400.6 秒
 fx-993ESπ411.8 秒
 fx-995ESπ427.3 秒
 fx-5800Pπ173.3 秒
 fx-9750GIII (OS3.40)π14.5 秒
 fx-CG50 (OS3.50)π9.2 秒
※ 参考までに、fx-JP900 と ESシリーズ関数電卓、そしてプログラム関数電卓 fx-5800P、グラフ関数電卓 fx-9750GIIIfx-CG50 の結果も併記する。

fx-JP900CW は fx-JP900 よりも大幅に高速化されていて、スタンダード関数電卓の中では最速である。ESシリーズよりも大幅な高速化が図られている。但し、数学自然表示で入出力するように設定しているにもかかわらず、結果出力はπとならず小数表示になる。


周期関数の積分 [2023/09/24 追記]
積分計算にガウス・クロンロッド法が使われていることから、このアルゴリズムが苦手な多項式で表せない関数の代表選手として周期関数の積分を行って、タイムアウトする限界を比較してみます (Rad モード)。

Integral_Of_PeriodicFunc

機種計算できる nタイムアウトする n
fx-JP900CWn ≦ 12, n = 16, 32, 64, 128, 256n ≧ 17 (n ≠ 2m, 4≦m≦8)
fx-JP900n ≦ 8n ≧ 9
fx-5800Pn ≦ 8n ≧ 9
fx-9860GIIn ≦ 60, n = 64, 128, 256, 512n ≧ 61 (n ≠ 2m, 6 ≦m≦9)
fx-CG20n ≦ 60, n = 64, 128, 256, 512n ≧ 61 (n ≠ 2m, 6≦m≦9)
fx-CG50n ≦ 60, n = 64, 128, 256, 512n ≧ 61 (n ≠ 2m, 6≦m≦9)
 積分の詳細はこちら

fx-JP900CW は、fx-JP900 に比べて周期関数の積分でタイムアウトしないで積分できる区間が大幅に広いことがわかった。内部計算桁数の増加が寄与していると思われる。グラフ関数電卓での結果のパターンとの類似性から、アルゴリズムの改善・変更があるかも知れない。


素因数分解 - 僅かに高速化!! [2023/09/24 追記]
fx-JP900CW の内蔵機能の素因数分解を試す。その仕様は fx-JP900 から変わっていない。
fx-JP900CW の演算速度は fx-JP900 よりも早くなっていることが確認できた。
これら新旧の2つの電卓を並べて置き、3,620,951,847 (= 32 × 19 × 23 × 409 × 2251) の素因数分解を同時に開始させると、何度やっても確実に fx-JP9000CW が僅かに早く計算が終了する (再現性100%)。


ClassPad.net [2023/09/24 追記]
ClassPad.net に CASIO ID アカウントでログインして、数学 - ClassPad Math にアクセスする。

fx-JP900CW を電卓のモデルとして選んで上記の各種計算テストを実施すると、同じ出力結果になり、時間のかかる計算も同じような時間で結果を出力するのが面白い。


表計算だけがメモリ保存される [2023/09/27 追記]
プログラム関数電卓やグラフ関数電卓は、一旦電源を切ったり他のモードを使っても、計算履歴や結果がメモリ保存される。一方これまでのスタンダード関数電卓はこれらの計算履歴がクリアされた。
fx-JP900CW では、表計算だけがメモリ保存されることが分かった。他はクリアされる。


まとめ

fx-JP900CW は関数電卓として、計算機能の改善と高速化が確実に図られている。ESシリーズ以来の基本性性能のアップデートなので、今後関数電卓の標準性能となってゆくと思われる。

デザイン面も確実に良くなっていて、長く愛用したいと思わせるものだ。

なお、ソフトウェアメニューに割り振られた機能は、[CATAOG][TOOLS][FORMAT] のいずれかの表示される (状況依存)ソフトウェアメニューのどこかの階層にある。そしてメニューは日本語表示になっている。つまり、初心者にはメニューを日本語でたどれば、必ず探している機能が見つかる。初心者には分かりやすいUIになった。

さらに、キーボードの色使いや4階調の液晶採用、そして見やすいフォントの採用は、視認性の向上に大いに寄与している。視認性の向上と日本語メニューは、老眼が始まる中高年には有り難い設計変更のようだ。中高年の消費行動にどこまで影響するかをカシオは考えたのだろうか (その可能性はある)?

一方で、このようなUIの変更は、管理人のような理工系計算のヘビーユーザーには、操作手順が大幅に増え、使いづらくなった。物理キーが6個減らされ、さらに1つのキーあたりの機能を最大2まで減らされた結果、収まらなかった機能がソフトウェアメニューに押し込まれた。これがヘビーユーザーにはUIの改悪という結果になった。

特に、出力された数学自然表示と小数表示を切り替えるキーが廃止されたことは、日常的な計算には利便性を大きく犠牲にした改悪だ。

[x10] キーの仕様変更、つまり x10 の "x" が優先されなくなった点は管理人には致命的だ。(6.02x1023) といったように必ず () を付けなければ正しい計算ができないというのは、技術計算を多用する人には納得ゆかないだろう。

理工系の大学以上の学生や技術者の利便性を犠牲にした今回の仕様変更が市場に受け入れられるかどうはは、今後の販売実績や、製品寿命の長さで分かると思う。少なくとも数年間は注視したいと思う。併せて fx-JPxxx シリーズの併売を継続して頂きたいものだ。

管理人は fx-JP900CW を普段使いにはせず、fx-JP500 を引き続き利用する。


fx-JP900CW のイースタエッグ - 診断機能








応援クリックをお願いします。励みになるので...
にほんブログ村 IT技術ブログ 開発言語へ


 



keywords: CasioBasicプログラム電卓、fx-JP900CW

関連記事

テーマ : プログラム関数電卓
ジャンル : コンピュータ

コメントの投稿

非公開コメント

Re: Re:現時点での各種情報の整理

sentaro様

管理人のやすです。


> フランスでは来年度から新機種投入ですが他の国ではそうでもなさそうで、まずはフランスで様子見をしてからという感じなのでしょうか。
> 新仕様がどうなっていくのか、来年はCASIOのグラフ関数電卓激動の年になるのかもしれません(^^;


2024年、特に School year が始まる前の5~8月あたりに期待ですね!
新しいことはフランスから、というのが最近の傾向なので何か新しいものがフランスで登場する可能性は高く、しかしそれがインターナショナルになるには、半年から2年くらい時間がかかるというのも、過去の傾向ですよね。


> 今考えるとCASIOのプログラム電卓は電卓開発者が自分たちも今後使い倒したいと思われる仕様&機能で煮詰めて開発されてきたんですよね。
> fx-603Pでスタンダード関数電卓のプログラム電卓として完成してから
> fx-5800Pは数式表示に変わってからその時点で考えられる最良のプログラム電卓に仕上がっていたと思います。
> fx-5800Pがここまでの長きに渡って現役機種であることがその証明ですね。(^^)


自分が使いたいものを本気で作って欲しいですよね!


> 新CWシリーズもfx-5800Pのメニューに慣れていたらそれほど違和感はないかもしれません。
> ([x10^]の仕様変更だけはどうしようもないですが…(^^;


fx-5800Pのメニューはとても便利ですよね。fx-4800Pから始まったこのメニュー方式は、是非他のグラフ関数電卓にも取り入れて欲しいと思っていたので、CWモデルのメニュー方式は是非とも広がって欲しいところです。

但し、[x10^] キーだけはなんとかして欲しい。fx-9750GIII で実装している乗算優先度変更機能を取り入れるべきです、ホント!


Re:現時点での各種情報の整理

管理人様、こんにちは!

>sentaro様の情報などから、関数電卓やプログラム電卓に関する最近のCasioの方向性について、とりあえずの仮説がまとまりそうです。

フランスでは来年度から新機種投入ですが他の国ではそうでもなさそうで、まずはフランスで様子見をしてからという感じなのでしょうか。
新仕様がどうなっていくのか、来年はCASIOのグラフ関数電卓激動の年になるのかもしれません(^^;


>来年新しいプログラム電卓が登場しそうな感じも有り、チョット記事にまとめたいと思っています。
>色々とネット情報を探してみているところです。

ぉお! いよいよ新機種来そうでしょうか?
今考えるとCASIOのプログラム電卓は電卓開発者が自分たちも今後使い倒したいと思われる仕様&機能で煮詰めて開発されてきたんですよね。
fx-603Pでスタンダード関数電卓のプログラム電卓として完成してから
fx-5800Pは数式表示に変わってからその時点で考えられる最良のプログラム電卓に仕上がっていたと思います。
fx-5800Pがここまでの長きに渡って現役機種であることがその証明ですね。(^^)

新CWシリーズもfx-5800Pのメニューに慣れていたらそれほど違和感はないかもしれません。
([x10^]の仕様変更だけはどうしようもないですが…(^^;

新CWシリーズにちょこっとキーを付け足してプログラム機能つけるだけで太陽電池で動くプロ電というのも世界初?な感じで面白いところですが、
fx-5800Pの液晶&CPU等のハードとソフト面を最新版にするだけでも十分という感じはしますね。

プログラム電卓は学校や試験用としての制限なしで開発できるので実ユーザーにとって使いやすい方向で作ってくれたらと思います。
また20年くらい現役機種で販売される決定版を期待したいところです。(^^)

現時点での各種情報の整理

sentaro様、関数電卓ファンのみなさん

管理人のやすです。

sentaro様の情報などから、関数電卓やプログラム電卓に関する最近のCasioの方向性について、とりあえずの仮説がまとまりそうです。

来年新しいプログラム電卓が登場しそうな感じも有り、チョット記事にまとめたいと思っています。

色々とネット情報を探してみているところです。

Re^2: CW新仕様がグラフ電卓まで!?

管理人様、こんにちは!

>これは、良い意味でも悪い意味でもビッグニュースですね。

CASIO電卓の長い歴史の中でもかなりのビッグニュースですよね。


>処理速度向上の可能性は大歓迎ですし、内部桁数の増加も期待するところです。

内部演算桁数が増えると動作速度に影響出そうなのでハードのレベルが一段くらいあがりそうです。
SH4Aのままなら周波数倍とかで乗り切れそうですが、他社追随でARM系に変わっていたりしたら完全にお手上げです。(^^;


>一方で、指数関数専用キーが最終的にどのような扱いになるのか、最も気になります。言い換えればEE機能消滅の可能性への関心と言い換えても良いです。

他社との兼ね合いを考えてもおそらく切り替え仕様になるのではと思うのですが、無くす方向だとかなりやばいです。(^^;


>また、C.Basic を考えた場合は、アドインが継続されるかどうかが最大の懸念点。

そうそこなんです。
従来同様にアドインが動作するのを期待ですが、
もしかしたらCasioBasicが無くされてる可能性もあるのでそうなると新機種でのC.Basicの存在意義はほぼ無くなります。(^^;


>仮に継続されたとしても、[F1]~[F6]キーの代わりに、fx-92 や fx-991CW を参考にソフトウェアメニューを準備する必要がありそうです。

そのあたりはfx-5800P系のC.Basic入力を拡張する方向で対応できそうな感じですが、まずはアドインが互換であってくれないと始まりません。(^^;


>ところで、fx-92 と fx-991CW のUI上どの程度同じなのか、チョット気になっています。

ほとんど同じじゃないかと思われるのですが、とりあえずエミュで試すしか無さそうですね。
https://www.casio-education.fr/produits/fx-92-speciale-college-emulateur/

Re: CW新仕様がグラフ電卓まで!?

sentaro様

管理人のやすです。

> なんかグラフ電卓もCWシリーズに組み込まれて一斉に仕様変更されそうな感じになりそうです…
>
> https://www.planet-casio.com/Fr/forums/topic17471-1-nouveaux-modeles-casio-graph-light-et-graph-math-pour-la-rentree-2024.html#194029
> https://tiplanet.org/forum/viewtopic.php?p=273721#p273721


これは、良い意味でも悪い意味でもビッグニュースですね。

処理速度向上の可能性は大歓迎ですし、内部桁数の増加も期待するところです。

一方で、指数関数専用キーが最終的にどのような扱いになるのか、最も気になります。言い換えればEE機能消滅の可能性への関心と言い換えても良いです。

また、C.Basic を考えた場合は、アドインが継続されるかどうかが最大の懸念点。
仮に継続されたとしても、[F1]~[F6]キーの代わりに、fx-92 や fx-991CW を参考にソフトウェアメニューを準備する必要がありそうです。

ところで、fx-92 と fx-991CW のUI上どの程度同じなのか、チョット気になっています。
気が早いのですが、C.Basic のUI変更の参考になりそうだから...

CW新仕様がグラフ電卓まで!?

管理人様、皆様。こんにちは!

なんかグラフ電卓もCWシリーズに組み込まれて一斉に仕様変更されそうな感じになりそうです…

https://www.planet-casio.com/Fr/forums/topic17471-1-nouveaux-modeles-casio-graph-light-et-graph-math-pour-la-rentree-2024.html#194029
https://tiplanet.org/forum/viewtopic.php?p=273721#p273721

新シリーズでアドイン動作可能なのかどうか……かなり心配です(^^;
キーマップの違いくらいでハード的に変わってなければいいんですけど…

EE無しは関数電卓のデファクトスタンダードに?

管理人様、皆様、こんにちは

>ご紹介いただいた Planet-Casio でのコメントとそれへのレスを拝見すると、ヨーロッパの人は、EEの扱いが無いことは非難することではないが、疑問にはなる、といった温度感があるように思われます。一応気にはするといった感じでしょうか?
>一方、アメリカでは事情が違って初等教育では計算順序を明確に教えるために、敢えて ( ) を使う必要性が全体に共有されていて、EE機能についても適材適所として受け入れるということなのだと、私には思えます。

Ti-30X Pro MathPrintのマニュアル20ページ目に

[EE] is a shortcut key to enter a number in scientific notation format. A number such as
(1.2 x 10-4) is entered in the calculator as the number 1.2E-4.

という説明があって、除算の例が出ていました。
指数を含む計算は教科書の問題では括弧付きでのべき乗計算なのでそういう教え方がされているのだと思われます。
つまるところEEは指数を含む数値入力をカッコ要らずで入力できるショートカット機能。(^^;

最初にカッコ付きで教わってて次にカッコ要らずな入力方法を知るというのは理にかなってますが、
逆のパターンでは…ただただ不便になっただけなんですよね(^^;


>ヨーロッパの技術者からみて、EE機能の有無はどのように写っているのでしょうね?
>多分あった方が良いと感じるのではないでしょうか?

現場の技術者にとっては自分が常用している電卓への影響が出るなら黙ってはいないでしょうけど
学校用電卓の仕様がどうなろうとどうでもいいのではないかと思われます(^^;



>つらつら考えますと、CWシリーズでEE機能をなくしたことの影響や是非については、今後のヨーロッパ市場の反応が鍵を握っているように思われます。

CASIOが初めて無くしたとばかり思ってましたけど、そうではなかったということでこれはもうデファクトスタンダード決定ですね。


>市場の反応次第では、この案も実現する可能性がありそうですね!
>というか、願望に近いですけど...

すでに一般用関数電卓というのが超マイナーな存在なのでどこまで要望が取り入れられるかはメーカー次第ですね。(^^;


>ただし、ESモデルは国内でも販売されているので、とくに焦ることもないかとは思いますけど....

国内向けとしては実用に使う人向けにはfx-375ESAってことなんですよね。
自然表示するには解像度不足は否めませんが(表示文字が大きいのは利点かもですが…)
これはこれで最終進化型機種と言えそうです。

Re: TIの新機種がちょっと気になります(^^;

sentaro様

管理人のやすです。


ご紹介いただいた下記の各機種について、キーを確認してみました(amazonのページで調べるのが良いですね)。
ありがとうございます。


> 現行機種はこのあたりで見れます。
> 指数入力可能な機種にはEEキーがあります。
>
> 北米TIサイト
> https://education.ti.com/en/products
> フランスTIサイト
> https://education.ti.com/fr/produits
> ドイツTIサイト
> https://education.ti.com/de/produkte
>
> さすがに幼稚園向けは間違いでしたけど(^^;
> 小学生向けからラインナップが揃ってます。
> Proと名がつく製品が最上位の関数電卓で高校以上の電卓としてグラフ電卓の最下位に位置づけられるのでEEキーがあります。
>
> そしてドイツのサイトにあるTi-30X Pro/Prio/Plus MathPrintが最新の高速高解像度版です。
> ドイツほか一部の国でしか販売されてない模様です。
> Ti-Planetの新型TI関数電卓に関する記事です。
> https://tiplanet.org/forum/viewtopic.php?f=44&t=26231
>
>
> HPの現行バージョンと思われるHP300S
> https://hpofficesupply.com/product/hp-300s-scientific-calculator/
> この機種もEEに相当するキーがありません。


初等数学教育向けには EEキーなし、高等教育および技術者向けではEEキーあり、
という構図が、わりとはっきりしていることが、よく分かりました。


> ひょっとしたら世界的には関数電卓の指数入力は廃止の傾向だったのかもしれません。(^^;

ご紹介いただいた Planet-Casio でのコメントとそれへのレスを拝見すると、ヨーロッパの人は、EEの扱いが無いことは非難することではないが、疑問にはなる、といった温度感があるように思われます。一応気にはするといった感じでしょうか?

一方、アメリカでは事情が違って初等教育では計算順序を明確に教えるために、敢えて ( ) を使う必要性が全体に共有されていて、EE機能についても適材適所として受け入れるということなのだと、私には思えます。


> 世界全体の市場シェアはTIじゃなくCASIOが一番みたいですね。。
> (世界の電卓シェアの半分がCASIOってことなので、TI寡占の北米市場を差し引くとそれ以外ではCASIO優位かと思われます。)


世界での話は、同様な話を以前何かの記事で見たことがあります。さらに、ヨーロッパではカシオが80%、アメリカでは10% だという記憶もありますが、資料として残していないので、チョット怪しいです。まあでも、現在でもそんな感じなのだろうと思います。

ヨーロッパの技術者からみて、EE機能の有無はどのように写っているのでしょうね?
多分あった方が良いと感じるのではないでしょうか?


> 教育用電卓が数学自然表示を実装できたときからの進化は凄まじいですけど、
> 最初のシリーズで計算結果がデフォルトで分数表示だったというのも今回の指数入力問題に繋がる気がします。
> 教育用電卓として最優先で開発してるから一般用への配慮は二の次なんですよね。
> 今回の新型CWも最初期の数学自然表示モデルと同じ過ちを繰り返しているとしか思えません。
> 一般用には二行表示の数式通り電卓で十分と思われてるフシもありますが(^^;


つらつら考えますと、CWシリーズでEE機能をなくしたことの影響や是非については、今後のヨーロッパ市場の反応が鍵を握っているように思われます。


> >乗算記号省略時の計算優先度は、唯一 fx-9750GIII が「優先する/優先しない」を選択できるようになっています。この機能とともに [x10]キーの仮数と指数の間の x 優先度も選択できる機能を盛り込むだけで、CW]モデルはとても良い製品になります。それだけに現状はとても残念に思います。
>
> まさにそこです!それです!
> 新しい仕様がデフォルトだとしても従来仕様に切り替えられるなら何も問題がなかったわけですよね。
> 本来は新型出した時点で盛り込んでおくべき機能ですけど、
> もし日本市場で売りたければ次の改良版で仕様切り替えの追加は必須だと思います。


市場の反応次第では、この案も実現する可能性がありそうですね!
というか、願望に近いですけど...




> Amazonの新JP900CWの価格が下がって旧JP900の価格が上がってきてるような気がするんですが…(^^;

気になってざっと調べてみましたが、ネットでは在庫限りと言って旧モデルの価格が上っている (上げている?) 傾向がありますね!

ただし、ESモデルは国内でも販売されているので、とくに焦ることもないかとは思いますけど....

TIの新機種がちょっと気になります(^^;

管理人様、皆様、こんにちは

>これって、何か資料がありますか?

現行機種はこのあたりで見れます。
指数入力可能な機種にはEEキーがあります。

北米TIサイト
https://education.ti.com/en/products
フランスTIサイト
https://education.ti.com/fr/produits
ドイツTIサイト
https://education.ti.com/de/produkte

さすがに幼稚園向けは間違いでしたけど(^^;
小学生向けからラインナップが揃ってます。
Proと名がつく製品が最上位の関数電卓で高校以上の電卓としてグラフ電卓の最下位に位置づけられるのでEEキーがあります。

そしてドイツのサイトにあるTi-30X Pro/Prio/Plus MathPrintが最新の高速高解像度版です。
ドイツほか一部の国でしか販売されてない模様です。
Ti-Planetの新型TI関数電卓に関する記事です。
https://tiplanet.org/forum/viewtopic.php?f=44&t=26231


HPの現行バージョンと思われるHP300S
https://hpofficesupply.com/product/hp-300s-scientific-calculator/
この機種もEEに相当するキーがありません。
ひょっとしたら世界的には関数電卓の指数入力は廃止の傾向だったのかもしれません。(^^;


>科学技術の世界では、仮数から指数までをまとめて1つの数として扱うのは常識!!
>せいぜい中学生以下の初等数学教育向けのTIのシェアは、"常識" を壊してでも挑みたくなるものなのだろうか?
>子供の教育用専用電卓を作るには販売台数が足りないから、混乱した仕様を含んだ電卓を一般向けにも販売しないと適正利益が出せないことから、TIのシェアを切り崩すために混乱した製品を量産して売るというところに、カシオの必死さが現れていると思います。

世界全体の市場シェアはTIじゃなくCASIOが一番みたいですね。。
(世界の電卓シェアの半分がCASIOってことなので、TI寡占の北米市場を差し引くとそれ以外ではCASIO優位かと思われます。)

市場的には今回の思い切った仕様変更が使いやすさ改善と捉えられるなら新型はさらにCASIOのシェアを増やすこと間違いないです。
高校以降でのグラフ電卓のシェアへの影響も少なくはないかもしれません。

今までほとんど見ることになかった関数電卓サイト巡りでわかったことですが、(グラフ電卓しか見てなかったです(^^;)
海外のCASIOサイトでは小学生向けからラインナップされてますね。
フランスのfx junior+や北米のfx-55 PLUS Fraction Calculator等
で、その小学生向けモデルはEXPキーは省かれてるようです。
形が上位機種と同じなので紛らわしいですけど(^^;


>うがった見方をすれば、混乱するのは日本だけなのだろうか?
>そうだとすれば、日本市場は舐められたものだと思います。

CANON等の似非CASIOメーカー以外のSHARP、TI、HP等では指数入力キーが数値キーの隣にはありません。
指数入力の頻度が高いほどその使いやすさが際立つCASIO機ですが、その伝統的仕様を崩すのはさすがに配慮不足ですし、
従来からのユーザーは舐められ、無視されたと言われても仕方ないです。(^^;


>いずれにせよ sentaro様の見立てのように、今回の CW モデルは初等/中等教育向けの特定モデルであり、fx-JPxxxCW や EXシリーズは併売継続という理解が、一番収まりがよさそうですね!?

先代のEXはディスコンなのでESシリーズですよね?
教育用電卓が数学自然表示を実装できたときからの進化は凄まじいですけど、
最初のシリーズで計算結果がデフォルトで分数表示だったというのも今回の指数入力問題に繋がる気がします。
教育用電卓として最優先で開発してるから一般用への配慮は二の次なんですよね。
今回の新型CWも最初期の数学自然表示モデルと同じ過ちを繰り返しているとしか思えません。
一般用には二行表示の数式通り電卓で十分と思われてるフシもありますが(^^;


>乗算記号省略時の計算優先度は、唯一 fx-9750GIII が「優先する/優先しない」を選択できるようになっています。この機能とともに [x10]キーの仮数と指数の間の x 優先度も選択できる機能を盛り込むだけで、CW]モデルはとても良い製品になります。それだけに現状はとても残念に思います。

まさにそこです!それです!
新しい仕様がデフォルトだとしても従来仕様に切り替えられるなら何も問題がなかったわけですよね。
本来は新型出した時点で盛り込んでおくべき機能ですけど、
もし日本市場で売りたければ次の改良版で仕様切り替えの追加は必須だと思います。

ところで、
Amazonの新JP900CWの価格が下がって旧JP900の価格が上がってきてるような気がするんですが…(^^;

Re: CASIOはTI仕様を真似たようです…(^^;

sentaro様

管理人のやすです。

下の書き込みでTIが過去にやらかしたかも?!と書きましたけど、
現役機種でも同じ仕様が残ってるようでした。(^^;


これって、何か資料がありますか?


CWのフランスモデル fx-92 をめぐり同じ議論がされているとのことと併せて、TIモデルで既に同じことをやらかしていること、とても貴重な情報です。遠藤先生のコラムもしっかりと読んではいますが、殆ど知らないTIモデルの話は、頭から完全にすり抜けていました。

フランス方面にアンテナを向けている sentaro様ならではの状況把握をお聞かせいただき、ありがとうございます。これで、頭のモヤモヤがかなりスッキリしました。

科学技術の世界では、仮数から指数までをまとめて1つの数として扱うのは常識!!
せいぜい中学生以下の初等数学教育向けのTIのシェアは、"常識" を壊してでも挑みたくなるものなのだろうか?

初等/中等数学教育向けの専用電卓を作らずに、中等教育以上技術者までが使う機能を盛り込んだ製品に"常識"破りの馬鹿げた仕様を採用した製品を投入するところに、カシオの焦りを感じてしまいます。

子供の教育用専用電卓を作るには販売台数が足りないから、混乱した仕様を含んだ電卓を一般向けにも販売しないと適正利益が出せないことから、TIのシェアを切り崩すために混乱した製品を量産して売るというところに、カシオの必死さが現れていると思います。

まぁ、それだけ歴史あるTIのシェアは奪えないということなのでしょうね。

うがった見方をすれば、混乱するのは日本だけなのだろうか?
そうだとすれば、日本市場は舐められたものだと思います。

いずれにせよ sentaro様の見立てのように、今回の CW モデルは初等/中等教育向けの特定モデルであり、fx-JPxxxCW や EXシリーズは併売継続という理解が、一番収まりがよさそうですね!?


CWモデルは基本的な計算能力が改善されているので、とてももったいないと思います。

乗算記号省略時の計算優先度は、唯一 fx-9750GIII だけが「優先する/優先しない」を選択できるようになっています。この機能とともに [x10]キーの仮数と指数の間の x 優先度も選択できる機能を盛り込むだけで、CWモデルはとても良い製品になります。それだけに現状はとても残念に思います。


太字の文

CASIOはTI仕様を真似たようです…(^^;

管理人様、皆様、こんにちは

下の書き込みでTIが過去にやらかしたかも?!と書きましたけど、
現役機種でも同じ仕様が残ってるようでした。(^^;

TIはランク分けというか、幼稚園向けから小学生中学生高校生それ以上ときっちり分けてるようで、
最上位の高校以上向けだとEEは最初から削除されてないですね。
それ以下の中学生向けモデルで数式表示できる機種ではEEが無くなってます。

ということで、指数入力の仕様変更の元凶はTIにありました。(^^;
CASIOの新型CWはTIの仕様を参考にして思い切って変更したといえそうです。

TIも過去にやらかしてるかも?!

管理人様、皆様、こんにちは

>そもそも fx-9860G 搭載言語を当時のスタンダード関数電卓 fx-991ES のサイズにハードウェアを融合させたのが fx-5800P だと考えても良さそうです。>これと同じ流れを現在に当てはめると、fx-9750GIII . fx-9860GIII の搭載言語を fx-JP900 / fx-991EX のハードウェアに融合させたものが期待されます。

fx-5800Pは小さいながらもフラッシュメモリ内蔵でプログラムや履歴が電池を抜いても保存されるというグラフ電卓譲りの巧みな設計なんですよね。
JPシリーズの太陽電池での動作はさすがに厳しいと思うので電源は単4電池一本のままで液晶やCPU等のハードを世代交代すればいいだけと思うんですが、
fx-5800Pが完成度高すぎなので逆にハードル上がってる可能性もなくはないですね(^^;


>あるいは、最悪のケースとして、fx-5800P がプログラム関数電卓の最後の製品となってしまいそうです。

なにか大きなきっかけでもない限りはその最悪のケースまっしぐらな悪寒がします(^^;


>fx-JP900CW や fx-991CW の [x10]キーの動作については、本当に救いがたいと思います。
>開発に係わった人たちは、関数電卓をしっかり使う経験のある人が皆無だったと疑われます。
>設計時点でバグっているとしか言いようが有りません。
>カシオには、この仕様にした背景を聴いてみたいところです。

991CW発売時に[x10]キーの仕様変更に関する話題がないかと探ってみたところ、
Ti-Planetにずばりな書き込みとレスが付いていました。
https://tiplanet.org/forum/viewtopic.php?f=51&t=26095&start=20#p273400
要するに、生徒(中学生)が指数入力する場合、EEではなく主にべき乗関数を使うのがというのがありました。
さらにはべき乗関数となることで計算結果が変わることに対してはカッコを使うことの重要性を教えられるという点です。(そう解釈しました)
そういう背景があるならば、CASIOが10のべき乗関数として仕様変更したのは分からない話でもありません。
ま、完全に従来ユーザー置いてきぼりの開発スタイルですが、学校教材としか見てないならありな世界なんだろうって思うしか無いですね。


>SHARPというライバルが力を失いつつある現在、カシオは油断してバッグったのかも知れません。
>あるいはカシオは TI にシェアを取られるかも知れません。

他のメーカーの状況はどうなのかと思って検索してるときに、
遠藤先生のコラムで
6÷2(1+2)=?
の計算優先順位の話の中で
4. 後日談
のところで今回の新型CWと同じことがTI電卓で起きていたことを発見しました!!!
Ti30XBはTIの数学自然表示の最初期の電卓だと思いますが、指数入力のEEキーが無くなってるんですね。
なので指数入力したければ新型CWと同じく10のべき乗の数式入力で代用するしか無いわけです。
現在のTI電卓ではEEキー復活してるので無くすのはさすがにまずかったと思ったのでしょう。
遠藤先生にTI電卓の評価は地に落ちたとまで言われてますし(^^;

そこのところの事情を知ってか知らぬか今回の新機種はかつてTIがやらかした仕様変更に再度挑戦してるわけです。
数年後にEXP復活するのかそのままこの仕様で押し切るのか、
この仕様変更がグラフ電卓にまで伝染しないことを切に願います。(^^;


>あと、プラスチックカバーの整形制度の悪さもあります。私が持っている fx-JP900 はキーのある面にカバーすると、斜めになって必要以上にかさばるんです。fx-JP700 や JP500 ではそうなりません。つまり JP900 の白のカバーの整形不良が出回っているってことです。

成形精度の問題は困りますよね。
前世代のJP900はすでにディスコンなのでファームが最終バージョンと思われる在庫分を確保しておくべきかどうか…
ここで買っちゃうとCASIOの思うツボにハマッてる気もしますが
fx-5800P後継期待を込めてとりあえず従来仕様機種最終形として買い足しておくことにします(^^;
ついでにエンボス加工4兄弟のスタンダードな末っ子も記念に買っておくことにします。

TIの関数電卓もドイツで高精細版が出てるので興味ありですが北米版が出てないので価格高めなのが二の足を踏みますね。

なんだか関数電卓「温故知新」な状況になってまいりました。(^^;

Re: No title

sentaro様

管理人のやすです。


> ただグラフ電卓の下位機種は立ち位置的に微妙なところなのでそれを実現しようとする企画が現在のCASIOで通るかどうかですよね。
> 小回りの効く小規模な会社に委託でもいいのでユーザー目線で進化させた5800P後継機種を実現して欲しいところです。(^^)


そうですよね。

fx-5800P の後継モデルをカシオがどのように捉えているのか、大変気になるところです。

そもそも fx-9860G 搭載言語を当時のスタンダード関数電卓 fx-991ES のサイズにハードウェアを融合させたのが fx-5800P だと考えても良さそうです。これと同じ流れを現在に当てはめると、fx-9750GIII . fx-9860GIII の搭載言語を fx-JP900 / fx-991EX のハードウェアに融合させたものが期待されます。

いずれにせよ、専用にしっかりと開発しないとダメそうですね。

カシオでこの開発を優先的に行うためにリソースをさけるかどうか? sentaro様がご指摘の点です。
それには、世界全体でどの程度売れるのか、売る計画があるのか? でリソースの優先度がきまりそうです。

あるいは、最悪のケースとして、fx-5800P がプログラム関数電卓の最後の製品となってしまいそうです。

小規模なベンチャー企業あるいはカシオの社内ベンチャーに開発委託するといのは、面白いし実現性がありそうですね。その場合は当ブログをしっかり参考にして頂きたいと切望するところです。


fx-JP900CW や fx-991CW の [x10]キーの動作については、本当に救いがたいと思います。
開発に係わった人たちは、関数電卓をしっかり使う経験のある人が皆無だったと疑われます。
設計時点でバグっているとしか言いようが有りません。
カシオには、この仕様にした背景を聴いてみたいところです。


SHARPというライバルが力を失いつつある現在、カシオは油断してバッグったのかも知れません。
あるいはカシオは TI にシェアを取られるかも知れません。

いずれにせよ、本文に書いたように製品寿命がどうなるか、注視してゆきたいですね。


> CWという品番が付くとへんてこ仕様っていうイメージなので全くあたらしいネーミングで行きましょう(^^)

> 前機種の不満点ってほぼほぼ表面処理くらいじゃなかったかと思いますけど、(試験対応なので履歴消去は仕方ないですが…)


あと、プラスチックカバーの整形制度の悪さもあります。私が持っている fx-JP900 はキーのある面にカバーすると、斜めになって必要以上にかさばるんです。fx-JP700 や JP500 ではそうなりません。つまり JP900 の白のカバーの整形不良が出回っているってことです。


> その細かな改善点だけ改善したJP900-2ndEditionという機種も併売すればよかったと思うんです。
> そういう機種も新型として出た上でなら、CWの仕様が変てこになろうが学校教材なので気にならなかったかもしれません。(^^;


2nd edition 案に一票!!


> ま、学校用は多機能にする必要なんて無く必要最小限で簡潔なのを作ればいいんです。
> 機能多すぎるから[x10]を兼用にしようとかいうへんてこな発想が出てしまうわけで。(^^;


マーケターとデザイナーだけで作ったから変な製品になったと私は思っています。


> 海外はグラフ電卓が安価なので5800Pが生き残ってるのは日本だけかと思ってました。(^^;
> PCとリンクできるようになって知る人ぞ知る人気機種になっている可能性はありますね。


開発者のtakumako様は、ホームページも英語版を作っておられ、海外からの注文にも対応されているので、海外にも知られていると思います。

No title

管理人様、皆様、こんにちは。


>fx-7400GIII は数学自然表示機能の無い旧世代なので、fx-JP900 のような高精細モノクロ液晶で実績がつけば、これらを融合させ新しい 5800P後継モデルになる可能性ありそうですよね?

可能性は大ありです。
ただグラフ電卓の下位機種は立ち位置的に微妙なところなのでそれを実現しようとする企画が現在のCASIOで通るかどうかですよね。
小回りの効く小規模な会社に委託でもいいのでユーザー目線で進化させた5800P後継機種を実現して欲しいところです。(^^)


>関数電卓としては、チョット掟破りだと思います。教育効果としては、6.02x10^23 には前後に ( ) を付けましょうってのも有りかも知れませんが、そのあたりの教育が終わった大学生や院生、研究者や技術者には教育的効果よりも利便性の方が重要です。

指数を含む数値を入力する場合はカッコを付けないといけないというのはキー削減に起因する電卓側の都合ですよね。
他メーカーの機種に関しては全部網羅してるわけではないのですけど、他のメーカーでこの入力仕様な電卓は皆無だと思いますし、
SHARPみたいに負数は(-)キー限定とか細かい仕様はあっても少なくとも指数部を数値表現として入力の出来ない関数電卓は無いと思います。
新機種は数値入力での指数部はべき乗計算で代用してるわけで、同じことができるならそれでいいじゃんってなったかもしれないですけど、
それならそれで従来の[EXP]のあった指数入力として固まっていた場所に10のべき乗計算機能を持ってくる必要はなかったはずです。
従来と同じと見せかけて実は全然違う仕様になってることで意図しない結果が出てしまう、という可能性を考えられなかったんでしょうかね。
どうせなら[x10]を上段に入れて[ANS]と入れ替えたほうがわかりやすかったのではと思います。(^^;


>日本向けの fx-995ES に対するアメリカでのモデルは 番号の違う fx-115ES で、さらに Advanced Model として 115ES PLUS が登場しています。ひょっとして、fx-991CW が不評のため、fx-115CW なんてのが登場して、ヘビーユーザーに応えた設計にならないだろうか? などと夢想していまいます。

CWという品番が付くとへんてこ仕様っていうイメージなので全くあたらしいネーミングで行きましょう(^^)

前機種の不満点ってほぼほぼ表面処理くらいじゃなかったかと思いますけど、(試験対応なので履歴消去は仕方ないですが…)
そういうほぼほぼ完成の域に達していた関数電卓をガラッと仕様変更してしまうのもある意味英断ですが、
その細かな改善点だけ改善したJP900-2ndEditionという機種も併売すればよかったと思うんです。
そういう機種も新型として出た上でなら、CWの仕様が変てこになろうが学校教材なので気にならなかったかもしれません。(^^;


>5800Pって海外でレアだったのですね。
>以前ドイツ出張の時、現地の家電量販店に寄ってみたら(ちょうど日本のヤマダ電機みたいな売れ筋だけ置いてある店)、売られている関数電卓は、fx-9860GII と fx-5800P の2機種のみでした。スタンダード関数電卓はなかったのを強烈に覚えています。今だけ在庫を切らしているのではなくて、売れ筋だけ置いているとのことでした。

あ、ドイツの店ではそうだったんですね。
スタンダードな関数電卓皆無というのはなかなかに特殊な事情にも思えますけど、売れ筋がプロ電かグラフ電卓の2択というも強烈です。(^^;
ずっとそういう感じなのか今はまたどういう並べ方になっているのかも興味ありますけど、多機能化する電卓に対抗して?ドイツの電卓規制はかなり厳しくなってるみたいですね。
ま、学校用は多機能にする必要なんて無く必要最小限で簡潔なのを作ればいいんです。
機能多すぎるから[x10]を兼用にしようとかいうへんてこな発想が出てしまうわけで。(^^;

>...ということは、スタンダード関数電卓の代わりに 5800P だということだったのかも知れませんね?
なので、5800Pがマイナーなのはアメリカであって、ヨーロッパはそうでも無いと勝手に思っていました。

海外はグラフ電卓が安価なので5800Pが生き残ってるのは日本だけかと思ってました。(^^;
PCとリンクできるようになって知る人ぞ知る人気機種になっている可能性はありますね。


>但し、Casio Basic の Getkey に相当するリアルタイムキー入力の検知機能が無いのが、現状の最大の問題点です。
>ここらあたりが PythonExtra にあれば、将来生のある有力な環境になりそうです!!

キー入力に関しては学習用なのでいたしかたないですね(^^;
PythonExtraではそんな制限もなくアドインレベルのゲームも作成できる環境です。(^^)


>fx-991CW の本体に表示されるQRコードを読ませると、ClassPad.net 日本語ページに飛ぶのでそこで fx-991CW のエミュレータが電卓本体と同じような速度で計算してくれますよ。

スマホ連携は便利ですね。(^^)
エミュレータは使い勝手は正直いいとは言えないですが、視認性は抜群ですね。
某SwissMicros DM42が使ってるSHARPのモノクロ液晶がカラー液晶並みに品質高いですが、
あのレベルの液晶を採用してくれたらモノクロ関数電卓(グラフ電卓も)の視認性の問題は解消できますね。

Re: 結果の指数表示見にくなったような?

sentaro様


> 7400GIIIとはなかなかにマニアックな電卓をゲットされてたのですね(^^)

sentaro様がお書きになっているように、モノクロ液晶のグラフ関数電卓の廉価版を更新したものが fx-5800P の後継機となり得ると、私も考えているので、fx-7400GIII に興味を持ったのです。ストレージメモリが無いのも 5800P の後継の条件かも...と思ったわけです。

fx-7400GIII は数学自然表示機能の無い旧世代なので、fx-JP900 のような高精細モノクロ液晶で実績がつけば、これらを融合させ新しい 5800P後継モデルになる可能性ありそうですよね?



> 先生の「買ってはいけない」はかなり衝撃的ですけど、関数電卓なのに数値として直接入力できる範囲を関数じゃない普通の電卓と変わらない仕様にしたCASIOに全責任があります。(^^;
> 指数部を計算式で代用するとか関数電卓がどうのこうのじゃなくて浮動小数点数という数値の扱いを全否定するような大暴挙ですよね。


関数電卓としては、チョット掟破りだと思います。教育効果としては、6.02x10^23 には前後に ( ) を付けましょうってのも有りかも知れませんが、そのあたりの教育が終わった大学生や院生、研究者や技術者には教育的効果よりも利便性の方が重要です。

日本向けの fx-995ES に対するアメリカでのモデルは 番号の違う fx-115ES で、さらに Advanced Model として 115ES PLUS が登場しています。ひょっとして、fx-991CW が不評のため、fx-115CW なんてのが登場して、ヘビーユーザーに応えた設計にならないだろうか? などと夢想していまいます。

別に日本語対応していなくても、基本的な計算能力が向上していて、マトモな仕様にして欲しいと思ってしまいます。これが出たら即買いです!!

fx-JP115CW なんてのも有りかも知れません。


> ところで、CWの指数表記ってフォント小さい上にボールドなので前世代よりも見にくくなってませんか?
> 照明の当たり具合によっては8とか完全に潰れて見えます。潰れてても0とは区別つくので無問題かもですが、液晶の影が重なるので見にくくなる角度があります。
> 入力時の指数表示はそうでもないので結果表示も同様にすればよかったと思います。
> 結果の指数表示は完全に以前のJP900の方が視認性高いですね。


指摘頂いいたので改めて比べてみたら、確かに言われた通りです!!
表示部の指数は潰れてしまっていますね。

コントラストを少し低めにすると、若干見やすくなりますが、そもそもボールドのフォントではダメですよね。指数だけは細めのフォントだと良いのですけど...


> 海外ではレア物のfx-5800Pですがそのメニューシステムは(苦肉の策だったとはいえ)結果的には先進的だったわけですよね。(^^)

5800Pって海外でレアだったのですね。
以前ドイツ出張の時、現地の家電量販店に寄ってみたら(ちょうど日本のヤマダ電機みたいな売れ筋だけ置いてある店)、売られている関数電卓は、fx-9860GII と fx-5800P の2機種のみでした。スタンダード関数電卓はなかったのを強烈に覚えています。今だけ在庫を切らしているのではなくて、売れ筋だけ置いているとのことでした。

...ということは、スタンダード関数電卓の代わりに 5800P だということだったのかも知れませんね?
なので、5800Pがマイナーなのはアメリカであって、ヨーロッパはそうでも無いと勝手に思っていました。



> 管理人様の高速素因数分解プログラムの記事を一通り拝見しましてその高速化への熱意というか探求心というか凄まじいですね(^^)
> その開発動機が電卓の中途半端な素因数分解にあったのならば関数電卓における総因数分解機能の使命は半ば果たされたということになるのでしょうか。


熱が伝わったようで、うれしいです(^^;


> Python版よりもC.Basic版が速かったっていうのはちょっと意外だったかもですが、仏方面では純正より高速多機能なアドイン版のPythonExtraが作成されてるみたいなのでCASIO電卓でのPythonの未来は明るそうです。(^^)


これは面白い情報を頂戴しました(^_^)/

現時点のCasio Python で提供されているモジュールを使いこなして、独自のユーザーモジュールを作ってゆけば、そこそこ遊べるだろうとは感じています。

但し、Casio Basic の Getkey に相当するリアルタイムキー入力の検知機能が無いのが、現状の最大の問題点です。
ここらあたりが PythonExtra にあれば、将来生のある有力な環境になりそうです!!


> (Python版のFactorG5.zipのリンク先がFactorG4.zipになってるのに気が付きました(^^;

ありがとうございます。早々に修正しておきました。


> テストで電卓許可してるから計算能力のテストをしてもテストする意味がないわけですよね。
> 使いこなせる能力をテストする方が将来的にもはるかに有益ですね。


本当にそうだと思います。日本では計算力を重視するようですが、インドのようにはなっていない中途半端な気がしています。ならばより本質を教えて発想を育てる教育の方が良いと、私も思うのです。



> >実は 9/24 には fx-991CW が手元に来ていて、JP900CW との機能比較をサクッとエクセルにまとめています。
>
> お!すでにゲットされてたんですね(^^)
>
> そういえば、JP900CWを検索してたら
> 「関数電卓を購入された方へ」
> https://classpad.net/jp/classwiz/
> 公式エミュレータが4年間使えるんですね。
> 991CWも選択できるようなのでちょこっといじくってみます。


先ほど、「fx-991CW の概要」をアップしたところです。
教育云々については、パスしてサクッと機能比較のみの内容にしました。

fx-991CW の本体に表示されるQRコードを読ませると、ClassPad.net 日本語ページに飛ぶのでそこで fx-991CW のエミュレータが電卓本体と同じような速度で計算してくれますよ。

結果の指数表示見にくなったような?

管理人様、皆様、こんにちは。

>独自レビューをありがとうございます。
>いつもながら、簡潔に分かりやすい日本語で、私も真似したいと思いつつ、そこまでにはなかなか至らないです。

いえいえ、そんな滅相もないです。恐縮しまくりです。(^^;


>fx-7400GIII が買ってガッカリの最高峰でしたら、fx-JP900CW は、ガッカリ第二位だったりしています。

7400GIIIとはなかなかにマニアックな電卓をゲットされてたのですね(^^)


>実は、9/21の発売開始前に遠藤先生にメールを差し上げて、是非とも評価記事を見たいとお願いしました。
>実機がまだ発売される前ですが、カシオのWeb情報のみに基づいて「学生には勧められない」というご返信を頂いていました。

>その後、記事をあげられていましたが、[x10]キーの話は含まれていませんでした。そして今日改めて評価記事を見たところ [x10]キーを理由として「買ってはいけない」に昇格していました。

あ、そういうことだったんですね。
先生の「買ってはいけない」はかなり衝撃的ですけど、関数電卓なのに数値として直接入力できる範囲を関数じゃない普通の電卓と変わらない仕様にしたCASIOに全責任があります。(^^;
指数部を計算式で代用するとか関数電卓がどうのこうのじゃなくて浮動小数点数という数値の扱いを全否定するような大暴挙ですよね。


>数学自然表示と分数表示の切り替えキーが無いことで、私の普段使いでは相当マイナス点が大きかったのですが、[x10]キーの使用変更は、普段使いから降格しそうな勢いで超絶マイナスポイントが付いてしまいました。

間違いなく超絶マイナスポイントですよね。(^^;

ところで、CWの指数表記ってフォント小さい上にボールドなので前世代よりも見にくくなってませんか?
照明の当たり具合によっては8とか完全に潰れて見えます。潰れてても0とは区別つくので無問題かもですが、液晶の影が重なるので見にくくなる角度があります。
入力時の指数表示はそうでもないので結果表示も同様にすればよかったと思います。
結果の指数表示は完全に以前のJP900の方が視認性高いですね。


>一方、グラフ関数電卓は、ファンクションキー・メニューで使いづらいところが結構あります。
>C.Basic では、ファンクションキー・メニューとカタログキー・メニューの両方があるので、良いとこ取りです。CB5800メニューは、確か私がお願いしたような記憶があります。

グラフ電卓の階層メニューは勝手に指が動くレベルになればどうってことないですが、覚えて慣れるまでが大変なんですよね。しばらく使わないと探し回る羽目になりますし(^^;
いいとこどりのCB5800メニューはfx-5800を使いこなされていた管理人様のおかげですね(^^)


>なので、フランスモデルでカタログキー復活は自然な流れのように思います。ひょっとして C.Basic が影響を与えた可能性もありそうです!

海外ではレア物のfx-5800Pですがそのメニューシステムは(苦肉の策だったとはいえ)結果的には先進的だったわけですよね。(^^)


>中途半端な素因数分解機能が理解できないというか...
>これも不便の1つだとしたら、「あらゆる手を使ってでもプロ電で "高速"素因数分解させて、内蔵の素因数分解の計算速度に勝ちたい」 たいという前向きな動機に繋がる(私のこと)という良い側面がありそうですが、それでも謎です。学校でだされる素因数分解の問題を電卓使って答えたら意味ないですよね?

意味ないですね。(^^;
ま、でも、授業で電卓を使う場合は検算等に使われると思いますし、テストで電卓使えるとしても素因数分解の問題は出ないでしょう(^^;

中途半端な仕様になった原因は、つまるところ計算時間とのトレードオフなのでしょうけど、高速化された最新機種でも敢えて中途半端な仕様に留めることで教材として許されてる側面があるのではないかと思います。(^^;
管理人様の高速素因数分解プログラムの記事を一通り拝見しましてその高速化への熱意というか探求心というか凄まじいですね(^^)
その開発動機が電卓の中途半端な素因数分解にあったのならば関数電卓における総因数分解機能の使命は半ば果たされたということになるのでしょうか。
Python版よりもC.Basic版が速かったっていうのはちょっと意外だったかもですが、仏方面では純正より高速多機能なアドイン版のPythonExtraが作成されてるみたいなのでCASIO電卓でのPythonの未来は明るそうです。(^^)
(Python版のFactorG5.zipのリンク先がFactorG4.zipになってるのに気が付きました(^^;


>ヨーロッパはよく知らないのですが、アメリカでは計算そのものは電卓にやらせ、計算方法に焦点を当てて教育しています。日本は暗算や筆算が重要視されているので、大きく違います。理工系でないアメリカ人は九九も怪しい人多いです。

テストで電卓許可してるから計算能力のテストをしてもテストする意味がないわけですよね。
使いこなせる能力をテストする方が将来的にもはるかに有益ですね。


>実は 9/24 には fx-991CW が手元に来ていて、JP900CW との機能比較をサクッとエクセルにまとめています。

お!すでにゲットされてたんですね(^^)

そういえば、JP900CWを検索してたら
「関数電卓を購入された方へ」
https://classpad.net/jp/classwiz/
公式エミュレータが4年間使えるんですね。
991CWも選択できるようなのでちょこっといじくってみます。

Re: 不思議な新型電卓です。(個人の感想です)

sentaro様


独自レビューをありがとうございます。
いつもながら、簡潔に分かりやすい日本語で、私も真似したいと思いつつ、そこまでにはなかなか至らないです。


> JP900CW買いました!
> というかCASIOの新機種だけに買わざるを得ません(^^;


まぁ、そうなりますよね。
fx-5800P の後継モデルのヒントにならないか、というのも大きな購入動機ではあります。

fx-JP900 の時は、JP700 と JP500 も買って、JP500を普段使いにしています。しかし fx-JP900CW の他に廉価版2機種を買う気持ちになれないのが、正直なところです。


話はそれますが、少し前に fx-7400GIII を買って評価記事を書きました。fx-5800P の後継モデルのヒントになるのかな、と思ったのですが、なぜわざわざ GIII モデルとして更新して発売したのか、位置づけがチョット分からないモデルでした。行列の機能がそっくりないので、Casio Basicのプログラムは行列をリストに書き直さないとこのモデルでは動作しませんでした。なによりストレージメモリが無いので、C.Basic が使えないのです。まぁ s-Memory が無いので、fx-5800P の後継機のヒントになるのかな、と思ったというのはあります。

fx-7400GIII が買ってガッカリの最高峰でしたら、fx-JP900CW は、ガッカリ第二位だったりしています。
...とここで、話は戻りました(^^;


> 管理人様のレビューは一通り読ませていただいて、なんていうか的確すぎて新機種を買うかどうか迷っている人への素晴らしい指針になってると思います。(^^)

ありがとうございます。


実は、9/21の発売開始前に遠藤先生にメールを差し上げて、是非とも評価記事を見たいとお願いしました。
実機がまだ発売される前ですが、カシオのWeb情報のみに基づいて「学生には勧められない」というご返信を頂いていました。

その後、記事をあげられていましたが、[x10]キーの話は含まれていませんでした。そして今日改めて評価記事を見たところ [x10]キーを理由として「買ってはいけない」に昇格していました。

実は、[x10]キーについては、私も完全に見落としていましたので、改めて本記事に追記しました。
記事に書いた「化学系の学生や技術者」というのは、実は私のことだったりします。どのようなご縁か分かりませんが、いまだに化学関係の知識を仕事でちょこっとだけ使う機会があり、実際に起きる問題を記事にしました。


数学自然表示と分数表示の切り替えキーが無いことで、私の普段使いでは相当マイナス点が大きかったのですが、[x10]キーの使用変更は、普段使いから降格しそうな勢いで超絶マイナスポイントが付いてしまいました。


> しばらくJP900を使ってなかったためなのかJP900CWを初めて触ってみても特別に違和感なかったのは不思議な感覚ではありましたけど、従来から比べると劇的というくらいかなり変わってますね。

> フランス版GRAPH90+E(3.80.2212)とGRAPH35+EII(3.70.2200)のメインの計算画面がシンプルなメニュー方式のCalculに変わってました。というか追加されたんですがそれが従来のRUNMAT計算画面と置き換える形になってました。

> 以前のキーメニューから深くたどっていく関数の入力方法がJP900CW同様のカタログ入力になったというだけですが、不慣れな初心者には確実にわかりやすいと思います。

> 従来の入力方法が使えるRUNMAT計算画面はPythonの右側に残されてるので従来ユーザーから文句が出ることもないでしょう。

> しかしながらもし次の新機種が出た場合は従来方式は削除されカタログ方式の入力方法に統一される可能性は否定できません。(^^;


カタログキー・メニュー方式の良さは、普段使わないものを使いたいとき、確実に見つかる点にあると、私も思います。
思い返せば fx-4800P がソフトウェアメニューを導入した初めてのプロ電だったと思います。
それが 良い具合にカタログキーとなって fx-5800P に引き継がれていますよね。

一方、グラフ関数電卓は、ファンクションキー・メニューで使いづらいところが結構あります。
C.Basic では、ファンクションキー・メニューとカタログキー・メニューの両方があるので、良いとこ取りです。CB5800メニューは、確か私がお願いしたような記憶があります。

なので、フランスモデルでカタログキー復活は自然な流れのように思います。ひょっとして C.Basic が影響を与えた可能性もありそうです!

RUNMAT が Calcl に置き換わって、以前の RUNMATが Python の横に移動したというのは、なかなか面白い情報です。貴重な情報をありがとうございます。

フランスモデルでの変更とfx-JP900CW や fx-991CW での変更が実は連動していたかも知れない説は、とても面白いです。

今やアメリカとフランスの市場に目を向けて開発を主導していて、その結果を日本語モデルに還元していることがよく分かります。だからこそ、fx-JP900CW が fx-5800P の後継モデルの基本にすべきというのは、とてもワクワクします。

そうあって欲しいです。


> そしてこれは以前から思うことですが、関数機能の多い少ないだけでJP900CW,JP700CW、JP500CWと3機種も分ける必要性が謎です。


多分 JP700CW は不要でしょうね。
欧米でも fx-991CW のみが全部入りの太陽電池モデル。単四電池モデルはしっかりと3グレードあります。
欧米の照明事情から単四電池モデルが主流というのは分かりますが、それでも3機種構成ですね!


> 将来使い続けることのない電卓がへんてこ仕様でもほとんどの学生は何も困らないですし、不便を知ることはより便利にするためには何が必要かということの理解に繋がります。試験でも使われる教育用教材は便利であってはならないのです。(暴言2)

中途半端な素因数分解機能が理解できないというか...
これも不便の1つだとしたら、「あらゆる手を使ってでもプロ電で "高速"素因数分解させて、内蔵の素因数分解の計算速度に勝ちたい」 たいという前向きな動機に繋がる(私のこと)という良い側面がありそうですが、それでも謎です。学校でだされる素因数分解の問題を電卓使って答えたら意味ないですよね?

ヨーロッパはよく知らないのですが、アメリカでは計算そのものは電卓にやらせ、計算方法に焦点を当てて教育しています。日本は暗算や筆算が重要視されているので、大きく違います。理工系でないアメリカ人は九九も怪しい人多いです。


> ちょこっと検索してみたら991CWっていうのが日本よりも前にすでに海外では発売済みだったんですね。

実は 9/24 には fx-991CW が手元に来ていて、JP900CW との機能比較をサクッとエクセルにまとめています。

いずれ記事にする予定ですが、その機能の違いから、初等・中等教育の日本と欧米の違いが反映されているかも知れないと感じます。その教育の違いあたりが、まだ頭の中でモゾモゾしていて、もう少し調べて考えてみようという感じで、記事にならないのです。結局そのあたりの調査と考察ができなくて、パッパと記事にしちゃうかも知れませんけど...


不思議な新型電卓です。(個人の感想です)

管理人様、皆様、こんにちは!

JP900CW買いました!
というかCASIOの新機種だけに買わざるを得ません(^^;

管理人様のレビューは一通り読ませていただいて、なんていうか的確すぎて新機種を買うかどうか迷っている人への素晴らしい指針になってると思います。(^^)

しばらくJP900を使ってなかったためなのかJP900CWを初めて触ってみても特別に違和感なかったのは不思議な感覚ではありましたけど、従来から比べると劇的というくらいかなり変わってますね。
まだ上っ面だけしか触れてませんが、個人的に良くなったと思われるところと悪くなったと思われるところを少し述べてみたいと思います。


良くなったところ。(個人の感想です)
・キータッチ
 これは文句なしに新しい方がよいです。
 JP900は若干ふにゃふにゃですけど、JP900CWは確実なクリック感があります。

・計算精度
 23桁内部演算で表示上の10桁精度は確実に確保されそうです。

・計算速度
 ハード的に倍速っぽいのでいうことなしです。

・液晶、フォント
 4階調は驚きですが確実に見やすくなりました。

・表計算
 消去されなくなったのでやっと使ってみようかなという気にさせてくれます。

・カタログキー
 機能をキーの裏に割り振るよりもカタログキーで一元的にアクセスできるのはわかりやすさでは◎です。
 グラフ電卓を久々に使うとカタログキー頼みになるので多機能になればなるほど必須機能です。



悪くなった(と思われる)ところ。(個人の感想です)
・操作性
[ALPHA]をなくして[SHIFT]だけにしたのは先祖返りで初めて使う人にはいいかもしれないので悪いともいえないところですが、従来ユーザーは確実にとまどいます。
 いっそのこと[SHIFT]さえ無くせばよかったのでは。(暴言1)

・結果表示切替
 キーを押してから選択しないといけないのは最初はわかりやすくていいと思うのですが慣れてくるとただただ面倒なだけです。

・x10キーの仕様が変わった。
 遠藤先生のところに記述がありましたけど、これはどうしてこうなったとしかいえません。明らかな改悪です。
 今思えば、指数のキー表示が[EXP]から[x10]に変わったときからこの仕様変更の計画があったのかもしれません。



そしてこれは以前から思うことですが、関数機能の多い少ないだけでJP900CW,JP700CW、JP500CWと3機種も分ける必要性が謎です。
JP900CWとJP500CWだけに絞って、JP900CWは従来ユーザーおよび常用ユーザーにも配慮した仕様にして(できればプロ電化して)、JP500CWを教育業界向けとして専用化するべきです。
そうすればJP500CWが今の仕様だとしても何も文句はないです。
将来使い続けることのない電卓がへんてこ仕様でもほとんどの学生は何も困らないですし、不便を知ることはより便利にするためには何が必要かということの理解に繋がります。試験でも使われる教育用教材は便利であってはならないのです。(暴言2)


>実は fx-991CW (海外版) を注文しており、到着したら JP900CW との違いを調べようと思っています。当分はプログラム電卓で遊ぶ以外は、JP900CW か 991CW を使い続けてみます。

お!さすがワールドワイドな管理人様です(^^)
ちょこっと検索してみたら991CWっていうのが日本よりも前にすでに海外では発売済みだったんですね。
電卓の開発がついに完全に外国主導になったことの現れですが、ふと気になったのでグラフ電卓を最新版にアップデートしてみたら、
フランス版GRAPH90+E(3.80.2212)とGRAPH35+EII(3.70.2200)のメインの計算画面がシンプルなメニュー方式のCalculに変わってました。というか追加されたんですがそれが従来のRUNMAT計算画面と置き換える形になってました。
以前のキーメニューから深くたどっていく関数の入力方法がJP900CW同様のカタログ入力になったというだけですが、不慣れな初心者には確実にわかりやすいと思います。
従来の入力方法が使えるRUNMAT計算画面はPythonの右側に残されてるので従来ユーザーから文句が出ることもないでしょう。
しかしながらもし次の新機種が出た場合は従来方式は削除されカタログ方式の入力方法に統一される可能性は否定できません。(^^;


JP900CWのハード性能を見れば見るほどなぜにこれがfx-5800Pの後継機にならなかったのかが残念で仕方ないです。
もしかしたら0.01%でも可能性は残されてるかもしれませんが、期待薄ですね。

Re: 今までの慣れていればもどかしいかも知れませんね。

藤堂様

以前 fx-CG10/20 のモニター経験もお持ちなので、カシオへの要望も届いていた可能性ありますよね。

ヘビーユーザーからの視点に加えて、記事には初心者からの視点も入れ、さらにしばらく使い込んだ後の視点も追加しようと思い、今日はさっそく一部追記しました。


実は fx-991CW (海外版) を注文しており、到着したら JP900CW との違いを調べようと思っています。当分はプログラム電卓で遊ぶ以外は、JP900CW か 991CW を使い続けてみます。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: 買ってみました。

藤堂様

藤堂様も視認性が向上しているといわれているので、今回の新製品の売りとして、視認性の向上をあげてよさそうですね。

液晶が4階調になり、フォントも見やすくなったのですが、JP900では見づらくて使えないような少し暗めの部屋でも見やすくなっているので、このあたりはとても良いと思っています。

ところで、記事で述べているのは、カシオの関数電卓 (fx-JP500)をほぼ毎日、技術計算に使っている人間が、JP900CW に出会った時の最初の印象は、大きく違うところが多くて、面食らっています。

そして、それをそのまま記事にしています。

但し、慣れの問題や、まだ知らない使いこなし方法がありそうで (少しづつ見つかっています)、今は JP500 の代わりに JP900CWを毎日使ってみています。

おっしゃるように、視認性の向上とデザインの良さから、永く使おうと思わせる製品ですよね。
カバーをつけても薄さを保てるのも、良いと思います。

=====

毎日、ほぼ決まった計算を繰り返す人にとっては、ショートカット的な操作を覚えてしまっており、従ってキー操作の手間が少ない方が良い思うわけです。

たまにしか使わない機能については、操作を覚えていないので、その場合の使いやすさ / 操作性は JP900CW は分かりやすく設計されているかも知れないと、思い始めています。

なので、既に書いた記事を修正するか、新たな記事で「JP900CWを見直した」といった内容をいずれ書くかも知れないと思っています。

買ってみました。

早速購入してみました。操作系が大きく変わってますね。ボタンを押してメニューを表示し、操作を選ぶという形になりましたね。最大の違いは M+が消えたということでしょうか。
色々ご不満は出るかもしれませんが、キーボードの文字色が統一され、見やすくなったことと画面が見やすい。それと、本体が高級感に溢れるという作りになって、長く使える関数電卓ですね。


最新記事
検索フォーム
最新コメント
カテゴリ
C# (3)
Online Counter
現在の閲覧者数:
プロフィール

やす (Krtyski)

Author:やす (Krtyski)
since Oct 30, 2013


プログラム電卓は、プログラムを作って、使ってナンボ!

プログラム電卓を実際に使って気づいたこと、自作プログラム、電卓での Casio Basic, C.Basic そして Casio Python プログラミングについて書いています。

なお管理人はカシオ計算機の関係者ではありません。いつでもどこでもプログラミングができるプログラム電卓が好きな1ユーザーです。


写真: 「4駆で泥んこ遊び@オックスフォード郊外」

リンク
月別アーカイブ
Sitemap

全ての記事を表示する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR